随筆 我らの勝利の大道 No.36

随筆 我らの勝利の大道 No.36
             (2011.1.1付 聖教新聞)
「躍進」の青年学会

君よ 使命の舞台に躍り出よ!
「法華経の命を継ぐ人」と皆を尊敬


創立100周年へ「今一重」深き決意と行動を

 元日や
  福運 積みゆく
     今年かな

 威風も堂々たる「人材・躍進の年」、おめでとう!
 思えば50年前、つまり私が会長に就任した翌年も「躍進の年」と掲げた。
 その1月から私は、香港、インド、タイなどアジアの5カ国1地域を歴訪した。
 「日は東より出でて西を照す仏法も又以て是くの如し」(御書508㌻)と、日蓮大聖人の未来記に示されている。この仰せ通りに、必ずや太陽の仏法の“平和と幸福の光”が輝き、アジアの民衆を照らしゆくことを深く確信し、「仏法西還」の大道を開いていった。
 今再び「躍進」の年だ。
 「躍」の字は「おどる」と読む。身も心も躍り上がって進む──この勢いこそが躍進の姿である。
 「躍」の字には「足」がある。拠って立つ大地を持つことが何より強い。
 それは家庭であり、地域であり、職場や学校である。幾重もの縁で織り成された人生という錦繍の大地だ。
 また、「躍」の字の右側の「翟《てき》」は、鳥が羽を動かして飛び立とうとする姿に由来するという。
 使命の舞台で思う存分に翼を広げ、舞い飛ぶのだ!
 朗々たる題目を根本に、わが生活の上に「躍進」の二字を実証するのだ!
 御書に「上行菩薩の大地よりいで給いしには・をど(踊)りてこそい(出)で給いしか」(同1300㌻)と仰せである。
 偉大なる創価青年学会の人材の陣列よ、広宣流布の新天地に、威光勢力を増して躍り出よ!
 私は、その一点を、ひたぶるに祈り抜いている。
        ◇
 20世紀を代表する歴史家トインビー博士と私は、文明に新たな生気を吹き込むとともに、人類の生存を脅かす諸悪に打ち勝つ力をもたらすものは、共生の思想の基盤となる宗教であると語り合った。
 なかんずく、博士は大乗仏教に大いなる可能性を見出されていた。
 混迷の闇を深めゆく乱世に渇望されるのは、赫々たる生命の哲理である。また毀誉褒貶に揺るがぬ信念の人材であり、深き信頼で結ばれた市民の連帯である。
 その哲学と人材と団結が光る創価学会は、世界の希望であると、トインビー博士は展望されていた。この学会の本領を、いやまして発揮しゆくことを、時代は強く要請しているのだ。
 トインビー博士は、文明の成長の本質は「躍進」にあるとも論じられた。
 いかなる文明も、迫り来る試練や困難の挑戦に応戦し、ひとたび勝利すると、やがて停滞が始まる。それを突き破り、さらに前進する勢いがあるか否か。すなわち、常に躍進する発条《ばね》があるか否かに、文明の永続的な発展への分かれ目があると喝破されたのだ。
 わが学会は、3代にわたる80年の大闘争を完璧に勝利した。そして創立100周年へ向かって、いよいよ躍進を遂げていくのだ。今この時の勢いこそ、広宣流布の万年の道を開くからだ。

