新時代第36回本部幹部会
新時代第36回本部幹部会/全国婦人部グループ長大会での名誉会長のスピーチ
(2010.1.9 東京牧口記念会館)
君も私も幸福 勝利の一年に
人生は劇! 仏法は勝負!
断じて戦い勝つ自分たれ
一、新年、おめでとう!
戸田先生は、よく言われた。
「断じて、戦い勝つ自分たれ!
戦い勝つ創価学会たれ!
大勝利のために、前進、前進の創価学会たれ!」
人生は戦いである。
戦い勝つ人は幸福だ。晴れ晴れとして、朗らかだ。
ゆえに、この一年も、断じて戦い勝つ、一人一人であってください!〈会場から「ハイ!」と返事が〉
日蓮大聖人は「仏法と申すは勝負をさきとし」(御書1165㌻)と結論された。
立派な経典があっても、負けて不幸であれば何にもならない。真実の仏法の実践者は、三世を貫く絶対の力を発揮していくのだ。
戦って勝つ人間。そこから仏法は始まる。最後も、そこに帰着する。
この創立80周年。
君も幸福勝利を!
我も前進勝利を!
君も我も、ともどもに断固と勝ち続け、笑顔の毎日であれ!──と申し上げたい。
そして、広宣流布の達成のため、「1千万の鉄の団結の創価学会」でいこう!
頼むね、青年部!〈「ハイ!」と、元気みなぎる返事が〉
いいね。青年部がいるから、安心だ。
今、広布の戦いを、若い皆さんが担い、頑張ってくれている。皆さんの奮闘は全部、知っています。
いかなる団体も、リーダーが気取りを捨てて、真剣に戦ってこそ、皆も奮い立つ。要領や口先だけで、厳しい現実を勝ち抜けるはずがない。
死にものぐるいで、皆のために働く。皆に喜んでもらう。そのための指導者だ。
私自身、そうやって戸田先生のもとで戦い、常勝の歴史を築いてきたのである。
求道の友を心から讃えよ
一、偉大な海外の皆さん、寒い中、本当にようこそ!(大拍手)
仕事を持ちながら、はるばる海を越えて、会合に、広布のために来てくださる。偉いではないか。
求道の魂を燃やし。喜び勇んで、遠い道のりも駆けつける。
この心があるから、学会は強いのだ。断じて当たり前と思ってはいけない。温かくねぎらい、最大にほめ讃えていくのが、真の仏法である。
「ありがとう、ありがとう」と、真心こめて握手をする。「力の限り、何でも応援します」──そういう心で迎えていくのだ。
皆で海外の友に拍手を贈ろう!(大拍手)
アメリカの皆さん、ありがとう! 社会からの尊き顕彰は、すべて皆さんに、そして子々孫々に輝く栄誉です。アメリカ創価大学の大発展も、本当にうれしい(大拍手)。
ブラジルの皆さん! 青年部が先頭に立って、全国6200ブロックが「王者の大前進」、見事です。おめでとう!(大拍手)
イタリア、イギリス、ドイツなど、ヨーロッパも、元気いっぱいに人間主義を拡大している。本当に素晴らしい。ありがとう!(大拍手)
香港、マカオの皆さん! 「女性の世紀」を開く、初の婦人部・女子部の研修会、おめでとう! ご苦労さまです(大拍手)。
微笑みの国・タイなど、東南アジアの皆さんも、異体同心の仲良き行進、本当にありがとう!(大拍手)
韓国の皆さん、本当にいつもありがとう!
今年は「記念講堂」も完成する。幸福幼稚園の皆さんにも、どうか、よろしくお伝えください!(大拍手)
さあ、海外の全同志とともに、朗らかに勝ち進もうではないか!(大拍手)
全国の婦人部大会 おめでとう
歓喜 功徳 友情の花
常に寄り合って励ましの対話を
一、きょうは、全国婦人部グループ長大会、本当にご苦労さま!(大拍手)
全国各地で、グループごとの婦人部大会が、明るく朗らかに行われている。
地域に根を張った、少人数での心通う語らい──これほど尊く、強い、平和の原点はない。
ドイツの文豪ヘッセは、何事も「その土地になくてはならず、根づいており、だからこそ美しい」ものと知れと述べている(高橋修訳「旅について」、『ヘルマン・ヘッセ エッセイ全集第4巻』所収、臨川書店)。
地域に根づいた、なくてはならない人こそ神々しい。まさに婦人部の皆様である。
尊き女性の門下たちに対して、日蓮大聖人は、仏法の真髄を明快に示していかれた。
ある時は、千日尼と国府尼に対して、「同心」の二人であるから、一緒に──との言葉を添えて、大激励の手紙を贈られた(御書1324㌻)。
またある時は、同志と“常に寄り合って”この手紙をご覧なさい、と綴られている(同1114㌻)。
大聖人は、身近な友と仏法を語り合い、常に励まし合っていく大切さを教えられた。
この御心に完璧にかなっているのが、婦人部大会である。
ここに「歓喜」があり、「功徳」がある。
ここに「幸福」があり、「正義」がある。
ここに「友情」があり、「希望」がある。
皆で、婦人部大会の大成功を祈って、大拍手を贈りたい(大拍手)。
一、花の芸術部の皆さん、いつもありがとう! 今年も、よろしくお願いします!
聖教の拡大も、折伏も、本当にご苦労さま!(大拍手)
信心においても、わが舞台でも、芸術部は頑張っている。見事な栄冠を飾っている。
本当におめでとう!
一人一人の活躍を、私は心から讃えたい。
〈芸術部の友から名誉会長に「お誕生日、おめでとうございます!」と祝福の声があがった〉
ありがとう!
