随筆 我らの勝利の大道 No.109 わが弟子の胸に誓いあり

随筆 我らの勝利の大道 No.109   (2013.7.13付)

わが弟子の胸に誓いあり

旭日の生命の勢いで躍り出よ
青年とは前進また前進の開拓者

「水滸の日」60周年
師弟の心で共々に勝鬨を!

 わが友の
  広布に走る
    その汗は
  宝珠となりて
    生命に光らむ

 猛暑の日本列島で、わが誉れの同志は、勇んで広宣流布を進めてくれている。
 真の「地涌の菩薩」でなければ、できない戦いだ。
 皆、熱中症などにならないよう、聡明に体を大事にして、健康第一、無事故第一の前進をお願いしたい。
 私も、梵天・帝釈、守り給えと強盛に祈っている。
 多宝の方々も、壮年部、婦人部の皆様も、そして、後継の青年部の友も、皆が元気で本当に嬉しい。
 7月は、まさしく「青年の月」である。
 ドイツの大文豪ゲーテは呼びかけた。
 「青年というものはすべて、いかに速やかに活動を開始するかということに、晴れやかな気持で注目するとよい」
 毎日毎日、昇りゆく旭日の勢いで出発していこう。そこに年齢は関係ない。清新な一念で活動する人が、永遠の青年であろう。
 62年前の7月、世界に誇れる男女青年部が、相次いで結成された。
 男子部は11日。
 女子部は19日。
 師匠・戸田先生は、学会の全責任を、名も無き青年たちに託された。私も妻も、青年部員として、恩師のもとに馳せ参じた。
 結成当時の青年たちが、広宣流布へ、また立正安国へ、大情熱を滾らせ、戦いに戦い抜いてきた歴史の結実が、今の創価学会である。
 そして「本門の時代」の君たち、貴女《あなた》たちの出番だ。
 今月、世界各国の青年部からも、人材拡大の希望と喜びあふれる報告が続々と届いている。
 いやまして、青年の息吹を、地域に、社会に、日本に、さらに未来世界に広げるのだ。広布開拓の闘魂を受け継ぎ、新しい力を漲らせ、勇んで躍り出るのだ。
        ◇
 この7月21日は、「水滸の日」である。
 「水滸会」は、戸田先生が自ら本格派の男子部を育成された人材グループである。当初の発足は、昭和27年の暮れであった。
 会の名前の由来ともなる中国の小説『水滸伝』を最初の教材に選び、師の魂が凝結した1回1回の研修は真剣そのものであった。
 喜びと使命感に燃えての出発であった。ところが、いつしか参加者の中に惰性の命が兆し、安逸へ流れ始める者が出てしまった。

闘魂を忘れるな!
 御聖訓には、「聴聞する時は・も(燃)へた(立)つばかりをも(思)へども……」(御書1544㌻)と、初心の亡失を戒められている。
 闘魂を失えば、師子の子ではない。師は激怒し、叱咤された。「戦う覚悟なき者は去れ!」
 私は猛省し、祈った。吼えるが如き気迫で、御本尊に向かった。この失敗を必ずや変毒為薬して、師の願業を実現しゆく本物の青年の陣列を、断じて築かねばならない!──と。
 その日、昭和28年6月16日の日記には、こう綴っている。
 「夜、水滸会。先生、ひどく怒らる。我等悪し。全く、魂なく、意気地なきことを反省する」「この転換は、信心。信心の力以外に、解決と前進の道なし」
 信心とは、惰性との間断なき戦いである。
 日蓮大聖人は「水のごとくと申すは・いつも・たい(退)せず信ずるなり」(同㌻)と仰せになられた。
 常に学会精神の源に立ち返り、清冽なる水の流れの如き不退の信心で、日々、一歩でも前に進んでこそ、魔を破ることができる。

新生の誓願に燃え
 私の人選によって、「水滸会」が43人の陣容で新出発したのが、60年前の7月21日であった。その日が、今に輝く「水滸の日」となったのである。
 新たな出陣に当たり、私たちは厳粛に3カ条の誓いを立てた。これが「水滸の誓」である。
 第1に、“御本尊に対する誓い”である。
 第2は、“師匠に対する誓い”だ。
 そして第3に、“会員同志の誓い”である。
 この3カ条は、60年の歳月を重ねた今も、広宣流布の開拓において、最重要の心構えといってよい。
 我らの一切の戦いは、根本尊敬の当体であられる御本尊に、広布を誓願することから始まる。
 ゆえに、ありとあらゆる諸天善神を揺り動かして、「大法弘通慈折広宣流布大願成就」の道を、そして「大法興隆所願成就」の道を、必ず開いていけるのだ。
 我らは、この世で最も光輝ある師弟の誓願に生き抜いている。
 だから、行く手にどんな障壁が立ちはだかろうとも、断じて屈しない。師の如く戦い切り、師と共に勝ち抜いていくのだ。
 そして我らには、絶対に同志を裏切らない「異体同心」の誓いがある。
 大聖人は、いかに人数が多くても「同体異心」であれば物事を成就することはできないと喝破なされた。
 我らは、久遠からの不思議な絆で結ばれた創価家族と共に、いついかなる時も苦楽を分かち合い、絶対の信頼と絶妙の呼吸で、大事を成じていくのだ。
        ◇
 かつて、関東の広宣のリーダーとして戦った懐かしき友も、信義に厚い「水滸会」の一員であった。
 あの大阪事件で私が不当逮捕された折には、戸田先生の愛弟子を思う心情を伝えるため、東京から大阪の拘置所に駆けつけてくれた忘れ難き同志である。
 昭和33年の「3・16」の儀式の時、衰弱された戸田先生のために、私が用意した車駕を担いでくれた青年の一人でもある。
 常々、彼が固く誓っていたことがある。
 それは「広宣流布に戦う同志を、仏の如くに尊敬し、大切にすること」だ。
 この心のままに、青年たちの中に分け入り、皆で力を合わせて汗を流した。
 そうした人知れぬ「陰徳」が、自他共に偉大な「陽報」となって輝き渡るのが、仏法の世界である。信心の労苦には、いささかも無駄がないのだ。

