中国 ハルビン師範大学「名誉教授」称号授与式への謝辞

中国 ハルビン師範大学「名誉教授」称号授与式への謝辞
              (2014.7.16 創価大学本部棟)

 中国東北部・黒竜江省の省都ハルビンに立つ名門学府・ハルビン師範大学(王選章学長)から、創価大学創立者の池田大作名誉会長に「名誉教授」称号が贈られた。これは、世界平和の建設と日中友好への長年にわたる貢献を讃えるもの。授与式は16日午後、東京・八王子市の創価大学本部棟で行われ、ハルビン師範大学の徐暁風副学長、郭鴻雁教授が出席。馬場創大学長に、名誉教授の証書が託された。また名誉会長から同大学に、真心の漢詩が贈られた。


徐副学長の授章の辞
(要旨)

“一衣帯水の隣国”として
池田先生の友好の理念を共に堅持


 本日、私どもは、喜びを胸に抱さながら、世界に名だたる創価大学へやってまいりました。
 ここに、ハルビン師範大学を代表し、また王選章学長に代わり、池田大作先生に対し、心からの感謝と敬意を表します。
 本学の名誉教授にご就任いただきたいとの申し入れを、快くお受けくださった池田先生に感謝申し上げるとともに、先生の長年にわたる世界平和と中日友好事業へのご尽力に対し、最大の敬意を表すものであります。
 池田先生は、その生涯を文化、教育、平和の推進に捧げておられます。世界の50以上の国・地域を訪れ、各地の政治家や学者と誠実に対話し、アジアの文化、教育、文明の持続可能な発展に傑出した貢献をされています。
 先生は、国内外の学術界において高く評価される、世界的に著名な思想家、哲学者、社会活動家であり、作家、詩人、写真家でもあられます。また、創価学会インタナショナル会長、創価学会名誉会長として、これまでに平和、文化、教育の機関を数多く創立し、世界平和と文化交流の促進と教育事業の発展のために不断の努力をされ、国際的な名声と評価を得ておられます。
 さらに池田先生は中国人民の“老朋友《ラオポンヨウ》(古く親しい友人)”であり、長きにわたり両国の人民の友好往来の促進に力を注がれています。
 中国を10度訪回され、1974年の周恩来総理との会見以来、中国の歴代指導者との間に深い友誼を結ばれています。
 中日の国交正常化を提唱された一人でもいらっしゃいます。
 中日の国交正常化と文化・教育交流の“架け橋” 。“紐帯”として大変重要な役割を果たされました。
 “世界平和の使者”“中日友好の懸け橋”として池田先生は、世界の平和と人類の幸福の理念を提唱、実践してこられました。著作は大変に豊富で、思想は深く、国際社会で広く名声を博し、世界中の平和を愛する人々から尊敬・敬愛されています。
 「国連平和賞」、国連難民高等弁務官事務所「人道賞」「アインシュタイン平和賞」等の各賞や「平和の使者」「人民友好の使者」の称号を受章されていることは、池田先生の世界平和へのご貢献が、極めて卓越した、不滅の功績であることを物語っております。
 今、池田先生の提唱される平和理念を受け継ぎ、堅持していくことが、とりわけ重要です。中日両国は、“和はすなわち双方を利する”“分断はすなわち双方が傷付く”ともいうべき、一衣帯水の近隣関係にあることは、これまでの歴史が十分に証明しています。
 池田先生を名誉教授に招聘させていただくことは、先生の高尚なるご人格と卓越したご功績に対する、本学の全ての教員・学生の尊敬の表れであり、さらに私どもの中日平和友好への揺るがぬ信念を表しています。
 そして、本学の名誉教授称号を先生にお受けいただくことは、本学の全教員・学生への大きな励ましなのであります。
 ハルビン師範大学は悠久の建学の歴史をもつ総合大学です。「敦品励学 弘毅致遠」との校訓の精神は、池田先生の人間主義の教育理念と相通じる部分があります。
 本学は、設備も教員も非常に優れており、現在、3500人の教職員がいます。
 このうち専任教師は2030人。教授・副教授は1080人。博士課程・修士課程の大学院指導教師は850人です。
 また、本学は国際文化交流活動を幅広く展開し、これまでに、アメリカ、日本、カナダ、オーストラリア、ロシア、ポーランド、韓国、南アフリカなど20以上の国・地域の70を超える大学や研究所と、密接な教育・科学技術の協力と学術交流の関係を築いております。今後もさらに積極的に国際交流を展開してまいります。
 ハルビンは、ユーラシア大陸を横断する経済・文化・金融等のルートの要地として注目されています。中国の著名な歴史・文化都市であり、国際的な氷雪文化都市、観光都市でもあり、「氷の城」「東方のモスクワ」「文化の都」「音楽の都」といった美しい名称があります。
 また、日本の新潟市、北海道・旭川市と友好都市であり、悠久の交流の歴史と深き友誼が薫る都市であります。
 私たちは、池田先生のご都合がよろしい時に、ぜひとも、ハルビン市とわがハルビン師範大学にお迎えし、ご講演いただきたく、心からご招待申し上げます。
 とともに、このたびの池田先生への名誉教授称号の授与を契機として、先生が創立された創価大学との間に協力・交流関係を築ければと、心から念願いたします。
 そして、中日の教育交流、両国人民の友好往来に貢献でさればと存じます。
 結びに、池田先生の名言を二つ紹介させていただきます。
 “友情は人を結び、世界をつなぎ、平和へと続く金の橋を架けるのである”
 “友情なくして青春を語ることはできない。なぜならば友情は青春を彩る最も美しき花だからである”
 池田先生のますますのご健勝、また、創価大学とハルビン師範大学のいっそうの発展、両校の永遠の友誼を心からお祈り申し上げます。
 大変にありがとうございました(大拍手)。