戸田先生が、こう語っておられた。
「偉大な芸術家は、まことに心が若い。まるで青年のような、乙女のような、若々しい生命力をもっている。
皆、人生の名優たれ!」
創価の宝の芸術部は、皆、生き生きと若々しい、最高峰の生命の名優である。学会の誇りだ。
太陽のごとく明るく、富士のごとく悠然と、わが人生の劇で勝利していただきたい。
芸術部が立てば、十人力、百人力、いな、それ以上である。
芸術部の皆さんが、懸命に頑張っているおかげで、学会は一段と伸びている。
「あの人も 大変な中、勇敢に信心に励んでいる。私も、負けずに頑張ろう!」──そのように見つめている同志は多い。
芸術部は、偉大な創価の「妙音菩薩」である。芸術部の栄光輝く一年にと、私たちは皆で祈りたい(大拍手)。
一、今や、世界が創価の人間主義に熱い期待を寄せている。
ロシアの大地には、光栄にも、私の名を冠した、雄大な自然の大庭園が広がっている。
〈オムスク州・カルブザ村の池田大作記念友好庭園。名誉会長の「露日交流への貢献を讃えて」命名された〉
どうか皆様も、わが胸に、限りない青空を抱き、果てしない大庭園が広がるような、大いなる心で進んでいただきたい。
富士のごとく悠然と 太陽のごとく明るく 希望の声を友に
「同志を護る!」その一念に栄光
一、声は力だ。
勇気の声、希望の声が勝ち戦を開く。
声も響かない。光る決意もない。それでは勝利の風を巻き起こすことなどできない。
若き指導者として戦うならば、本気になって題目をあげ、“一人立って学会を護る”という覚悟をもつのだ。
わが信念を叫んで叫んで叫び抜く。
皆が目を見張る、見事な実証を示す。
「さすが!」と言われる人間になるのだ。
題目をあげているのだから、堂々と!
題目をあげている人は、最高の力を持っているのだ。頑張れ!
大切なのは「心」だ。心がどうかは、行動に出る。あらゆる結果に峻厳に現れる。「一念三干」である。
広布のために、同志のために尽くし抜く。その一念で戦うのだ。
いよいよ、青年部が立ち上がってきた。本当にうれしい。
中国の文豪・巴金先生は言われていた。
「青年も、すでに力をつけ育ってきた。現在も未来も、すべて青年のものだ。活躍するのは、青年でなければならない」
全員が「青年の心」で進もう! 新しき常勝の陣列を、今こそ築いてまいりたい。
祈りと努力で最後に勝て!
一、スポーツ部の健闘、本当にうれしい!
〈「ありがとうございます!」と代表が立ち上がった〉
立ち方がスッとしていて立派だね!
真剣勝負の青年は、美しい。挑戦の汗は高貴だ。
野球の皆さん! サツカーの皆さん! アメリカンフットボールの皆さん! ほかにも、さまざまな競技で日本一、世界一の活躍、おめでとう!(大拍手)
格闘技の皆さん、ご苦労さま! 格闘技界では、スポーツ部が結成されてから、すでに幾人もの世界チャンピオン、日本チャンピオンが誕生しました。おめでとう!(大拍手)
また、創価大学陸上部の皆さん!
箱根駅伝、本当によく頑張りました!(大拍手)
〈1月2・3日に行われた第86回「東京箱根間往復大学駅伝競走」に、創大陸上部の尾関誠選手(4年)と福島法明選手(3年)が、関東学連選抜メンバーとして出場した〉
これからも「負けじ魂」の力走を祈っています。
スポーツ部の皆さんは、心も体も、日ごろの鍛錬が光っている。堂々たる勇姿だ。皆さんの健闘は、よくうかがっている。
勝負の世界だから、勝つことも、負けることもある。たとえ敗北しても、「負けるが勝ち」で前へ進むのだ。
そして、最後の最後には、断じて勝つ! そう心に決めて頑張ってください!〈スポーツ部の友から「ハイ! 頑張ります!」と返事が〉
ともあれ、「法華経に勝る兵法なし」である。
君たちは、勝つために生まれてきた。
「絶対に勝つ」ための究極の力が、信心である。
強盛な「祈り」と、これ以上ないという「努力」で、今年も勝ちまくっていただきたい。皆で応援しよう! 頑張れ!(大拍手)
戸田大学の誉れ
一、わが恩師・戸田先生は、何であれ、負けるような人間に対しては厳しかった。
「折伏ができない幹部は、幹部をやめよ」とまで言われた。あの厳愛の指導ありて信心の土台が築かれ、いかなる難をも勝ち越えることができたのだ。
断じて勝ちゆけ!
そう若き皆さんに申し上げたい。
私は戸田先生を守りに護った。先生の理想を全世界に広げた。私ほど、師匠を大事にした弟子はいない。そう自負している。永遠に誇り高い。
それほど師匠を護り抜き、学会を築いていった。
夜学を断念して先生を支えた。その私に先生は、学問の真髄を打ち込んでくださった。まさに「戸田大学」であった。
私は、先生を追い落とそうとした野心家を打ち破り、先生に会長になっていただいた。
広布の戦いが進まなければ、「私がやります!」と打って出た。
あの豪毅な戸田先生が「ありがとう、ありがとう」と言ってくださった。
先生は亡くなられる時も、「大作、よくやってくれたな。大作、大作……」と言われて霊山に旅立たれた。最後まで「ありがとう、ありがとう」と。
これが師弟である。これが創価の人生だ。
若き皆さんも、頑張れ!
かつて対談したイギリスの歴史家トインビー博士は、若い私の前途に期待し、「あなたの師匠は、あなたがいたから、幸せだったと思う」と深い理解を寄せてくださった。
わが青春は権力悪に踏みにじられた。戦争で兄を奪われ、苦しみ抜いた私が、創価学会の第3代会長として立ち上がって50年。
我らの人間主義の連帯を、世界が支持している。絶讃している。
師弟に生き抜けば、どれほど偉大な栄光に包まれるか。若き皆さんは、心に深く刻みつけていただきたい。
妙法は、永遠の、ただ一つの、平和と幸福の法である。
それを広めている学会を護っていただきたい。そのために力をつけてもらいたいのだ。
頼むよ!〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉
新成人の君よ親孝行を!
