エンリケ・ディアス・デ・レオン大学「名誉博士号」授与式

メキシコ・エンリケ・ディアス・デ・レオン大学「名誉博士号」授与式(2009.12.15 創価大学本部棟)

 メキシコのエンリケ・ディアス・デ・レオン大学から池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉博士号」が贈られた。「教育者」「人間主義者」「平和の推進者」としての広範囲にわたる傑出した貢献を讃えるもの。同大学として「第1号の栄誉」である。授与式は15日、同大学のロブレス・イバリア学長の令嬢であるロブレス・モラレス副学長らが列席し、東京・八王子市の創価大学で行われた

ロブレス副学長の授与の辞(要旨)

恒久平和と人類共和への間断なき闘争を讃えたい


 一、「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」
 池田大作博士のこの言葉を、まず読み上げさせていただきます。
 尊敬する池田博士。
 本学のエクトル・マヌエル・ロブレス・イバリア学長の衷心からのご挨拶をお伝えし、大学一同からの感謝の意を表します。
 重ねて、皆様の歓迎に深く御礼申し上げま
す。皆様の温かさこそ日本の美徳であり、貴国を偉大な国たらしめるものです(大拍手)。
 一、グローバリゼーションは、経済・技術のみならず、文化的にも、また知的にも影響を及ぼしています。
 激しい変化とグローバリゼーションは、我々を競争の世界へ、多種多様な専門分野、職務上の最新知識の習得とその実践へと駆り立てます。
 一定期間、学び直したり、職務のために再び研修を受け、新しい知識や様式を取り入れることが必要不可欠になってきております。
 この新たな傾向は、専門家の養成と、最新知識の習得過程に変化をもたらしました。
 すなわち、高等教育機関による使命と目標、戦略、相互関係、学生に提供される教育内容、学術的基準の見直しです。
 高等教育機関には、学生たちが卒業後もなお、学び続けられるよう努める義務があります。
 この教育機関の取り組みにより、卒業生が現代社会の視点に立ち、高い資質を備え、効率的かつ適切に、現代のグローバル化した課題に立ち向かうことができるのです。
 一、しかし今日の専門家は、時代の要望に応えるためには、国際規範に適った専門家としての資質と技能を身につけるだけでなく、同時に、平等性、なかんずく安全性を求める社会に対応していくことを忘れてはなりません。
 学ぶという行為は、大学を卒業することで一切終わるというものではありません。学生としての身分は教室で過ごす年月のみを指すのではなく、それ以上に何年にもわたって続くものです。
 わが大学は、日々、新世紀の社会が求める卓越したレベルを備えた能力ある専門家を養成する責任を負っています。
 いわば、自己形成と職業訓練に心を砕きつつ、自らが育った社会の土台を成す価値観を身につけた専門家の養成にあたっています(大拍手)。
 一、以上述べたように、エンリケ・ディアス・デ・レオン大学は、知識、能力、熟練した技能、価値観に基づいた全人教育を提供する社会的責任を担っています。
 わが大学は、知識の伝達等の確固たる使命を帯びていますが、それ以上に、人間の尊厳を信じ尊ぶという強い信念を堅持しています。それゆえ、平和の文化、倫理、貢献、社会的責任、連帯、グローバル意識を信奉し実践していると確信しています。
 わが大学は、より良い世界の構築のためにともに心を砕き、恒久的な平和の文化と人類の幸福を促進するための事業を根気よく続けてきた人々の、見返りを求めぬ弛みない闘争を高く評価するものであります。
 なかでも池田大作博士は、これまで述べたような資質を十二分に満たすのみならず、まさにそれを大きく超越した、弛みなき行動を成し遂げてこられた方であると確信しております。
 池田博士は、社会や政治といった構造的な変革よりも、個人における内面の変革を重視され、生命の尊厳に支えられた恒久平和の世界を実現するために、間断なき戦いを貫いてこられました(大拍手)。
 たとえば第34回「SGIの日」記念提言「人道的競争へ 新たな潮流」の中で、博士は“現代の日本で「勝ち組」「負け組」との言葉が飛び交っているが、その勝ち負けは永遠に続くものではない”と述べ、“これは経済至上主義的価値観を通して判断することが前提となっており、人間としての全体像を
反映するものではない”と主張されております。
 一、エンリケ・ディアス・デ・レオン大学は池田大作博士に対して、わが大学の最高顕彰である名誉博士号を授与し、世界平和と人類の連帯に対する博士の多大なご貢献を宣揚するものであります(大拍手)。
 池田博士、わが大学の最大の敬意として授与させていただく名誉博士号の受章を承諾いただき、大変にありがとうございます。
 博士の思想と感性、そして、その生き方を共有させていただけることに、衷心より感謝申し上げます。
 また、自尊心の種子を植える作業に携わるわが大学にご尽力いただき、心より御礼申し上げます。
 この努力は必ずや、学生一人一人の内面に大いなる変革をもたらし、社会全体を変えていくと確信しております。
 「青年に正しき道を示さん」と謳うわが大学のモットーを掲げ、青少年教育を通して、これからも、さらに平和と人類共和のために尽くしてまいる所存です。
 (日本語で)ありがとうございました!(大拍手)

