四川省社会科学院「名誉教授」称号授与式

中国・四川省社会科学院「名誉教授」称号授与式
        (2010.4.5 創価大学本部棟)

 中国・四川省社会科学院から池田名誉会長に「名誉教授」称号が贈られた。日中友好への傑出した貢献を讃えたもの。晴れの授与式は5日、東京・八王子市の創価大学で挙行され、同学院の侯水平《こうすいへい》院長から、代理の山本創大学長に証書が託された。また、名誉会長が詠んだ“友誼の漢詩”が、同学院に贈呈された。

侯《こう》院長の授与の辞

 桜花爛漫の美しきこの時、大いなる喜びを胸に、世界に名だたる創価大学を訪れることができました。四川省社会科学院を代表し、尊敬する池田大作先生を、名誉教授に招聘申し上げます。
 池田先生は世界的に著名な教育者であり、哲学者、文学者、そして平和の建設者です。人間教育と知的対話、世界平和を推進する行動は、世界中から高く評価されています。
 なかでも、先生が最も心血を注いでおられるのが教育です。
 先生は、“未来をつくる主体は人間であり、人間をつくる事業が教育である”と信じ、“教育は、人間に内在する無限の可能性を啓発、鍛錬し、価値創造へと向かわせる”との考えから、世界に創価教育の学校を創立しました。
 また、大学は才能を開発し人格を形成する最高学府であり、人類と社会への貢献、世界の平和と繁栄を担うものであるとの理念から、1971年、創価大学を開学されました。
 開学にあたり、創立者の池田先生は、大学の建学の指針として、「人間教育の最高学府だれ」「新しき大文化建設の揺藍たれ」「人類の平和を守るフォートレス(要塞)たれ」を掲げました。
 また、学生には「労苦と使命の中にのみ人生の価値は生まれる」との信念のもと、“世界の平和と民衆の幸福という使命を忘れず、真摯に学問に励む労苦の中で、創造的人間が生まれる”と指導してこられました。
 この教育理念は、世界中の人々から賛同を受け、広く知られています(大拍手)。
 創価大学は、池田先生の教育理念と建学の精神を原点とし、一貫して世界の大学と交流を推進し、今では、五大州の40カ国以上100を超える大学と関係を築いています。
 特に感銘を受けるのは、創価大学が日本でいち早く北京大学との学術交流を結んだ大学の一つであり、初めて新中国から正式に国費留学生を受け入れた大学であるということです。その後も、中国の30に及ぶ大学と交流を結び、中日の教育・文化に優れた貢献をしてきました。
 池田先生は、卓越した人間性、創価教育の理念と実践、ならびに深い学識と高尚な人格で、世界的に名声を博し、300近くの学術機関から名誉学術称号を受章しています。
 本日、先生が創立された創価大学を訪れ、40年以上にわたり中日友好のために奔走し、両国の教育交流に多大な貢献を果たした先生に名誉教授称号を授与させていただくことは、交流をより深めると共に、両国人民の友好にとって意義深いことであります。
 池田先生への名誉教授称号の授与は、誠に光栄であり、学院の全研究者と職員への励みでもあります。心からの敬意と感謝を申し上げます(大拍手)。
 中国南西部、長江が流れる四川の地は、山河秀麗にして、物産に恵まれ、著名人を多く輩出し、古《いにしえ》より「天府の国」と誉れ高い名で呼ばれています。
 四川省は、西部の経済・文化・資源・観光における優れた省であり、中国の改革開放と現代化建設の総指揮者であった小平閣下の故郷として知られ、西部の大開発と現代化建設に重要な役割を担っています。
 四川省社会科学院は、豊かな「巴蜀《はしょく》文化」に根差した歴史文化の都市・成都に位置しています。
 2008年5月、東京富士美術館で「大三国志展」が開催されましたが、成都はまさに三国時代の蜀の都なのです。先生が高く評価する諸葛亮も、蜀の丞相です。
 四川は古来より、非常に教育を重視しており、2000年以上前に中国で最初の地方政府により創立された官立学校「文翁石室《ぶんおうせきしつ》」も成都の地にあります。
 他にも、古蜀の「三星堆《さんせいたい》」や「金沙《きんさ》」の遺跡、世界遺産に登録をされた「都江堰《とこうえん》」や「青城山《せいじょうさん》」があります。
 池田先生は、四川が生んだ文豪である巴金先生や郭沫若先生と心通わせ、友誼を結んでおり、その言葉を青年に送ってきました。
 さらに、忘れることができないのは、四川大地震の際に、創価学会や創価大学の学生から非常にご心配をいただき、ご支援いただいたことです。2年の復興事業が完成しつつあることを、先生ならびに皆様に報告し、ご安心いただくとともに、感謝申し上げたいと思います(大拍手)。
 四川省社会科学院は1978年に創立されました。15の研究所とセンター、研究生の学院を有し、『社会科学研究』『経済体制改革』『農村経済』『毛沢東思想研究』『中華文化フォーラム』『中国西部』『現代人材』『経理日報』などの刊行物をもっています。
 数十年にわたる発展を経て、現在では「地域経済研究」「民商法学・経済法学の研究」「小平理論の研究」「農村経済」「中華伝統文化」「四川地方史」「巴蜀文化」「チベット地域の研究」「中国哲学の研究」「人力資源開発の研究」などの取り組みで、各省の社会科学院のなかでも、大きな影響力をもつ研究機構の一つになっています。四川省にあっては総合研究センターとして、経済社会発展の分野でリーダーシップをとっています。
 学術の自由を堅持し、理論を新たに生み出すことを奨励し、門戸を広げ、社会に貢献することこそ、私たちが長きにわたり掲げてきた教育と研究の指針です。
 また、国際教育交流を重視し、日本をはじめ、ベトナム、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、韓国、シンガポール、オランダなどの大学や研究機関と学術交流関係を結んでいます。
 池田先生には、四川省社会科学院に訪問いただき、講演を賜りたく、心からご招待申し上げます。そして、創価大学との交流が推進されることを心から念願します。
 結びに、池田先生・奥様のご健康とご長寿を心からお祈り申し上げるとともに、創価大学の益々の発展を心から念願し、挨拶といたします(大拍手)。