一、今年20歳の新成人の皆さん、本当におめでとう!(大拍手)
皆、しっかり学び、努力して、立派になっていただきたい。
お父さんやお母さんに喜んでもらえる人生を歩んでほしい。
青年部の皆さんは、必ず親孝行をしてください!〈「ハイ!」と元気な返事が〉
ドイツの文豪ゲーテは小説に綴っている。
「運命は ぼくに きびしい試練を課したのだ。しかし勇気を出すことだ!」
「忍耐だ。忍耐だ! そうすればよくなっていくだろう」(手塚富雄訳「若いウェルテルの悩み」、『世界文学全集第3巻』所収、河出書房新社)
順風満帆に見える人よりも、厳しき試練に勇敢に挑み、粘り強く悪戦苦闘した青年のほうが、後になって光る。強くなる。はるかに偉大な歴史を残していけるのだ。
思えば、日蓮大聖人の時代、「熱原の法難」に敢然と立ち向かった若き弟子に、20歳の南条時光がいた。
大聖人は時光に有名な御聖訓を贈られた。
「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561㌻)
人間として、最も崇高な大願とは「広宣流布」である。絶対に悔いのない、最高に充実した、価値ある青春が、ここにある。
新成人、万歳!
青年部、勝ちまくれ!(大拍手)
大宇宙を味方に! 強き祈りで進め!
歴史をつくってこそ青年
生まれ変わった決意で行動だ
一、創価学会の80年の誉れ──。
それは、法華経と御書の通りに行動し、難を受け、そして勝ち越えてきたことである。
日蓮大聖人は「開目抄」に仰せである。
「この法門を説いてきたが、日々、月々、年々に、難が重なり起こってきた。
小さな難は数えきれない。重大な難は4度である」(御書200㌻、通解)
最も正しい御本仏が、大難の連続であられた。
さらに大聖人は、こうも仰せである。
「ある時は寺を追い出され、ある時は住処を追い出され、ある時は親類を苦しめられ、ある時は夜討ちにあい、ある時は合戦にあい、あるいは悪口を数知れず言われ、ある時は打たれ、ある時は傷を負い、ある時は弟子を殺され、ある時は首を切られようとし、あるいは2度も流罪に処せられた。この二十余年の間は、一時片時も心安らかなことはなかったのである」(同1514㌻、通解)
一番、正義であるゆえに、一番、難が競い起こるのである。
そして大聖人は、厳然と宣言なされた。
「いまだ日蓮ほど、法華経の味方をして、国土に強敵《ごうてき》を多く呼び起こした者はいない。
まず、この眼前の事実をもって、『日蓮は一閻浮提(全世界)第一の者である』と知るべきである」(同283㌻、通解)
この大聖人に直結して、強敵と戦い続け、世界192力国・地域に、日蓮仏法を弘めてきたのは、一体、誰か。
初代の牧口先生であり、2代の戸田先生である。
そして、不二の心で進む、3代の私であり、皆様方である。
創価の師弟こそ、「一閻浮提第一」の広宣流布の闘士なのである。
その功徳と歴史は、永遠であることを忘れまい(大拍手)。
師子王の心で!
一、牧口先生は叫ばれた。
「悪口罵詈、猶多怨嫉の難は法華経の実践者の誉れなのである」
戸田先生は断言された。
「大難に立ち向かわれる、大聖人の師子王の大精神──
この志を継承する者こそ、われわれ創価学会である!」
これが、創価の師弟の誇りである。
有名な「諸法実相抄」には、こう明確に記されている。
「(三類の強敵による大難に)耐えて、妙法を弘める人を、釈迦仏は必ずや衣で覆い守ってくださるであろう。諸天は必ず、その人に供養するであろう。また肩にかけ、背中に負って守るであろう」(同1359㌻、通解)
今、世界各国から、我らの平和・文化・教育運動に最大級の賞讃が寄せられている。
これらの栄誉は、創価の師弟が御聖訓の通りの大難と戦い、すべてを勝ち越えた証しなのである(大拍手)。
〈池田名誉会長に贈られた、五大州からの4000を超える顕彰は、文字通り、「世界第一」である〉
一、ともあれ、御聖訓には「難来るを以て安楽」(同750㌻)との大信念で生き抜けと教えられている。
戸田先生も、こう力強く叫ばれた。
「難が来たら喜べ! その時が信心のしどころであり、宿命転換のチャンスなのだ。
その嵐を乗り越えれば、永遠にわたる大福運をつかんでいけるのだ」
経済の不況も深刻である。しかし、今こそ人間革命できるのだと大確信し、すべてを変毒為薬していっていただきたい。
頑張ろう!(大拍手)
絶対勝利の題目
一、大聖人は仰せである。
「日月天の四天下をめぐり給うは仏法の力なり」(同1146㌻)と。
地球が動いているのは、何の力によるのか──。その力を、究極の次元から説き明かしたのが仏法である。
太陽や月が巡るのも、自然の力によるとか、いろいろな言い方があるだろうが、根本は、仏法の法則に則っている。大宇宙の天体が運行しゆく根源の力が、南無妙法蓮華経である。
どれほど、すごい力であるか。我らは、この偉大なる妙法を持っている。最も正しく、最も力強い妙法の音律を唱えている。
これほど強いものはないのだ。絶対勝利の唱題である。負けるわけがない。
大聖人の仰せの通りに実践すれば、わが生命に満々たるエネルギーが湧いてくる。勇気が湧き上がってくる。
我らは、一日また一日、一年また一年、妙法のリズムに則り、宇宙も全部、味方にしながら、一切を勝ち開いていこう!(大拍手)
戸田先生
難が来たら喜べ! 宿命転換の好機《チャンス》だ
嵐を乗り越えれば 永遠の大福運が!
リーダーが率先の対話を
広宣流布へ戦う心を
自分が先頭に!
一、戸田先生は遺言のように言われた。
「青年部は、へこたれるな! うんと戦って、歴史を残せ!
戦う精神なくして信心はない」
青年ならば、自分の歴史を残すのだ。
広宣流布のために、これほどまでに語ったことはないというくらい、人と会い、人と語り、心と心を通い合わせていくのだ。明るく伸び伸びと対話を重ねていくのだ。
私も青年時代から、語りに語った。
青年らしく、弟子らしく、広宣流布を語り、戸田先生を語り、多くの人に学会の理解を広げていった。
誰よりも、自分が先頭に立って、語って、語って、語り抜いていく。そうすれば、もっともっと輝いて、魅力あふれるリーダーになっていくものだ。
「率先の行動」なくして、勝利はない。
「戦う精神」なくして、信心はない。
何があっても、臆するな! 勇気をもって、前へ進むのだ。叫ぶのだ。思い切り戦って、勝利、勝利の歴史を残すのだ。
戸田先生
世の中に仏法の大確信を叫び抜け
壁を破れ!
