カナダ ゲルフ大学 名誉博士号授与式への謝辞

カナダ ゲルフ大学 名誉博士号授与式への謝辞
        (2012.9.12 創価大学本部棟)

 カナダの名門総合大学である「ゲルフ大学」から、創価大学創立者の池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉博士号」が授与された。これは、平和・文化・教育の推進に間断なき行動を続け、世界の青年に啓発を与えてきた、傑出した貢献を賞讃するものである。学位授与式は12日、東京・八王子市の創価大学で行われ、ゲルフ大学のアラステア・サマーリー学長(副総長)、ゲルフ・ハンバー大学のポール・シャーマン学科長、ゲルフ大学のギャビン・アームストロング学生代表が出席。創大の山本学長に名誉学位記が託された。
 まばゆい陽光が照らす創価大学の本部棟。「歴史と文化の都」カナダ・オンタリオ州のゲルフ市からはるばる来日した一行を、学生・教職員の代表が、あふれんばかりの笑顔で迎えた。
 創立者への栄誉に、喜びで胸を躍らせる学生たちに、サマーリー学長が語りかけた。
 「私は、かつて人里離れた島で育ち、人生に成功することも、困難に直面している人の手助けができるようになることも、想像できませんでした。しかし、“こうなりたい”と強く念じ、他者への深い献身と人類の向上を願うならば、その信念は必ず実現することを見いだしたのです。
 本日、私は池田博士の精神につながることができました。どうか皆さん、今の心にある決意を貫いて、世界を変えゆく人材に成長してください」


授章の辞

池田博士は一人の人間には偉大な可能性があることを証明

 ゲルフ大学評議員会の推薦により、謹んで名誉博士号を池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に授与いたします。
 池田会長は、長きにわたり、世界平和、文化、教育の促進のために、母国である日本のみならず世界中で、間断なく行動を続けてこられました。
 池田会長がこれまでに成し遂げてこられたことは、一人の庶民が深く決意した時に、数えきれないほど多くの人々に、多大な影響を与えることができるということを明らかにしています。
 池田会長は、1928年(昭和3年)、海苔の製造業を営む一家に生まれ、10代のころに、第2次世界大戦の惨禍を経験されました。
 戦後、19歳の時に、師匠・戸田城聖氏と出会い、700年の伝統をもつ日蓮仏教に入信します。
 そして今日、池田会長は、在家仏教団体であり、国連NGO(非政府組織)の一つである、SGIの会長であられます。
 SGIでは、192カ国・地域に広がる1200万人の会員が、仏教を基盤に平和・文化・教育を推進する活動を行っています。
 池田会長は、世界中を旅され、アーノルド・トインビー、ミハイル・ゴルバチョフ、ヘイゼル・ヘンダーソン、ライナス・ポーリング、ネルソン・マンデラをはじめ、世界の要人、識者と平和についての対話を繰り広げてこられました。
 対談集や数々の著作は、40以上の言語で翻訳・出版されています。
 また、毎年、国運に向けた平和提言を発表しており、2005年には、池田会長の提言を反映した、国連の「持続可能な開発のための教育の10年」が始まりました。
 池田会長はまた、幼稚園から大学におよぶ創価教育機関を創立されただけでなく、音楽を通じ文化交流と平和を推進する民主音楽協会、世界の美術館との協力により、日本のみならず海外でも美術展を開催している東京富士美術館の創立者であられます。加えて、池田国際対話センター、戸田記念国際平和研究所も創立されました。
 池田会長の貢献をたたえて、国連平和賞、ローザ・パークス人道賞、世界各国の大学・学術機関からの名誉学術称号など、多くの顕彰が贈られています。
 世界各地を巡回する「ガンジー・キング・イケダ──平和建設の遺産」展でも、池田会長のことは大きく紹介されています。
 池田会長は、一人の人間が変化を起こすことができるという信念で、いかなる人に対しても、その人が自身の可能性を発揮できるよう、励ましを送ることに人生を捧げてこられました。池田会長は、世界の青年へ啓発を与えておられます。
 ゲルフ大学ならびにゲルフ・ハンバー大学は、誇りをもって、池田会長の傑出したご貢献をたたえる次第です。

創立者の謝辞(代読)

ナイアガラの滝の如く21世紀の創造的人材の流れを


サマーリー学長の信念

学べ! 他者に関わり続けよ‼ 世界を変えていく鍵がここに

ゲルフ大学の草創の建設者
低きに満足するな ベストを尽くせ!