池田名誉会長の謝辞(代読)

民衆と共に! 民衆のために
諸葛孔明が愛した四川の王道の理想に学べ


三国志「大事を済すには必ず人を以て本となす」
不屈の英知の人材城を
時の流れ 人の心をつかむのが真の指導者


 一、わが憧れの四川は、古より、「天下の秀麗」「天下の雄大」「天下の深遠」等と謳われてきました。
 「三国志の大英雄」諸葛孔明も愛してやまなかった、この四川の都・成都から、輝きわたる英知の指導者の先生方をお迎えすることができました。
 「20世紀の諸葛孔明」と仰がれた周恩来総理と穎超先生のお心を継承しゆく「周桜」も、「周夫婦桜」も、長い冬を勝ち越えて、今、万朶と咲き誇っております。
 先生方、本当にようこそお越しくださいました。幾重にも意義深き「友誼の春」を飾らせていただくことができ、これほどの喜びはございません。
 本日、私は、中国の大発展の道を開いてこられた知性の大城、四川省社会科学院から、最高に栄えある名誉教授の称号を拝受いたしました。
 厚く厚く御礼を申し上げます。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

豊かなる天府
 一、私たちは青年時代、恩師である戸田城聖先生のもとで、貴国の「三国志」の歴史と物語を教材として、「人間学」「指導者論」「教育論」「組織論」などを大いに学びました。なかでも、一つの焦点は現在の四川に当たる「蜀」でありました。
 『三国志』の蜀書には、「大事を済すには必ず人を以て本となす」(宮川尚志著『三国志』明徳出版社)と記されております。
 恩師は“蜀の王道の理想を受け継げ! 勝利を開く諸葛孔明の信念と知恵に学べ!”と力説されました。四川は、まさに私たちの仰ぐべき人間主義の都と光り輝いてきたのであります。
 1968年、日中国交正常化提言の中でも、私は、貴国と英国との先駆的な協力事業が進められていた四川の天地に触れさせていただきました。
 この豊かなる天府(天然の要衝)の地・四川にあって、「天納三才(天は天・地・人の三才を納む)」の大境地に立ち、そして「府興百学(府は百学を興す)」の大目標へ進みゆかれる知力の殿堂こそ、貴・社会科学院であります。
 本日の栄誉を、四川を敬愛し、また桜の大好きだった恩師に捧げさせていただけることは、私にとって、何よりの報恩の劇となりました。先生方、誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

