中国・浙江海洋学院「名誉教授」称号授与式

中国・浙江海洋学院「名誉教授」称号授与式             (2010.6.9 創価大学本部棟)

 中国・浙江省に立つ屈指の海洋大学「浙江海洋学院」(苗振清学長)から、創価大学創立者の池田名誉会長に「名誉教授」称号が贈られた。名誉会長の長年にわたる日中両国の文化・教育交流への卓越した貢献を讃えたもの。授与式は9日、東京・八王子市の創大本部棟で盛大に挙行され、同学院の宋富軍副学長、学生処の李霊萍副処長、外国語学院の張正華教師、同海洋学院の学生の代表30人が出席した。また、名誉会長の友誼の漢詩が同学院に贈られた。

宋副学長の授与の辞

称号の授与はわが学院の一大慶事
協力・交流のさらなる発展を


 初夏の季節に、私と二人の教員、そして30人の学生は日本を訪問し、名だたる最高学府である創価大学を訪問させていただきました。
 そして、創価大学の創立者である池田大作先生に対し、浙江海洋学院の名誉教授称号を授与する栄誉に浴しました。
 まず、浙江海洋学院の教職員、学生を代表しごの祝福を申し上げます。どうか、山本学長より、池田先生に対し、私どもの感謝の意を伝えていただきたいと存じます。
 また、ご列席の皆様に、心からの祝福を申し上げます。
 池田大作先生は、世界の平和を提唱しておられる著名な思想家、教育者、社会活動家であり、幼稚園から大学までの一貫した教育機関を創立されました。
 池田先生の思想と実践は広範な影響を与えております。幾度も中国を訪問され、中日友好のために傑出した貢献をしておられます。
 そして、周恩来総理ら国家の指導者と会見され、また世界的な栄誉を受けているだけでなく、世界各国の多くの著名な大学、研究機関から名誉博士号、名誉教授称号を受章されています。
 去年の5月、浙江海洋学院の苗振清《びょうしんせい》学長は、池田大作先生に名誉教授への就任の決定をお伝えし、先生は、わが大学の先生に対する敬意を快くお受けくださいました。
 本日は、このように授与式を行うことができ、心から喜んでおります。
 また、これは私ども浙江海洋学院の一大慶事であり、わが大学の栄誉でもあります。
 浙江海洋学院は、1958年、風光明媚な舟山《しゅうざん》群島に創立されました。上海市、寧波市、そして海の仏国土と称される「普陀山《ふださん》」に囲まれております。
 2008年11月、本学は創立50周年を迎え、祝賀の式典を大成功に終えることができました。これを契機に、大学発展の速度を速め、特色をもち、国内外に重要な影響を広げていける大学に成長したいと努力しております。
 わが大学は創価大学と、このたびの訪問を通して、さらに協力し合い、交流を広げてまいりたいと念願しております。
 この席をお借りして、池田大作先生、山本学長、そして創価大学の皆様方が、浙江海洋学院を訪問していただけるよう招請申し上げます。
 結びに、池田大作先生のご健康、ご長寿をお祈り申し上げます。
 また、創価大学がますます発展してゆくよう、念願してやみません。本日は誠にありがとうございました(大拍手)。

池田名誉会長の謝辞(代読)

