創価大学=第42回/女子短大=第28回入学式へのメッセージ

創価大学=第42回/女子短大=第28回入学式へのメッセージ   (2012.4.2 創価大学記念講堂)

 人間教育の大城・創価大学の第42回、創価女子短期大学の第28回入学式が2日、東京・八王子市の創大記念講堂で盛大に挙行された。これには、創立者の 池田名誉会長がメッセージを贈り、「わが誉れの英才に希望の翼あれ! 勇気の光あれ! そして、勝利の舞あれ!」と新入生の出発を祝福した。席上、中国の 程永華駐日大使に「創価大学名誉博士号」が授与され、程大使が記念講演を行った。また、中国・遼寧師範大学の曲慶彪党委書記一行、中央財経大学の李俊生副 学長一行ら多数の来賓が列席した。

中国 程永華駐日大使の講演

母校・創大に輝く中日友好の歴史

理想を胸に学問に挑め平和の「金の橋」を歩む人に

 この美しい創価大学のキャンパスにも、桜が咲く季節となりました。このような佳き日に、私は、創大の先生方、学生の皆さん、特に新入生の皆さんと共に、ここに集えましたことを大変うれしく思っています。
 また、創価大学より名誉博士号を授与していただいたことに、心から感謝いたします。創大の卒業生として、身に余る光栄です。
 創大は私の母校です。創大を訪れるたびに、学問を志した青年時代のことが思い出されます。ここには新中国最初の正規留学生としての青春の記憶が刻まれ、中日友好の多くの逸話が記されています。ここで、私と創大のご縁について触れたいと思います。
 1972年、中日の国交正常化が実現しました。翌73年、私は留学生の第1陣として来日したものの、当時は両国間に教育協定が結ばれておらず、私たちの学習環境は整いませんでした。
 ちょうどそのころ、池田先生が74年12月に訪中し、周恩来総理と会見されました。ご帰国後、私たち留学生の実情を聞いた先生は、すぐに創大に正式に受け入れることを決めてくださいました。そして特別なカリキュラムを組み、私たちの勉学に対し、親しくも、こまやかな配慮をしてくださったのです。
 当時の光景は今でもありありと目に浮かびます。37年前のこの季節に私たちは創価大学に入学しました。
 池田先生はその時、滝山寮の入寮式に出席されました。そして“桜吹雪”の中、私たちを栄光門から文系校舎へと案内し、そこで出会った教員や学生たちに紹介してくださいました。また日本の桜の文化について語られ、周総理との会見でも桜が話題になったことを振り返るとともに、キャンパスに「周桜」を植えることを提案されました。
 私たちは、この時から、創大という素晴らしい教育環境の中で、教員の方から厳しくも優しい指導をいただき、日本に関する学問の研さんに努力を重ねました。また、多くの学友ができ、本当の心と心の触れ合い、心の絆を結ぶことができました。これらは私にとって人生の宝であります(大拍手)。
 創価大学と中国との交流・協力がスタートしたのは、この時からでした。現在、創大は中国の多くの大学と友好交流関係を結び、国の重責を担う人材を次々に養成しています。
 すでに両国の多くの創大卒業生が中国と日本の各分野で活躍し、両国の交流と協力のために務めています。ここで、中国大使館を代表し、深い敬意を込めて心からの感謝を申し上げます(大拍手)。