大地震を越えて
 一、ともあれ、すべては「人材」で決まります。
 知恵の力を自在に発揮して、いかなる事態にも臨機応変に対処する。そして禍を転じて福となし、危機にあっても断じて勝利を収めていく──この逆境にも負けない不撓不屈の強さこそ、諸葛孔明の重視した英知の人材の真髄でありました。
 とともに、諸葛孔明が身をもって教えていた通り、一つは「時の流れを的確につかむ」鋭い知力。そして「人の心をつかんでいく」大誠実の力を、私たちは大事にしていきたいと思うのであります。
 こうした傑出した俊英を陸続と送り出してこられたのが、1978年に創立され、「改革・開放」を牽引されるとともに、年々、旭日のごとき隆昌の姿を示しゆかれる、貴・四川省社会科学院であります。
 英邁なる賈松青《かしょうせい》党委書記、ならびに侯水平院長のリーダーシップのもと、貴・社会科学院は「人間を根本とした思想」を掲げてこられました。
 そして、第1に「大衆の利益を守る」。
 第2に「大衆路線を歩む」。
 第3に「大衆の言葉を用いる」。
 この理念を堅持して、広範な人々と深くかかわりながら、偉大なる社会貢献を果たしてこられたのであります。私たちは、最大の共感と尊敬の大拍手をもって、貴・社会科学院の足跡を讃嘆申し上げたいのであります(大拍手)。
 なかんずく、あの未曾有の四川大地震から2年──。貴・社会科学院の先生方が、皆が一番苦しんでいる地域に飛び込んで、勇猛果敢に救援、復興に取り組んでこられたことも、よく存じ上げております。
 私たちが敬愛してやまない温家宝総理が提唱された通り、復興は当初の3年の目標から2年へと加速し、今、力強く成就の時を迎えております。昨年の経済成長率も、14・5%を収め、全国を大きく上回ったとうかがっております。
 温家宝総理は、復興に戦う四川の天地で宣言されました。
 「この大災難を前に、私たちは堅強、団結、友愛、互助という八字を表すことができた」と。
 なんと荘厳な、なんと世界の希望と光る、四川の人民の勝利の金字塔でありましょうか!
 温家宝総理が、何度も四川の被災地に足を運ばれる中で、一貫して強調されたことがありました。それは、「人民の生命と財産こそが何より大切」との一点であります。
 「私たちを支えるのは人民である」
 「いま人民が必要なものを、一番大切にするのだ」
 この精神を、先頭に立って体現してこられたのが、貴・社会科学院であります。
 「民衆のために」
 「民衆とともに」
 「民衆のなかに」
 ──ここにこそ、今、あらゆる指導者、そして、すべての学究が立ち返るべき普遍原点があるのではないでしか。

侯院長
団結と知恵の力で高い峰に勇敢に登り、輝かしい歴史を


未来を照らせ
 一、私が4度の出会いを結ばせていただいた大文豪の巴金先生も、四川出身の偉人であられます。
 巴金先生は、青年をこよなく愛される指導者でした。自分が犠牲になっても、青年たちの道を開く。これが、まことの人間教育者、人間指導者の生き方でありましょう。
 巴金先生は、故郷の四川人民出版社と深き信義を結ばれ、自らが20年の長きにわたって携わった出版事業を、「作家と読者との橋梁」と誇り高く語っておられました。
 私に対しても、「文学は人の魂を築き上げる」と強調され、貴国の出版界の発展を展望されながら、力ある若き作家が育ち、出版社が良書を取り上げていると、うれしそうに語られていました。
 巴金先生は言われました。
 「戦士は、永遠に光明を追い求めるものである。
 彼は、晴天のもとに横たわりながら、陽光を享受したりはしない。逆に暗闇の中で松明を点し、人々のために道を明るく照らして、彼らが黎明に向かって歩めるようにするのである」
 自分は脚光など浴びなくてもよい。
 愛する人民の黎明の未来を照らし出すためならば、いかなる労苦も惜しまない。
 この最も偉大な知性の戦士の道を、私たちは誇りも高く、これからの若きリーダーたちに示しきっていきたいと願うのであります。
 貴・社会科学院は、災害復興、そして西部大開発という「二つの加速」に力強く挑んでおられます。
 侯院長は声高らかに叫ばれました。
 「皆が団結し、知恵を出し合わせ、高い峰に勇敢に登り、再び輝かしい歴史を創りましょう!」
 私もまた、世界の民衆の平和と安穏のため、貴国との永遠の友誼のため、貴・社会科学院の名誉ある一員として、さらなる挑戦を開始してまいる所存であります。
 結びに、四川省の益々のご発展と、貴・社会科学院の万古長青《ばんこちょうせい》のご隆盛を心から祈りつつ、私の謝辞とさせていただきます。
 謝謝!(中国語で「ありがとうございました!」)(大拍手)

名誉会長 漢詩を贈る

天府之國武侯祠
山水如晝史如詩
國家泰平人稱頌
社科院當龍頭時

〈大意〉

天府の国と呼ばれる四川には
 武侯(諸葛亮)を偲ぶ遺跡があり
山水は画の如く美しく
 歴史は詩の如く豊かである。
国家が泰平である事を人々は讃え
四川省社会科学院は
 今まさに西部大開発の事業を
 牽引する龍頭の役割を担っておられる。

※文中には、侯水平院長の名が盛り込まれている。
2010-04-06 : スピーチ・メッセージ等 :
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