新時代第1回「世界農漁村青年会議」へのメッセージ

新時代第1回「世界農漁村青年会議」へのメッセージ      (2013.9.8 宮城県 石巻文化会館)

 新時代第1回「世界農漁村青年会議」が8日、研修で来日中のSGI(創価学会インタナショナル)メンバー10カ国24人が出席し、宮城県石巻市の石巻文化会館で開かれた。池田大作SGI会長はメッセージを贈り、「東北福光の世紀」「生命尊厳の世紀」へ、希望あふれる一歩が刻まれた会議を祝福した。これに先立ち、SGIの友は被災地を視察。石巻平和会館での「東日本大震災追善勤行会」に臨んだ。さらに、復興の象徴の看板「がんばろう! 石巻」を訪れ、震災の全犠牲者を悼んで献花した。
 「世界農漁村青年会議」の会場となった石巻文化会館。万国旗が整然と並び、大歓声の中、SGI10カ国24人が入場している。
 2年半前、誰がこの光景を想像できただろう――同会館は、津波によって1階が浸水。2階は一時避難所になった。その会館で、今も苦難と向き合い続ける地元の同志が、世界の友を迎えたのだ。
 アメリカ青年部長のデイビッド・ウィトコスキーさんは言う。
 「東北の同志から、不撓不屈の信心を学びました。全世界が勇気をもらっています。アメリカに戻ったら、見聞きした全てを、皆に伝えます!」
 会場に来る前、SGIの一行は、被災地を回り、津波の猛威を目の当たりにした。
 震災で甚大な被害を受けた女川町。この町を一望できる高台を訪れた一行を、石巻躍進県・女川希望支部の有志が迎えた。


池田名誉会長のメッセージ

「法華経は種の如く」「衆生は田の如く」
友の心に幸福の種 平和の種を


不撓不屈の青年力が不可能を可能にする

 一、きょうは、「東北福光の世紀」へ、また「農漁村ルネサンスの世紀」へ、さらに「生命尊厳の世紀」へ、尊く深く希望あふれる一歩が刻まれました。
 歴史的な新時代第1回「世界農漁村青年会議」の開催、誠におめでとうございます!(大拍手)
 アメリカから、ヨーロッパ各国から、さらに南米ブラジルから、遠路はるばる出席された、若き「世界広布の大英雄」の皆さん方、本当にようこそ、いらっしゃいました!
 私が、いずこにもまして信頼する石巻、そして大東北の同志と共に、熱烈に歓迎いたします(大拍手)。

