フィリピン国立南ミンダナオ大学「名誉人文学博士号」授与式

フィリピン国立南ミンダナオ大学「名誉人文学博士号」授与式   (2010.10.9 創価大学記念講堂)

 フィリピンの国立大学「南ミンダナオ大学」から創価大学創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉人文学博士号」が贈られた。授与式は9日、東京・八王子市の創大記念講堂で行われ、南ミンダナオ大学のヘスス・アントニオ・デリヘ学長、同大学のビジネス開発センターのアリエル・ガルシア所長、国立パンパンガ農業大学のゾシモ・バタッド前学長夫妻、平和団体「アイルランド協会」のポーリーン・マーフィー前会長(アルスター大学名誉教授)らが列席。名誉学位記が創大の池田博正理事に託された。

授章の辞

50年以上にわたり全世界で平和・文化・教育を推進

 ムスリム・ミンダナオ自治区の青年の学問的自由と教育変革の拠点であります国立南ミンダナオ大学は、SGIの発展において、中心的な役割を担い、多大な影響を与えてこられた池田大作博士をここに顕彰いたします。
 博士のご構想、ご献身、ご貢献、そして50年以上にわたる啓発に富んだリーダーシップにより、SGIは世界192カ国・地域に1200万人以上のメンバーを擁する世界的な団体へと飛躍を遂げられました。
 私どもは、SGIがその活動の主軸を、人間が持つ善なる可能性を希望、勇気、人間性と文化の差異に対する尊重へと開花させることに置いていることをよく存じ上げております。
 創価一貫教育の中核である「価値を豊かにする教育」という創立の精神は、アジアのみならず全世界における、平和・文化・教育の促進にかけてこられた博士の生涯にわたるご献身を凝縮し表現したものであります。
 また、東京、関西、そしてアメリカなどにある、創価学園、創価女子短期大学、創価大学をはじめとする数々の創価教育機関、東洋哲学研究所、池田国際対話センター、戸田記念国際平和研究所、その他、さまざまな文化機関の創立者として、博士は人類社会の紛争の根本的原因の根絶のために、周到かつ活発に尽力されました。
 そして文化交流、対話、講演、出版、教育を通し、積極的に平和を促進する原動力となる機構作りに取り組んでこられました。
 さらに池田博士は、長年、世界を代表する多くの識者と対話を展開、また、50カ国以上で講演やスピーチをされ、SGIの国連支援を推し進め、平和や人間が今日、直面している多岐にわたる諸問題について、幅広い執筆活動を行ってこられました。
 また、1975年1月26日のSGI発足を記念して、毎年、平和提言を発表し、国連にも提出してこられました。
 池田博士には、教育、文化、文学、平和の推進への生涯をかけたご貢献とご功績を讃え、世界から298の名誉学術称号が贈られております。
 本学は、池田博士の生涯にわたる平和促進の信念とご行動が、ミンダナオ島のキリスト教徒の青年にも、イスラム教徒の青年にも等しく感動を与え、彼らを鼓舞してくださることを、また、幾世紀も紛争と人間同士の対立に苦しんできた私どもの島に、人道的で平和を愛する社会を築きゆくための民衆変革の方途を示してくださることを、切に願うものです。
 博士は、仏教哲学者、教育者、写真家、また、数多くの著作を出版してこられた文筆家として、フィリピン、なかでもミンダナオ島の人々をはじめ、世界中の何百万もの人々を驚嘆させ、彼らに啓発を与えてこられました。
 以上の理由から、国立南ミンダナオ大学は、池田博士に、本学の高き栄誉である「名誉人文学博士号」を、ここに授与いたします(大拍手)。

池田SGI会長の謝辞(代読)

君よ進め! わが心に不動の信念の山を抱け


創立の魂よ 永遠なれ
青年の交流で人間協和の世界を


 一、ただ今、「教育の大国」フィリピン屈指の名門・南ミンダナオ大学から、栄えある「名誉人文学博士」の学位を、わが創価の若き英才たちと一緒に拝受させていただきました。これほどの喜びはございません。まことに、ありがとうございました(大拍手)。
 南ミンダナオ大学のキャンパスが広がる美しき天地には、貴国が誇る最高峰のアポ山がそびえ立っています。創価大学から仰ぎ見る日本一の富士山にも比せられる、秀麗な名山であります。
 今、時代は目まぐるしく揺れ動いている。だからこそ、青年は富士の如く、またアポ山の如く、わが心に不動の信念の「王者の山」を抱いて、烈風に胸を張っていくことです。
 それが、貴国をはじめ、アジアを蹂躙した日本の軍国主義と対峙して、いかなる迫害にも微動だにしなかった創価教育の父・牧口常三郎先生、戸田城聖先生の偉大な闘争の人生でありました。
 「創価教育」80周年の記念日を目前に賜った貴大学からの宝冠を、ここに謹んで、牧口・戸田両先生に捧げさせていただきたいのであります(大拍手)。

