創価大学卒業式

創価大学卒業式/中国 西安交通大学「名誉教授」称号授与式     (2010.3.21 創価大学記念講堂)

 創価大学・創価女子短期大学創立者の池田名誉会長の日中友好と人類への貢献を讃え、世界の大学・学術機関から280番目となる名誉学術称号が、中国の名門・西安交通大学(鄭南寧学長)から授与された。授与式は21日、創大(第36回)、短大(第24回)の卒業式に続いて東京・八王子市の創大記念講堂で行われ、西安交通大学の校務委員会主任である王建華博士が「名誉教授」称号を手渡した。西安交通大学の栄命哲博士、梁莉国際合作交流処処長、耿英三博士、馬暁彬大学事務所副主任、国際合作交流処の劉筱女史、来賓のエルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー博士らが出席。米エマソン協会のワイダー前会長から祝福のメッセージが寄せられた。

王博士の授章の辞

国交正常化に尽力 中日に民衆の架け橋
深い学識と高尚な人格 その名声は天下に轟く


 尊敬する池田大作先生、奥様、尊敬するご列席の皆様、こんにちは!(大拍手)
 本日、私どもは、大きな喜びを胸に抱きつつ、世界に名だたる創価大学を訪れることができました。
 ここに私は、西安交通大学を代表し、また鄭南寧《ていなんねい》学長に代わって、池田大作先生を本学の名誉教授にご招聘申し上げるものであります(大拍手)。
 皆様もご存じの通り、池田先生は創価学会名誉会長、SGI会長であるとともに、世界的に著名な思想家であり、哲学者、社会活動家であり、作家、詩人、写真家、さらには数多くの教育・文化機関の創立者でもあられます。
 教育について、池田先生は、“わが人生で最も重要な総仕上げの事業なり”とされ、世界各地に創価一貫教育の学校を創立し、創価の教育理念を堅持し、実践に結びつけることにより、創価教育の精神を世界中に広め、高めてこられました。
 池田先生はまた、その深い学識と教養、高尚なる人格をもって、卓越した業績を築かれてきました。
 そして、世界各国の名門大学からの名誉学術称号は、本日のわが西安交通大学の「名誉教授」称号をもって、280番目のご受章となったのであります(大拍手)。
 うれしいことに、私たちが昨日(20日)、創価学園を訪問した際、東西の創価学園からも、これまでにちょうど280人の博士が輩出されたことをうかがいました。
 この二つの数の不思議なる符合こそ、ひとえに池田先生の世界平和と教育への卓越したご貢献の証しであるとご賞讃申し上げたいのであります。
 池田先生、大変におめでとうございます!(大拍手)
 また、池田先生は、長きにわたり、中国と中国人民に対して、大変深い愛情を抱いてこられた中日友好の先駆者であり、生き証人であります。
 これまでに10回、中国を訪問され、中国の各世代の指導者と深い友情を結んでこられました。そして、中日国交正常化に尽力され、中日文化交流の非常に重要な橋渡しをしてこられました。
 池田先生への「平和の使者」「人民友好の使者」などの美しき名誉ある呼び名は、今や世界中に轟きわたっております。
 とりわけ、人類の文化、教育、社会にわたる重要な思想、生態系の持続可能な発展を、との訴えは、世界中に大きな影響を与えているのであります。
 従いまして、このたび池田先生が快く本学の名誉教授称号をお受けくださることは、本学にとりまして無上の光栄であり、本学の全教職員、全学生への何よりの励ましなのであります。ここに、西安交通大学の全教師、全学生を代表し、池田先生に対し、崇高なる敬意とともに、心から感謝申し上げるものであります(大拍手)。
 西安交通大学は、光り輝く中華文明の象徴たる、漢代・唐代の都として栄えた西安に位置しており、中国で最も長い歴史を有する大学の一つです。教育部直属の重点大学として、長きにわたり国家の各種重点建設計画の対象として支持を得てきました。
 その前身は1896年、上海に創立された南洋公学です。1921年に交通大学と名を改め、1956年に上海から西安に移転。2000年4月に、西安医科大学、陝西《せんせい》財経学院と合併し、理学、工学、医学、経済学、経営学、文学、法学、哲学、教育学の九つの学問分野を擁する総合的な大学となりました。とりわけ、理工系は非常に名高く、中国の西部地域で最重要の総合研究型の大学であります(大拍手)。
 西安交通大学は「興学強国、艱苦創業、崇徳尚実、厳謹治学(学問を興して国を強め、刻苦勉励して功績を為し、徳を崇めて実践を尊び、謹厳にして学問を修めん)」との、素晴らしき伝統を誇りとしてきました。また、西安交通大学の「素養が高く、基礎が厚く、要求は厳しく、実践を重んじる」との、建学以来変わらぬ特性は中国で広く賞讃されています。
 近年は、この素晴らしき校風・学風を宣揚し、教育の質を高め、科学精神の薫育と、人文的素養の育成に力を注ぎ、さらに高いレベルの素養を備える、第一級の人材を育成してきました。
 これまでに、国家に有為な20数万人以上の優秀な学生を輩出し、彼らは国家の政治、経済、文化の各分野で幅広く活躍しています。
 同時に、本学は国家の経済・工業、社会の発展の需要と密接に結びついており、「産・学・研」の協力を強化して科学研究と科学技術の成果を常に社会に還元し、知識、科学技術、文化の新たなる創造を全力で推進するなか、毎年、社会に向けて、重要な研究の成果を打ち出してきたのであります(大拍手)。
 また長きにわたり、国際交流の強化を重視し、これまでに、日本、アメリカ、イギリス、フランスなど25カ国・地域の125の高等教育機関や研究機関と交流関係を結び、50カ国から1000人以上の留学生を受け入れてきました。
 西安交通大学のある西安は、中国のかつての10を超える王朝の都であり、中日文化交流の歴史が最も長い都市です。西安には、かつて日本の学者が学び、生活をした遺跡が無数にあります。 池田先生におかれましては、ご都合のよろしき時に、ぜひともわが西安、そして、わが西安交通大学を訪問いただき、ご講演を賜りたく、ご招待申し上げるものであります。
 とともに、このたびの名誉教授のご受章を機に、創価大学との交流が推進するよう、私は心から念願するものであります(大拍手)。
 結びに、池田大作先生、奥様のご健康とご長寿を、心からお祈り申し上げるとともに、創価大学が、今後ますます、日の出の勢いで発展されんことを心から念願し、あいさつとさせていただきます。大変にありがとうございました(大拍手)。

