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随筆 民衆凱歌の大行進 No.14 行学で飾る創立の月

随筆 民衆凱歌の大行進 No.14 (2014.11.15付)

行学で飾る創立の月

喜び勇んで 友の中へ 民衆の中へ!
対話拡大に躍進する青年を皆で讃嘆
大きく動こう友情を 広げよう!


 紅葉の秋にも、凜然と咲く花がある。秋の花は試練の冬に挑みゆく友への励ましの花だ。
 過日、創価大学では、伝統の菊花展が行われ、見る人の心を希望の大輪で彩ってくれた。
 地元の加住《かすみ》菊友会の方々をはじめ、ご関係の皆様への感謝は尽きない。

困難に打ち勝つ
 東京牧口記念会館の庭園には、初代会長・牧口常三郎先生と、二代会長・戸田城聖先生の胸像が立っている。
 その牧口先生の胸像を囲むように、植樹された花樹がある。寒風に咲く山茶花《さざんか》である。花言葉は「困難に打ち勝つ」。
 創価の父が、「苦難に打ち勝て!」「必ず勝利の春は来る!」と励ましを送っておられることを、我らは忘れまい。
        ◇
 創立の月を寿《ことほ》いで来日された世界55カ国・地域の尊きリーダーたちは、埼玉県の各地の同志・友人とも、麗しい交流交歓会を繰り広げた。
 その翌日(11月10日)、晴れわたる秋空のもと、世界広布の指導者たちと、私も妻も、嬉しい嬉しい再会の一時をもつことができた。
 一人ひとりの瞳が光っていた。一人ひとりの声が弾んでいた。一人ひとりの命が躍動していた。
 それぞれの誓願の国土社会で、言うに言われぬ苦労を重ね、妙法流布の道なき道を開拓し抜いてきた、崇高な地涌の菩薩たちである。皆、国境も民族も超えた「異体同心」の心で集われていた。
 私は、はるばる皆を送り出してくれた母国の方々とも、一緒にお会いしている思いであった。
 いつも研修を陰で支えている通訳や役員の友の笑顔も、眩しく晴れがましかった。
 この “創価家族” のスクラムにこそ、世界市民の究極の連帯があり、人類の平和と共生への希望があると、私たちは声高らかに宣言したい。

勇気を出して!
 今、日本そして世界の男女青年部の友が、対話の拡大に躍進してくれている。立派に成長を遂げている。伸びゆく力を皆で讃嘆してあげたい。
 とともに、青年を応援してくれている壮年・婦人の皆様方にも、心から感謝を申し上げたい。
 この一年、人を励まし、人を育てるという無上の陰徳を、皆で積んだ。創価の威光勢力もいやまし、無限の陽報が顕れないわけがない。
 ともあれ、仏法対話は、最高の仏の仕事であり、生命の鍛錬である。
 御書には「持《たも》たるる法だに第一ならば持つ人随って第一なるべし」(465㌻)と仰せである。
 宇宙第一の法を持った皆様方が、どれほど尊貴な存在か。その法を語り弘める功徳は、計り知れない。たとえ、思うように対話が実らないことがあったとしても、落ち込む必要など全くない。
 聞法下種こそ、第一義の実践である。勇気を出して挑戦していること自体が生命の勝利なのだ。
 牧口先生は、東京で入会した青年の親を折伏するため、戦前と戦中の二度にわたり(昭和15年、17年)、福島県の郡山に赴いている。
 その際、「水泳を覚えるには、水に飛び込む以外にない。畳の上では、いくら練習しても実際に覚えられるものではありません。勇気を出して自ら実験証明することです」と励まされ、両親を入会に導かれた。
 再度の郡山訪問の折には、二本松にも足を運ばれている。
 当時、軍部政府からの圧迫は強まり、既に機関紙「価値創造」は廃刊。そんな緊迫下でも、牧口先生は「母を折伏したい」という一青年の思いに応えて対話し、母親を信心させておられる。
 いかなる時も、青年のために、勇んで動かれる先師であられた。
 この牧口先生の闘魂と行動を受け継ぐのが、わが誉れの青年部である。

大思想を生む力
 御書には、「日蓮生れし時より・いまに一日片時も・こころやすき事はなし、此の法華経の題目を弘めんと思うばかりなり」(1558㌻)と記されている。
 立正安国の大哲学は、打ち続く災害や戦乱等に民衆が苦しみ切っていた乱世に、日蓮大聖人御自身が大難に耐え、不惜身命で妙法弘通に進み抜かれる中に確立された。
 未来を切り開く慈悲と希望の大法である。難を乗り越える信心である。
 今、勇気の対話に挑戦している同志の中には、人知れず、体調や仕事、家庭などの苦悩を抱えている方もいるだろう。
 だが、自らも悩みと格闘しながら、自他共の幸福を祈り、人のため社会のため、労苦を惜しまず信念の対話に打って出る──これほど気高い人生があるだろうか。
 オーストリアの詩人・ホフマンスタールは、「苦しまないところからは、ほんのその場限りの、大して価値のないものしか生まれては参りません」と綴っている。
 偉大な思想は、苦難に屈せず実践を貫いていく渦中にこそ、わが血肉《けつにく》となり、骨格となっていくのである。

