中国 新疆医科大学「名誉教授」称号授与式

中国 新疆医科大学「名誉教授」称号授与式
         (2010.4.15 創価大学本部棟)

 中国・新疆ウイグル自治区の新疆医科大学(ハムラディ学長)から、創価大学創立者の池田名誉会長に、世界平和への行動と中日友好への貢献を讃え、同大学第1号の「名誉教授」称号が贈られた。授与式は15日、東京・八王子市の創価大学本部棟で行われ、来日した新疆医科大学の李斌党委書記から、代理の山本創大学長に証書が託された。この日、名誉会長の真心の漢詩が李党委書記一行に贈られた。


李《こう》党委書記の授与の辞

広く深い平和哲学は世界の知恵の精髄‼

 百花繚乱の4月に、高名な創価大学を訪問し、貴大学の創立者である池田大作先生に対し、本学で第1号の名誉教授称号を授与できますことは、大変に光栄なことであります。
 池田大作先生は、著名な平和主義者であり、社会活動家、文学者、哲学者、教育者であります。
 先生は、ソフトパワーの対話の力を提唱され、世界平和と人類の幸福のために四方を駆け巡り、民族、文化、宗教を結び、人々の意思の疎通と相互理解のために尽力されました。
 また数多くの国家指導者と対話を重ね、対談集などの著作を出版してこられました。こうした著作は内容が大変に豊富で、広く、そして極めて深いものであり、まさに人類の知恵の精髄であります。
 先生の崇高なる精神とご行動を賞讃するため、世界中の国際機関が賞を贈り、20数カ国が国家勲章を授け、世界の600以上もの都市が名誉市民称号を授与しているのです。
 池田先生は、創価大学、創価学園、東洋哲学研究所などの教育・文化機関を設立されました。そして、社会に有為なる、人間性と実力を備えた人材の育成に、全力を傾注してこられました。先生の教育理念は、世界中の教育機関から大変に高い賛同を得られ、モスクワ大学、ボローニャ大学、中国社会科学院など、名だたる大学・学術機関から名誉学術称号を授与されておられます。
 また池田先生は多才な芸術家であり、詩歌にも精通されているのをはじめ、写真家としても優れ、世界の各地で写真展を開催しておられます。その作品は、自然界の美しさを写し出すなかで、平和の尊さを宣揚しており、そこに込められている意味は余りにも深く、人々を啓発するものです。
 池田先生は、中国人民の古き良き友人であり、中日国交正常化を早くに提唱された方です。訪中は10度。わが国の指導者、無数の人民から熱烈な歓迎を受けておられます。
 また創価大学は、日本で最初に新中国からの留学生を正式に受け入れた大学です。そして今、創価大学と中国の若き俊才たちが、互いに手を取り合い、中日両国そして世界の平和のために努力を重ねている姿は、私たちのような教育に携わる者たちに、どれほどの喜びとなり、励ましとなっていることでありましょうか(大拍手)。
 池田先生はまた、中日両国間の文化、芸術、教育などの分野の交流においても、多大な貢献をされました。
 中国政府や文化機関は、相次いで、「中国芸術貢献賞」「理解・友誼 国際文学賞」など、多数の顕彰を授与しています。
 北京大学や南開大学、マカオ大学、新疆大学などに代表される100もの中国の大学・学術機関もまた、先生に名誉教授・名誉博士・名誉学長の称号を贈っています。
 そこに池田先生への尊敬と信頼、また先生が指導される平和・教育・文化の理念の普遍的な価値と偉大な力を見ることができます。
 全人類の幸福のために、新疆医科大学は、1956年に創立されました。約1万9000人の学生がおり、6割近くが少数民族です。
 本学は、新疆の医学の人材育成を使命とする総合医科大学で、新疆の医療機関の中心的な人材のほとんどが、本学の出身です。
 本学は、長きにわたり徳と才を兼ね備え、徳育を先とし、人間の育成を本とする教育を根本の理念とし、学生たちは「大医精誠(偉大なる医師は大誠実なり)」、「医乃仁術《いだいじんじゅつ》(医は仁術なり)」、
 「大愛無窮《だいあいむきゅう》(大いなる愛はつきること無し)」との高い精神境涯を確立してまいりました。
 こうした教育の方向性は、池田先生が訴える理念、推進してこられた事業と全く同じであり、内包する哲学は相通ずるものがあります。
 本日、池田先生に本学の名誉教授にご就任いただき、本学が目指す「博愛」「平和」「奉仕」についてご指導くださるならば、必ずや大きな成果を生み出すことでしょう。
 そして、本学が美しき精神をもった人材を陸続と輩出し、医術で人々に健康を送りゆくことは、民衆に幸福をもたらし、無量の功徳を生ずる、善なる行為であると確信します。
 以上のことを鑑み、新疆医科大学の全教職員を代表し、池田先生に、本学の名誉教授称号を授与するものであります(大拍手)。
 結びに、池田先生、香峯子夫人のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。そして創価大学の未来がさらに美しくありますよう、心から祈り、私の挨拶とさせていただきます(大拍手)。

