アメリカ創価大学 第10回卒業式へのメッセージ

アメリカ創価大学 第10回卒業式へのメッセージ
(2014.5.23 アメリカ創価大学 創価芸術センター)

 アメリカ創価大学(SUA)の第10回卒業式が23日午後(現地時間)、カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市の同大学・創価芸術センターで挙行された。これには、創立者・池田SGI(創価学会インタナショナル)会長がメッセージを贈り、民衆の幸福と社会の繁栄、そして世界の平和のため、信念と誠実の対話で勇敢なる世界市民の連帯の構築をと念願し、晴れの門出を祝福した。式典ではノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・セン博士が記念講演。SUAのハブキ学長、理事や教職員、卒業生の家族、支援者、同窓生ら約1200人が出席した。
 創立者賞を受けたチェルシー・ダガーさんの凜とした声が、創価芸術センターに響く。
 「私が伝えたいのは、感謝の心です。私たちを支えてくださる皆さんがいたからこそ、きょうという日を迎えることができたのです。皆さん、どうぞお立ちください!」
 両親や家族、支援者、教員らが一斉に立ち上がる。雷鳴にも似た、ひときわ大きな拍手と喝采が轟いた。 
 さらにダガーさんが呼び掛ける。「卒業生の皆さん! 私たちは、“世界が望む変化”そのものであり続けましょう!」
 再び拍手と歓声が湧き上がり、会場の熱気は最高潮に達した。
 式典終了後、ダガーさんは語った。「SUAでは、何よりも団結の力を学びました。私たちは皆、一人一人が異なる分野や物事に情熱を抱いています。そうした情熱を持ち寄って手を携えるとき、人は最も強くなり、世界をも変えていく力を得ることができると確信しました!」
 今回、卒業を迎えたのは、アメリカ、インド、韓国、イギリス、ネパール、マレーシアなど9カ国・地域から集った10期生93人。
 卒業生の心は、「感謝」と「団結」で一つに結ばれていた。


創立者のメッセージ


人類史の地平を開く不屈の挑戦を


誓いの光で未来を照らせ
詩聖タゴール
人間の最大の力は自分の中に

 一、人類の宝であり、21世紀の希望である、わがアメリカ創価大学10期生の皆さん! 晴れのご卒業、誠におめでとう!(大拍手)
 送り出してくださったご家族、励ましてくださったご友人の方にも、心からのお祝いを申し上げます。
 さらに、常日頃より大学を見守り、支えてくださっているご来賓の先生方、また、学生を温かく激励し薫陶してくださった教員と職員の方々に、心からの感謝を申し上げます。
 光栄にも、本日の式典では、世界最高峰の経済学者・哲学者であり、私たちの敬愛してやまないアマルティア・セン博士が、祝福の記念講演を行ってくださいます。
 信念の大知性の啓発が、若きリーダーの前途にとって、どれほど、かけがえのない励ましとなることでしょうか。厚く厚く御礼申し上げます(大拍手)。
 一、今、私のまぶたには、誉れも高き栄光の10期生として、アリソビエホの丘から勇躍と旅立ちゆく、晴れがましい皆さん方の英姿が鮮明に映じております。皆、本当によく学び抜き、鍛え抜いてくれました。
 10期生の皆さんは、先輩たちの良き伝統を立派に継承し、深化させながら、アメリカ創価大学が万代まで勝ち栄えゆく盤石なる大発展の礎を見事に創り上げてくれました。
 私は、開拓の誇りに満ちた皆さん方の一人一人と固い固い握手を交わしながら、その努力と功労を労い、最大に讃えたいのであります。
 ありがとう! 本当にありがとう!(大拍手)

人生を貫く主題
 一、きょうは、皆さん方が挑みゆく10年、20年、さらには100年先へと心を広げ、共々に語り合うような思いで、3点にわたり祝福のメッセージを送ります。
 第1に申し上げたいことは、「誓いは光なり。新たな未来を照らし出せ!」ということです。
 文学にせよ、絵画にせよ、音楽にせよ、偉大な芸術作品には、それぞれに偉大な主題があります。
 偉大な人生にも偉大な主題があります。
 皆さんが、この創価の学舎で心に刻んだ青春の誓いは、偉大な使命の人生を貫く主題であるといっても、決して過言ではないでしょう。
 青春の誓いは、波瀾万丈の人生航路にあって、確固たる羅針盤となり、進むべき針路を厳然と指し示すとともに、混迷の闇を打ち破る光明となるものであります。
 アマルティア・セン博士は、若き日に、愛する故郷ベンガルを襲った大飢饉の惨状を目の当たりにしたことが、救世の経済学者として歩みゆかれる原点になったと伺っております。
 人間が人間として、人間らしく幸福に、尊厳に生きることができる社会を、何としても築いていかねばならない──人生を賭して、貧困をはじめ「人間の安全保障」の先駆的研究などに、一貫して取り組まれてきたセン博士の胸中には、その烈々たる大情熱が常に燃え盛っているに違いありません。
 皆さんも、眼前の課題に一つ一つ粘り強く取り組み、臆さず、焦らず、惑わず、力をつけながら、遠大な理想を追求し抜いていってください。
 そのたゆまぬ不屈の挑戦こそが、人類史の新たな地平を照らし出していくからであります。

