南米・ボリビア多民族国 私立サンタクルス工科大学「名誉博士号」授与式への謝辞

南米・ボリビア多民族国 私立サンタクルス工科大学「名誉博士号」授与式への謝辞
         (2012.3.28 創価大学本部棟)

 南米・ボリビア多民族国の「私立サンタクルス工科大学」から、創価大学創立者の池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に、名誉博士号が贈られた。人間主義の思想を基にした、平和と教育への世界的貢献を讃えるもの。授与式は28日、東京・八王子市の創大本部棟で行われ、アントニオ・カルバロ総長、フアン・マルティネス教授(元教育大臣)、ボリビア多民族国大使館のルイス・マサハル・ヒガ・トミタ駐日大使夫妻らが出席した。

カルバロ総長の授与の辞

池田博士は人間の蘇生へ行動

友愛の絆を創出する指導者

 「南米大陸の心臓部」と呼ばれるボリビアの、私立サンタクルス工科大学の運営協議会、評議員会、理事会、教職員、学生を代表し、本学の最上位の学位である「名誉博士号」を池田大作博士に授与させていただきますことは、大変な栄誉であります。
 本学は17年の歴史を有し、経営学部、科学技術学部、法・社会学学部において、幅広い教養と科学技術の知識、確固たる価値観を兼ね備えたプロフェッショナルを育成するという崇高な事業を推進してまいりました。名誉博士号の性質と、それに要求されるレベルの厳格さに鑑み、本日の授与式は、わが大学の歴史において、特別な出来事なのであります(大拍手)。
 科学技術が進歩し、人々がより良い生活への機会を求め、我々の社会の大部分を物質主義が支配している21世紀において、新しい人間主義を目指した池田博士の不断のご尽力とリーダーシップは傑出しております。
 池田博士はご自身の活動と思想によって、万物の基軸たる人間の救済、蘇生、そして、人間の存在意義を見直すことを促進されています。博士の講演や著作に触れる時、私どもは非人間化し、個人主義化した社会に飲み込まれ、侮辱され、屈服させられた人々のために、具体的な行動を起こしたいとの思いに駆られます。
 さらに、そうした講演や著作は、知性と情緒を兼ね備え、かつ理性的で、とりわけ精神的な存在であるところの人間の尊厳を取り戻すように、私たちの意識を喚起し、それにふさわしい行動を起こさせてくれるのです。
 池田博士はご自身の考察を通して、男性にも女性にも、踏みにじられた人間性を取り戻すよう訴えています。一切差別がなく、基本的人権が認められ、社会に対する義務を有した市民であると感じる確かさと、至高の存在に対する信仰を持った新しい人間をつくり上げていくよう求めているのです。
 成功裏に自己実現を達成するためには、すべての個人に自由とチャンスを保障することが必要です。自己実現において決定的なことは、教育の権利を得ることであるのは疑いありません。
 教育は、池田博士が生涯にわたって追求されてきた改革運動の一つであり、もし博士が教育事業に成功を収めていなかったとしたら、本日、私たちは、その改革運動の成果の一つである創価大学に、このように集うことはできなかったでしょう。
 池田大作博士は、その模範の業績と人間主義によって、私立サンタクルス工科大学の使命と理念を体現されています。それらは、「進取と貢献の教育」という本学のモットーに要約されています。
 今日、私立サンタクルス工科大学は、思想、知識、人間主義、国内外の出来事の分析、開発途上国の青年の総合教育の殿堂として、増大する政治・経済・社会的な変化を前に、現在と未来の世代に恩恵を与えられるよう、私たちの環境を変える可能性が存在することを認識しています。その一つの模範が、人間が調和し平和に生きることを希求された池田博士の間断なきご闘争です。
 実際、平和と友愛の絆の創出を目指す世界的リーダーとしての池田大作博士の人生は、示唆に富み、私たちの学生・教職員・その他、大学に携わる人々や指導者にとっての行動の模範であります。向上心、努力、粘り強さ、真実性、卓越した奉仕に貫かれた博士のご行動は、まさに人類の歴史における偉業なのであります。
 これらの美徳は、博士の哲学的また教育的な著作や、博士の人間主義の思想と行動に表れており、それ故、創価学会インタナショナル会長という重要な立場を担われるようになり、創価大学を創立されるに至ったことは明らかであります。
 本日の荘厳な式典においても、山本学長をはじめとする教職員ならびに学生の皆さま方は、私どもを温かく迎え入れてくださいました。
 私立サンタクルス工科大学の学生・教職員一同を代表し、池田大作博士への「名誉博士」の学位記、ならびに学位記の盾、記念メダル、決議書を、山本学長に授与させていただきます。
 どうぞ、池田博士に、私どもが博士のご健勝をお祈り申し上げておりますことをお伝えください。
 また、博士が開始され、展開してこられた事業は何世代にもわたる人類の遺産であり、人類に対する計り知れない貴重な貢献であることをお伝えください。
 さらに、現在と未来の人類のため、そして正義と基本的人権のための池田博士の不断のご闘争の成果は、永久に賞讃されると確信しておりますことをお伝えください。
 本日は、誠にありがとうございました(大拍手)。