一、戸田先生は、こうも叫ばれた。
「わが青年部は、妙法蓮華経の偉大な力を持っているではないか。その青年部が立ち上がった以上、広宣流布の大革命ができないわけがない。
世の中に、仏法の大確信を叫び抜いて、堂々と伝え切っていくのだ!」と。
学会全体として、折伏がなかなか進まない状況にあったとき、戸田先生から「大作、頼む」と言われて、私は立ち上がった。
当時、1カ月に100世帯前後が、支部の折伏成果の限界とされていた。そのなかで、私は蒲田支部の支部幹事として指揮を執り、月200世帯を突破する結果を出して、戸田先生にお応えした。
文京支部の支部長代理の任命を受けたときは、誠実と団結のスクラムを築きながら、小さな文京支部を日本一へと押し上げた。
先生は、「うれしいな。不思議だな。君はどんな指導をしているのか」「大作がいれば心配ないな」と、にっこりとされた。
学会が勝って喜ばれる先生のお顔が、今も胸に鮮やかに残っている。
一、「絶対に勝てない」と言われた昭和31年(1956年)の大阪の戦い──。
私は責任者として、関西の同志とともに戦った。当時の新聞が「“まさか”が実現」と大々的に報じたほどの劇的な勝利を飾ったことは、皆さんがご存じの通りだ。
大阪の隅から隅まで、よく自転車で走った。よくパンクもした(笑い)。行くところ行くところで、対話の渦を巻き起こした。本当に大変だったが、本当に楽しかった。
関西に刻んだ不敗の誓い
一、ただ一度だけ、昭和32年の大阪で、苦杯を喫した。
このときの戸田先生の苦しみ、悲しみ、嘆きは、いかばかりであったか。とても言葉で言い表すことはできない。
この時、私は誓った──「戦いは断じて勝たねばならない」と。
その不敗の誓いがあったればこそ、今日の私があり、今日の学会の大発展がある。
その深き歴史を皆さんは知っておいていただきたい。
一、学会は、広宣流布の団体である。ゆえに、広布に戦う人が一番尊いのである。
組織であるから、役職とか立場の違いはあるけれども、大事なことは、どれだけ広布のために尽くしたかである。
祈った分だけ、動いた分だけ、語った分だけ、御本尊から功徳がいただける。
皆さんは、思う存分に広布に働いて、無量無辺の功徳を受け切っていってほしい。必ず受けられる。私が証人である。戦ってきたゆえに、私は、確信をもって言い切ることができる。
ともあれ、今こそ、本当の戦う弟子が躍り出てきてもらいたい。それを青年部に期待したいのだ。
すべては「これから」だ
日々新たに完勝の山へ
一念で決まる
一、最後に、もう一度、勝利の要諦を確認しておきたい。
アメリカの公民権運動の指導者キング博士は語った。
「今まで以上に、立ち上がって、前進する気持ちになろうではないか。私たちの志を継続し、あらためてもっと大きな決意で立ち上がろうではないか」(クレイボーン・カーソン、クリス・シェパード編・梶原寿監訳『私には夢がある M・L・キング説教・講演集』新教出版社)
大事なのは「今から」の決意だ。「これから」の行動だ。その連続闘争が、大きな歴史を築く原動力となる。
私たちの信心は本因妙である。「今から」「これから」が勝負である。 「何とかなるだろう」という油断や慢心は、結局、大きな敗北をもたらしてしまう。中心者が本当の真剣さを失い、「うまくやっていこう」「楽をしよう」などという気持ちを持つようになったら大変だ。
50年以上、広宣流布のために戦い抜いてきた私である。
戸田先生が「先を見る眼、行動力、鋭敏さは第一級だ」と讃えてくださった直弟子である。
現実は決して生やさしいものではない。人まかせで、漫然と進めば、どうなるか。手に取るようにわかる。
未来のため、若い人たちのため、多くの健気な同志のために、私は語っているのである。
広宣流布のために真剣に戦えば、すべてが自身の福運となる。子孫末代まで、偉大な福徳に包まれていく。
すべて自分の一念で決まる。
永遠に成長し発展する学会を
一、戸田先生は訴えられた。
「時の到来とともに、戦いの雄叫びを上げて進むのだ!
私とともに、あらゆる難に打ち勝って、一人ももれる事なく、出世の本懐を遂げていこうではないか!」
誰一人、犠牲にはしない。また、絶対に、させてはならない。皆が、わが人生の大目的に向かって、敢然と前進していきたい。
全リーダーが、心新たに出発することだ。
戦おう! 民衆のために! 邪悪や傲慢をはねのけて!
未来永遠にわたって、さらに成長し、さらに発展し、大勝利していける学会を、私は今、つくっている。どうか心を合わせて進んでもらいたい。
言葉ではなく、大事なのは行動だ。生まれ変わった決意で戦うことだ。
順調な時はいい。吹雪の時、逆境の時こそ耐え抜いて、友に勇気と希望を贈っていくのだ。
そのための根本の力は信心しかない。
師匠のために、わが身をなげうって悔いない覚悟で、私は一切を勝ち開いた。
師弟不二の信心でしか、三類の強敵を打ち破ることはできない。
この一点を忘れないでいただきたいのだ。
健康で、幸福で!
一、遠くから来られた同志の皆さん、本当にありがとう!
お会いできてうれしいです。いつまでも、お元気で!(大拍手)
私も妻も、一生懸命、皆さんにお題目を送っています。
皆さんが健康で、幸福で、素晴らしい家庭を築かれゆくことを、そして皆さんの国や地域が平和であることを祈っています。1年365日、50年間、祈り続けています。
海外の皆さんに、もう一度、拍手を送ろう!(大拍手)
きょうは、ありがとう! サンキュー! よい一年を!(大拍手)
(2010.1.9 東京牧口記念会館)
君も私も幸福 勝利の一年に
人生は劇! 仏法は勝負!