アメリカ・エマソン協会 ワイダー前会長のメッセージ

 創価教育の推進者であり、体現者であられる池田SGI(創価学会インタナショナル)会長が、このたび280番目の名誉学術称号を受章されたことを、心より喜び、お祝い申し上げます。
 この栄誉は、とりもなおさず、世界が「価値創造の教育」の重要性を深く理解し、評価していることの何よりの証左です。
 すべての人間が、内包する創造性を、いかんなく発揮し、それを通して社会に貢献する──この価値創造の真髄を示されたSGI会長の思想を、これだけ多くの世界の人々が理解し、共感しているということは、実に素晴らしいことです。
 同時に、これによってSGI会長が、価値創造の教育を求める世界の人々の心を、一つに深く結ばれたことにもなります。
 私はさらに、詩人であられるSGI会長が、このように幅広い世界から賞讃を得ておられることにも深く勇気づけられます。
 詩人こそが、価値を創造し、人と人との心を深く結びゆく存在である──280の名誉学術称号の受章を通して、会長は、この事実をも見事に立証されたのです。
 SGI会長はまた、詩人こそが真に教育を復興できる存在であるとも語っておられます。この言葉こそ、教育者である私たち一人一人が、深く心に刻むべきものです。
 私は2006年7月、創価大学で行われた会長への名誉学位の授与式に出席する栄誉にあずかりました。〈タイ国立メージョー大学「名誉管理科学博士号」授与式〉
 それは、会長を顕彰する行事でありながら、同時に会長が学位記を授与した大学の功績を讃えるという、麗しき交歓に満ちた式典でした。
 私は、この相互の賞讃の中に、民族と文化の差異を超えた、深き心の交流を見る思いがしたのです。
 それは、ただ一人が光を浴びるだけの“孤高の式典”などではありませんでした。むしろ、栄誉を皆で分かち合おうとする、美しい共和の世界を、そこに見たのです。実に啓発的で勇気づけられる式典でした。
 私が心から敬愛する創価大学の皆様方とともに式典に参加し、喜びを分かち合う思いでお祝いのメッセージを送らせていただきます。誠におめでとうございました。

