タイ 国立タマサート大学 名誉哲学博士号授与への謝辞

タイ 国立タマサート大学 名誉哲学博士号授与への謝辞   (2013.8.14 タマサート大学 タープラチャン・キャンパス)

 タイ王国屈指の名門である国立タマサート大学から、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉哲学博士号」が授与された。SGI会長が仏法の人間主義を基調として、日タイ両国の文化・教育交流に多大な貢献をしてきたことを讃えたもの。授与式は14日午前(現地時間)、タイの首都バンコクにある同大学タープラチャン・キャンパスで厳粛に挙行され、ノーラニット・セータブット評議会議長、ソムキット・ラートパイトゥーン学長ら大学首脳をはじめ、在タイ日本大使館の佐藤重和特命全権大使、小林茂紀参事官ら来賓が出席。代理の池田博正SGI副会長に学位記が託され、SGI会長の謝辞が代読された。タイ創価学会の代表も参加した。

ソムキット学長の授章の辞

戦争の悲惨を知り、人々の幸せのため自身を捧げる

 SGI(創価学会インタナショナル)会長である池田大作博士は、仏暦2471年(1928年)1月2日、日本で、ノリ養殖業を営む家庭に生まれました。
 まだ若き頃、第2次世界大戦の悲惨さを知り、人々に幸せと平和をもたらすため、紛争をなくすことに自身を捧げたいと強く願うようになりました。
 池田博士は、仏法の重要な教えである「法華経」に即した生き方をする哲学を堅持しておられます。
 その教えとは、人間は誰でも「仏」という尊い生命を有し、「法華経」の教えに従った実践をしていけば、その生命を顕現することができるというものであります。そして、その実践の肝心は、全ての人を最高に敬っていくことであり、仏法の人間主義であります。
 池田博士は、この哲学を文化、教育、そして平和という三つの分野を通して広め、奨励されてきました。
 文化の面では、民主音楽協会、東京富士美術館などを創設し、国際的な相互理解を育むとともに、世界的な文化交流を推進してこられました。
 タイ王国においては、プーミポン国王陛下御作曲作品のコンサートを東京で開催したほか、タイの舞踊団を日本に招聘し、各都市で公演を行っております。さらに国王陛下の御作品である絵画や写真の展示会を日本の各地をはじめ、イギリス、アメリカなどで開催されました。
 教育の分野においては、池田博士は“教育こそが正しい人生を送るための重要な根本である”と洞察し、教育によって、公平で平和を創出する人格をつくっていくことができると確信されています。
 その教育を促進するために、幼稚園、小学校、中学・高校、そして日本とアメリカに創価大学を創立されました。
 本学と、池田博士が創立された創価大学とは、1985年に学術交流協定を締結。以来、100人を超える学生の往来が実現し、多くの留学経験者が、両国の友好の懸け橋として活躍しています。
 そして、池田博士は半世紀以上にわたり、一貫して平和のために行動し続けてこられました。
 人間の生存を脅かす核兵器廃絶の運動を展開し、日本と各国との友好関係を築くために民間外交を展開されました。
 1960年から、2国間の文化・教育交流のネットワークを築き、アジアの国々と日本との友好関係の復興に尽力されました。
 さらに池田博士は、東洋哲学研究所を創立し、仏教や、さまざまな宗教の研究を推進しています。
 池田博士が、仏法の教えに基づいた人生の哲学を奨励し、広めることに尽力してきたことの証左は、これまで1600回を超える世界の識者と対話を重ねられ、60点を超える対談集を出版され、それらが世界の43の言語に翻訳されていることに明確に見ることができます。
 以上の理由により、2013年5月20日に開催された、本年度第5回のタマサート大学評議会において、その栄誉を讃え、功労と能力を後世にわたり示していくために、タマサート大学名誉哲学博士号を授与するのにふさわしい人物として決議いたしましたことを謹んでご報告申し上げ、授章の辞とさせていただきます(大拍手)。

SGI会長の謝辞(代読)

国境を超えて友情の連帯を両国の希望の未来のために

青年よ英知の指導者に
プーミポン国王
「自らの人格を磨いてこそ学問は生活に価値を生む」

平和を実現する世界市民の精神
ソムキット学長
「不公正とは勇気で戦え」

 一、タイ王国を代表する最高学府であり、アジア、そして世界の教育界をリードされる名門タマサート大学より、名誉哲学博士号を授与いただきましたことは、無上の栄誉であります。
 とりわけ、貴国の良き国民、良き市民として貢献する、タイ創価学会の友人たちと一緒に受けさせていただくことができ、これほどの喜びはございま
せん。
 かくも荘厳な式典を執り行ってくださった格別のご高配に、厚く御礼を申し上げます。誠にありがとうございました(大拍手)。
 一、貴大学の崇高な建学の歩みに思いを馳せる時、私の胸には、美しい校歌が響いてまいります。
 その一節には、「天秤のように正義を守り/法に基づいて道を進む/守り続け 高く掲げる/永遠に平和を」とあります。
 この校歌は、1963年、プーミポン国王陛下が作曲なされ、贈られたと伺いました。光栄にも、私は、3度にわたり、国王陛下を表敬する機会を賜りました。比類なき“文化と芸術の大王”であられる陛下と、教育論から音楽・芸術論まで対話させていただいたことは、私にとりまして生涯の宝であります。
 国王陛下は、教育の意義について語られました。
 「良き教育は、価値創造の基礎であり、原動力でもある。しかし、学んだ学問が、現実の生活の中に価値を生むためには、他の大切な要因がある。
 それは、自らの心と行動の教育である。人格を磨いて初めて知恵となり、正義感や責任感、そして判断力が生まれてくる。特に、最も大事なのは、忍耐力を養うことである」と。
 まさしく貴大学は、この人間教育の本義を体して、タイ王国を担い立つ「価値創造」の英知と人格の指導者を陸続と育成してこられました。