断じて戦い勝つ自分たれ
一、新年、おめでとう!
戸田先生は、よく言われた。
「断じて、戦い勝つ自分たれ!
戦い勝つ創価学会たれ!
大勝利のために、前進、前進の創価学会たれ!」
人生は戦いである。
戦い勝つ人は幸福だ。晴れ晴れとして、朗らかだ。
ゆえに、この一年も、断じて戦い勝つ、一人一人であってください!〈会場から「ハイ!」と返事が〉
日蓮大聖人は「仏法と申すは勝負をさきとし」(御書1165㌻)と結論された。
立派な経典があっても、負けて不幸であれば何にもならない。真実の仏法の実践者は、三世を貫く絶対の力を発揮していくのだ。
戦って勝つ人間。そこから仏法は始まる。最後も、そこに帰着する。
この創立80周年。
君も幸福勝利を!
我も前進勝利を!
君も我も、ともどもに断固と勝ち続け、笑顔の毎日であれ!──と申し上げたい。
そして、広宣流布の達成のため、「1千万の鉄の団結の創価学会」でいこう!
頼むね、青年部!〈「ハイ!」と、元気みなぎる返事が〉
いいね。青年部がいるから、安心だ。
今、広布の戦いを、若い皆さんが担い、頑張ってくれている。皆さんの奮闘は全部、知っています。
いかなる団体も、リーダーが気取りを捨てて、真剣に戦ってこそ、皆も奮い立つ。要領や口先だけで、厳しい現実を勝ち抜けるはずがない。
死にものぐるいで、皆のために働く。皆に喜んでもらう。そのための指導者だ。
私自身、そうやって戸田先生のもとで戦い、常勝の歴史を築いてきたのである。
求道の友を心から讃えよ
一、偉大な海外の皆さん、寒い中、本当にようこそ!(大拍手)
仕事を持ちながら、はるばる海を越えて、会合に、広布のために来てくださる。偉いではないか。
求道の魂を燃やし。喜び勇んで、遠い道のりも駆けつける。
この心があるから、学会は強いのだ。断じて当たり前と思ってはいけない。温かくねぎらい、最大にほめ讃えていくのが、真の仏法である。
「ありがとう、ありがとう」と、真心こめて握手をする。「力の限り、何でも応援します」──そういう心で迎えていくのだ。
皆で海外の友に拍手を贈ろう!(大拍手)
アメリカの皆さん、ありがとう! 社会からの尊き顕彰は、すべて皆さんに、そして子々孫々に輝く栄誉です。アメリカ創価大学の大発展も、本当にうれしい(大拍手)。
ブラジルの皆さん! 青年部が先頭に立って、全国6200ブロックが「王者の大前進」、見事です。おめでとう!(大拍手)
イタリア、イギリス、ドイツなど、ヨーロッパも、元気いっぱいに人間主義を拡大している。本当に素晴らしい。ありがとう!(大拍手)
香港、マカオの皆さん! 「女性の世紀」を開く、初の婦人部・女子部の研修会、おめでとう! ご苦労さまです(大拍手)。
微笑みの国・タイなど、東南アジアの皆さんも、異体同心の仲良き行進、本当にありがとう!(大拍手)
韓国の皆さん、本当にいつもありがとう!
今年は「記念講堂」も完成する。幸福幼稚園の皆さんにも、どうか、よろしくお伝えください!(大拍手)
さあ、海外の全同志とともに、朗らかに勝ち進もうではないか!(大拍手)
全国の婦人部大会 おめでとう
歓喜 功徳 友情の花
常に寄り合って励ましの対話を
一、きょうは、全国婦人部グループ長大会、本当にご苦労さま!(大拍手)
全国各地で、グループごとの婦人部大会が、明るく朗らかに行われている。
地域に根を張った、少人数での心通う語らい──これほど尊く、強い、平和の原点はない。
ドイツの文豪ヘッセは、何事も「その土地になくてはならず、根づいており、だからこそ美しい」ものと知れと述べている(高橋修訳「旅について」、『ヘルマン・ヘッセ エッセイ全集第4巻』所収、臨川書店)。
地域に根づいた、なくてはならない人こそ神々しい。まさに婦人部の皆様である。
尊き女性の門下たちに対して、日蓮大聖人は、仏法の真髄を明快に示していかれた。
ある時は、千日尼と国府尼に対して、「同心」の二人であるから、一緒に──との言葉を添えて、大激励の手紙を贈られた(御書1324㌻)。
またある時は、同志と“常に寄り合って”この手紙をご覧なさい、と綴られている(同1114㌻)。
大聖人は、身近な友と仏法を語り合い、常に励まし合っていく大切さを教えられた。
この御心に完璧にかなっているのが、婦人部大会である。
ここに「歓喜」があり、「功徳」がある。
ここに「幸福」があり、「正義」がある。
ここに「友情」があり、「希望」がある。
皆で、婦人部大会の大成功を祈って、大拍手を贈りたい(大拍手)。
一、花の芸術部の皆さん、いつもありがとう! 今年も、よろしくお願いします!
聖教の拡大も、折伏も、本当にご苦労さま!(大拍手)
信心においても、わが舞台でも、芸術部は頑張っている。見事な栄冠を飾っている。
本当におめでとう!
一人一人の活躍を、私は心から讃えたい。
〈芸術部の友から名誉会長に「お誕生日、おめでとうございます!」と祝福の声があがった〉
ありがとう!
