中国・貴州師範大学「名誉教授」称号授与式への謝辞

中国・貴州師範大学「名誉教授」称号授与式への謝辞      (2012.5.8 創価大学本部棟)

 中国・貴州省に立つ教員養成の総合学府「貴州師範大学」から、池田名誉会長に「名誉教授」称号が贈られた。文化・教育事業を通じた恒久平和と人類の幸福への貢献、および、中日友好への傑出した功績を讃えたもの。授与式は8日、東京・八王子市の創価大学で行われ、伍鵬程学長一行が出席。代理の山本創大学長に証書が託された。また、名誉会長から伍学長に漢詩が贈られた。



伍鵬程《ごほうてい》学長の授与の辞

池田先生は人道主義と博愛の精神の体現者

 花が美しく咲き誇るこの季節に、池田大作先生にごあいさつを申し上げるべく、また新たな友人との出会いを期待し、名画のごとき国際都市・東京を訪れることができ、心から光栄に思っております。
 私は貴州師範大学を代表し、ここに池田大作先生を、本学の「名誉教授」にご就任いただきたく、謹んでご招請申し上げます。同時にまた、本学の全教員と学生を代表し、ご列席の皆さまにごあいさつし、共に心から祝福したいと存じます(大拍手)。
 池田先生と、先生がリードする創価学会は、人類の平和と教育事業の発展のために長期にわたって尽力してこられました。
 世界の恒久平和と人類の幸福の実現を求めて傑出した貢献をなし、その池田先生の徳の恵みは未来にわたって人民の生活に幸福をもたらすものであり、世界の人々は深い敬意を捧げております。
 池田先生は著名な社会学者であり、思想家、哲学者、教育者であるとともに詩人、文学者であられます。数十年にわたり、一貫して各種の文化活動と教育実践を通して暴力と戦争に反対し、人権擁護を唱え、難民救済活動を推進し、環境保護など人類の生存と発展の鍵となる崇高な事業を展開されております。
 その中で池田先生は人類社会に対する深い憂慮と責任感、そして人道主義をもととした雅量と博愛の精神を体現しており、私たちはそれを心から敬服申しあげております。
 池田先生はまた、中国人民がよく存じ上げ、心から愛する「古き良き友人」であられます。
 長年にわたって中日友好の発展に積極的に寄与し、10度にわたる訪中を通して、周恩来総理をはじめ各世代にわたる指導者と親しく交友を結ばれました。何より、最も早くに中日国交正常化を提唱された民間人であり、卓越した思想家として、強き社会的正義感と大所高所に立った歴史的智慧をもっておられます。
 こうした貢献に対し、中国人民体外友好協会と中日友好協会から、それぞれ「人民友好の使者」、「平和の使者」の称号が贈られております。
 さらに池田大作先生は、1984年から、北京大学・復旦大学・浙江大学など幾多の中国の著名な大学から「名誉教授」称号を受章されています。
 これらはまさに、池田先生が過去・現在・未来にわたって中国人民から敬慕される、優れた人物であることを物語るものといえましょう。
 本日、わが貴州師範大学の3万人を超える教員・学生の総意として、池田先生を本学の名誉教授にお迎えさせていただくこともその証左といえます。池田先生がこの名誉学術称号をお受けくださること自体、わが貴州師範大学の栄誉でございます。
 貴州師範大学は、70年の歴史を有する貴州省所属の重点大学であります。
 三つのキャンパスを擁し、約200万平方㍍の敷地に、3万4千人の学生が学んでおり、このうち本科生が1万9千人、大学院生が2500人で、教職員は合わせて2102人おります。
 本学には19の学部のほか、継続教育学院、独立学院、教学部があり、本科の専攻が56、1級の修士専攻が16、2級の修士専攻が85、修士専攻の4つは本科からの推薦権が与えられています。また現在、7つの国家レベルの特色専攻があり、省レベルの5つの特色学科と8つの重点学科、18の本科モデル専攻を有し、哲学・経済学・法学・教育学・文学・歴史学・理学・工学・農学・経営管理学・芸術の11に及ぶ分野の教員養成を特色とする総合大学となっています。
 私たちは、創価学会をはじめ国際的な友好団体、高等教育機関との交流を極めて重視しています。本日のこの式典を契機として、貴州師範大学と創価学会・創価大学との交流・協力が、新たな道を進みゆくよう念願しております。
 また、池田先生、並びに本日ここにご列席の皆さま、どうか、ご都合のよろしい時に本学をご訪問ください。その折には丁重にお迎えさせていただきます。
 「授与の辞」の結びに、私は心から祈りを込めて申し上げます。池田先生とご一家のご健勝とご多幸を! ご列席の皆さまが万事、順風満帆でありますように! 創価学会と創価大学が、日増しに発展しますように!
 本日は、誠にありがとうございました(大拍手)。