勇気の人が勝利者
 本年1月は、ジョン・F・ケネディが、アメリカの第35代大統領に就任して50周年である。
 前途には幾多の困難が待ち受けていた。だが43歳の新大統領は叫んだ。
 「それでも、始めようではないか」
 そして「前進をしようではないか」と呼びかけて、歴史的な就任式のスピーチを結んだ。
 ケネディ大統領が、若き日に「人間のさまざまな美徳の中で最もすばらしい」と呼んだもの──それが「勇気」であった。
 重圧に屈しない勇気!
 自らが一人立つ勇気!
 決意を持続する勇気!
 魂の奥底に目を凝らし、臆病と傲慢に挑む勇気!
 困難に立ち向かう勇気!
 その勇気を持つ人こそ、勝利者である。
 我ら創価の陣列も、一日また一日、一年また一年、互いに励まし合って、勇気の炎を燃え上がらせ、広宣流布という偉大な夢に向かって、あらゆる壁を破り、前進している。
      ◇
 苦難を打ち破り、生命の「躍進」をもたらす究極の力とは、いったい何か。
 大聖人は、乙御前の母・日妙聖人に仰せである。「今一重《いちじゅう》強盛に御志あるべし」(御書1220㌻)
 この3年前、幼子を連れて、鎌倉から佐渡まで馳せ参じ、「日本第一の法華経の行者の女人なり」(同1217㌻)と讃えられた母である。その母に、あえて「今一重強盛に」と言われた。これが、峻厳な師弟の道である。そうであってこそ、諸天のいよいよの厳護もあるのだ。
 御聖訓には続いて、「例《ためし》には他を引くべからず、日蓮をば日本国の上一人より下万民に至るまで一人もなくあや(失)またんと・せしかども・今までこ(斯)うて候事は一人なれども心のつよき故なるべしと・おぼすべし」(同1330㌻)と記されている。
 日本中から、命に及ぶ迫害を受けられた大聖人は、一切の大難を、ただお一人で厳然と勝ち越えられた。
 それは、ひとえに心のつよき故である。その師匠を手本として、戦い抜くようにとの仰せである。
 この蓮祖の御心に直結して、3代の会長と共に、「今一重」の強盛なる信心を奮い起こしてきたのが、創価の母たちである。
 今年は、婦人部の結成から60年の佳節でもある。日本、いな全世界で、尊き女性たちの功徳の笑顔が、後継の人材の華花《はなばな》が、満開に咲き薫る1年としたい。
        ◇
 60年前、私は猛吹雪のような正月を迎えていた。
 当時、恩師の事業の状況は悪化の一途。まさに絶体絶命の危機であった。
 師匠をお守りするために私は一人立った。悲嘆にも苦悩にも負けなかった。
 「我は戦う!」と決めた心に、黎明は輝き始めた。当時の日記に私は記した。
 「信仰あるが故に、醜き生存競争の中にあって、浄くして、勝利の人生を闊歩なし得る」
 「信仰あるが故に、矛盾と不合理に満ちた社会も、因果の二法に、堂々と確信をもって前進出来得る」
 信仰──この人間を最も人間たらしめ、強くする兵法を持った青年に、恐れるものなどない。
 師弟──この究極の結合に徹する勇者こそ、真の後継である。その胸中から万代の勝利と発展の血脈が流れ通っていくのだ。
 本年は男女青年部の結成60周年、また「後継者の日」制定35周年となる。
 破邪顕正の言論が光る「男子部」の諸君!
 清らかな華陽の連帯を広げる「女子部」の皆さん!
 英知の力で世界を結ぶ「男女学生部」の友よ!
 人間世紀の希望と輝く「未来部」の君たちよ!
 私が恩師から受け継ぎ、60年間にわたって貫いてきた修行の真髄を託すのは、若き諸君である。
 どうか、創立100周年へ、「師弟不二の魂」と「絶対勝利の信心」を、勇気凛々と継承してもらいたい。
 父母が、幾多の先輩たちが、無名の庶民が築いた、尊き創価の城を護り、発展させてもらいたいのだ。

弟子の成長を喜ぶ
 「連綿とつづく献身的な弟子たち諸君──この人たちの成功は私の特に誇りとするところです」
 これは、カナダ出身で「近代医学の父」と謳われる、ウィリアム・オスラー博士の至言である。
 師匠の最高の栄誉とは、弟子の成長である。後継の青年の勝利である。人間を創ることが、未来を創る。
 牧口先生は、「社会各方面の行詰りの根源が悉く人材の欠乏に帰す」と洞察された。ゆえに、無限に価値創造しゆく人材の育成を決然と開始されたのだ。
 法華経には、地涌の菩薩は「人中の宝」と説かれている。いずこであれ、人材はいる。必ず伸びゆく宝の人材が躍り出てくる。
 根本は「祈り」である。広布の人材に成長させたいと、真剣に御本尊に祈り抜き、祈り切ってゆくのだ。
 日蓮大聖人は、四条金吾を励まして言われた。
 「殿(=四条金吾)の御事をば・ひまなく法華経・釈迦仏・日天に申すなり其の故は法華経の命を継ぐ人なればと思うなり」(同1169㌻)
 一人の弟子を、どれほど大事にされ、祈りに祈られたことか。この蓮祖の心を拝し、その一分でも、わが同志のため、わが青年のために真剣に振り向けていくことだ。
 皆、今世に妙法の力を涌現して宿命転換し、幸福の大境涯を開いて、活躍する使命がある。
 皆、広宣流布の誓願のままに、悪世末法に生まれてきた地涌の菩薩である。
 その人でなければ果たせぬ尊極の使命があるのだ。
 良き友人となり、温かく接し、見守っていくことだ。自らが受けた恩と励ましを何倍にも変え、後輩に注いでいくことだ。手作りで「法華経の命を継ぐ人」を育てていくのである。
 学会員に尽くすことは、広宣流布に尽くすことであり、仏に尽くすことだ。
 まず、自ら一人立て!
 そして人材を育て、人材と共に進みゆけ!
 君が開きゆく勇敢な勝利劇の舞台にこそ、一人また一人と、頼もしき人材が陸続と躍り出てゆくのだ!

 この一年
  勝利で飾れや
     師弟不二


 ケネディの言葉は『ケネディ登場』高村暢児編訳(中央公論新社)、『勇気ある人々』宮本喜一訳(英治出版)。オスラーは日野原重明著『医の道を求めて ウィリアム・オスラー博士の生涯に学ぶ』(医学書院)。
2010-12-31 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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