土に触れる喜び 命を育てる喜び
 一、ここ石巻市は「食を活かした元気な石巻」都市宣言を採択しています。
 その中には、「食は、人が生きていくためにはなくてはならない命の源です」と謳われております。
 まさしく、私たちの生命の営みは、全て、農業、漁業に携わる方々の尊い尊い労苦と汗あればこそ、成り立っているのであります。
 都市化やIT(情報技術)化がいかに脚光を浴びても、新鮮で安全で十分な食べ物がなければ、命は保てない。健康も、活力も生まれません。
 農業、漁業をはじめ「食」を支える職業は、万人が敬虔なる感謝を捧げるべき聖業であります。それに携わる方々の忍耐強く、地道で、慈愛と智慧が光る労作業に対して、最敬礼する心こそ、真に健やかな社会を創りゆく基《もとい》でありましょう。
 私が対談したイギリスの歴史学者、トインビー博士も、人間の生き方として、農業は心理的にも満足感が大きいと指摘されました。その充実は、まさに、人生の生き甲斐と一体です。
 東北では、若い女性の就農者も増えていると伺いました。
 「土に触れる喜び」「命を育てる喜び」は自分自身の生命をも輝かせます。
 ゆえに、農業、漁業を大切にしない社会は、生命を軽視する野蛮な社会となり、全ての面で行き詰まる。農業、漁業に携わる方々が、いやまして豊かに幸福に光り輝く社会を──これが私の一貫した持論であり、心からの叫びであります。
 かねてより、「世界食糧銀行」の構想も提唱してまいりました。21世紀の最重要課題の一つは、地球的な食糧安全保障の確立でありましょう。
 ともあれ、東日本大震災のあまりに甚大な被害から力強く立ち上がられた石巻で、農業、漁業の未来を青年たちが語り合う本日の会議が、東北復興の希望の道標《みちしるべ》となり、「平和」と「共生」の世界を建設しゆく勇気の光源となることを、深く念願してやみません。
 一、思えば、ここ石巻の発展の歴史を開いたのも、青年でした。
 今から400年ほど前、当時20代であった治水の名手・川村孫兵衛は“五百石の良い土地を与えるから働いてほしい”と請われ、こう答えたそうです。
 “それよりも荒れ地をください。そこを開拓します”と。
 この言葉通り、荒れ地を美事な田園へと変えました。
 土木技術に長けた彼は、河川の改修をやり遂げ、港を建設。水上交通を整え、石巻は米を積み出す海運の要衝として栄えていったのであります(土木学会編『明治以前日本土木史』等を参照)
 農業の発展と地域の繁栄は、密接に結びついています。畑を耕すことは、地域を耕し、心を耕し、未来を耕し、地球を耕していきます。
 創価の先師・牧口常三郎先生は、郷土で培う「共生の生命感覚」こそが、世界市民の意識の礎となると展望されていたのであります。なかんずく、東北の大地で鍛え上げられた不撓不屈の青年力が、どれほど壮大な偉業を成し遂げるか。
 歴史上、初めて世界一周を果たした日本人も、東北の青年たちでありました。
 18世紀末、石巻の船が大風に吹かれて遭難した折、16人の船乗りを乗せた船は、約半年間も漂流した末、太平洋北部の小島に流れ着きました。
 そこで人々に温かく遇された一行は、ロシアを横断し、皇帝にも謁見します。
 その後、再び船に乗り、ヨーロッパ、ブラジル沖、ハワイを通って、帰国したのです。石巻を出てから、実に11年後のことでした。
 旅の途中で異国の地の国籍を取得した人もいました。その一人、石巻出身の青年船乗り・善六は、少しずつ言葉を身につけ、のちにロシア語と日本語を対応させた辞書を編さんしました(外交官レザノフと共同で編さん。大島幹雄著『魯西亜から来た日本人』廣済堂出版等を参照)
 その原本は、私たちが交流を重ねてきた世界的学術機関「東洋古文書研究所」に厳然と保管され、第一級の史料と評価されております。
 〈SGI会長は、東洋古文書研究所の名誉会員である。同研究所の前身は東洋学研究所サンクトペテルブルグ支部。SGI会長が創立した東洋哲学研究所と協力し、法華経写本の出版などを進めてきた〉
 青年の力は無限です。たとえ逆境に突き落とされても、ピンチをチャンスに変える。最後に勝つドラマをつくる。それが青年の強さです。
 偉大な使命に生き抜けば、偉大な自分を築いていける。いわんや、変毒為薬の妙法を持《たも》った青年には、不可能をも可能にする力があるのです。
 一、日蓮大聖人は、仰せになられました。
 「此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候法華経は種の如く仏はうへての如く衆生は田の如くなり」(御書1056㌻)と。
 東北をはじめ世界の農漁光青年は、この御聖訓を命に刻み、どんな苦難があっても、「いまだこりず候」と負けじ魂を燃え上がらせて、断固として仕事で勝ち、地域で勝ち、社会で勝ち、偉大な人生の勝利者となっていってください。
 皆さんの一人一人の「人間革命」の勝利の舞が、あとに続く青年たちに無限の希望を贈りゆくからであります。そして、縁する友の心の大地に、妙法という「幸福の種」「繁栄の種」「平和の種」を、勇敢に、聡明に、誠実に蒔いていっていただきたいのであります。

頑張ろう! 東北
 きょう、SGIの皆さんが献花を行ってくれた看板「がんばろう! 石巻」は、わが愛する大東北の青年力の象徴であります。
 結びに、私もきょう集われた皆さんと一緒に、「がんばろう! 東北」「がんばろう! 日本、そして世界の農漁光青年」と声高らかに叫んで、メッセージといたします(大拍手)。
 温かく見守り、陰で支えてくださった地元の創価家族の皆さんに、心から感謝申し上げます(大拍手)。
2013-09-14 : スピーチ・メッセージ等 :
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