創立者のスピーチ

勇気で光れ!世界で光れ!
「私は勝った」と歴史を創れ


生涯正しき道を貫け
唐の大詩人
“正義に根ざす者は無敵なり”
「永遠の友情を」「親孝行を」


 一、晴れやかな卒業式、おめでとう!(大拍手)
 ご家族の皆様も、おめでとうございます。心からお喜び申し上げます(大拍手)。
 ご来賓の先生方も、本日はお休みのところ、ご遠方より、本当に、ようこそお越しくださいました(大拍手)。

君を見守る!
 一、誉れの母校を巣立ちゆく皆さんは、全員が創価の兄弟姉妹です。
 一生涯、尊き友情を忘れることなく、青春の誓いを貫いていってください。
 また、きょう帰宅したら、皆さんは、まず、ご両親に丁寧におじぎをして、心から感謝の言葉を伝えていただきたい。
 親元から離れて生活している人は、電話でもいいから、真心を込めて、「お父さん、お母さんのおかけで、卒業することができました」と連絡を入れてほしい。
 なかには、お父さんがいらっしゃらない人、お母さんがいらっしゃらない人もいると思います。その人も、わが胸中の父母に、
 「立派に卒業しました」と誇り高く報告していただきたい。
 みんな、本当によく頑張りました。
 創価大学、創価女子短期大学で学び育った人は、必ず幸福になっていく。強い人、正義の人、偉い人、勝利の人になっていく。
 私は、そう祈っています。皆さんを見守っています。
 これからも努力して、必ず立派になり、社会で成功して、一家の繁栄の力となってください。お世話になった両親や祖父母の皆さん方に、心から喜んでいただける親孝行の人になってください。
 よろしく頼みます!(大拍手)
 一、卒業生を代表して、今回の創立者賞のメンバーを紹介させていただきたい。
 創価大学・創立者賞の小島《おじま》健《たけし》君、おめでとう!(大拍手)
 小島君は、経済学理論同好会の一員として、経済学検定試験(日本経済学教育協会主催)の「大学対抗戦」で、創価大学の5回連続日本一に貢献してくれた。
 同じく創価大学・創立者賞の高橋有紀《あき》さん、おめでとう!(大拍手)
 高橋さんは、英語能力試験「TOEIC」で満点の990点を獲得。卒業後は、アメリカのコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジヘ進学します。
 かつて私も、要請を受けて、そこで講演しました。
 〈創立者の池田名誉会長は1996年6月、ニューヨークのコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジで「『地球市民』教育への一考察」と題し講演した〉
 創価女子短期大学の創立者賞は、押金ひろ子さん。英語は最優秀の成績。全経簿記の1級の資格も取得している。学生会でも短大のために健闘してくれた。大変におめでとう!(大拍手)

強く! 賢く!
 一、成績が優秀なことは、もちろん大事である。
 そのうえで、皆さんは、どこまでも楽しく、愉快に、そして強く生きてもらいたい。
 どんなに優秀でも、人と衝突して、相手を困らせたり、自分や親をも苦しめてしまう生き方は、愚かである。
 上手に家族や友人と調和して、仲良く楽しく、成長の道を歩んでいく。その人が勝利の人である。
 一、また、創大の別科を卒業したレイチョンバン・イレンドロ・シン君は、このほど、ハーバード大学のケネディ政治大学院に合格しました。
 シン君は、アメリカ創価大学の出身です。昨年4月に創大別科に入学し、真剣に勉学に取り組んできた。本当におめでとう!(大拍手)
 〈名誉会長は1991年9月、ハーバード大学ケネディ政治大学院の招聘により、「ソフト・パワーの時代と哲学──新たな日米関係を開くために」と題して講演した〉
 一、山本創大学長をはじめとする教員の皆さんにも、心から感謝申し上げます。創大別科長の石川先生も、ありがとうございます(大拍手)。
 学生を幸福にしていく責任者こそ、教員であると思います。
 学業だけではない。何かで落ち込んでいれば、温かく心を癒やし、向上の道を開いてあげていただきたい。
 学生の「心」を育てる。「魂」の触発をしていく。
 それを創価の教員の根本としていただきたいのです。