井戸を掘った人を忘れない
 今年は中日国交正常化40周年にあたります。中国には「水を飲む時は、井戸を掘った人のことを忘れない」という言葉があります。私たちは、この佳節にあたり、戦後の両国関係の再建と発展のために、たゆまぬ努力を払った先賢のことを忘れてはなりません。
 池田先生は、その中にあって傑出した代表であります。68年9月、先生は日中国交正常化提言を発表し、両国関係がなお緊張状態にある中、率先して「日中の国交正常化」「中国の国連加盟」「日中貿易の促進」を提案されました。
 “一石で千重《ちえ》の浪《なみ》を立てる”という諺がありますが、池田先生の提言は中日関係の固い氷を破り、関係正常化を実現し、平和友好の道を開く上で、重要な役割を果たしました。
 国交正常化後の74年5月、池田先生は初訪中されました。そして中日間に平和の「金の橋」をかけることを提起し、こう述べられました。「金《きん》は『生』であり、生き抜いていく、光り輝いた生命のことであり、平和という意昧あります」と。
 私たちは、両国各界の共同の努力を経て、この40年間、中日間に堅固な「金の橋」が築かれたことを喜んでいます。
 中日間では、すでに4つの政治文書が相次いで調印・発表され、両国関係を発展させる政治的基礎が築かれました。国交正常化当初、中日間の貿易額はわずか10億ドルで、人の往来は1万人にすぎませんでした。この40年の間に両国の貿易は300倍、人の往来は500倍以上増えました。さらに247組の友好都市関係が結ばれ、文化の往来は日増しに密接になっています。
 両国の利益は深く溶け合い、結びつきは、かつてないほど緊密になっています。中日関係の急速な発展は、両国人民に重要な利益をもたらし、地域と世界の安定、発展、繁栄にも重要な貢献を果たしています。
 池田先生はかつて、“過去の歴史を鏡にして初めて、現在を検証し、未来を映し出すことができる”と述べられました。国交正常化以後の中日関係における大きな成果を回顧して、私たちは両国の末永い友好への信念を一層固め、戦略的互恵関係に力を尽くす勇気を一層強め、両国人民の感情を盛り上げる意欲を一層深めています。

「勤勉」であれ
 孔子は「四十にして惑わず」と言いました。中日関係は40年の風雨を経て、すでに新しい段階を迎えています。
 私たちは次の40年、さらに未来を見据えて、「平和共存・世代友好・互恵協力・共同発展」に基づいた中日関係構築のために努力すべきであります。
 そのために、常に次のことを心得ていきたい。
 まず「決意」を持って両国関係の大局を守り、両国関係の大方向をしっかりつかむこと。
 40年前、両国の先人は、その遠見卓識によって、大同を求め、小異を残しつつも、中日国交正常化を実現しました。
 歴史と現実は、あくまでも戦略的見地と長期的視点から、中日友好の大方向を堅持して初めて、両国関係は絶えず前進することを教えています。そこで私たちは、相手の発展を客観的、理性的に認識し、政治的な相互信頼を絶えず増進させ、中日間の4つの政治文書の原則と精神に照らして、長期的かつ健全で、安定した中日関係を建設すべきです。
 次に「勤勉」によって、両国の互恵・協力を強固にすること。
 実務協力は常に中日関係を構成する重要な部分であり、両国関係に尽きることのない原動力を与え、両国人民に実際の利益をもたらしました。
 中国の改革開放から30年余りの間、日本は資金・技術など多くの分野で貴重な協力を寄せ、中国の近代化を支援しました。同時に中国の発展は日本にも重要なチャンスを与え、日本経済の回復と成長を推進したのです。
 双方は、これからもそれぞれの発展の新たな趨勢に合わせて、世界の経済発展の新たな潮流を見ながら、絶えず新たな協力分野を探り、そのための新たな目玉と成長点を育てていきたい。そして、共通利益という“ケーキ”を大きくして、チャンスを共有し、共に発展・繁栄する道を歩むべきです。
 また、「友情」によって、末永い友好の基礎をしっかり固めること。
 中日友好は両国の民間に厚い基盤があり、子々孫々の友好は両国人民の共通の願いです。中国と日本は地理的に近く、文化も相通じ、人文交流の独特な強みを持っています。私たちは、絶えず交流の形式と中身を豊富にし、共通の文化的価値観を深く掘り起こして、心の琴線に触れる人文交流を強力に繰り広げ、より多くの民衆の参加を得て、国民の友好的感情を近づけるようにすべきです。
 さらに「英知」によって、お互いの意見の食い違いを上手に処理することです。
 交流の密接な隣国である中日の間に、あれこれと矛盾や意見の食い違いがあるのは避けがたいことです。双方は大局に着目し、これまでの合意事項や共通認識を遵守し、お互いの関心事に配慮し、あくまでも対話・協議を通じて、それらを慎重かつ適切に処理すべきです。
 中国のある詩人が、こう言いました。 。
 「相悖《あいもと》り立てば、兄弟咫尺《しせき》に近くも、相見ること得ず。相向かいて行けば、道人《みちびと》千里遠くとも終に相望むこと能う」
 私たちがあくまでも同じ方向へ歩み寄りさえすれば、いかなる矛盾や意見の食い違いも解決することができます。
 学生の皆さん、池田先生は創大の建学の際、「英知を磨くは何のため 君よそれを忘るるな」「労苦と使命の中にのみ 人生の価値は生まれる」と、創大生に指針を示されました。
 新入生の皆さんが創大に入って勉強できることに心からの祝意を表します。同時に、皆さんが在学中、学業に励み、進歩を求め、人生の理想と価値を探求するよう心から期待しています。
 皆さんがもっと中国を知り、中日関係に関心を寄せ、将来、両国間に友好の「金の橋」をかける有能な人材になることを希望します。
 数年後、創大を旅立つ時、「創大に入ってよかった」「勉強して充実した」と言えるよう、また10年、20年経ってもそう言えるような大学生活を過ごせるよう期待します。
 ご清聴ありがとうございました(大拍手)。