SGI会長の謝辞(代読)

民衆の大地に友情の虹かけよ 創造の翼を広げて

奉仕の心光る指導者に
近代中国の教育の父・陶行知先生の信念
「学んだものを人民に捧げよ」

 一、私が若き日、師匠・戸田城聖先生の個人教授による「戸田大学」で学んだ 『論語』 の一節に、「北辰《ほくしん》(北極星)の其《そ》の所に居て衆星のこれに共《むか》うがごとし」(孔祥林総編訳『日中英対訳新版論語』儒教伝播協会)とありました。
 不動の北極星を中心に星々が天を巡るように、正しき精神性を揺るぎなく確立すれば、そこを基軸として社会の各界に多彩な人材を送り出し、万般にわたって価値を創造していくことができる。このことを、中国の先哲の言を通し、わが師は強調されたのです。
 本日は、栄光の国際都市ハルビンにおいて、まさしく北極星の如く輝きわたる最高学府から、この上ない栄誉を賜り、心より御礼を申し上げます。誠に誠に、ありがとうございました!(大拍手)

周恩来総理との出会いから40年
 一、中国最北の黒竜江省にあって、東西の文化が気品高く結晶し、東方のパリとも、モスクワとも称される貴ハルビンは、誠に世界の憧れの都です。
 私も青春の日より、ぜひとも訪れたいと願っておりました。
 かつて日本の軍国主義が蹂躙し、筆舌に尽くせぬ惨苦をもたらしてしまった歴史を、私たちは永遠に忘れません。とともに戦後、多くの中国の方々が、残留孤児となった日本人を守り、育んでくださった大恩も、私たちの胸から決して離れることはありません。
 できることならば、ハルビンの地で、戦争の犠牲となられた全ての方々の追善回向をさせていただき、また、深い恩義に感謝を捧げたいと心に抱いてきたのであります。
 さらに、ハルビンは、私たちが敬愛してやまない人民の大指導者・周恩来総理が、若き日より幾度も訪問し、こよなく大切になされた天地であります。
 1917年には、母校・南開学校の同窓の友とハルビンで再会され、その友が目指した新たな学校の創立について語り合われております。
 後年、周総理は教育の道を志す若人に、「教師になることは素晴らしいことだ。私も、もう少しで、ハルビンで教師になるかもしれなかったんだ」と励まされたと伝えられています。
 今年は、私が周総理と忘れ得ぬ出会いを結ばせていただいて40年となります。貴大学は、周総理有縁のハルビンに聳え立ち、総理の心を体した教育者を陸続と育成してこられました。
 この貴大学からの栄誉を、私は周総理に謹んで御報告申し上げたいのであります。
 一、周総理は、「一代は一代に勝る」(後に生まれた世代は先の世代よりも優れていく)と語っておられました。
 私は、ここで総理と同じく全幅の青年への信頼と期待を込めて、貴大学の高邁なる人間教育の伝統と精神から、新時代の人材像の指標を3点にわたって確認させていただきたいのであります。

学問の道を一心に進め
努力の中に希望の大海原が


試練の波にも迷いなく前進
 一、第1に「使命の大海原へ朗らかに学びの航路を」であります。
 貴大学の校訓には、学びのビジョンが明快に掲げられています。すなわち「敦品励学 弘毅到遠(人格を錬磨し、奮発して学べ。心広く強固な意志をもち、遠きに〔偉大な使命に〕到れ)と。
 この校訓の精神を体現され、学究の模範の道を進まれた先人が、著名な考古学者の游寿《ゆうじゅ》先生でありました。若き日より学才を発揮され、作家の謝冰心《しゃひょうしん》先生等と並ぶ才媛とも讃えられるなか、創立まもない貴大学で、教育に一身を捧げられたのであります。
 文化大革命の嵐にも毅然と耐え抜かれた游寿先生は、学問の秘訣として「方向性を決め、他事に気を取られず一心に学ぶこと」「苦に耐え、苦の中に楽を求めること」等と示されました。
 偉大な使命を果たしゆく大海原には、常に試練の風波が待ち構えております。だからこそ、游寿先生が言われるように、学びの航路を、迷いなく、朗らかに、そして断固として、前進していくことです。いかなる怒濤が襲いかかろうとも、人生も、社会も、たゆまず学び抜く努力の中から、希望の活路は必ず開かれます。