民衆のために
 一、牧口先生は『創価教育学体系』の中で「母性は本来の教育者であり、未来に於ける理想社会の建設者」であると、厳かに宣言されております。
 残酷な戦争に苦しみ抜かれた貴国の大地にあって、60年前、一人の勇敢な女性教育者が立ち上がりました。
 そして“民衆のために、より意義ある貢献をするために、自らが理想とする学校を創立するのだ”と、戦争補償金の私財をなげうって奔走していかれました。さまざまな反対にも屈せず、あらゆる障害を忍耐強く乗り越えて、遂に夢を実現されました。
 その女性こそ、貴大学の偉大なる創立者バイ・ハジャ・マタバイ・プラン先生なのであります(大拍手)。
 開学当初、貴大学は教室が不足し、アカシアの木が茂る屋外で、向学の情熱光る“青空授業”を行われることもあったといいます。デリヘ学長の崇高な父上と母上も、そのような草創期に大学職員として、貴大学の発展に尽力されたとうかがっております。
 建設の死闘を越えて貴大学は、実力と人格を兼備する幾多の逸材を育成してこられた。
 それは、なぜか。学長をはじめ、「創立の魂」を、わが心とする青年が澎湃と続いたからでありましょう。
 大学に行けなかった庶民の希望を担い立って、学生が指すべき指標は何か。
 学長のモットーが、その答えを明快に示されています。
 すなわち、第1に「指導者」たれ! 第2に「友人」たれ! そして第3に「奉仕の人」たれ!──であります。
 わが創価教育の理念とも、見事に響き合っております。ここで、この3指針を確認し合いたい。

誠実な友情こそ 汝の黄金の宝

指導者たれ!
 一、第1に、「指導者たれ」であります。
 明年、生誕150周年を迎える、貴国の独立の英雄ホセ・リサール博士は、指導者の不滅の模範を示しました。その根幹は、「勇気」であります。
 リサール博士は叫びました。
 「決然と危機に挑むならば、危機の方から逃げ去るであろう」
 全く、その通りであります。
 どんな試練が襲いかかろうとも、若き指導者は臆してはならない。退いてはならない。勇気の太陽を心に昇らせて、猛然と立ち向かっていくのです。
 50年前、私も戸田先生の後継として、「詮ずるところは天もすて給え 諸難にもあえ 身命を期とせん」との覚悟で、指揮を執り始めました。

友人たれ!
 一、第2に、「友人たれ」であります。
 貴大学の創立者プラン先生が掲げられた目標は、“民族の多彩なミンダナオにあって、平和と発展に寄与すること”でありました。
 この心は、今、学長のリーダーシップのもと、人種や宗教等の差異を超えて、青年が友情を結び、学び合う、多文化共生の模範のキャンパスに漲っております。
 イスラム世界の哲人指導者アブドゥルラフマン・ワヒド元大統領と私の対談集でも話題になった、大医学者イブン・シーナーは語りました。
 「誠実な友情にこそ、汝の黄金の宝あり」
 国際社会にあって、政治や経済の次元は、どうしても摩擦や対立を避けられない。しかし、教育の次元で結び合った黄金の友情は、絶対に崩れません。
 地道であっても、対話を貫き、グローバルな友情を深めゆくことこそ、最も確かな未来の平和を創る道です。
 その意味において、世界市民の先頭に立つ27カ国・地域の留学生の皆さん方が力を合わせて見事な演技を披露してくれたことが、私は何よりもうれしい。本当にありがとう!(大拍手)
 皆、体を大切に!
 健康と健闘を祈ります。
 ミンダナオは、高貴な花「蘭」のふるさととしても有名であります。古来、香しき友情は「蘭室の交わり」と呼ばれます。
 創価大学は、貴大学をはじめ、世界の大学と、さらに香り高く「蘭室の交わり」を結びながら、「人間共和の世界」を朗らかに広げていきたいと思うのであります。

奉仕の人たれ!
 一、そして第3に、「奉仕の人たれ」であります。
 貴大学は、貴国の農業政策を大きくリードされるとともに、地域社会に誠実に奉仕され、地元の市民への学外教育も力強く推進されております。
 歴史学者トインビー博士は、かつて貴国に設置された「東南アジア高等農業教育機構」で貢献しゆく青年に教えておられました。
 「『学ぶ』とは何でしょう。それは、より多く人々に奉仕しようとする、人間が生まれながらに内質化しているヒューマニティーを、より高めていくことです」と。
 英知を磨くは何のためか。民衆への奉仕こそ学問の大目的です。人間の幸福のため、社会の繁栄のため、世界の平和のためにと、大情熱をもって学びゆく時に、真の英知は生命に輝くのであります。
 「前進をするためには、自身の血管の中に革命的精神が燃えていなければならない」とは、リサール博士の獅子吼です。
 創価の学友は、若き血潮に人間革命の精神を燃やして、正義の旗を高らかに掲げて、雄々しく前進していってもらいたいのであります。
 一、終わりに、壮麗なる貴大学の校歌の一節を、共々に生命に響かせ、私の謝辞とさせていただきます。
 「真理と美への愛輝く 勇敢で正しき学舎よ 永遠なれ!」
 「大切な我らが母校よ その精神によって我らは 人生最高のゴールヘと導かれん」
 「我らの啓発の源たれ 一人一人の胸に生き続けよ!」
 敬愛する貴大学の万代の発展、そして貴国の無窮の繁栄を心よりお祈り申し上げます。
 マラミン・サラマッポ!(フィリピン語で「本当にありがとうございました!」)(大拍手)
2010-10-11 : スピーチ・メッセージ等 :
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