フィリピン共和国 国立バターン半島大学「名誉人文学博士号」授与式への謝辞

フィリピン共和国 国立バターン半島大学「名誉人文学博士号」授与式への謝辞
         (2012.3.21 創価大学本部棟)

 フィリピン共和国の「国立バターン半島大学」から創価大学創立者の池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉人文学博士号」が贈られた。生命尊厳の擁護と教育を通じた平和建設への傑出した貢献を讃えるもの。授与式は21日、デルフィン・O・マグパンタイ学長、グレゴリオ・J・ロディス副学長、エマニュエル・C・マカレイグ学長室室長と、来賓である「イースト大学」のエスター・A・ガルシア学長、ゾシモ・M・バタッド総長らが出席し、創大本部棟で挙行された。
 晴れの卒業式を迎えた学生で賑わう早春の創大キャンパス。国立バターン半島大学のマグパンタイ学長一行が本部棟に到着した。
 学生の代表が歓迎。一行は池田SGI会長が世界から贈られた名誉学術称号の軌跡をたどる展示を見学した。
 ふと、学長の足が止まる。そこには、恩師・戸田第2代会長の個人教授で、若き日のSGI会長が使っていた教材の数々が。しばらく見つめた後、学長は力を込めて語った。
 「池田博士は、いかなる環境にあっても学び続けられたのですね。現在の世界的な平和運動の輝かしい原点を見る思いがします」


マグパンタイ学長の授与の辞

世界は池田博士の哲学の実践者を必要としている

 “時折、自分の光が消えてしまうことがあっても、他者との出会いによって炎の如き光が再びともされることがある。自分の内なる光を再びともしてくれたこれらの人々に、深く感謝せずにはいられない”
 これはアルバート・シュバイツァーの言葉です。
 池田大作博士の人生とその哲学について学ぶ中で、いかに博士が私を鼓舞し、私が人生で取り組んでいることに対する情熱を再び呼び起こしてくださったかを、的確に表現する言葉を探さずにはいられませんでした。
 世界は、池田博士の理念と哲学を意識的に取り入れ、生き方とするもっと多くの人を必要としています。私は、国立バターン半島大学の学長として、本学の教職員ならびに学生が、ひとたび池田博士の思想と信念を知るところとなれば、彼らの人生の旅路に力と導きを与えるであろうことを確信しています。
 池田博士の哲学には、私が心から大切にしてきた理念が含まれています。博士の哲学は、私が公私にわたり人生を乗り越えるための信念に力を与えてくださいました。
 博士の言葉は、博士がどのように人生を乗り越えてきたかを反映し、平凡さ、率直さ、誠実さ、謙虚さにあふれています。そのことだけをもってしても、博士は拍手喝采に値する存在であるのです。
 本日、この場に集うことができ、尊敬する池田大作博士への名誉学位授与の栄誉に、共に浴することができたことに、喜びの拍手を送り合おうではありませんか(大拍手)。
 また、ご列席の皆さまと共に、本日の授与を実現するために尽力された皆さまに対し、温かい拍手を送りたいと思います。彼らのような素晴らしい方々がいる創価学会は大変、幸運であります。
 池田博士の人生経験と国立バターン半島大学の歴史には、興味深い類似点があります。
 両者は共に、実につつましやかなスタートを切っており、貪欲な知識の探求のみを継続的な励みと原動力として、不屈の前進を続けてきたのであります。共に非常に困難で、失意にあふれ、打ちひしがれるような試練の時を経験しています。
 また、両者は共に、人間の精神力と崇高な理想から生まれる生命力を信じ、他者に奉仕することで変化を起こすことができると、確信し続けています。
 かつて池田博士は、“教育に課せられた責務とは、すべての青少年の生命に秘められた智慧を薫発し、解き放つことでなければならない。教育は、何か「鋳型」に入れるような抑圧的なものであってはならない。人間の内にある可能性を引き出していくのである”と語られました。
 これはまさに、国立バターン半島大学が学生に対して行おうとしている教育そのものであります。
 本学は、学生が自らの力を自覚することを助け、不安と弱さの克服に励む過程を、忍耐強く導いています。
 池田博士は、英知と平和の追求には対話が重要な役割を果たすと信じておられます。同様に、国立バターン半島大学も、互いの話に耳を傾ける術《すべ》が問題解決や、よりよい相互理解への原動力となると考え、多様な分野・団体間の対話を奨励しているのです。
 平和を求める心さえあれば、人間はどんなことでも成し遂げられるという、生きた証明の存在である池田博士は、平和建設者としての使命と情熱を揺るぐことなく保ち続けておられます。
 その偉業は見過ごされることはなく、すでに世界の多くの一流大学が、博士に名誉博士号を授与しています。
 また、池田博士は国際的な平和賞を多数、受賞され、700を超える都市・国家から名誉市民などの称号を授与されています。
 しかし池田博士は、現在の自分も、成し遂げた功績も、すべては戸田城聖氏のおかげであると、恩師に対する感謝の意を表明しなかったことは一度たりともないのです。
 私ども一行はご博士と深い関係のある皆さま方にお会いでき、親しくお話をさせていただけることを、実に大きな名誉と感じています。
 そして、さらに重要なことは、池田博士の足跡をたどることができることは、忠実な世界平和の闘士である私にとって、栄誉であるということです。
 私は池田博士と共に、次の世代が、博士が築いた土台から力と啓発を得て、平和と人間革命に挑み続けるよう祈ってまいります。
 池田大作博士は、世界で最も賞讃に値する平和の闘士であります。
 博士の非凡でありながら謙虚な姿勢は、その偉大さをより引き立てています。それこそが国立バターン半島大学が名誉学位の授章者として選んだ理由であり、これをもって博士を本学の同窓生としてもお迎えすることとなります。
 本日は、大変にありがとうございました(大拍手)。