民衆に尽くせ!
 一、貴国で初めて教養学部を導入されたのも、また初の夜間大学を開校し、幅広い視野と見識を備えた、優れた人材の薫陶の道を開いてこられたのも、貴大学であります。
 なかんずく、1934年の創立以来、民衆奉仕の大学として刻んでこられた不滅の歴史に、私は心からの感動を禁じ得ません。
 貴大学の創立者で、「民主主義の偉大な指導者」と讃えられるプリディー・パノムヨン博士は、述べられました。
 「大学を卒業した者の使命は、民衆を助け、民主主義の知識を広げゆくことだ。そして民衆が正しい指針の通り、自分たちの利益のために、権利を使って声をあげていけるようにすることだ」と。
 なんと気高く、大学の使命が謳い上げられていることでありましょうか。
 この建学の心を、貴大学に学ぶ英才たちは脈々と受け継いできました。私には、貴大学の卒業生の言葉が思い起こされます。すなわち、「私はタマサートを愛する。なぜなら、タマサートが私に民衆を愛することを教えてくれたからである」という、究極の母校愛であります。
 一、わが創価大学もまた、「大学は、大学に行けなかった民衆に尽くすためにこそある」との精神を掲げております。これは、創価教育の創始者である牧口常三郎先生と戸田城聖先生の魂でありました。
 2人は、民衆の幸福と世界の平和への信念を貫き、戦時中、弾圧され、投獄されました。
 牧口先生は獄死を遂げ、後継の戸田先生は2年の獄中闘争の後、地球民族主義を掲げて、平和への民衆運動を展開していったのであります。
 実は、きょう8月14日は、66年前、この戸田先生と19歳の私が初めてお会いし、弟子として歩み始めた記念の日でもあります。
 私は、貴大学から拝受した最高に尊き民衆奉仕の宝冠を、両先生に謹んで捧げさせていただきたいのであります(大拍手)。

試練を勝ち越え
 一、「平和を築くには、平和の人材を育てることであり、国境を超え、言葉の壁を超えた青年の連帯、友情の連帯を築き上げることだ」──これが、両先生から受け継いだ、私の揺るがぬ信念であります。
 うれしいことに、わが創価大学は、1985年、貴大学との学術交流協定を結ばせていただき、以来、優秀な青年が相互に往来し、誠に有意義な交流を重ねることができました。貴大学との信頼と友情の絆は、私どもにとってかけがえのない宝であります。
 兄と慕い、大先輩と仰ぐ貴大学には、いかなる時代の試練にも雄々しく立ち向かい、勝ち越えゆかれる不屈のバイタリティーが漲っております。
 2011年の洪水で、貴大学のランシット・キャンパスが大きな被害を受けた際にも、ノーラニット評議会議長とソムキット学長の卓越したリーダーシップによって、見事な復興を果たされました。
 そして水害の危機をも、むしろチャンスに転じて、世界の一流大学としての新たなビジョンを高らかに掲げ、改革に取り組んでおられるのであります。
 2015年には、いよいよ「ASEAN(東南アジア諸国連合)共同体」が誕生し、アジア・太平洋の新時代が開幕いたします。貴大学が、ASEAN共同体を牽引する最高峰の知性のセンターとして、いやまして大発展を遂げていかれることを、私は心より念願してやみません。
 一、貴大学のシンボルカラーの黄色は、「常に法に基づいた精神と公正さ」を表し、赤は「身を尽くして社会に献身していく血潮」を表していると、いわれます。
 ソムキット学長は、「民衆を愛する。国家を愛する。公共の利益のためにあえて自身を犠牲にする精神。不公正とは勇気をもって戦う精神──これらがあってこそ、“タマサート人”である」と、宣言されております。
 この“タマサート人”の精神こそ、まさに「平和と共生」の21世紀を実現しゆく、世界市民の精神そのものといってよいでありましょう。
 私も、きょうより、誉れ高き“タマサート人”の一人として、尊敬する先生方と手を携えながら、貴国と日本の教育・文化交流の促進のため、また両国そして青年の希望の未来のため、さらに貢献を果たしていく決意であります(大拍手)。
 一、最後に、偉大なるプーミポン国王陛下のますますのご健勝とご長寿、そして、タイ王国の永遠無窮の栄光と繁栄を、心よりお祈り申し上げ、御礼とさせていただきます。
 誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
2013-08-19 : スピーチ・メッセージ等 :
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