池田名誉会長の謝辞(代読)

民衆のために大誠実で尽くせ

 一、はじめに、昨日(14日)の朝、貴・中国の青海省で起きました大地震に際し、心から、お見舞いを申し上げます。
 亡くなられた方々のご冥福を、深くお祈り申し上げます。とともに、一人でも多くの人命の救助と、一日も早い復興を果たされることを、強く願っております。

素晴らしき新疆
 一、本日は、わが心に輝く、はるかな新疆の天地より、英明な先生方をお迎えすることができました。
 今、私の胸には、周恩来総理も大切になされていた、新疆を讃える歌曲が響いてきます。
 「我らが新疆は
  素晴らしき所よ
 天山の南北は
  良き牧場
 ゴビの砂地は
  良き畑へと変わり
 積雪溶けて
  農場に灌《そそ》ぐ
 我らが
  美しさ田園
 我らが
  愛おしき故里よ」
 この愛する新疆の人民の健康と命を守り、大いなる活力を引き出し、理想の郷土の建設へ貢献しておられる学城こそ、貴・新疆医科大学なのであります(大拍手)。
 心より尊敬申し上げる李斌《りひん》党委書記、また楊文明《ようぶんめい》芸術総監ならびに貴大学の諸先生方。
 そして、お懐かしい新疆ウイグル自治区博物館の馮斐《ふうひ》教授。さらに、貴国からお迎え申し上げている交換教員の先生方、留学生の英才の皆様。
 本日、私は、文明を結ぶ要衝に立つ「医学の最高殿堂」より、栄えある知性の称号を賜りました。
 貴大学の崇高なる歴史と伝統を命に刻みつつ、厳粛に拝受させていただきます。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

開拓者の大情熱を受け継ぐ学府
 一、貴大学は、7世紀の貴国の名医・孫思邈《そんしばく》の至言「大医精誠(偉大なる医師は大誠実なり)」を毅然と掲げておられます。
 そして大学の中心の広場には、貴国をはじめ、人類史に仰ぎ見る医学者たちの群像の彫刻が置かれているとうかがいました。
 それは、古代ギリシャの名医ヒポクラテス、高名なウイグル医薬学者ハツパイ、「神医」と讃えられた扁鵲《へんじゃく》、さらに近代看護の母ナイチンゲール等々であります。
 この先人たちが、それぞれに示してきた「大医精誠」の精神が、貴大学には烈々と貫かれているのであります(大拍手)。
 貴大学の前身が創立されたのは、1956年。開学の際には、新疆をはじめ、各地の教職員・学生たちが使命感に燃え、それまでの優位な環境も抛って、勇み集ってこられました。そして、自ら校舎の建築やキャンパスの整備にも奔走されたのであります。
 貴大学の教授は、草創の誉れの歴史を回想されておりました。
 「我々は血と汗を流して艱難辛苦の創業に取り組み、医学院の発展のため堅固な基礎を築いた」
 「我々の世代は、子孫たちのために生涯を捧げた開拓者であり、このことに無上の誇りを感じている」
 大学建設の同じ険難の道を歩んできた一人として、私には、その真情が熱く伝わってまいります。
 貴大学は、この開拓者の大情熱を受け継がれ、「団結奉献(団結して社会に貢献)」の道を邁進し、5万人もの力ある逸材を送り出してこられました。
 近年も「中華医学賞」の連続受賞に象徴されるように、李斌書記の卓抜なるリーダーシップのもと、目覚ましい大発展を続けておられます。
 私たちは、最大の敬意を表したいのであります(大拍手)。

命ある限り前ヘ
 一、貴大学の校訓には、高らかに「厚徳博学。篤志力行(徳厚き博学の人たれ。志篤き行動の人たれ)」と謳われております。
 人格と知性を併せ持って、正義の信念の行動に徹しゆくという生命の最も正しき軌道が示されているのです。
 思えば、1974年の12月5日、周恩来総理が私を招いてくださったのは、入院中の北京の305病院でありました。
 総理は、闘病中のお体でありながら、貴国と日本の平和友好の未来を、若い私に託してくださったのです。
 お目にかかった2カ月後、総理は4時間に及ぶ手術に臨まれました。その直後に総理は手術台の側に病院の責任者を呼ばれ、ある地方の錫鉱山の労働者に肺がん発病率が高いことを指摘され、早急に問題を解決することを依頼されたのです。
 「すぐ行ってほしい」(中国歴史博物館編、林芳訳『文物で語る周恩来』東方堂)
 周総理が身をもって示され、そして貴大学が体現されているのは、「一番、苦しんでいる人民のもとへ!」「命の限りを尽くして民衆のために!」という「篤志力行」の魂ではないでしょうか。
 私たち創価教育の創始者である牧口常三郎先生は、“「医学」と「教育」は、どちらも、かけがえのない「生命」を対象とする兄弟姉妹のような応用科学”と位置づけておりました。
 それだけに教育者も、医学と相通ずる普遍的な「科学性」「技術力」を高めていく努力と研鑚とともに、どこまでも学生のために尽くし抜いていく、誠心誠意の献身が要請されるのです。これは、わが創価大学の人間教育の精神でもあるのです(大拍手)。