「一念」で決まる

 昭和31年の “大阪の戦い” も、私は関西の友たちと御書を共に拝しつつ、確信の対話の波を起こしていった。
 私たちは、御義口伝の「一念に億劫の辛労を尽せば本来無作の三身念念に起るなり」(御書790㌻)との一節を胸に刻み、日々の激戦に挑んだ。
 この御文の意義を、実践に即して新入会の友に申し上げたことがある。
 「わかりやすく言えば一瞬一瞬の信心の一念、生命の姿勢です。相手を思う真心といってもいい。誰に対しても大誠実を尽くして語り切っていく。この決意です」と。
 断じて負けないと一念を決して走った、関西の戦友たちの誠実一路の奮闘が懐かしい。
        ◇
 先月、この大関西を、ブラジルSGI(創価学会インタナショナル)の友が訪れた。それはまさに “常勝の魂” が共鳴する交流となった。
 ブラジルの国土面積は日本の20数倍。広大な天地で、メンバーの活動もスケールが大きい。
 大都市サンパウロを中心とする地域には、「アルボラーダ(黎明)グループ」と呼ばれる、壮年部の人材グループがある。本年3月、全土137カ所にメンバーが飛び、現地で訪問激励、弘教拡大に走ったと伺った。
 アマゾンへ、国境沿いの街へ──と。
 結成は30年前。私が18年ぶりのブラジル訪問を果たした年だ。以来、都市部と地方の活発な交流を目的に、2年に1度のペースで地方交流を実施してきた。
 皆、多忙な仕事をやり繰りして自ら志願し、臨んでくれている。
 「大変な地域で頑張る同志に勇気を送ろう」「広布のためなら、どこへでも行こう!」と。何と神々しいことか。
 大きく動けば、自分の境涯も大きくなる。友情も大きく広がる。大変な中で精魂を注いで戦った分だけ、大きな福徳が我が身を包む。
 報恩抄には、「極楽百年の修行は穢土《えど》の一日の功徳に及ばず、正像二千年の弘通は末法の一時に劣るか」(同329㌻)と仰せである。
 わずか一日でも、今の戦いで百日分、千日分、万日分の価値を創造していくことができる。
 これが大仏法の対話の真髄であり、醍醐味だ。

新たな出発の時
 ドイツの文豪ゲーテは謳(うた)った。
 「きみのおよぼす働きを味わいたければ
 喜び勇んで仲間の中へまじり行け」
 臆して立ち止まっていても、何も生まれない。友の中へ、人間の中へ、民衆の中へと、喜び勇んで飛び込むことだ。
 どんどん人と会う。
 どんどん友と語る。
 形式ではない。真心を込めて語っていくのだ。この胸襟を開いた対話の中に、本当の民主主義の躍動もある。
 一人、また一人と、新たな連帯を結びゆく道程には、あの友この友の、感謝と共感の笑顔が光っていくに違いない。
 大聖人は、「元品の法性は梵天・帝釈等と顕われ」(同997㌻)と、生命の劇を洞察された。
 思いもよらぬ困難が立ちはだかったその時、わが一念が怯《ひる》めば、生命は元品の無明に覆われ、魔に負けてしまう。
 しかし、題目の師子吼を唱え、広布の誓願のまま、勇猛に挑んでいくならば、わが生命の元品の法性はいよいよ輝く。梵天・帝釈など、あらゆる諸天善神の加護を厳然と顕せる。魔を打ち破り、プラスに転じていける。
 私も戸田先生のもと、いかなる激戦にも、喜び勇んで立ち向かった。
 創価の師子奮迅の一念で猛然と祈り、戦いゆくところ、必ず一切を味方に変え、断固として勝利の道を切り開けるのだ。
 創価の「創」の字は、「はじめる」とも読む。ならば、創立の月とは、出発の月だ。新たな戦いを「創《はじ》める」のだ。敢然と「立つ」のだ。
 23日には、教学部任用試験が行われる。受験者の皆様全員が妙法の大功徳に包まれ、「行学二道の大哲人」「幸福勝利の大博士」として、凱歌の人生の軌道を歩んでいかれることを、心から念願してやまない。
 後継の君たち、貴女《あなた》たちよ! 対話拡大に躍進する旭日の若人よ!
 威風も堂々たる信念の父たちよ! 慈愛と智慧の太陽の母たちよ!
 朗らかに、自分らしく、そして勇気凜々と、正義の大哲理を、語りに語り抜いてくれ給え!

 天の秋《とき》
  世界の友と
     勝鬨を

ホフマンスタールの言葉は 『リヒャルト・シュトラウス/ホーフマンスタール往復書簡全集』 ヴィリー・シュー編、中島悠爾訳(音楽之友社)。ゲーテは 『ゲーテ全集8』 登張正實訳(潮出版社)。

2014-12-30 : 随筆 民衆凱歌の大行進 :
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