SGI会長の謝辞
(代読)

教育こそ共生の未来を育てる大地

サンタクルスの歴史家
「一人立て」「人々を助けよ」
進取と貢献が青年の生きる道

 一、私の憧れの都サンタクルスは、明るく陽気な人々の、伝説的なまでに温かな「ホスピタリティ(歓待)の心」が光る天地であります。
 それは、人間を慈しみ、人間を大切にする「ヒューマニズムの心」にほかなりません。
 文豪ルベロ・カルバロ翁は詠いました。
 「この地の人々の手には
 誠実で透明な慎ましさがあり
 友愛の温もりがある……
 私の愛するサンタクルスよ!」
 わが創価大学にも、世界からの賓客を真心込めてお迎えし、学び合い、磨き合い、高め合う「創価ホスピタリティ」が脈打っております。
 本来であれば、こちらから参上すべきところ、最も遠い南米から遠路をいとわずおいでくださった偉大な先生方を、私たちは満腔の感謝を込めて、熱烈に歓迎申し上げたいのであります(大拍手)。

「忍耐」と「粘り」
 一、貴国ボリビア、なかんずくサンタクルス地域は、日本から多くの先人が移住して、開拓の言い知れぬ辛労を重ねながら、両国友好の尊き道を切り開いてこられた縁《えにし》の地でもあります。
 私は、そのご苦労の一端を、小説『新・人間革命』にも書き留めさせていただきました。
 ボリビアの方々の二つの大きな特長として、「忍耐」と「粘り強さ」が挙げられますが、それはまた、日系移民の方々の心意気そのものでもありましょう。
 きょう、お迎え申し上げたヒガ大使のご両親も、オキナワ移住地に入られた誉れ高き開拓者であられます。その尊き父君・母君のお心を受け継ぎ、両国を結ぶ平和の翼として活躍される大使ご夫妻に、私の近しい沖縄の友人たちからも、「どうか、くれぐれもよろしくお伝えください」と伝言を託されております。
 本当に、ようこそ、お越しくださいました(大拍手)。
 一、明後2014年には、ボリビアと日本両国の外交関係樹立から、100周年の佳節を迎えます。
 本日は、わが敬愛するボリビアSGI(創価学会インタナショナル)の代表も出席してくれております。
 光栄にも、貴国の名門学府・私立サンタクルス工科大学より賜りました栄誉を、私は何にもまして、ボリビアでよき市民として貢献する創価の友と分かち合わせていただきたいのであります。
 そして、さらなる平和友好への決意をもって、謹んで受けさせていただきます。
 誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