創立者のメッセージ


時代を動かせ! 人類共生の未来へ

学べ! 今日も一歩前へ
周総理
「すべての国が平等な立場で助け合え」

 一、青春の希望に燃え立つ入学式、誠におめでとうございます。
 創価大学第42期生の皆さん! 創価女子短大第28期生の皆さん! 大学院の皆さん! 通信教育部の皆さん!
 そして世界24カ国・地域から、お迎えした最優秀の留学生の皆さん!
 私の創立した創価の学舎に、よくぞ、集ってくれました。
 ありがとう!
 本当にありがとう!
 また、厳しい経済状況の中、未曽有の大震災を乗り越えて、大切なお子さま方を送り出してくださった保護者の皆様方に、創立者として心より御礼を申し上げます。
 教員の先生方!
 職員の方々!
 私の生命であり、人類の未来の希望である新入生の皆さんを、いよいよ冴えわたる英知の大人材へ、ダイヤモンドの如く、磨き上げてくださるように、どうか、よろしくお願いいたします。
 そしてきょうは、中国、フランスをはじめ、多くのご来賓の先生方が、ご多忙のところ、温かく見守ってくださり、感謝に堪えません。誠にありがとうございます。

悲劇の歴史を超えて世界に友情の連帯を

程大使の名誉博士号を祝福
 一、新入生の皆さんの晴れの門出に当たり、3つの指針を贈らせていただきたい。
 第1に、「青春の誓いは時代を動かす」ということであります。
 私たちが敬愛してやまぬ人民中国の大指導者・周恩来総理は、95年前、日本に留学されました。周総理が若き日、留学中に書き留められた忘れ得ぬ一文があります。
 それは「人は定《かなら》ず天に勝つ」(矢吹晋篇、鈴木博訳『周恩来「十九歳の東京日記」小学館)と。
 すなわち人生においても、社会においても、どんな過酷な運命に直面しようと、人間は、ただ翻弄される弱き存在ではない。努力によって必ず打ち勝つことができるとの揺るぎない信念であります。
 これは、周総理の不屈のリーダーシップを貫く信条であったといっても、過言ではないでありましょう。
 1974年の冬、周総理とお会いした折、総理は若い私に世界の前途を展望されつつ、「すべての国が平等な立場で助け合わなければなりません」と強く語られました。
 そこには、人類が宿命的な戦乱の悲劇を勝ち越えてゆくための「平和」と「共生」の道が明確に示されております。
 そして周総理と語り合った翌年の春、この周総理のビジョンを自らの青春の誓いとして、わが創価大学に来られた第1期の留学生こそ、今日、皆さんを祝福してくださっている、大先輩の程永華大使なのであります(大拍手)。
 じつは、程青年が、新中国から最初の留学生として日本へ派遣されることが決まったとき、悲惨な戦争を体験した周囲の方々からは、強い反対もあったとうかがっております。
 しかし、程青年は、“だからこそ、中国と日本の平和と友好のために尽くしたい。そして何よりも、これは尊敬する周恩来総理の構想なのです”と志を貫き通されたのであります。
 どれほど深く尊い誓いと決意を込めて、創価大学に来てくれたことか。
 仏の胸には、あの程青年たち6人の留学生の燃え上がる瞳の輝きが焼きついて、今も離れません。
 皆、この「平和のフォートレス(要塞)」たる創価大学で学びに学び抜いてくれました。努力に努力を重ねてくれました。
 そして、心広々と創価の学友と語り合い、生涯にわたる友情を結んでくれました。
 程大使は、「日本人よりも美しく流暢」と讃えられる日本語を自在に駆使されながら、今、中日友好、また平和外交の大舞台で、不滅の貢献を堂々と果たされています。
 本日、あとに続く留学生の皆さんもはつらつと出席している式典において、程大使に、創価大学の卒業生として最初の名誉博士号をお贈りできることは、何とうれしい、何とロマン光る教育の劇でありましょうか!
 誠に誠に、おめでとうございます(大拍手)。