「源」を忘れるな
 一、壮麗な西安交通大学の北の門には、4文字の言葉を刻んだ記念碑があるとごつかがいました。
 それは「飲水思源」。すなわち「水を飲む時には、その源を思い、感謝を忘れない」との戒めであります。
 常に「源」を思い、「原点」に立ち返る。そして、「恩ある人」に報いようと、さらに努力し、前進する。
 この最も深く強い心が流れ通う人材の大河こそ、偉大なる貴大学なのであります。
 私たち創価大学もまた、同じ精神で進んでまいりたい。
 心から尊敬申し上げる王建華《おうけんか》博士。
 また、西安交通大学の諸先生方。
 何よりも栄えある貴大学の名誉教授の称号を賜り、誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
 私が瞬時も忘れず、常に思いを馳せる「源」は、創価教育の父である牧口先生であり、人生の師匠である戸田先生です。
 授与いただいた貴大学からの最高の栄誉を、私は、この先師と恩師に捧げたいのであります(大拍手)。
 師匠に報恩の報告ができる喜びが、どれほど大きいか。
 皆さんもお父さん、お母さんに感謝し、恩返しできるような人生を、青春時代を生き抜いてください。
 とともに、日本にとって、絶対に忘れてはならぬ、文化大恩の「源」こそ、中国であることを深く知っていただきたい。
 かつて日本は、この大恩ある国を侵略した。愚かな軍国主義の日本でした。
 牧口先生、戸田先生は、教育によってこの日本を改革しようとした。牧口先生は逮捕され、獄死された。戸田先生も投獄された。
 私も冤罪で牢獄に行きました。
 悪逆の国家権力は、必ず善人を嫌い、弾圧しようとする。
 それではいけない。本当の人間主義、本当の勝利は庶民の連帯にある。真の学問を身につけた人間にある。こういう社会をつくりたい。
 それが牧口先生、戸田先生、そして私の思いです。頑張ろう!〈「ハイ!」との元気な返事〉

西安交通大学の崇高なる精神
人々の幸福のために 一番大変な最前線へ


報恩の心で
 一、私は、愛する後継の卒業生の皆さん方とともに、中国との万代の友好へ、決意を新たにしたい。日中の友好がなければ日本の繁栄もない。真の平和もありません。
 卒業生の皆さん、できれば将来、ご両親を中国へ、西安交通大学の立つ西安へ、案内してあげてください。
 ともかく、お父さん、お母さんを明るくしてあげる。ホッとさせてあげることだ。
 例えば、たまにはお母さんに、「お掃除とご飯の支度は私かやりますので、あとはゆっくりしてください」と言う。感謝の気持ちを伝える。そうすれば、お母さんが、どれほど喜ぶか。親を悲しませてはいけない。嘆かせるようなことがあってはいけない。
 西安の誇る唐の大詩人・李白は、自らが立派に社会へ貢献することで「恩に報いて親の栄誉を輝かせる」(市川桃子・郁賢皓著『新編 李白の文』汲古書院、現代表記に改めた)との思いを述べました。
 皆さん方のお父さんや、お母さんは、厳しい経済不況の中、大切な大切な宝のわが子を、私の創立した大学に送り出してくださいました。
 親にとって、自分の子どもは宝です。どんな小さなことだって心配する。私はよく知っています。特に母親はそうです。
 しかし、子どもは親の気持ちがなかなかわからない。親の心がわかる人が、本当の教育を受けた人です。
 私は、皆さんのお父さん、お母さんのご健康、一家のご繁栄、そして栄光の人生を、妻と一緒に毎朝、毎晩、祈っています。創立者として、当然のことだと思っています。
 どうか、この最高の父母の慈愛に、皆さんは最高の真心の親孝行で応えてください!〈「ハイ!」と元気な返事〉
 それができれば、自分にとって、家族にとって、こんなにうれしい、幸せな、安心の人生はない。
 反対に、親を苦しませれば、不幸をつくりだしてしまう。それではいけない。
 本当の人間を育てるのが創価大学です。
 一、西安交通大学を心から大切にした文豪の郭沫若先生は、「青年教育には国境はない」(小野忍・丸山昇訳『郭沫若自伝6』平凡社)と語られました。
 私は特に、健気な留学生たちの奮闘を讃えたい。本当に偉い。よく頑張りました!(大拍手)
 創大の教員の皆さんは、留学生を最大に大切にしていただきたい。わが子以上に、教え子を大切にする──これが本当の教育者です。牧口先生、戸田先生の精神です。
 どうか、よろしくお願いします。
 100年ほど前、牧口先生は、中国からの留学生のための弘文学院で、地理学を講義しておりました。
 その学院に学んだ英才の中から、後に貴大学の英邁な学長が、二人も誕生しております。
 わが留学生たちも、輝く勝利の歴史を飾ってください!〈「ハイ!」と元気な返事〉