学院創立50周年の「海洋宣言」
地球は一つの村 四方の海は一つの家


人類共生の大海原へ
教育と文化の金波を


 一、海洋は、生命を育む宝蔵であります。
 海洋は、人間を鍛える道場であります。
 海洋は、文化を創る舞台であります。
 そして海洋は、人類を結ぶ大道であります。
 なかんずく、貴国と日本は、海で結ばれた一衣帯水の隣国であります。そのなかにあって、古来、遣唐使をはじめ幾多の日本人を迎え入れてくれた文化の恩義も深き港こそ、貴大学がそびえ立つ舟山《しゅうざん》の天地であります。
 麗しき1000を超える舟山群島は、「海洋文化の名城」とも謳われております。
 この要衝にあって、「21世紀は海洋の世紀なり」とのビジョンを掲げ、地球文明が要請する「海洋研究」と「海洋教育」の最先端を切り開いておられる学府こそ、貴・浙江海洋学院なのであります。
 本日、私は、名門の誉れも高き貴学院より、最も栄えある名誉教授の称号を授与いただきました。
 貴学院の掲げられる「開拓務実《かいたくむじつ》 敢闘争先《かんとうそうせん》」(開拓し着実に実践し、勇敢に戦い先駆する)という高邁な精神を深く銘記しつつ、謹んで拝受させていただきます。まことに、まことに、ありがとうございました(大拍手)。
 一、一昨年、貴学院は威風も堂々と、創立50周年の佳節を飾られました。
 この折、貴学院が、海洋分野で最初の「国家国際科学技術協力基地」に指定されたことも、まことに晴れやかな慶事であります。
 私の胸には、この栄光の50周年に発表された歴史的な「海洋宣言」の一節が高らかに響いてまいります。
 「地球は一つの村であり、四方の海は一つの家である」
 「海洋の日進月歩は、人類の日進月歩である」
 「海洋を興すことは、人類を興すことである」
 地球社会の平和に、そして、人類連帯の前進に、絶大なる貢献を果たしゆかれる貴学院に、私たちは最大の敬意の喝采をお送りしたいのであります(大拍手)。

臆病になるな!
 一、きょうの式典を、私が真っ先に報告したい方がおります。それは創価教育の父であり、日本の軍国主義と戦い殉じた、牧口常三郎先生であります。
 牧口先生は若き日、浙江ゆかりの魯迅先生など貴国からの留学生か学んだ弘文学院で地理学を講義しておりました。先生は、独創の地理学者として、海洋が人類にもたらす普遍性、開明性、進取の気性等について鋭く洞察しております。
 すなわち、因循姑息な島国根性に陥って、蝸牛角上の争いを繰り返してはならない。開かれた海洋の民の心で、快活に良いものを取り入れ、悪いものは退けていくべきだと訴えたのであります。
 特に青年たちには、“卑屈になるな! 傲慢にもなるな! 臆病になるな! 勇敢に心広々と、無限の可能性が広がる人類共生の大海原へ打って出よ!”との励ましを贈る教育者でありました。
 この牧口先生が1903年に発刊した大著『人生地理学』には、貴大学が立つ「舟山」についての記述もあります。
 『人生地理学』は、出版の直後に抄訳され、中国語の月刊誌「浙江潮《せっこうちょう》」に掲載されております。「浙江潮」とは、浙江省出身の留学生たちの手作りの先進の雑誌であります。魯迅青年も執筆しております。日本で印刷され、北京、上海をはじめ中国の各都市で愛読されていました。
 貴国の留学生と牧口先生の人知れぬ心の交流は、百年の歳月を経ても不朽の光彩を放っているのであります。
 きょう、ここに結ばれた貴学院と創価の青年の交流は、地味であるかもしれません。
 しかし、若き心の大地に植えられた友情の種は、時とともに、大きな友好の花が咲き、豊かな平和の実りをもたらすことを、私は確信してやまないのであります(大拍手)。
 その希望と歓喜を込めて、漢詩を詠みましたので、ここで披露させていただきます。

 浙江ゆかりの人生地理学は
 創価教育の第一の潮なり。
 浩浩たる海洋は千島(舟山)を浮かぶ。
 友好の往来は一葦《いちい》の遙なり。

 青年の活発な往来に勝る、平和創造の力はありません。
 教育と文化の交流によって若き心の大海原が開かれれば、その希望の金波、銀波の上を。政治、経済の船も未来へ進むことができるからであります。

