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デンマーク・南大学名誉博士号授与式

創価大学(第35回)創価女子短期大学(第23回)卒業式/デンマーク・南大学名誉博士号授与式                           (2009.3.21 創価大学記念講堂)

 創価大学・創価女子短期大学の創立者である池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の人間教育の推進と、国際社会の相互理解への傑出した貢献を讃え、世界の大学・学術機関から250番目となる名誉学術称号が、北欧のデンマーク・南大学から授与された。同大学第1号となる名誉博士号の授与式は21日午後、創大(第35回)、短大(第23回)の卒業式に続き、東京・八王子市の創大記念講堂で行われた。これにはデンマーク・南大学のソーレン・ヴァング・ラスムセン総長、アレキサンダー・フォン・オッティンゲン教育開発センター長、イーベン・ヴァレンティン・イェンセン准教授が出席。デンマーク大使館からフランツ=ミカエル・スキョル・メルビン駐日大使の代理としてベンツ・リンドブラッド参事官が列席した。また各界から祝賀の声が寄せられた。

ラスムセン総長の授章の辞

生命に「成長の種」を
創価の哲学はわが国の思想と共鳴

 尊敬する池田SGI会長、奥様。
 親愛なる創価大学の教職員の皆様。学生の皆様。ご来賓の皆様、ご父母の皆様。
 そして卒業生の皆様、このたびはご卒業、誠におめでとうございます(大拍手)。
 学生たちが卒業しゆく姿は美しい光景であり、素晴らしい伝統を象徴しています。
 その姿は大学の誇るべき功績でもあり、新たな知識と啓発を得た新世代の青年たちが世界へと巣立ちゆく証明です。
 卒業式は感動的な瞬間です。一つの教育課程の正式な修了を意味し、その意義と重要性を留め、ともに祝う。それは新たな時代の幕開けでもあり、人間の知性とヒューマニズムが新たな教育の現場、新たな世界で試される出発点でもあります。
 教育は現実に結果をもたらす力がある。そして人間に内なる永遠の価値を残す作業でもあります。
 その意味で、教育とは種子のようなものです。成長と生命の実りであり、ひとたびまかれた種は、人生の過程において成長し続けるからであります。
 これはデンマークの教育思想の根幹をなす考え方です。そして、私が理解する限り、創価大学の教育の本義でもありましょう。
 池田博士が書かれた創価学会の創立者・牧口初代会長の歴史を興味深く読ませていただきました。この偉大な人物の人生に私は深い感銘を覚えました。世界の人道主義が最大の脅威にさらされた戦時中の牧口会長の静かなる闘争と、平和ならびに人間に対する確固たる信念に心から感動しました。
 第2次世界大戦後、ユダヤ系ドイツ人の哲学者アドルノは、アウシュビッツのような悲劇を二度と繰り返さないためには、抑圧的ではない自由な教育文化をしっかり構築することだと結論づけています。創造的かつ普遍的な教育の実現、これこそ創価教育の根本思想にも通じます。
 創価教育運動のように、デンマークにも教育の伝統とそのあり方に大きな影響を与えた偉大な人物が多数おります。特にグルントヴィ、アンデルセン、キルケゴールはそれぞれデンマークの教育と文化に貢献した人物として挙げられましょう。
 わが国の偉大な教育改革者グルントヴィは、学校で学ぶ目的は机上の学問のためではなく、生徒一人一人の人生のためであると主張しました。学校とは生徒たちが生きることについて、人生について学び、生命の多様性について学ぶ「生のための学校」であると。
 従って、学校とは皆が自由に語り合い、社会や人生について多くを学び、覚醒する、躍動する環境でなくてはなりません。学校とは本来、人間の精神が培われる場所であり、民主主義のための教育の場です。
 この生命尊厳の理念を胸に、グルントヴィはデンマーク「国民高等学校運動」を創始しました。池田博士は、アスコー国民高等学校のヘニングセン元校長と対談されたので、グルントヴィの考え方についてはよくご存じかと思います。
 アンデルセンもデンマークの教育と文化に貢献した、もう一人の偉大な人物です。彼が書いた童話は世界中の子どもたちの心をつかみました。アンデルセンは子どもの眼《まなこ》で世界を見ていました。童話「みにくいアヒルの子」では、彼は人間の中にある弱さについて教えたかったのです。
 「みにくいアヒルの子」は数々のつらい困難に直面しますが、強い心で立ち向かう姿を美しい詩心で表現しています。童話を通じてアンデルセンは人間の本然的な価値観と人間性を伝えたかったのでしょう。デンマークでは教育の価値はこうした物語を通じても伝わっています。池田博士は子どもたちのために多くの創作童話を書き残されているので、きっと共感してくださる点だと思います。