真の「創価」とは
 一、きょうは、この5月に卒業する、わが愛するアメリカ創価大学6期生の代表も勇んで参加してくれた。
 ありがとう。うれしい!(大拍手)
 皆、これからも、偉大な学問の伝統を築き上げていただきたい。
 価値ある人生だ。一度しかない人生だ。
 「本当によかった」「楽しかった」「私は成し遂げた」と言える一人一人であってください。
 お父さん、お母さんを頼みます。
 そして、「社会をよくしよう」「不幸の人を幸せにしよう」──こう思って戦ってください。生き抜いてください。
 一人だけ満足し、あとは皆、不満ばかり。それでは不幸だ。
 自分だけでなく、皆の境涯も開き、幸福の道を開く。これが本当の「創価」です。
 アメリカ創価大学のハブキ学長からも、うれしい報告を受けました。卒業生の皆さんが見事に活躍し、堂々たる世界的な大学へと、大発展を遂げております。
 年々、志願者も増え、今年は中国、ロシア、ベトナム、中米のエルサルバドルからも合格者が誕生した。おめでとう!(大拍手)
 若き世界市民のネットワークは、いよいよ50カ国に及ぼうとしている。
 明年、開学10周年には、新しい講堂と教室棟も晴れ晴れと完成する予定です。おめでとう!(大拍手)

周総理
青年は風雪に耐え 苦難を乗り越えよ


青年を愛した周恩来総理
 一、さて、貴・西安交通大学は1956年(昭和31年)、西安へ移られました。
 それは、厳しい環境のなか、西部地域の開発を推進するという、重大な挑戦でした。
 その貴大学を励ましたのが、周恩来総理でありました。
 「あまりに快適すぎては、青年を鍛え育てることはできません。
 風雪に耐えられるよう、鍛えあげねばならないのです。
 苦難を乗り越えるよう青年を導くには、(西安交通大学の立つ中国西北部は)願ってもない場所です」
 周総理は確信を持ち、希望に燃えながら、語っておられた。
 青年を信じ、青年を心から愛し、期待しておられた。
 私も周総理と語り合いました。たくさんの思い出があります。
 この崇高なる貴大学の足跡に学ぶべき精神は、あまりにも多い。
 なかでも学ぶべきは、人々の幸福のため、一番大変な最前線へ飛び込む「勇気」であります。
 要領がいい。頭もいい。策も上手。しかし、“正義を貫く勇気”が欠落していれば、それは根本的な欠陥となってしまう。
 正義を貫く勇気──これが、わが創価のキャンパスにはあると思うが、どうだろうか(大拍手)。
 「学ぶ」こと自体、正しい道である。だからこそ、学び抜くためには勇気がいる。
 親孝行も、人間としての正義です。だから勇気がいるのです。
 また、先生方が学生を大切にするのも、勇気です。
 「勇気」は「正義」につながる。「勇気ある人」「正義の人」として、人生を歩んでいかなければならない。