英知と勇気こそ新時代を開く鍵
 一、30年前、新疆ウイグル自治区のトルファン郊外のベゼクリク干仏洞から、西暦559年に書写された、誠に貴重な鳩摩羅什訳の「法華経」観世音菩薩普門品が発見されました。
 この観音品に、こういう一節があります。
 「無垢清浄の光あって 慧日《えにち》は諸《もろもろ》の暗《やみ》を破し 能く災の風火を伏《ぶく》して 普《あまね》く明らかに世間を照らす」(妙法蓮華経並開結637㌻)
 現代世界を覆う混迷の闇は深く、災難の風波も荒い。だからこそ、人類はいよいよ力を合わせて、英知と勇気と慈愛の太陽を、赫々と光り輝かせていかねばなりません。
 貴・自治区から発見された法華経は、その挑戦を促しているといっても、決して過言ではないでしょう。
 貴大学は、人類一体化の世界にあって、医学の英知の結集にあっても最先端を歩まれております。
 そして、「中国漢方医学」「西洋医学」「ウイグル医学」の三つの融合を推進されていることも、有名であります。
 李斌書記は、この点に関して明快に宣言されております。
 「互いに尊重し合い、互いを鑑にし合い、互いに結合し合い、ともに発展する道を堅持しなければならない」
 「何を為すにも、人間が決定的な要素である。団結は力を生み、調和は隆盛を生み、奮闘は大きな成果をもたらす」
 それは、「調和の世界」を目指して、新たなシルクロードを開きゆく偉大な挑戦であると、私は讃えたいのであります(大拍手)。

健康長寿の生命
 一、貴大学は日本との共同研究で、世界的な長寿地域ホータンから、長寿の秘訣を探るプロジェクトも進めてこられました。
 この研究では、ウイグル族の人々の暮らしの共通点として、楽観的な性格、バランスのとれた栄養と低カロリーの食事、規則正しい生活、高齢者を大切にする慣習などが挙げられております。
 これからの高齢社会において、いかに生き生きと健康長寿の生命を生き抜いていくか。ここにも、「医学」と「教育」が手を携えて探究すべき重要なテーマがあるといってよいでしょう。
 貴大学のハムラディ・ウフル学長は、学生たちを激励して語られました。
 「志を高めて、人生を照らせ。自らを強めて、運命をも変えよ」
 私はこの励ましを、新学年を張り切ってスタートしたわが創大生・短大生に、そのまま伝えたいのであります(大拍手)。

民衆勝利の世紀へ若々しく前進
 一、新疆の天地を訪れ、讃えた大詩人・艾青《がいせい》先生は、勇壮に詠じました。
 「私は永遠に光を讃え歌う
 光は人民に属するものだ
 未来は人民に属するものだ
 すべての富が人民に属するものだ
 光と一緒に前進し
 光と一緒に勝利し
 勝利は人民に属するものだ
 人民と一緒にいれば、向かうところ敵なし」(山口昭・張乃恒・張淑芳訳『シルクロードの十字路 新疆概覧』文芸社)
 私も、貴大学の先生方とご一緒に、「生命尊厳の光の世紀」、そして、「民衆勝利の光の世紀」を創りゆくために、一段と若々しく前進していく決心であります。
 明年、創立55周年の佳節を迎えられる貴大学に、限りなき勝利あれ! 栄光あれ! と祈り叫んで、私の謝辞といたします。
 本日は、誠にありがとうございました。
 謝謝!(中国語で「ありがとうございました」)(大拍手)

名誉会長 漢詩を贈る

新交舊友賞周櫻
疆域遙遙友好行
醫大仁術輩桃李
文武兼備懸壺心

〈大意〉

新たな友人と旧友が桜の季節に来日し、
 共に周櫻を鑑賞される。
遠く新疆の地から、遥々と
 日本へ友好の旅に訪れてくださった。
医科大学は、仁心仁術を教えて
 数多の人材を輩出され。
先生方は、文武を兼ね備えた
 医術・人格共に優れた名医であられる。

※文中には、大学名と党委書記の名前(李斌)〈「斌」の字は文と武の字〉が盛り込まれている。
2010-04-20 : スピーチ・メッセージ等 :
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