 最後に、哲学者キルケゴールはデンマークの文化とアイデンティティー構築に大きく貢献した人物です。彼の哲学は西洋文明に多大な影響を色濃く残しています。我々が人間として、他者と共生する世界において、自身の存在と役割を覚知することが重要であると強調しました。そして、池田博士もまたキルケゴール同様、人生の哲学者であることも、よく存じ上げています。
 これら3人の偉人はそれぞれの立場でデンマークの教育の伝統に影響を与えました。彼らの実存的、哲学的、詩的な思想と理念は、デンマーク社会全体、そして「生のための教育」思想の源流です。このように教育とは、単なる経済力、合理的な生産性の向上ではなく、さらに人間を高みへと触発することに目的があります。
 しかし、実りある豊かな教育は、社会や経済の発展と関係しているともいえましょう。
 今日のわが国の教育の伝統がつくられた背景には、当時のデンマークの政治経済が国内外において困難に直面していたことが挙げられます。その時に、生涯教育という新たな視点での教育運動が国をあげて推進されたのです。そして、基本的な人間主義、利他主義、いい意味での愛国心も反映され、この新たな教育運動は、労働力の質の向上のみならず、人々の連帯感を促し、後の福祉国家デンマークの精神的、物質的な基盤となったのです。
 世界は今、同じような苦境に直面しております。数年間続いた好景気が終わり、いまだかつてない経済危機に直面しています。多くの人々の生活が脅かされ、国家も国際社会も不安定な状況に陥っています。他者を思いやる価値観が個人主義、目先の物質主義、偏狭な国家主義にとって代わられる危険性が深刻になっています。
 この経済危機を考えたとき、今こそ、近代の福祉社会の基盤となっている価値観にもう一度焦点をあてる必要がありましょう。正しい価値観の崩壊を防ぐため、「生のための教育」、個々の覚醒を促す実りある教育の実現が、未来のための重要不可欠な課題なのではないでしょうか。この点は教育が果たすべき最大の責務の一つであると思います。
 池田博士の行動にはまさに3人の偉大な哲学者の価値観が生きています。この人道的な課題をご自身の責務として、また確固たる信念として、一貫して推進してこられました。この信念は博士のご研究、幅広い教育活動、創価大学を国内外で一流の大学、人間覚醒の学舎として発展させていったご功績に具現されています。
 この機会を祝し、わが国のベアテル・ホーダー教育・北欧協力担当大臣から「池田博士に心からのお祝いと喜びの念を表し、今後ますますのご活躍をお祈りします」との伝言をあずかってまいりましたので、謹んでお伝えします(大拍手)。
 デンマーク・南大学は稀有な人物を讃えるため、第1号の名誉博士号を授与することを決定しました。教育の目的を深く理解し、国際的な視野に立ち、人間主義と国境を超えた相互理解を推進し、福祉の発展に貢献した人物を讃えるためです。
 池田博士は先駆者として、先師・牧口初代会長、恩師・戸田2代会長のご構想を継ぎ、すべてを実現されました。博士そして創価大学を生んだ両師の偉大なご功績は、日本にとどまらず、世界で大きく宣揚されています。
 わが大学は池田博士に名誉博士号を授与できることを大変光栄に思います。そして博士が1961年、欧州訪問の第一歩をしるしたデンマークからの受章が、記念すべき250番目の名誉学術称号となることを心よりうれしく思います。ますますのご活躍を祈り、両大学が今後、パートナーとして、共通の目的である教育と文化の推進を通じて平和に貢献しゆくことを心から願い、ここに名誉博士の学位記を授与いたします(大拍手)。

創立者のスピーチ

250の宝冠をわが師に捧ぐ
牧口先生戸田先生「教育の連帯で世界を結べ」
創価大学は永遠平和の要塞《フォートレス》たれ

 一、卒業、おめでとう!(大拍手)
 皆さんは親孝行の人であってください。
 女性は、お父さんに心配をかけない人に!
 男性は、お母さんに心配をかけない人に!
 これを教えるのが教育の根本です。
 本日、創立者賞を受けた3人のうち、長谷川智徳さんはいますか。
 〈「ハイ」と会場の最前列にいた長谷川さんが返事を〉
 創立者賞、おめでとう!(大拍手)
 長谷川さんは、創大工学部の最優秀の英才。とくに語学力が抜群。幅広い教養も身につけている。
 将来は、人類貢献の大科学者になっていくにちがいないと、学生や教員も期待している。頑張っていただきたい。
 〈長谷川さんから「ありがとうございます」と感謝の声が〉
 卒業生の皆さんのことは、毎日のように報告を聞いています。
 良いこともあれば、悪いこともある。
 手紙も数多くいただいています。そのなかには教員について、学生からの鋭い指摘が書かれていることもあります。学生は、よく見ている。
 教員の皆さん、よろしく頼みます。
 ともあれ、創立者として私は、いつも大学のことを真剣に考え、緻密に手を打っています。
 真剣でなければ偉大なものは築けない。世界的にはなれない。なにごとも同じです。

