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「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展へのメッセージ

「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展へのメッセージ      (2010.10.4 国連ウィーン本部)
 オーストリアの国連ウィーン本部(ウィーン国際センター)で開催中のSGI(創価学会インタナショナル)が制作した「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展が、好評を博している〈共催=ウィーンNGO(非政府組織)平和委員会〉。
 開幕式(4日)には、池田SGI会長がメッセージを寄せたほか、各界のリーダーが記念のスピーチを行った。
 展示の模様は、国際通信社IPS(インタープレスサービス)が提携しているIDN(インデプスニュース)が報道するなど、約20カ国の120を超えるメディアで取り上げられた。また、国際原子力機関(IAEA)や包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)準備奢貝会の公式ウェブサイトでも紹介されるなど、大きな反響を呼んでいる。
 同展は15日まで開催され、今後、オーストリアの教育機関で巡回展示される予定。


SGI会長のメッセージ

核兵器のない世界へ良心の連帯を


 一、平和と文化の薫り高きオーストリアの、国連ウィーン本部での「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展の開催を、私はこの上ない喜びとするものです。世界192カ国・地域のSGIメンバーを代表し、心から感謝申し上げます(大拍手)。
 ご承知のように、本年5月に行われた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は、決裂に終わった前回(2005年)の再検討会議のような轍を踏むことなく、具体的な行動計画を含んだ最終文書を採択する結果となりました。
 注目すべきは、その最終文書で「核兵器のいかなる使用も壊滅的な人道的結果を引き起こす」として、すべての国に国際人道法の遵守を求めている点です。これは、軍事と政治の論理が先行しがちな核兵器をめぐる議論に対し、そうした論理に優越すべき「人間性」や「人道」という価値に鑑みて警鐘を鳴らすものといえましょう。

人道の世紀へ
 一、私どもは、核兵器は人類の生存権と尊厳を根底から否定する“絶対悪”であると考えています。
 しかし、その核兵器は広島・長崎への原爆投下から65年が経った今日まで、廃絶はおろか使用が禁止されることもなく、世界の人々を脅威で覆いつくし続けてきました。
 核時代がこれだけ長く存続してきた背景には、核兵器を政治的な理由や安全保障の面などから“必要悪”とする考え方が、完全に払拭されておらず、いまだ根強いものがあるからにほかなりません。
 ゆえに私どもは、世界の人々の生存権を脅かす存在であるにもかかわらず、核兵器を──意識的にせよ、無意識的にせよ──“必要悪”として容認してきた人間の精神のあり方に焦点を当て、その変革こそが核兵器の廃絶への道を開くカギであると訴えてきました。その意味で、核兵器が「非人道的」であるとの一点が、核不拡散・核軍縮の最重要な討議の場であるNPTの再検討会議で確認された意味は、きわめて大きいと考えるものです。
 また、今回のNPT再検討会議の最終文書で、史上初めて、核兵器禁止条約への言及がなされました。これはまさに、同条約の実現を求めてきた市民社会と志を共にする各国の粘り強い取り組みの成果であり、これをさらなる“協働作業の足場”とし、その実現に向け一歩ずつ歩みを進めねばなりません。
 「核兵器のない世界」という課題は、全人類の生存がかかっている途方もなく大きなものです。ゆえにシュルツ元米国務長官も指摘するように、「地球的な取り組み」にしていくことが、どうしても必要となってきます。
 今、その大いなる挑戦に向かって、新しい兆しも見え始めています。それは、核廃絶を訴えてきた平和運動家に加えて、いわゆる安全保障の戦略家も、それぞれの立場から「核兵器のない世界」という共通の課題に向けて協力するという可能性です。
 その流れをさらに加速させ、時代の変革に挑む新しい運動のうねりを生み出そうではありませんか(大拍手)。
 顧みれば、大量破壊兵器である化学兵器や生物兵器については、使用はおろか、保有自体が国際的な不名誉であるとの認識から、全面的に禁止する条約が締結されております。
 それ以上に無差別に甚大な破壊と長期の苦悩をもたらす核兵器には、なぜ禁止する条約がないのでしょうか。
 この状態を打開するためには、まず交渉のテーブルをつくることが必要です。そして、交渉を軌道に乗せ、条約を実現するには、今回確認された「人道法の原則」を核兵器にも当てはめていくことが何より重要となるでしょう。私どもは他のNGO(非政府組織)と協力しながら、市民社会の側から、その呼びかけを力強くそして粘り強く行ってまいりたい。

具体的な行動を
 一、オーストリアの文豪・ツヴァイクは語っています。
 「真の思想は実践のうちにはじめて生命を得るのである」(大久保和郎訳『ロマン・ロラン(下)』慶友社)
 「核兵器のない世界」という壮大なるビジョンに生命を吹き込むのは、具体的な行動以外にありません。その偉大なる目標に向かって、政治指導者ならびに市民社会は、今こそ連携を密にし、その総力を結集すべき時を迎えています。
 私どもSGIも、今から53年前の9月、人類の平和と幸福を心から願い、「原水爆禁止宣言」を高らかに叫んだ、創価学会の戸田城聖第2代会長の精神を継ぎ、世界192カ国・地域に広がる草の根の連帯を広げてきました。
 核兵器の存在そのものを「絶対悪」と断じた、この「原水爆禁止宣言」こそ、「人間生命の尊厳」を否定し、蹂躙しようとする、あらゆる存在に対して勇敢に立ち上がり、戦いを挑みゆく師子吼であったのであります。
 私どもは、その遺訓を胸に、志を同じくするパグウォッシュ会議や核戦争防止国際医師の会(IPPNW)などと連携を深めるとともに、世界各地での核兵器廃絶のための展示会や署名運動など、さまざまな草の根の活動を通して、平和の連帯と共感の輪を幾重にも広げてきました。
 本年の5月には、ニューヨークでのNPTの再検討会議にあわせて、青年たちの手による「核兵器禁止条約」の制定を求める227万6167人の署名が、同会議と国連に提出されております。
 私どもは、さらに皆様方と力を合わせて、「核兵器のない世界」の実現のために貢献してまいりたい。
 そして、希望に輝く21世紀を共々に開きゆきたいと心から願っております(大拍手)。
2010-10-24 : スピーチ・メッセージ等 :
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