地域から全国へ
 一、真摯に正しき道を求め、進みゆく生命は、大海のごとく、大いなる智慧を具えることができる。これは、浙江の天地が誇る大先哲・天台大師の達見でありました。
 外なる地球の大海とともに、内なる生命の大海を探究し、開発していくこと──ここに人間教育の挑戦があるといっても、過言ではないでありましょう。
 貴学院は、そのモデルを見事に示されているのであります。
 「海納百川《かいのうひゃくせん》 自強不意《じきょうふそく》」(海が無数の川を受け入れるように、万般の知識や学術を吸収し、たゆみなく自身を高める)とは、貴学院の素晴らしき校訓であります。
 尊敬申し上げる貴学院の苗《びょう》学長は、「生命には創造力という潜在能力が満ちている」と喝破されました。
 そして、その潜在能力を「激発」、すなわち激しく呼び醒ましゆく「啓発教育」を重視され、これからの社会に求められる人材の条件として、「社会意識(連帯意識)」「開拓と創造の能力」とともに、「創業精神」を挙げておられるのであります。
 この理念のもとに、貴学院では「立足舟山《りっそくしゅうざん》 服務浙江《ふくむせっこう》 面向全国《めんこうぜんこく》」(舟山に立脚し、浙江に貢献し、全国を目指す)を合言葉に、地域から、広大な中国全土へ、そして世界へ、貢献の場を広げておられます。
 海洋分野での目覚ましいリーダーシップとともに、山間部の困難な地域に勇んで飛び込み、崇高な献身を果たされている卒業生の奮闘も、私は感銘深くうかがっております。
 とりわけ、私が感嘆するのは、貴学院に脈打つ「一切は学生のため」「一切の学生のため」「学生の一切のため」という学生第一の精神であります。
 今年の元日、学長は、新型インフルエンザにかかり、帰省できない学生たちのもとに駆けつけられ、自信をもって病気と闘うよう励まし、担当の教授や医師にも学生を守るように指示されました。
 学生に対してだけではありません。休日、広大なキャンパスの各所に足を運ばれ、雨の中、警備にあたる青年たちに心からの感謝を伝え、温かく激励された逸話も、存じ上げております。
 わが『創価教育学体系』でも、「被教育者それ自身の幸福と共に、社会全般の幸福の為めに、価値創造の能力を養成するのが教育の目的である」と論じられております。
 貴学院と創価の人間教育の精神は、ここでも深く通い合っているのであります。

試練を越えよ
 一、浙江・紹興を原籍とされる周恩来総理は言われました。
 「われわれ青年には、こんにちがあるばかりでなく、はてしない未来がある」(日本語版《周恩来選集》翻訳室訳『周恩来選集(1926年~1949年)』外文出版社)
 「青年は第一に勇気を持つことだ。第二に勇気を持てば、智慧が生まれる」
 今、わが創大工学部の俊英たちが開発した人工衛星「Negal☆"」が、地上約3000㌔の天空の軌道を回りながら、貴重なデータを地球に送っています。8000人の子どもたちの「夢」を載せての大成功を、日本中、世界中の友が喜び喝采しております。
 幾多の試練を乗り越えて、願いを実現した原動力も、あきらめない勇気であります。執念の努力であります。そして先輩も後輩も一体となり、皆で学び合い、支え合って、力を出し切っていくチームワークなのであります。
 私は、貴国と日本、そして世界の青年が手を携えて、人類の平和と繁栄へ新たな未来の軌道を開きゆかれることを念願してやみません。これこそ、周総理から託された希望であるからであります。
 一、法華経には「福聚《ふくじゅ》(福徳の集まり)の海無量なり」という経文があります。
 長江三角州に光る舟山の天地、そして上海経済圏に輝く貴学院の「福聚の海無量」の大発展を心よりお祈り申し上げます。
 貴学院の校門には、巨大な二つの青き「波」が重なり合うモニュメントが光り輝いております。
 誉れの貴学院より、21世紀の大海原へ「勝利」と「栄光」の大波が無限に広がりゆくことを胸に描きつつ、私の若き日からのモットーを、敬愛する青年にお贈りし、私の謝辞とさせていただきます。
 「波浪は障害にあうごとに、その頑固の度を増す」
 謝謝! まことに、まことに、ありがとうございました(大拍手)。

名誉会長 漢詩を贈る

浙江人生地理學
創價教育第一潮
浩浩海洋浮千島
友好往来一葦遙

〈大意〉

浙江は『人生地理学』の所縁《ゆかり》の地であり、
創価教育の海外交流の初の潮流となった。
広々とした大海原は、千の島(舟山群島)を浮かべている。
両国の友好交流は、葦の如く狭い海峡を越えれば実現できるのである。

※文中には、大学名の「浙江海洋」が織り込まれている。
2010-06-12 : スピーチ・メッセージ等 :
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