若き君よ「価値創造」の博士に

忍耐・執念で進め
 一、第2に申し上げたいのは、「今日も粘り強く一歩前進を!」ということであります。
 今、創価大学に隣接する東京富士美術館では、程大使をはじめ多くの方々のご尽力をいただいて、「北京・故宮博物院展」が盛大に開催されております。
 今回の展示では、「女性の教養の美」とともに、「向学の深き心」に光が当てられています。
 学術を大いに振興させた康煕《こうき》帝の教えを、後継の雍正《ようせい》帝が書き残した格言の書も、出品されております。〈聖祖仁皇帝庭訓《きん》格言〉
 その一節には、「学びゆく者、一日に必ず一歩進みて、はじめて時を虚しく過ごさざるなり」(趣意)とあります。
 つまり、学問に取り組む者には、「一日に、たとえ一歩でも必ず前進してみせる」との気迫が求められるというのであります。
 学ぶということは、いついかなる状況にあろうと、一歩前へ踏み出していく勇気であります。そして、新たな価値の創造を断じて止《や》めない忍耐であり、執念であります。
 このたゆみない「学びのリズム」を、新入生の皆さんは、誇りも高く、青春の生命に刻みつけていってください。
 うれしいことに、創大・短大の先生方は、若き知性の皆さんに、世界水準の講義をもって、全力で応えゆく態勢を整えてくれております。

皆さんの成長こそわが喜び 最高の学識と人格を磨け

教育とは「ベストを引き出すこと」

希望の翼あれ 勇気の光あれ
 一、そして第3に、「自らのベストを引き出せ!」と申し上げたい。
 今、私は、フィリピンの教育界を代表するアブエバ博士と、新たな対談を重ねております。
 教育の目的について、博士は鋭く指摘されました。それは「その人自身が持っている“ベスト”を引き出すこと」であると言われているのであります。
 私の人生の師であり、本日が命日でもある戸田城聖先生も、同じ教育哲学でありました。「どの青年の生命からも最善の可能性を引き出すのだ」という大情熱で、人間教育に臨まれたのであります。
 わが創大・短大は、新人生の皆さんが、一人ももれなく、「自分の生命の中にある最高の智慧と力」を引き出していく、無限の啓発に満ちたキャンパスであります。
 どうか、素晴らしい先生方と、真剣勝負の学問の打ち合いをお願いしよす。
 また日本全国、世界各地から集い来った良き学友たちと大いに切磋琢磨してください。自分のため、父母のため、人々のため、社会のため、そして人類のため、思う存分に活躍していける、最上の学識と人格と実力を鍛え抜いていただきたいのであります。
 一、「偉大な時代は偉大な人間を産み出す。そして偉大な行動はお互いから相互的に生まれてくる」(大野一道訳『スピリディオン』藤原書店)とは、フランスの行動する作家ジョルジュ・サンドの言葉であります。
 私の心も常に皆さんと一緒です。
 愛する皆さんが健康で無事故であるよう、そして、快活に世界と連帯を広げながら、楽しく充実した、偉大な黄金の学生時代を勝ち開くように、私は祈り、見守り続けてまいります。
 わが人生の総仕上げにあって、最大の喜びは、皆さんの成長であり、栄光の晴れ姿だからであります。
 最後に、わが誉れの英才に希望の翼あれ! 勇気の光あれ! そして、勝利の舞あれ! と叫んで、私の祝福のメッセージといたします(大拍手)。
2012-04-08 : スピーチ・メッセージ等 :
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