SGI会長の謝辞(代読)

暴力に打ち勝つ教育の連帯を

バターンの伝統精神は「報恩感謝の心」
「思いやり」を文明の機軸に
若き世代の善性を呼び覚ませ


 一、勇気あるところ、常に前進が始まります。
 希望あるところ、常に人材が生まれます。
 貴・国立バターン半島大学は、最も身近な地域に大いなる貢献を果たされながら、貴国の大発展を勇敢にけん引してこられました。
 そして、グローバル時代の俊英を陸続と育成する希望の最高学府として、目覚ましい躍進を遂げてこられたのであります。
 本日、私は、この名門の誉れも高き貴大学より、最高に意義深い名誉人文学博士号を賜りました。これほどの光栄はございません。
 誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

「半島は新たな文化の起点」
 一、貴大学の名前には、「半島」という言葉が輝いております。
 独創的な地理学者でもあった、私たち創価教育の父・牧口常三郎先生は、大著『人生地理学』の中で、「半島」は「新たな文化・文明の起点」であり、「多くの改革の闘士」を生み出してきたと洞察しておりました。
 バターン半島の地域に伝わる英知の言葉には、「人間が乗り越えられない困難など、ありはしない」とあります。
 まさに、この苦難に負けない粘り強さと、誇り高き大志をもって、バターンは、新たな歴史の起点となり、傑出した人材群の揺藍となってきたのであります。
 第2次世界大戦において、バターンは、民主主義と自由を守るために奮然と戦い抜かれた、勇気あるフィリピン民衆の象徴の砦でもありました。
 今、いよいよ輝きを増す、アジア太平洋の新時代の要衝バターンにあって、貴大学は、マグパンタイ学長の雄渾なる指揮のもと、地球文明の未来を創造しゆく、力ある青年を薫陶されています。
 貴大学からの尊き栄誉を、私は、第2次世界大戦中、日本の軍国主義と戦い、獄死を遂げた牧口先生、そして、その後継として地球民族主義の理念を掲げ、民衆の平和の連帯を創り広げた、わが師・戸田城聖先生に、謹んで捧げさせていただきたいと思うのであります(大拍手)。