戸田先生が、こう語っておられた。
「偉大な芸術家は、まことに心が若い。まるで青年のような、乙女のような、若々しい生命力をもっている。
皆、人生の名優たれ!」
創価の宝の芸術部は、皆、生き生きと若々しい、最高峰の生命の名優である。学会の誇りだ。
太陽のごとく明るく、富士のごとく悠然と、わが人生の劇で勝利していただきたい。
芸術部が立てば、十人力、百人力、いな、それ以上である。
芸術部の皆さんが、懸命に頑張っているおかげで、学会は一段と伸びている。
「あの人も 大変な中、勇敢に信心に励んでいる。私も、負けずに頑張ろう!」──そのように見つめている同志は多い。
芸術部は、偉大な創価の「妙音菩薩」である。芸術部の栄光輝く一年にと、私たちは皆で祈りたい(大拍手)。
一、今や、世界が創価の人間主義に熱い期待を寄せている。
ロシアの大地には、光栄にも、私の名を冠した、雄大な自然の大庭園が広がっている。
〈オムスク州・カルブザ村の池田大作記念友好庭園。名誉会長の「露日交流への貢献を讃えて」命名された〉
どうか皆様も、わが胸に、限りない青空を抱き、果てしない大庭園が広がるような、大いなる心で進んでいただきたい。
富士のごとく悠然と 太陽のごとく明るく 希望の声を友に
「同志を護る!」その一念に栄光
一、声は力だ。
勇気の声、希望の声が勝ち戦を開く。
声も響かない。光る決意もない。それでは勝利の風を巻き起こすことなどできない。
若き指導者として戦うならば、本気になって題目をあげ、“一人立って学会を護る”という覚悟をもつのだ。
わが信念を叫んで叫んで叫び抜く。
皆が目を見張る、見事な実証を示す。
「さすが!」と言われる人間になるのだ。
題目をあげているのだから、堂々と!
題目をあげている人は、最高の力を持っているのだ。頑張れ!
大切なのは「心」だ。心がどうかは、行動に出る。あらゆる結果に峻厳に現れる。「一念三干」である。
広布のために、同志のために尽くし抜く。その一念で戦うのだ。
いよいよ、青年部が立ち上がってきた。本当にうれしい。
中国の文豪・巴金先生は言われていた。
「青年も、すでに力をつけ育ってきた。現在も未来も、すべて青年のものだ。活躍するのは、青年でなければならない」
全員が「青年の心」で進もう! 新しき常勝の陣列を、今こそ築いてまいりたい。
祈りと努力で最後に勝て!
一、スポーツ部の健闘、本当にうれしい!
〈「ありがとうございます!」と代表が立ち上がった〉
立ち方がスッとしていて立派だね!
真剣勝負の青年は、美しい。挑戦の汗は高貴だ。
野球の皆さん! サツカーの皆さん! アメリカンフットボールの皆さん! ほかにも、さまざまな競技で日本一、世界一の活躍、おめでとう!(大拍手)
格闘技の皆さん、ご苦労さま! 格闘技界では、スポーツ部が結成されてから、すでに幾人もの世界チャンピオン、日本チャンピオンが誕生しました。おめでとう!(大拍手)
また、創価大学陸上部の皆さん!
箱根駅伝、本当によく頑張りました!(大拍手)
〈1月2・3日に行われた第86回「東京箱根間往復大学駅伝競走」に、創大陸上部の尾関誠選手(4年)と福島法明選手(3年)が、関東学連選抜メンバーとして出場した〉
これからも「負けじ魂」の力走を祈っています。
スポーツ部の皆さんは、心も体も、日ごろの鍛錬が光っている。堂々たる勇姿だ。皆さんの健闘は、よくうかがっている。
勝負の世界だから、勝つことも、負けることもある。たとえ敗北しても、「負けるが勝ち」で前へ進むのだ。
そして、最後の最後には、断じて勝つ! そう心に決めて頑張ってください!〈スポーツ部の友から「ハイ! 頑張ります!」と返事が〉
ともあれ、「法華経に勝る兵法なし」である。
君たちは、勝つために生まれてきた。
「絶対に勝つ」ための究極の力が、信心である。
強盛な「祈り」と、これ以上ないという「努力」で、今年も勝ちまくっていただきたい。皆で応援しよう! 頑張れ!(大拍手)
戸田大学の誉れ
一、わが恩師・戸田先生は、何であれ、負けるような人間に対しては厳しかった。
「折伏ができない幹部は、幹部をやめよ」とまで言われた。あの厳愛の指導ありて信心の土台が築かれ、いかなる難をも勝ち越えることができたのだ。
断じて勝ちゆけ!
そう若き皆さんに申し上げたい。
私は戸田先生を守りに護った。先生の理想を全世界に広げた。私ほど、師匠を大事にした弟子はいない。そう自負している。永遠に誇り高い。
それほど師匠を護り抜き、学会を築いていった。
夜学を断念して先生を支えた。その私に先生は、学問の真髄を打ち込んでくださった。まさに「戸田大学」であった。
私は、先生を追い落とそうとした野心家を打ち破り、先生に会長になっていただいた。
広布の戦いが進まなければ、「私がやります!」と打って出た。
あの豪毅な戸田先生が「ありがとう、ありがとう」と言ってくださった。
先生は亡くなられる時も、「大作、よくやってくれたな。大作、大作……」と言われて霊山に旅立たれた。最後まで「ありがとう、ありがとう」と。
これが師弟である。これが創価の人生だ。
若き皆さんも、頑張れ!
かつて対談したイギリスの歴史家トインビー博士は、若い私の前途に期待し、「あなたの師匠は、あなたがいたから、幸せだったと思う」と深い理解を寄せてくださった。
わが青春は権力悪に踏みにじられた。戦争で兄を奪われ、苦しみ抜いた私が、創価学会の第3代会長として立ち上がって50年。
我らの人間主義の連帯を、世界が支持している。絶讃している。
師弟に生き抜けば、どれほど偉大な栄光に包まれるか。若き皆さんは、心に深く刻みつけていただきたい。
妙法は、永遠の、ただ一つの、平和と幸福の法である。
それを広めている学会を護っていただきたい。そのために力をつけてもらいたいのだ。
頼むよ!〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉
新成人の君よ親孝行を!