華陽の連帯《スクラム》の輝き
 戸田先生は、男子部の「水滸会」に先立ち、女子部には、「華陽会」を結成してくださった。
 私の妻も、「広宣流布は、女性の手でできる」との恩師の叫びを、わが人生の使命として、走り抜いてきた一人である。
 大聖人は「一代聖教の中には法華経第一・法華経の中には女人成仏第一なり」(御書1311㌻)と高らかに宣言されている。
 この御聖訓を胸に刻み、創価の女性の連帯は、社会と世界の希望と輝いている。あまりにも健気な妙法の乙女たちだ。大聖人も、牧口・戸田両先生もどれほどお喜びであろうか。
 「華陽会」の名には、「華のように美しく、太陽のように誇り高くあれ」との恩師の願いが込められている。この珠玉の集いが、わずか20人からスタートしてより60余年──。
 21世紀の今、日本では「池田華陽会」第6期生が各地で誕生し、海外各国でも、華陽姉妹による慈愛と平和と幸福のスクラムが爽やかに広がり続けている。
        ◇
 「我以外皆我師」の言葉を残し、庶民から学び続けた文豪・吉川英治氏の作品も、「水滸会」で私たちが研鑽した教材である。
 後年、「水滸会」の思い出の天地・氷川に近い、東京・青梅市の吉川英治記念館を訪れたことも懐かしい。

人生は強気でいけ
 吉川氏の名作『三国志』には綴られている。
 「(もう駄目)それをふと、自分の心に出した時が、人生の難関は、いつもそこが最後となる」と。
 弱気になるな。途中で失敗しようが、挑戦し続けるのだ。いな、青春時代の本当の失敗とは、失敗を恐れて挑戦しないことである。へこたれず、諦めなければ、失敗は栄光に変わる。人生は徹して強気でいけ
 私は全幅の信頼を託しつつ、愛弟子たるわが青年部に、申し上げたい。
 青年ならば、負けじ魂の挑戦者たれ! 突破口を断じて開くのだ。
 青年ならば、前進また前進の開拓者たれ! 新時代を切り開くのだ。
 青年ならば、不撓不屈の創造者たれ! 民衆勝利の未来を創り開くのだ。
        ◇
 「水滸会」で、世界広布の展望について質問した青年に、戸田先生は言われた。
 「世界といっても、結局、人間なんだ。すべてが人間にたどりつく。要は、人間が変わればよいのだ。そのために、一対一の立正安国の対話を粘り強く貫き通していくんだよ」と。
 その対話を、私は同志と一緒に、日本狭しと広げてきた。世界の指導者とも、平和・文化・教育の語らいを縦横に結んできた。
 この道に、青年部が颯爽と続いてくれていることは、何よりの喜びだ。

勝負を決する力
 「水滸の誓」も「華陽の心」も、現在の男女青年部に脈々と受け継がれ、世界に冠たる人材の大河となった。
 わが弟子の胸に、「師弟共戦」の誓願がある限り、広宣流布の前途は明るい。
 この「青年の月」は、「青年学会 勝利の年」の栄冠を決定づける本舞台だ。
 『水滸伝』の名将・宋江は、盟友に呼びかけた。
 「生死も勝敗も、この一戦にある。きみたち兄弟分も、みな努力して突き進み、ひるんだり動揺したりしてはならぬ」
 「勢い」と「団結」と「執念」こそが、勝利を決する力である。
 我らは“断じて勝つ”と、岩をも貫く矢の如き一念で進む。油断なく、一日一日を悔いなく勝ち抜いていく。
 そして、縁する一人ひとりを大切に、誠実な対話と友情を広げたい。その振る舞いの中にこそ、仏縁が深く結ばれていくからだ。
 共に勝鬨を晴れ晴れと轟かせよう! 共々に勝って、固い握手を交わそうではないか!
 その先駆、その太陽、その英雄こそ、わが命たる地涌の青年なのである。

 青年よ
  師弟不二の
   炎なる
  誓いを燃やして
    断固 勝ちゆけ

 ゲーテの言葉は『ゲーテ全集8』登張正實訳(潮出版社)。吉川英治は『吉川英治全集27三国志(2)』(講談社)。宋江は『完訳 水滸伝9』清水茂訳(岩波書店)。
2013-07-14 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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