ガルブレイス博士
思いやりこそ人間を動かす原動力

 一、世界の人々が憧れてやまない、美しき自然と音楽、そして教育の天地ゲルフより、わが八王子の創価大学へ、本当にようこそ、お越しくださいました。
 本日、私は、世界に開かれた「人材育成の大城」ゲルフ大学より、最高に栄えある名誉博士の学位を賜りました。
 「人々の人生を変革し、生活の質を豊かに向上させる」──。貴大学の掲げてこられた、この崇高なるモットーに、心からの共鳴と尊敬を込めて、私は、誉れ高き貴大学の一員とさせていただきます。
 そしてまた、この英知の宝冠を、私は、貴国の良き国民・良き市民として尊い献身を続ける、わがカナダSGI(創価学会インタナショナル)の友をはじめ、世界192カ国・地域の創価の友と、謹んで分かち合わせていただきたいのであります。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

民族を超えた麗しい師弟の歴史
 一、教育は、どこまでも人間を信じ、こよなく青年を愛し、そして、限りなく若き生命の大地を耕していく聖業であります。
 1874年、オンタリオ農学校として出発されて以来、その模範を示してこられた、貴大学の豊饒なる教育の実りが、私の胸に熱く迫ってまいります。
 貴大学の門戸は、草創期から、世界の向学の青年に広々と開かれておりました。
 実は、120年以上前、貴大学に学んだ日本の兵庫県出身の小林直三郎青年も、その一人として、最大の感謝と誇りをもって、わが母校を讃えているのであります。
 この小林青年を、温かく受け入れ、育んでくださったのが、貴大学の礎を築かれたミルズ学長でありました。
 若き日、農作業中の事故で右手を失う悲劇を乗り越えて大成された、不屈の知性の大教育者です。
 「低さに満足せず、可能な限りベストを尽くせ!」との信念を持つミルズ学長のもと、薫陶を受けた小林青年は、貴大学を卒業後、北海道の美瑛《びえい》町など開拓のパイオニアとして、また旭川方面の酪農の発展にも不朽の功績を残していきました。
 後年、報恩の心で、病床にあったミルズ学長を見舞ったことも、国を超え、民族を超えた麗しき師弟の歴史と薫っております。

学生の満足度はトップクラス!
 一、近代日本の酪農も、貴大学から大いなる恩恵を受けてきたことに、私は改めて御礼を申し上げるとともに、教育における人間の絆が、どれほど大いなる生命の可能性を触発していくかに思いを致すのであります。
 今、この偉大なる貴大学の人間教育の伝統を、いやまして光り輝かせておられるのが、ここにお迎え申し上げたサマーリー学長であられます(大拍手)。
 学長の卓抜したリーダーシップのもと、貴大学は、カナダの最高峰の研究大学として、また革新的な教育法を実践する最高学府として、幾多の英才を送り出し、目覚ましい躍進を遂げてこられました。
 「学生の満足度」では、カナダで常にトップクラスの評価を受けるなど、すべての活動の中心に学生を置く「学生第一」の精神も光り輝いております。
 きょうは、その学生のリーダーであるギャビン・アームストロングさんも、来学してくださり、うれしい限りです。
 また、貴国からお迎えしている留学生をはじめ、わが創大・短大の学生代表も出席してくれております。どうか、共に、「学生第一」のキャンパスを創造しゆく主体者として、連帯を深めていってください(大拍手)。