SGI会長の謝辞(代読)

気高くあれ! 正義であれ! 勝利あれ!

無知を明知へ 臆病を勇気へ 諦めを希望へ
惰性を創造へ エゴを貢献へ 戦争を平和へ

教育は変革への究極の力


 一、ビエンベニードス!(スペイン語で「ようこそ!」)
 本当に、ようこそ、おいでくださいました。
 今、私の胸には、1981年の3月、青年が躍動する「未来都市」グアダラハラを訪問した折の心温まる歓迎が蘇ってきます。
 開かれた「アミーゴ(友人)の精神」、すなわち「世界市民の心」あふれる貴メキシコ合衆国の方々は、わが家に友をお迎えする際、「この家は、また、あなたのお住まいでもあります」と、もてなされます。
 その大海原のように大きく深い友情の心を、私も命に刻みつけた一人であります。
 尊敬してやまぬロブレス・モラレス副学長、そしてベラスコ・ベラ渉外部長を、私たちは貴国の心にならい、「わが創価大学は、また、先生方の大学でもあります」と、熱烈に歓迎申し上げたいのであります(大拍手)。
 一、本日は、貴エンリケ・ディアス・デ・レオン大学より、最高に栄えある英知の称号を賜りました。
 私は、この上なき感謝と厳粛なる責任をもって、謹んで拝受させていただきます。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
 心から尊敬申し上げるロブレス・イバリア学長にも、どうか、くれぐれも宜しく御礼をお伝えください。

恩師の憧れの国
 一、 「青年に正しき道を示さん」──これは、貴大学の壮麗な校章にラテン語で刻まれたモットーです。教育の根幹を結晶させた、何と素晴らしい言葉でありましょうか。
 1947年、第2次世界大戦の終戦から2年目の夏、19歳の私は、平和の信念の闘士であった戸田城聖先生にお会いしました。その最初の出会いの時に、私が戸田先生に質問したことも、「人生の正しき道とは」という一点でした。
 以来、この師匠が示してくださった「正しき道」を、まっしぐらに歩み通してきたのが私の青春であり、人生であります。
 この師匠が、逝去の直前まで訪ねたいと願つていた国こそ、貴国メキシコでした。
 その意味におきまして、貴大学からの栄誉を、私は万感の思いを込めて、わが師に捧げさせていただきたいのであります(大拍手)。

日墨交流400年
 一、本年は、貴国と日本との交流400年という大きな佳節に当たっています。
 なかんずく、近代において、世界で最初に日本と平等条約(1888年の日墨修好通商条約)を結び、そしてラテンアメリカの中でも、いち早く日本人移住者を温かく迎え入れてくださった大恩の国こそ、貴国なのであります。
 1923年、関東大震災の折、貴国が即座に真心の援助と励ましを届けてくださった歴史も、忘れることはできません。
 今日の式典には、うれしいことに、貴国からお迎えしている大切な大切な未来の指導者たる留学生の代表も出席してくれています。
 教育の交流は、100年の大計です。
 太陽のように「寛容」の慈光が輝きわたる貴国と、私たちは交流500年の未来を遠望しながら、さらにさらに友情と信頼を深めていきたいと願ってやみません(大拍手)。