可能性を開く要諦
 一、第2に、「生命は無限なり。自他共に希望の力を解き放て!」と申し上げたい。
 非暴力の大英雄ガンジー翁に「マハトマ」(偉大なる魂)との尊称を贈った詩聖タゴールは、セン博士に「永遠に生きる者」との意義を持つ「アマルティア」の名を授けられました。
 その絶大なる期待に応え抜いてこられたセン博士の探究と貢献の足跡は、まさに永遠なる光彩を放っております。
 大教育者であったタゴールは、「人間の最大の力は自分の内にある」(蛯原徳夫訳「真理の呼び声」『タゴール著作集第8巻』所収、第三文明社)と断言されました。心から賛同します。
 なかんずく、青年の生命に秘められた可能性は無限であります。皆、自分が思っている以上の十倍も、百倍も、いな、仏典に記される表現でいうならば百千万億倍もの生命の力を備えているのであります。
 その力を開いていく要諦は、どこにあるか。
 タゴールの慧眼は鋭く洞察していました。
 「完全な善に生きることは、自分の生命を限りなく実現していくことにほかならない」(美田稔訳「サーダナ」前掲書所収)と。
 生命尊厳の哲理に立脚して、民衆の幸福のため、社会の繁栄のため、世界の平和のため、善の行動に徹していく。それは、立ちはだかる試練や苦難との戦いの連続であります。
 しかし、その激闘の中にこそ、真の「人間革命」があり、一切を勝ち開いていく価値創造の力、すなわち「創価」という生命の希望の力が自他共に尽きることなく解き放たれていく。この信条を、私は後継の皆さんに託しておきたいのであります。

民衆の幸福へ!平和へ!
善の行動が希望を広げる


“非暴力の武器”
 一、そして第3に、「友情は宝なり。勇敢なる世界市民の平和の連帯を広げゆけ!」と申し上げたい。
 思えば、タゴールが、自ら創設した学園を発展させ、セン博士の母校であるタゴール国際大学(ヴィシュヴァ・バーラティ大学)の創立を構想されたのは、ここ南カリフォルニアの地でした。
 詩聖は、陽光輝くオレンジの果樹園で思索しながら、民族や国家の違いを超えて人類を結びゆく、新たな学府を創立したい──そう決意して、帰国後、大学の建設に着手されたのであります。それは、わがアメリカ創価大学の建学の精神とも、深く強く響き合っております。
 若き世界市民が、教育という普遍の広場で、いかなる差異の壁も超えて、闊達な友情を結び合うことこそ、人間を不幸に陥れる、あらゆる悪と戦い、人類の悲願である平和を構築していく“非暴力の武器”であります。
 私は、このアメリカ創価大学の開設に尽力してくださった「人権の母」ローザ・パークスさんとの友情を思い起こします。パークスさんは、一生涯、交友を大切にされた方です。
 パークスさんの公民権運動の戦いが、歴史を変える力となった陰にも、その豊かな幅広い友人のネットワークがあったと指摘されております。
 ともあれ、この世界のいずこにも負けない、麗しく開かれた友情のキャンパスから躍り出る皆さんは、行くところ向かうところ、信頼と誠実の対話を交わしながら、明るく賢く朗らかに、勇敢なる世界市民の連帯を広げていただきたいのであります。
 私は、大切な大切な皆さんが世界の晴れ舞台で、思う存分に舞いゆく未来を最大の楽しみとし、生き甲斐としつつ、見守り続けてまいります。
 一、最後に、もう一人の「人権の母」エレノア・ルーズベルトの言葉を贈り、お祝いのメッセージとさせていただきます。
 「我々は現在の危機にあたって、自らに向き合う勇気を持たなければなりません」「人類に善なる価値をもたらすために、自らが持てるあらゆる知識を駆使し、力を合わせていかなければなりません。
 そのように行動した時、私たちには恐れるものなど、何もないのです」
 栄光の10期生、万歳!
 喜びあふれる誉れのご家族、万歳!
 愛する皆さんに、健康あれ! 幸福あれ! 勝利あれ!
 どうか、お元気で!(大拍手)
2014-05-26 : スピーチ・メッセージ等 :
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