SGI会長の謝辞(代読)

共生と調和の未来へ 人材の大林立を

生涯、人民と苦楽を共に

艱難の時に勝利の礎

 一、本日、私は、天下一の麗しき自然、深き精神、豊かな未来性が輝きわたる、憧れの貴州の教育の大城より、最高に貴き知性の宝冠を賜りました。これほどの光栄はございません。
 両国の国交正常化40周年に当たり、万代の友好への決意も新たに、わが創価大学生、わが短大生と共々に謹んで拝受させていただきます。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
 今、私の胸には、詩情の光る貴大学の校歌が高鳴っております。
 全国校歌コンクールで、見事、第1位となった、この名歌の一節には、「調和の陽光を浴びつつ、深く厚き沃土に根を張り、森の都の思賢山《しけんざん》の麓、一列一列と真っ直ぐに聳え立つ香樟樹《こうしょうじゅ》(クスノキ)は、胸に高大な理想を懐き、社会の棟梁たらむと誓いたり」とあります。
 なんと心広々として、なんと心清々しい、青春の誓いの歌声でありましょうか。
 貴大学の壮麗なキャンパスには、この校歌の通り、クスノキの芳しい大樹が屹立していると伺いました。クスノキは、私の恩師・戸田城聖先生が好きな木でありました。
 日本では、古来、「楠学問」という言葉があります。クスノキが、じっくりと成長して大木となるように、粘り強く堅実に、学問を大成させていくことをいうのであります。
 ともあれ、深き使命感をもって、天空高く伸びゆく青年の生命ほど、強く美しいものはありません。貴大学は、70星霜を超えて、仰ぎ見る社会貢献の人材の大林立を、築き上げてこられたのであります。
 一、思えば、500年前、大思想家の王陽明が、「知行合一《ちこうごういつ》」という哲学の新境地を開き、不滅の教育の足跡を留めたのも、貴州の天地でありました。
 彼は語っております。「天地万物は一個の人間である我と本来一体のものです。だから一般人民の困難苦痛や害毒は、いずれもわが身体に切実な痛みでないものはありません」(近藤康信著「新釈漢文大系13 伝習録」明冶書院)と。
 そこには、利己的な自分に打ち克ち、苦しみ悩む他者に同苦し、献身していく行動の中で、聖人の道を歩み、天地万物と一体の境涯を勝ち開いていくことが示されています。
 こうした高邁な精神性を受け継がれ、民衆の苦悩をわが苦悩とし、祖国の命運をわが命運としてこられたのが、貴大学なのであります(大拍手)。