「メキシコの詩心に思うこと」
 一、さて、28年前のグアダラハラ市訪問の折、私は、副学長と渉外部長お二人の愛する母校であるグアダラハラ大学で、記念の講演を行わせていただきました。
 この「メキシコの詩心に思うこと」と題する講演の会場こそ、貴大学がその名を冠する大教育者エンリケ・ディアス・デ・レオン先生の功績を讃える講堂でありました。
 青年の育成に崇高な生涯を捧げられた、ディアス・デ・レオン先生は、教育を万人に開きゆかんとされた金剛の信念の先覚者であられました。
 すなわち、「教育はすべての人の権利であり、数人の特権ではない。教育はすべての人に与えられるものであり、思想の自由を与えるものである」と──。
 この大精神を生き生きと体現し、そして学びの門戸を広々と青年に開かれた向学の大城こそ、貴校の一貫教育のシステムなのであります(大拍手)。
 その第一歩となったのは、1969年、高校の開設でありました。それは、私が創価学園、創価大学を創立した、ほぼ同時期に当たっており、不思議な縁を感じるものであります。
 新たな教育機関を創設し、発展させゆく血と涙の労苦も、そしてまた、わが命を注いで育てた青年の勝利を目の当たりにする喜びと誇りも、味わったものにしか、わからないでありましょう。
 本年、貴校は栄光の創立40周年を、晴れ晴れと飾られました。
 幼稚園から大学までの一貫教育の殿堂として、今日の興隆の指揮を執ってこられたロブレス・イバリア学長ご一家をはじめ先生方のご尽力に、私たちは満腔の敬意を表するものであります(大拍手)。
 副学長のお母様も、お祖母様も、尊き人生のすべてを教育に捧げてこられたことを、私は妻とともに、熱い涙が出る思いでうかがいました。
 仏法では、「根ふかければ枝しばし源遠ければ流ながし」と説かれます。
 建学の原点を厳然と護り、そして創立の精神を滔々と受け継がれゆく貴大学が、いよいよ社会の繁栄を築かれ、人材の大河の流れを強め、広げゆかれることを、私は確信してやまないのであります(大拍手)。

学生第一の伝統
 一、貴国の近代教育の創始者であるホセ・バスコンセロス先生は、幾多の艱難辛苦を雄々しく乗り越えてきた民衆を偲びながら、洞察されました。
 “最も辛酸を味わった民衆こそが最高の母体となって、民衆を救済する新しい世代が登場するのだ”と。
 誠に胸に迫る歴史観であります。また、断じて、そうあらねばなりません。その大転換の基軸こそ教育であると、私は信じてまいりました。
 教育こそが、無知を明知に変える。
 教育こそが、臆病を勇気に変える。
 教育こそが、諦めを希望に変える。
 教育こそが、惰性を創造に変える。
 教育こそが、エゴを貢献に変える。
 そして教育こそが、戦争を平和へと転じていく究極の力ではないでしょうか(大拍手)。
 ともあれ、民衆の大地こそ、正義の人材の揺藍であります。
 ディアス・デ・レオン先生が志向されたのも、民衆の側に立ち、民衆のために勇敢に戦う人材の育成でした。
 この精神を継承して、貴大学は民衆の基盤に根ざしながら、法曹界をはじめ各界に、平和と人道の力ある逸材を送り出してこられました。
 貴大学は「学生こそ大学の真髄なり」の理念のもと、一人一人の青年を宝のごとく育んでおられます。
 貴大学に学んだことを最大の誉れとしながら、正義の旗を高らかに掲げて活躍している若き熱血の弁護士を、私も存じ上げています。
 わが創価大学も、貴大学に学びながら、一段と「学生第一」の伝統を光り輝かせていくことを、深く決意し合いたいと思うのであります(大拍手)。
 一、明年、貴国は、独立の父イダルゴが正義の第一声を轟かせてより、200年の節目を迎えられます。
 「自治」「民主」「連帯」「尊敬」「責任」、そして「真理の探究」という高邁な価値を掲げられた貴大学が、いやまして貴国、そして人類の「教育の世紀」を照らしゆかれることを、心よりお祈り申し上げます。
 私も本日より、栄えある貴大学の一員として、「教育は我らの天命。限界を超えゆくことは我らの使命」との指針を胸に、行動することを、お誓いいたします。
 貴大学のスクール・カラーの「勝利の赤」「正義の青」「気品の金」という三色の意義に寄せ、両国の愛する青年たちに、「気高くあれ!」「正義であれ!」、そして「勝利あれ!」と叫んで、私の謝辞とさせていただきます。
 ムーチャス・グラシアス!(スペイン語で「大変にありがとうございました!」)(大拍手)
2009-12-19 : スピーチ・メッセージ等 :
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