知性即行動 探究即奉仕
 一、貴大学は、社会貢献の人材を育成する大学としても、国際社会から高く評価されています。
 2009年には、「世界で最も思いやりの深い(利他の精神にあふれる)大学」としての栄誉にも輝かれております。
 貴大学では、約7割以上の学生が週5時間以上、地域貢献の活動に参加し、国内外の幅広い分野で、人々への支援活動に取り組まれていると伺いました。
 何と誇り高さ「知性」即「行動」、「探究」即「奉仕」の校風でありましょうか。
 サマーリー学長ご自身が、アフリカ・ケニアの難民キャンプを定期的に訪れ、紛争や飢餓に苦しむ人々に慈愛の手を差し伸べるなど、偉大な人類への貢献を果たされてきました。
 学長が、世界的なバイオ医学の泰斗として、発展途上国など20億人の健康に影響を及ぼすとされる「鉄欠乏症」の研究において、画期的な実績をあげておられることも、私たちはよく存じ上げております。
 サマーリー学長は、学生の皆さんに呼びかけておられます。
 「学ぶこと、そして他者を思いやることを、決してやめてはいけない。学び続け、他者に関わり続けることによってのみ、この世界を変えていくことができるのです」と。
 わが創価大学も、まったく同じ理念と実践を貫いております。
 ここに、賛同と讃嘆の大拍手をお送りしようではありませんか(大拍手)。
 一、サマーリー学長は、人間の体内で分泌されるホルモン「オキシトシン」や「リラキシン」の研究でも、誠に有名であります。
 この「オキシトシン」は、近年の研究において、他者と積極的に関わることと深い関係にあることがわかってきたといわれます。
 それは、他者と積極的に関わっている人は、この「オキシトシン」の分泌が多いというのであります。
 「オキシトシン」は、他者への信頼感を増し、結果として人間の行動や精神に、より前向きな影響を与えていくとされます。
 すなわち、勇んで他者に関わる行動に打って出れば、人々との信頼関係が深まり、人生をますます心豊かに、そして健康に生きることができる。
 この希望の好循環が「オキシトシン」の働きからも推察できます。
 その意味において、サマーリー学長は、「オキシトシン」の研究を深められるとともに、その効能を自らの気高い生き方を通して実証しておられると、私は敬意を表したいのであります(大拍手)。
 一、きょうの栄誉を、私がぜひ、報告したかった大先輩がおります。
 貴大学の卒業生であられた、世界的な大経済学者のガルブレイス博士です。
 「思いやりの経済」というビジョンを提唱されていた博士は、私との対談集(『人間主義の大世紀を──わが人生を飾れ』潮出版社)の中で、こう語っておられました。
 「文明社会にとって、最も大切なものは何か。それは他の人々、そして人類全体に対して、深い思いやりをもつ人間の存在です。他者への思いやりこそ、人間を動かす最も大切な原動力である、と私は思っています」と。
 博士と私は、「冷静な頭脳」と「温かい心」、それに加えて「人類への深い思いやり」を兼ね備えた人材を陸続と育てていかなければ未来はないと、深く一致しました。
 博士と語り合った仏典にも、「人のために灯をともせば、その人の前を明るくするとともに、自分の前も明るくなる」という譬喩があります。
 敬愛する博士の母校ゲルフ大学の皆様方と心を合わせて、人間教育の連帯の光で、たとえ一隅《いちぐう》からであっても、地球文明の未来を強く明るく照らしていけることは、この上ない喜びであります。
 一、思えば、アメリカの民衆詩人ホイットマンは、壮大なオンタリオ湖を見つめながら、高らかにうたい上げました。
 「偉大な『人間』をまず産み出したまえ、そうすればあとのことは何とかなる」(酒本雅之訳『草の葉(中)』岩波文庫)と。
 誠に、その通りであります。
 世界の平和も、人類の繁栄も、一切は「偉大な人間をつくる」ことで決まります。
 オンタリオ州が世界に誇るナイアガラの滝(カナダ滝)は、まさしく、激しく、たゆまず、恐れず、朗らかに、堂々と勝ち誇りゆく「王者の中の大王者」の風格を湛えております。
 本日より、私も名誉あるゲルフ大学の一員として、このナイアガラの滝の如き、21世紀の創造的人材の流れを、さらに勢いを増して構築していく決心であります。
 一、結びに、栄光燦たる歴史の峰へ、貴大学がいよいよの大発展を遂げていかれますことを、心よりお祈り申し上げます。
 そして、壮麗なカナダ国歌に歌われる如く、「輝ける心」をもって前進されゆく、敬愛する貴国に、「永遠無窮の勝利と栄光あれ!」と申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
 サンキュー・ベリー・マッチ!(大拍手)
2012-10-05 : スピーチ・メッセージ等 :
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