「陰徳」に徹すれば偉大な「陽報」が輝く
貴州師範大学の教育者の励まし
ピラミッドは面積が広ければ高くなる

学生第一たれ
 一、その崇高な歴史に思いを馳せる時、貴大学の「灯台」と敬愛された大教育者・蕭文燦《しょうぶんけつ》先生の功労を忘れることはできません。
 蕭先生は、私が親しく交友を結ばせていただいた、復旦大学の蘇歩青《そふせい》先生と共に、中国の数学界を担い立たれた知性でもあられました。
 蕭先生は、抗日戦争の最中の1941年に創立された貴大学を、戦乱から命を賭して厳然と守りに守り抜かれております。
 戦後の艱難の時代にあっても、蕭先生は貴大学の学長として、愛する故郷の教育に奉仕することを何よりの喜びとし、大学建設に邁進されました。
 先生は、優れた教師の招聘から、図書館や実験室の整備に至るまで、こまやかに、忍耐強く、一つ一つ、礎を築かれたのであります。
 蕭先生は、執務室にも、多くの学生を迎え入れ、夜更けまで、親身になって問題の解き方を教え、相談にものっておられました。
 先生が学生たちに語られた励ましには、
 「私は、諸君に三つの希望を抱いています。一に勉学、二に勉学、三にも勉学です」「学問は、ピラミッドの如きものです。面積が広くて、初めて高くなれます」とあります。
 幅広く学び抜き、労苦を惜しまず自らを鍛え抜いて教育者となってこそ、「子弟を誤った道に陥らせずに済む」──この教育の誇り高き責任と使命の正道を打ち込んでいかれたのであります。
 教え子が、年配になられた蕭先生の健康を心配すると、先生は毅然と答えられたといいます。──高齢になったからこそ、人民と苦楽を共にして、残された人生を捧げていくのです、と。
 人間教育の「陰徳」に徹し抜いた信念の人生は、まさにクスノキの大樹の如く、青年の成長と社会の繁栄をもたらし、そして、民衆からの尽きることのない感謝という「陽報」に包まれていくのではないでしょうか。
 「陰徳あれば陽報あり」──これもまた、貴国から学んできた偉大な生命哲学なのであります。
 一、本日、お迎え申し上げた伍鵬程学長は、蕭先生に続いて、「数学の探究」と「英才の教育」という大鵬《おおとり》の両翼を広げて、貴大学の新時代の雄渾なる飛翔を指揮されております。
 伍学長が強調されている通り、教育という聖業の根本は「人間」であり「学生」であります。
 学長のリーダーシップのもと、「すべてが学生のために、すべての学生のために、学生のすべてのために」との「学生第一」の理念で進まれている貴大学に私たちは心からの共鳴と敬意を表したいのであります(大拍手)。
 貴大学の校訓は、『礼記』の「中庸」の真髄をくんで、「慎思篤行 博学致新」(慎みて思い、篤く行う。博く学びて、新しきに致る)と掲げられております。
 私には、この校訓さながらの人格を体現されていた周恩来総理・穎超先生のご夫妻の英姿が思い起こされてなりません。
 総理ご夫妻が、1960年の5月、アジア歴訪の旅のあと、貴州を訪問されたドラマも、感慨深く偲ばれます。その際、総理は貴州の劇団を励まされて、「古きものの良さを新しきものに生かしつつ、新しい芸術の創造を」と語られてもおります。
 総理ご夫妻が深く愛された花渓の天地に、現在、貴大学が新キャンパスの建設を進めておられます。
 青年をこよなく愛され、慈しまれたご夫妻が貴大学の大発展をご覧になられたならば、どれほど喜ばれたことでありましょうか。
 一、貴州には、貴大学の知性も尽力されて、「世界自然遺産」と選定された「中国丹霞《たんか》──貴州赤水《せきすい》」の雄大な景観が広がっております。
 さらに、貴大学が立つ貴陽市では、これまで中国と日本の協力により、環境モデル都市事業が推進されてきました。
 2004年には、貴国で初めて「循環経済生態都市」の建設条例が制定され、全国の模範となっております。
 とともに貴州は、ミャオ族やプイ族など、多くの民族が共生してきた天地であります。
 母たちから娘たちへと長く伝えられてきた無形文化遺産の「ろうけつ染め」は、鮮やかな色彩と多彩な紋様や図柄も美しく、多様性の調和の美を象徴しているといってよいでありましょう。
 貴州には、人類の未来を照らす、生命の共生と調和の英知が光り輝いております。

胡主席が学生に
骨身を惜しまず学び抜け

父母の期待に応えゆく人に
 一、「共に繁栄する調和のとれた世界の構築を推進していきたい」
 これは、胡錦濤国家主席が3度目の会見の折、私に語ってくださった展望であります。
 胡主席が、かつて、名月が冴えわたる中秋の季節に、貴大学を訪れ、学生たちを温かく励まされたこともよく伺っております。
 近年、貴州の農村を家庭訪問されて、ご一家と親しく懇談された胡主席は、そのご子息が貴大学に学んでいることを喜び、激励されました。
 「ご両親の期待に背くことなく、骨身を惜しまず勉強に励み、社会が必要とする有用な人材へと成長してください」と。
 わが創大生、わが短大生も、皆さんを大学へ送り出してくださっている父母に喜んでいただけるように、また皆さんの成長を祈り待ってくださっている世界の知性の期待にお応えできるように、思う存分に力をつけていってください。
 一、私も、先生方のご厚情を深く胸に刻みつつ、調和と平和の文明の創造へ、一段と邁進していく決心であります。その真情を、再び貴大学の素晴らしい校歌に託させていただきます。
 「風雨と氷雪を経て、自由に活きて努力向上し、森の都の思賢山の麓、一列一列と真っ直ぐに聳え立つ香樟樹(クスノキ)は、天高く聳えんとする夢、文明の希望を支えたり」
 結びに、貴州師範大学の鵬程万里のご隆盛を心より祈念して、私の謝辞とさせていただきます。
 謝謝!(中国語で「ありがとうございました」) (大拍手)

SGI会長が漢詩を贈る

篤行慎思立師表
博学致新当棟樑
比翼鵬程共万里
桜花馥郁連香樟

〈大意〉
貴州師範大学は「慎思篤行《しんしとっこう》」を校訓として
 世間の師表となるよう学生を薫陶するとともに
「博学致新」を求学の指針として
 社会の柱となって活躍することを標榜されています。
貴大学と創価大学との交わりは
 その親しさにかけては天空を飛翔する比翼の鳥の如く
 共に万里の鵬程を目指しゆくものです。
創大の馥郁と咲き香る桜と
 貴大学の香樟樹(クスノキ)もまた
 地上の連なる大樹の如く親密になるのであります。

 ※文中に、貴州師範大学の校訓「慎思篤行」「博学致新」と、伍学長の名前「鵬程」が織り込まれている。
2012-05-11 : スピーチ・メッセージ等 :
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