一、今年20歳の新成人の皆さん、本当におめでとう!(大拍手)
皆、しっかり学び、努力して、立派になっていただきたい。
お父さんやお母さんに喜んでもらえる人生を歩んでほしい。
青年部の皆さんは、必ず親孝行をしてください!〈「ハイ!」と元気な返事が〉
ドイツの文豪ゲーテは小説に綴っている。
「運命は ぼくに きびしい試練を課したのだ。しかし勇気を出すことだ!」
「忍耐だ。忍耐だ! そうすればよくなっていくだろう」(手塚富雄訳「若いウェルテルの悩み」、『世界文学全集第3巻』所収、河出書房新社)
順風満帆に見える人よりも、厳しき試練に勇敢に挑み、粘り強く悪戦苦闘した青年のほうが、後になって光る。強くなる。はるかに偉大な歴史を残していけるのだ。
思えば、日蓮大聖人の時代、「熱原の法難」に敢然と立ち向かった若き弟子に、20歳の南条時光がいた。
大聖人は時光に有名な御聖訓を贈られた。
「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561㌻)
人間として、最も崇高な大願とは「広宣流布」である。絶対に悔いのない、最高に充実した、価値ある青春が、ここにある。
新成人、万歳!
青年部、勝ちまくれ!(大拍手)
大宇宙を味方に! 強き祈りで進め!
歴史をつくってこそ青年
生まれ変わった決意で行動だ
一、創価学会の80年の誉れ──。
それは、法華経と御書の通りに行動し、難を受け、そして勝ち越えてきたことである。
日蓮大聖人は「開目抄」に仰せである。
「この法門を説いてきたが、日々、月々、年々に、難が重なり起こってきた。
小さな難は数えきれない。重大な難は4度である」(御書200㌻、通解)
最も正しい御本仏が、大難の連続であられた。
さらに大聖人は、こうも仰せである。
「ある時は寺を追い出され、ある時は住処を追い出され、ある時は親類を苦しめられ、ある時は夜討ちにあい、ある時は合戦にあい、あるいは悪口を数知れず言われ、ある時は打たれ、ある時は傷を負い、ある時は弟子を殺され、ある時は首を切られようとし、あるいは2度も流罪に処せられた。この二十余年の間は、一時片時も心安らかなことはなかったのである」(同1514㌻、通解)
一番、正義であるゆえに、一番、難が競い起こるのである。
そして大聖人は、厳然と宣言なされた。
「いまだ日蓮ほど、法華経の味方をして、国土に強敵《ごうてき》を多く呼び起こした者はいない。
まず、この眼前の事実をもって、『日蓮は一閻浮提(全世界)第一の者である』と知るべきである」(同283㌻、通解)
この大聖人に直結して、強敵と戦い続け、世界192力国・地域に、日蓮仏法を弘めてきたのは、一体、誰か。
初代の牧口先生であり、2代の戸田先生である。
そして、不二の心で進む、3代の私であり、皆様方である。
創価の師弟こそ、「一閻浮提第一」の広宣流布の闘士なのである。
その功徳と歴史は、永遠であることを忘れまい(大拍手)。
師子王の心で!
一、牧口先生は叫ばれた。
「悪口罵詈、猶多怨嫉の難は法華経の実践者の誉れなのである」
戸田先生は断言された。
「大難に立ち向かわれる、大聖人の師子王の大精神──
この志を継承する者こそ、われわれ創価学会である!」
これが、創価の師弟の誇りである。
有名な「諸法実相抄」には、こう明確に記されている。
「(三類の強敵による大難に)耐えて、妙法を弘める人を、釈迦仏は必ずや衣で覆い守ってくださるであろう。諸天は必ず、その人に供養するであろう。また肩にかけ、背中に負って守るであろう」(同1359㌻、通解)
今、世界各国から、我らの平和・文化・教育運動に最大級の賞讃が寄せられている。
これらの栄誉は、創価の師弟が御聖訓の通りの大難と戦い、すべてを勝ち越えた証しなのである(大拍手)。
〈池田名誉会長に贈られた、五大州からの4000を超える顕彰は、文字通り、「世界第一」である〉
一、ともあれ、御聖訓には「難来るを以て安楽」(同750㌻)との大信念で生き抜けと教えられている。
戸田先生も、こう力強く叫ばれた。
「難が来たら喜べ! その時が信心のしどころであり、宿命転換のチャンスなのだ。
その嵐を乗り越えれば、永遠にわたる大福運をつかんでいけるのだ」
経済の不況も深刻である。しかし、今こそ人間革命できるのだと大確信し、すべてを変毒為薬していっていただきたい。
頑張ろう!(大拍手)
絶対勝利の題目
一、大聖人は仰せである。
「日月天の四天下をめぐり給うは仏法の力なり」(同1146㌻)と。
地球が動いているのは、何の力によるのか──。その力を、究極の次元から説き明かしたのが仏法である。
太陽や月が巡るのも、自然の力によるとか、いろいろな言い方があるだろうが、根本は、仏法の法則に則っている。大宇宙の天体が運行しゆく根源の力が、南無妙法蓮華経である。
どれほど、すごい力であるか。我らは、この偉大なる妙法を持っている。最も正しく、最も力強い妙法の音律を唱えている。
これほど強いものはないのだ。絶対勝利の唱題である。負けるわけがない。
大聖人の仰せの通りに実践すれば、わが生命に満々たるエネルギーが湧いてくる。勇気が湧き上がってくる。
我らは、一日また一日、一年また一年、妙法のリズムに則り、宇宙も全部、味方にしながら、一切を勝ち開いていこう!(大拍手)
戸田先生
難が来たら喜べ! 宿命転換の好機《チャンス》だ
嵐を乗り越えれば 永遠の大福運が!
リーダーが率先の対話を
広宣流布へ戦う心を
自分が先頭に!
一、戸田先生は遺言のように言われた。
「青年部は、へこたれるな! うんと戦って、歴史を残せ!
戦う精神なくして信心はない」
青年ならば、自分の歴史を残すのだ。
広宣流布のために、これほどまでに語ったことはないというくらい、人と会い、人と語り、心と心を通い合わせていくのだ。明るく伸び伸びと対話を重ねていくのだ。
私も青年時代から、語りに語った。
青年らしく、弟子らしく、広宣流布を語り、戸田先生を語り、多くの人に学会の理解を広げていった。
誰よりも、自分が先頭に立って、語って、語って、語り抜いていく。そうすれば、もっともっと輝いて、魅力あふれるリーダーになっていくものだ。
「率先の行動」なくして、勝利はない。
「戦う精神」なくして、信心はない。
何があっても、臆するな! 勇気をもって、前へ進むのだ。叫ぶのだ。思い切り戦って、勝利、勝利の歴史を残すのだ。
戸田先生
世の中に仏法の大確信を叫び抜け
壁を破れ!
