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希望の虹 26 ノーベル賞を二つ受賞した ポーリング博士

第26回 ノーベル賞を二つ受賞した ポーリング博士            (2016.5.1付 少年少女きぼう新聞)

のびのびと学びの道を

 草や木が、いっせいに色とりどりの花を咲かせ、新しい葉をのばしていきます。
 みなさんも新しい気持ちで、授業で新しいことをたくさん習い始めていることでしょう。知らなかったことが、一つ一つ分かるようになると、とてもうれしいものです。これが発見の喜びです。
 この発見の喜びを、一生涯、大切にした、世界的な大科学者がいます。
 私が尊敬する、ライナス・ポーリング博士です。
 博士は化学という理科の分野で、世界中の役に立つ不滅の歴史を残されました。また、奥様と力を合わせ、世界平和にも貢献されています。
 私も何度もお会いし、科学や健康、平和のことを話し合ってきました。
 この5月3日で開学15周年となるアメリカ創価大学には、ポーリング博士夫妻の名前がついた建物があります。ポーリング博士のように偉大な人物が、次々と羽ばたくように、との願いがこめられています。
 博士は子どものころから、のびのびと学び、大人になっても、常に新しい気持ちで学び続けました。
 今回は、この尊い学びの道について、考えてみましょう

 ライナス・ポーリング博士は、1901年、アメリカ西部のオレゴン州で生まれました。私の師匠・戸田城聖先生(1900年生まれ)とは、1歳ちがいです。
 お父さん、しっかり者のお母さん、それに2人の妹がいました。小さいころから、麦畑で働く大人と話をしたり、チョウを追いかけたり、学校で野球やかくれんぼをしたりして、すくすくと成長していきました。
 ポーリング少年は、薬局で仕事をしているお父さんが、いろんな薬を取り出して、まぜ合わせたりするのを見るのも大好きでした。そうして、身の回りのいろいろなものに興味を持つようになります。さらに、本もたくさん読みました。お父さんの持っていた、ぶあつい本も次々と読み終えました。
 ところが、9歳の時、大好きなお父さんが、病気で亡くなってしまったのです。少年は深く悲しみましたが、お母さんや妹たちを支えなければいけないと思い、負けませんでした。
 本を買えないので、多くの虫や、きれいな石を集めては、図書館で昆虫や石の本を借りて調べました。そのたびに「もっと知りたい」という気持ちがわいてきて、これは何だろう、なぜだろうと考えるようになりました。
 ある寒い朝、列車に乗ろうとしていたポーリング少年は、冷え切った地面を歩き回った後、目をかがやかせて、お母さんに言いました。
 「歩いているとあまり寒くないのはなぜだかわかったよ。地面に足がついている時間が半分になるんだもの」
 自分が〝ふしぎだな〟と思ったことについて、ポーリング少年は、いろいろ考え、自分なりの答えを出しました。なかには、正しくない答えもあったことでしょう。
 でも、それでいいのです。正しい答えは、もちろん大事ですが、知らないことや新しいものに興味を持って、見たり、聞いたり、調べたり、考えたりすることは、それだけで、すばらしいことです。
 ある日、友だちが家で理科の実験を、まるで手品のように見せてくれました。ワクワクすることが起こる理科が、大好きになりました。
 働きながら高校に通い、さらに大学へ行きました。「私が青年時代に主に興味をもったのは、世界についてでききるかぎり学ぶことでした」とポーリング博士は言っています。
 そうやって、新しいことを知ろうと努力し続けるなかで、だれも説明できなかった物質の仕組みについて新発見をして、1954年にノーベル化学賞を受賞したのです。
 そんなポーリング博士にも、大きな失敗がありました。長い時間をかけて熱心に研究してきたことがあったのですが、その結果が、まちがっていたのです。それでも博士は、へこたれませんでした。研究を重ねて、世界中の学者たちから尊敬される、〝大博士〟となりました。
 さらに、博士は、科学の研究を戦争に使うことに反対し、平和のためにも働き続けました。そして、1963年にノーベル平和賞がおくられました。
 今まで、一人の研究や行動でノーベル賞を2回受賞した人は、ポーリング博士のほかにいません。
 私が博士とはじめてお会いしたのきは、1987年のことです。ある時、「頭のよくなる薬はありませんか」と聞いたことがあります。
 すると博士はニッコリされて、こう答えてくださいました。
 「やはり努力、努力しかありません。いかなる試練に直面しても、あきらめないで、自分は、やれば必ずできるという自信を持って、探求し抜くことです」
 まさに、博士の生き方どおりの答えでした。何があっても負けないで「学びの心」「挑戦の心」を持ち続けることが、何よりの〝頭のよくなる薬〟なのです。
 自分から学ぼうとする人が、勝利者です。自分らしく学び続ける人が、勝利博士・幸福博士です。

 1997年10月には、博士の息子さんで医師のポーリング・ジュニア博士が、ご家族の方といっしょに、私の創立した関西創価学園に来られました。
 そして学園生のみなさんに、〝一人一人が自分で考え、自分で決める力を持つことが大事です〟と話してくださいました。
 新しいこと、知らないことを学ぶといっても、むずかしいことではありません。自分ができることから始めればいいんです。
 たとえば、道ばたに花を見つけて図かんで調べれば、大発見です。
 本を読んで知らない言葉を見つけて辞典を開けば、大博士です。
 あしたの時間割を見ながら、〝どんな勉強をするのかな〟と教科書を開いたり、ノートやえんぴつを準備したりすることも、新しいこと、知らないことを学ぶ挑戦です。
 特に、予習をすることは、授業での理解を深め、自分で考える力をのばしてくれる、大事な取り組みです。
 今年は、未来部の英会話コンテスト「E-1グランプリ」に、少年少女部も参加できるようになると聞きました。語学博士へのチャレンジは、世界へのとびらを開きます。
 さあ、気持ちいい青空の下で、新しいことに挑戦してみよう!
 自分が知らない何かを見つけて、調べてみよう!
 ポーリング博士のように、のびのびと学びの心を広げながら!
 あきらめない挑戦の心を燃え上がらせながら!


※ポーリングの少年時代の言葉は、A・Serafini著『ライナス・ポーリング ─その実像と業績─』加藤郁之進監訳(宝酒造)から。参考文献は、テッド・ゲーツェル、ベン・ゲーツェル著『ポーリングの生涯 化学結合・平和運動・ビタミンC』石館康平訳(朝日新聞社)、村田晃著『ライナス・ポーリングの八十三年』(共立出版)、トム・ヘイガー著『オックスフォード 科学の肖像 ライナス・ポーリング』梨本治男訳(大月書店)ほか。
2016-05-07 : 希望の虹 :
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