世界市民の行動の光を強めよ!
 一、第2に、「民衆の大地を照らす行動の光を」であります。
 貴大学は、近代中国の教育の父・陶行知《とう こうち》先生を師範の鑑とされ、「一つの心を(人民に)捧げて、一本の草さえも、(大衆から)奪わない」(李燕著 『陶行知の芸術教育論──生活教育と芸術との結合』東信堂)という民衆奉仕の「行知精神」を堅持してこられました。
 陶先生は、民衆教育の信念を力強く語られました。
 「われわれの子どもたちは、人民のなかからやってきたのであって、かれらは、やはり人民のなかへ帰っていくのである。かれらの学びとったものを、人民に捧げて、人民のために幸福をはかるのである」(斎藤秋男著 『評伝・陶行知──政治的抒情詩人の生涯』勁草書房)と。
 民衆の大地に立って、民衆の中で、民衆と共に、民衆のために行動する。この一点に徹する指導者に恐れるものはありません。
 どんな毀誉褒貶にも惑わされません。
 一、私が常に座右に置いてきた一書に「立正安国論」があります。この書は、1260年のきょう、7月16日に警世の書として発表されたものですが、そこでは、「国」を表すのに、「口」(くにがまえ)に「王」ではなく「民」の字が用いられております。
 一切の根本は民衆です。民衆の幸福であり、安寧であります。
 とりわけ、これからの人間教育の重大な責務は、グローバルな民衆の大地を照らす世界市民の行動の光を、どれだけ強め、深め、広げていけるかにあるのではないでしょうか。
 その意味からも、創価大学は、いやまして、貴国をはじめ世界の大学との交流と連帯を拡充してまいりたいのであります。

青年と共に拓く平和な未来社会
 一、第3は「未来の大空へたくましき創造の翼を」であります。
 貴大学の壮麗な校章には、虹かかる未来の大空へ翼を広げゆく、気高き教育の使命を象徴する白鳥が記されております。それは、限りない創造の翼でもありましょう。
 中華文化促進会の高占祥主席と私が共々に発刊した対談集 『地球を結ぶ文化力』(潮出版社)では、貴ハルビンに漲る「創造性」が明るい話題となりました。
 すなわち、ハルビンでは最も困難に満ちた真冬の季節に、その厳寒の気候を生かし、氷や雪で美しい像を作り上げる「氷雪祭り」を始めました。今や、世界中から数多くの観光客を集め、魅了しております。北国のハンディさえも、芸術の都の光彩へと転じゆくハルビンの市民の挑戦は、まさに市の花ライラックにも似て、「文化力」の真髄を凜然と発揮されているのであります。
 一、厳しい環境を嘆き、じっと耐えるのではない。むしろ、積極果敢に一切を生かし、そこから新たな価値創造の道を開いていく。私たちの「創価」の意義も、ここにあります。
 陶行知先生は語られました。
 「至るところが創造の地であり、毎日が創造の時であり、人々は創造の人である」と。
 大切なのは、何があっても、今ここから、自分自身から、未来を創造しゆく決意に燃えて、行動を開始することでありましょう。
 一、私も本日より、栄えある貴大学の一員として、さらなる貴国と日本の友好深化のために、世界の平和のために、未来社会を無限に拓く創造の翼を、青年と共にいよいよ広げてまいります。
 終わりに、偉大なる貴ハルビン師範大学の鵬程万《ほうていばんり》里の飛翔が、貴国さらには人類の、さらなる繁栄の前途を洋々と開かれゆくことを心からお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
 謝謝《シェシェ》!(中国語で「ありがとうございました!)

名誉会長が漢詩を贈る

松花江畔昇朝日
白鳥衝天向遠方
不畏風霜越山海
羽音聯奏凱歌揚

 〈大意〉
 松花江《しょうかこう》の畔《ほとり》に朝日が昇り
 白鳥が天を衝き
  遥か遠くへと向かっています。
 嵐をものともせずに
  数々の苦難を乗り越え
 白鳥の羽音の奏でる
  凱歌が谺《こだま》しています。

 ※文中に、ハルビン師範大学の校章のモチーフである「白鳥」が織り込まれ、同大学のさらなる飛翔を念願する思いが託されている。
2014-07-19 : スピーチ・メッセージ等 :
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