負けじ魂で乱世を生き抜け

「どんな仕事もやり遂げよう」
 一、昨年、尊敬する温家宝総理は、貴大学を訪れ、就職難の時代に巣立つ卒業生を、ご自分の体験を通して激励されました。
 温総理も若き日、卒業して困難な地方へ赴任された。若き総理は決心した。
 「断じて後ろを振り返らず、最後までやり抜き、たとえどんな仕事をしようとも、それを立派にやり遂げよう」と。
 「自分自身に勝ってみせる!」という心意気です。
 これこそ、大事な人生の一点であると思います。君たちも、この「負けじ魂」で断固、乱世を勝ち抜いてほしい。
 父も母も、自分自身も、晴れやかに楽しく「私は勝った」「親孝行ができた」と言える人になってください!〈「ハイ!」と卒業生から元気な返事が〉
 人生において勇気を忘れてはいけない。小手先のずるさで生きてはいけない。何度でも申し上げておきます。

信頼のシルクロードを広げよ

語学力を磨け
 一、36年前(1974年)、私は厳しい冷戦の時代に、貴国を訪問し、シルクロードの都である西安市も訪れました。
 その旅を一つの起点として、私は、中国と日本、ロシアと日本、中国とロシア、アジアと欧州など、世界を結ぶ平和の対話を勇敢に繰り広げてきました。
 最高峰の“人類の頭脳”ローマクラブの創始者であられるペッチェイ博士とも、地球環境の未来を守るために、持続可能な社会に向けて、大いに語り合いました。
 思えば、無名の一青年だった私が、世界の識者と語り合う力を磨いたのも、恩師・戸田先生のお陰でした。19歳で先生と出会い、万般の学問を授けていただいたのです。
 ただ、天才的な知性の持ち主であった戸田先生も、語学だけは不得手であった。私の青春時代も“英語は敵国語”。語学の先生に恵まれませんでした。
 ともあれ、若い時には、何でも頭に入る。どんどん吸収できる。学んだ分だけ、自分の財産になる。
 どうか諸君は、英語を勉強してください。また、中国語を学んでください。語学力を磨き抜いてください。

未来を創りゆけ
 一、本日は、ローマクラブの偉大な知性であられるヴァイツゼッカー博士が、ご臨席くださいました。
 博士が鋭く提唱されているように、大切なのは、人間の「協力やチームワークの開発」であります。
 洋々たる平和の未来を生きゆく皆さん、そして未来を創りゆく皆さん! ここ創価大学・創価女子短期大学で磨いた誠実な人格の力をもって、わが足もとから、あらゆる方々との友情と信頼のシルクロードを広げ抜いていってください!。
 一、古《いにしえ》の西安の天地で歴史を刻んだ唐の大詩人・白楽天は「無敵の者は正義に根ざし」(岡村繁著『新釈漢文大系104』明治書院)と記した。民衆の幸福のため──ここに正義がある。
 同じく、西安に生きた詩人の杜牧《とぼく》も、「正しい道は堂々と構える宮殿のようなもの」(稻垣裕史訳「唐故平盧軍節度巡官隴西李府君墓誌銘」、京都大学中国文学研究室編『唐代の文論』所収、研文出版)と綴りました。
 「永遠の都」西安にそびえ立つ「永遠の知性の大宮殿」たる貴大学の無限の栄光を、私たちは心からお祈り申し上げます(大拍手)。
 一、貴大学の勇壮な校歌には、「世界の光とならむ」という誇り高き一節があります。
 わが愛する卒業生よ、正義の生命を炎と燃やし、いずこにあっても光れ! 健康で朗らかに光れ! 燦々と輝き光ってゆけ!
 頼むよ!〈卒業生が「ハイ!」と元気に返事を〉
 そして、21世紀を悠然と照らしゆく勝利の人生たれ!──と叫びに叫んで、私の謝辞といたします。
 謝謝! 誠にありがとうございました(大拍手)。
2010-03-25 : スピーチ・メッセージ等 :
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