学長の指針
友に笑顔を贈り 苦しむ人を助けよ
他者に耳を傾け 希望を作る人に


崇高な母の願いを継承
 一、貴大学の建学の歴史を学ばせていただく時、私には、崇高なる「教育の母」の生涯が胸に迫ってまいります。
 その方こそ、貴大学の前身であるバターン芸術貿易学校の設立に奔走されたメディナ・ラクソン・デ・レオン先生であります。
 弁護士であったデ・レオン先生は、日本軍のフィリピン侵略に際して、負傷した住民や病人の避難キャンプを作り、厳然と守り抜かれました。
 1942年の4月、あの非道極まりない日本軍の蛮行「バターン死の行進」では、命を賭して多くの仲間を助け、生還された歴史を、私は血涙のしたたる思いで伺いました。
 私は、この「バターン死の行進」をはじめ、戦禍で犠牲になられた貴国の全ての方々に、仏法者として、いつも懇ろに追善回向をさせていただいております。
 横暴なる日本の圧政下を生き抜かれた、デ・レオン先生は、戦後、バターン州初の女性下院議員として活躍されました。貴国の教育の進展と福祉の充実のために、不朽の貢献を果たしていかれた指導者であります。
 デ・レオン先生は語られております。
 「真の思いやりとは、他者のために奉仕したい、役立ちたいと望む、人間の心に本来、備わっている願いなのです」と。
 そして、この偉大なる母の民衆奉仕の心を継承し、若き世代の内なる善性を永続的に解き放つ、人間教育の気高き挑戦に邁進されているのが、ここにお迎え申し上げたマグパンタイ学長なのであります(大拍手)。
 学長は、バターンの方々が最も大事にされてきた伝統の価値観「ウータン・ナ・ローブ」の精神、すなわち「報恩感謝の心」を体現された大教育者であられます。
 父上・母上をはじめ、自らを育んでくれた、全ての方々への恩返しの心を込めて、青年たちを慈しみ、励まされているのであります。
 一、学長が、学生の皆さんに繰り返し訴えておられる4つの指針があります。
 それは、要約して紹介させていただくならば──
 第1に、人を幸福にし、笑顔にする、自分となろう!
 第2に、他者に尽くし、他者の助けとなる人になろう!
 第3に、他の人の言葉に、真摯に耳を傾ける自分となろう!
 そして第4に、自らの行動によって、希望を作り、未来を開いていこう!──と。
 私は、この素晴らしき人生勝利の哲学を、わが創大生・短大生・留学生の皆さん方に、そのまま伝え贈らせていただきたいのであります(大拍手)。
 一、あの「バターン死の行進」から70年──。
 私は、栄えある貴大学の同窓とさせていただいた使命と責任を、厳粛にかみしめております。
 尊敬する先生方の信頼とご厚情にお応えするためにも、貴国の教育界の皆様方と、一層連携を深めさせていただく所存であります。
 そして、この地上に悲劇をもたらす人間の蛮性に、断固と打ち勝つ「教育の勝利」を目指して、青年交流の潮流をさらに強め、高めていくことを、固くお約束いたします。
 その決心を、大英雄ホセ・リサール博士の獅子吼に託させていただきます。
 「我々の大志の全ては、人々を教育すること以外にはない。教育であり、またさらなる教育である」と。
 結びに、ご出席くださった皆様方のますますのご健康を祈念するとともに、「マブハイ!(フィリピン語で「栄光あれ!」) バターン半島大学!」
 「マブハイ! フィリピン共和国!」と叫び、私の謝辞とさせていただきます。
 マラミン・サラマッポ(フィリピン語で「大変にありがとうございました」)(大拍手)。
2012-03-24 : スピーチ・メッセージ等 :
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