花よりも根っこを見よ
ボリビアの大詩人
大空高く花は咲く。しかし木は黒い大地に根を張っている

青年よ、行動で明日を変えよ
 一、貴国の目覚ましい大発展を担い立つ、科学、とりわけ理工学の一大拠点たる貴大学は、創立以来、時代の要請に応え得る、力ある逸材を陸続と送り出してこられました。
 さらに今、最先端の技術を導入した教育環境を一段と整備され、国内外の大学との連携を強化され、国際性をますます高められております。
 この科学と教育の大城を築き上げるまで、創立者であられるハジャリご一家、そしてハジャリ理事長、カルバ口総長、マルティネス教授を先頭に、関係者の先生方が、どれほど厳しい試練を勝ち越えてこられたことか。
 私も大学を創立した人間として、命を賭した建学の戦いは、痛いほど胸に迫ります。
 私たちは、最大の尊敬を込めて、大拍手をお送りしたいのであります(大拍手)。
 一、貴大学に学ぶ若き英才たちが深く心に刻んできたのは、「進取」そして「貢献」という校訓であります。
 この人生勝利の両翼ともいうべき明快な理念に、私は、サンタクルスが生んだ高邁な歴史学者バスケス・マチカド兄弟の叫びを思い起こすのであります。
 「自立し、すべてを自ら勝ち取るのだ」
 「人々を助けながら、自らは一人立つのだ。そこにこそ、充実の人生があり、大きな視野で社会に豊かさをもたらす生き方がある」──と。
 一、昨日(27日)、ご訪問いただいた創価学園においても、校訓に「進取の気性に富み、栄光ある日本の指導者、世界の指導者に育て」と掲げてきました。
 この「進取」と「貢献」の模範を示され、「社会変革の使者」として、青年の道を切り開いておられるのが、カルバロ総長であられます。
 「今日、学んでいる青年たちが、その行動で明日の世界を変えるのだ」との信念の獅子吼は、私の胸に響いて離れません。
 総長の生き生きとした、はつらつたる指揮のもと、貴大学は卓越した専門教育とともに、総合的な人間教育にも力を注いでおられます。
 総長も、また私も敬愛してやまない貴国の大詩人フランツ・タマーヨは語っております。
 「時に金色と輝き、時に蒼穹と広がる大空に、どんなに高く花を咲かせても、樹木は必ず黒く謙虚な大地に根を張っている」
 人はともすれば、目に見える花に心を奪われます。
 しかし、見逃してはならないのは、それを支える根っこの力です。大地の存在です。
 「ルネサンスの巨人」レオナルド・ダ・ヴィンチが描き残した大樹の壁画においても、根っこの部分が最もすさまじい迫力で描かれております。
 教育こそ、多種多彩な花を万朶と咲かせゆく根っこであり、大地であります。
 真の教育者とは、喜び勇んで、その目に見えない根っことなり、大地となって青年を育てる覚悟を持つ人の異名とはいえないでしょうか。

ペッチェイ博士
人間の生命の大地にこそ地球最大の資源がある

希望の大国

 一、私は、世界の教育界の鑑であり宝であられるマルティネス教授の朗らかな確信に、強く共鳴する一人であります。
 それは、「教育の光を受けた学生には、明るさがあり、生命力があります。きっと私が120歳になっても、学生の明るさと生命力で25歳の精神のままでいられることでしょう」とのお言葉であります。
 教育は、まさしく永遠の生命力の源泉であり、無窮の創造力の光源なのであります。
 一、貴国ボリビアの大地には、世界含有量の半分とされる貴重なリチウムをはじめ、数々の地下資源が豊富に埋蔵されております。
 とともに、貴大学の優秀な学生を筆頭に、貴国には、学び伸びゆく青年群が躍動しております。
 きょうの式典にも、貴国をはじめ南米から留学されている、素晴らしい英才の皆さんが参加してくださっております。
 人類の共生の未来を共に展望した、ローマクラブの創設者ペッチェイ博士と私が、深く一致した信条があります。それは、「人間の生命の大地にこそ、再生も拡大も可能な地球最大の資源がある」という一点であります。
 雄大な自然に恵まれ、悠久の歴史を湛え、そして教育に力を注がれる貴国は、いよいよ輝きわたる21世紀の希望の大国なりと、私は声を大にして申し上げたいのであります(大拍手)。

友愛の旗を!
 一、貴大学の建学の精神には、「多様性における団結」との理念が流れ通っております。
 東洋の英知の哲学にも「異体同心」とあります。
 今、一体化と分断の両極に揺れる地球社会で、平和と共生の時代を断固と志向し、優れた世界市民をいやまして育成していかねばなりません。
 この貴大学との強き連帯の思いを、私は、サンタクルス出身の作家ペラルタ・ソルコの言葉に託させていただきます。
 「我々は、世界の人々が手に持つ、連帯の花飾りの花々に視線を置き、信仰、宗教、人種の違いなどない友愛の旗を掲げましょう」
 「そうすれば、兄弟となった人々は、太鼓とラッパの音色に呼応し、皆が団結をし、正義と自由、権利の目的に勝利するでありましょう!」
 一、美しきボリビア多民族国の永遠のご繁栄と、私立サンタクルス工科大学の無限のご発展、そしてご臨席いただいた全ての皆さま方のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
 ムーチャス・グラシアス!(大変にありがとうございました)(大拍手)。
2012-03-31 : スピーチ・メッセージ等 :
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