一、戸田先生は、こうも叫ばれた。
「わが青年部は、妙法蓮華経の偉大な力を持っているではないか。その青年部が立ち上がった以上、広宣流布の大革命ができないわけがない。
世の中に、仏法の大確信を叫び抜いて、堂々と伝え切っていくのだ!」と。
学会全体として、折伏がなかなか進まない状況にあったとき、戸田先生から「大作、頼む」と言われて、私は立ち上がった。
当時、1カ月に100世帯前後が、支部の折伏成果の限界とされていた。そのなかで、私は蒲田支部の支部幹事として指揮を執り、月200世帯を突破する結果を出して、戸田先生にお応えした。
文京支部の支部長代理の任命を受けたときは、誠実と団結のスクラムを築きながら、小さな文京支部を日本一へと押し上げた。
先生は、「うれしいな。不思議だな。君はどんな指導をしているのか」「大作がいれば心配ないな」と、にっこりとされた。
学会が勝って喜ばれる先生のお顔が、今も胸に鮮やかに残っている。
一、「絶対に勝てない」と言われた昭和31年(1956年)の大阪の戦い──。
私は責任者として、関西の同志とともに戦った。当時の新聞が「“まさか”が実現」と大々的に報じたほどの劇的な勝利を飾ったことは、皆さんがご存じの通りだ。
大阪の隅から隅まで、よく自転車で走った。よくパンクもした(笑い)。行くところ行くところで、対話の渦を巻き起こした。本当に大変だったが、本当に楽しかった。
関西に刻んだ不敗の誓い
一、ただ一度だけ、昭和32年の大阪で、苦杯を喫した。
このときの戸田先生の苦しみ、悲しみ、嘆きは、いかばかりであったか。とても言葉で言い表すことはできない。
この時、私は誓った──「戦いは断じて勝たねばならない」と。
その不敗の誓いがあったればこそ、今日の私があり、今日の学会の大発展がある。
その深き歴史を皆さんは知っておいていただきたい。
一、学会は、広宣流布の団体である。ゆえに、広布に戦う人が一番尊いのである。
組織であるから、役職とか立場の違いはあるけれども、大事なことは、どれだけ広布のために尽くしたかである。
祈った分だけ、動いた分だけ、語った分だけ、御本尊から功徳がいただける。
皆さんは、思う存分に広布に働いて、無量無辺の功徳を受け切っていってほしい。必ず受けられる。私が証人である。戦ってきたゆえに、私は、確信をもって言い切ることができる。
ともあれ、今こそ、本当の戦う弟子が躍り出てきてもらいたい。それを青年部に期待したいのだ。
すべては「これから」だ
日々新たに完勝の山へ
一念で決まる
一、最後に、もう一度、勝利の要諦を確認しておきたい。
アメリカの公民権運動の指導者キング博士は語った。
「今まで以上に、立ち上がって、前進する気持ちになろうではないか。私たちの志を継続し、あらためてもっと大きな決意で立ち上がろうではないか」(クレイボーン・カーソン、クリス・シェパード編・梶原寿監訳『私には夢がある M・L・キング説教・講演集』新教出版社)
大事なのは「今から」の決意だ。「これから」の行動だ。その連続闘争が、大きな歴史を築く原動力となる。
私たちの信心は本因妙である。「今から」「これから」が勝負である。 「何とかなるだろう」という油断や慢心は、結局、大きな敗北をもたらしてしまう。中心者が本当の真剣さを失い、「うまくやっていこう」「楽をしよう」などという気持ちを持つようになったら大変だ。
50年以上、広宣流布のために戦い抜いてきた私である。
戸田先生が「先を見る眼、行動力、鋭敏さは第一級だ」と讃えてくださった直弟子である。
現実は決して生やさしいものではない。人まかせで、漫然と進めば、どうなるか。手に取るようにわかる。
未来のため、若い人たちのため、多くの健気な同志のために、私は語っているのである。
広宣流布のために真剣に戦えば、すべてが自身の福運となる。子孫末代まで、偉大な福徳に包まれていく。
すべて自分の一念で決まる。
永遠に成長し発展する学会を
一、戸田先生は訴えられた。
「時の到来とともに、戦いの雄叫びを上げて進むのだ!
私とともに、あらゆる難に打ち勝って、一人ももれる事なく、出世の本懐を遂げていこうではないか!」
誰一人、犠牲にはしない。また、絶対に、させてはならない。皆が、わが人生の大目的に向かって、敢然と前進していきたい。
全リーダーが、心新たに出発することだ。
戦おう! 民衆のために! 邪悪や傲慢をはねのけて!
未来永遠にわたって、さらに成長し、さらに発展し、大勝利していける学会を、私は今、つくっている。どうか心を合わせて進んでもらいたい。
言葉ではなく、大事なのは行動だ。生まれ変わった決意で戦うことだ。
順調な時はいい。吹雪の時、逆境の時こそ耐え抜いて、友に勇気と希望を贈っていくのだ。
そのための根本の力は信心しかない。
師匠のために、わが身をなげうって悔いない覚悟で、私は一切を勝ち開いた。
師弟不二の信心でしか、三類の強敵を打ち破ることはできない。
この一点を忘れないでいただきたいのだ。
健康で、幸福で!
一、遠くから来られた同志の皆さん、本当にありがとう!
お会いできてうれしいです。いつまでも、お元気で!(大拍手)
私も妻も、一生懸命、皆さんにお題目を送っています。
皆さんが健康で、幸福で、素晴らしい家庭を築かれゆくことを、そして皆さんの国や地域が平和であることを祈っています。1年365日、50年間、祈り続けています。
海外の皆さんに、もう一度、拍手を送ろう!(大拍手)
きょうは、ありがとう! サンキュー! よい一年を!(大拍手)
2010-01-25 :
スピーチ・メッセージ等 :