悲しみを越えて
 一、長谷川さんは、じつは、お父さんのいないなか、病弱なお母さんを守りながら、真剣に勉強を貫いてきた。
 そして2年前には、お母さんを亡くした。
 その悲しみを乗り越えながら、「努力しよう!」「断じて勝とう!」「親は自分の胸の中にいるんだ!」と思って、きょうの日を勝利で迎えたのです。
 お母さんも、本当に喜んでいると思います。おめでとう!(大拍手)
 また長谷川さんは、。「大学者となって、創立者を世界に宣揚したい。後世に歴史を残したい」との思いで、大学院に進学したと聞きました。
 君の心が、私は、本当にうれしかった。
 ありがとう!(大拍手)
 一、ともあれ、重ねて「親を大事に」「心配をかけてはいけない」と申し上げたい。
 これまで親にお世話になって、大学まで出してもらって、親孝行をしないならば、人間とはいえない。畜生です。
 親に対して、威張ったり、偉ぶったり、心配をかけたり──それでは、何のための親子か。
 親と子は、世界も世代も違うのだから、意見が合わない場合があるのは当然です。
 そこを上手に、聡明に調和して、いい親子、いい家庭、いい人生をつくろうとするのが知恵です。
 その知恵を引き出すのが教育です。
 教育のもとは、知恵がなければいけない。
 「親が喜んでくれるような人生」を生きなさい。そうでないと悲しい。
 皆さんは、親に対して「産んでくれとお願いしたわけではない」と言うかもしれないが、産んでもらったこと自体、どれほど感謝してもしきれないほど大きい恩があるのです。
 たとえ、親がどんな姿であっても、親は親です(笑い)。
 ご父母の皆様には申し訳ありませんが、親というのは一面、子どもに笑われながら好かれていくものです。
 ともあれ、卒業生は親孝行をしなさい。
 それが人生の根本であり、教育の根本です。
 社会で勝っていく模範の姿の根本です。
 これが分かれば、きょうの私の話は終わってもいいのです。

親孝行の報恩の劇を
デンマークの民衆教育の父
「母の声こそ喜びと励ましの泉」

「一人たりとも不幸にさせぬ」
 一、人類史に輝きわたる最高峰の大教育者、デンマークのグルントヴィ先生は宣言されました。
 「青年こそ、民衆にとって、ただ一つの希望である」と。
 わが卒業生の門出を、日本中、世界中の先輩、後輩も、未来の希望、勝利の希望として見つめ、祝福しております。
 皆さん、よく頑張った。卒業の日を迎えて、本当によかった。
 教員の皆さんも、本当にありがとうございます。学校は、教員がいいか悪いかで決まるといってよい。学生をわが子のごとく愛する──この一心が、あるかないかである。
 学生を心から愛し、大事にして、優秀な人を育てよう! 一人たりとも不幸にはさせない!──この気迫の人が本当の教育者であると、私は思う。
 私は、創価教育に携わる教育者の方々を、最大に讃嘆したい。
 留学生の皆さんも、アメリカ創価大学の皆さんも、きょうは本当にご苦労さま! ありがとう! そしておめでとう!(大拍手)
 「民衆教育の父」グルントヴィ先生は、母を讃える感謝の詩を高らかに歌い残された。
 その一節には、「母の声は喜びと励ましの泉」(山室静訳「母の貢果」、『世界詩人全集 第2巻』所収、河出書房。現代表記に改めた)とあります。
 父母の恩は、海よりも深い。
 卒業生の皆さん! 全員が、立派に成長して、勝利者となって、恩返しの親孝行を頼むよ!〈卒業生から「ハイ!」と力強い返事が〉
 一、今年は、創価教育の創始者・牧口先生が、日本の軍国主義と戦い、獄死してより、65年となります。
 私は、ただの一日たりとも、牧口先生、戸田先生のことを忘れない。「きょうも、これだけ戦いました」と、心の中で師に報告する毎日です。
 牧口先生は一生涯、“教育だ。教育が重要なのだ”と叫び抜き、逝去されました。
 ご自身も独房で、最後までカントの哲学を悠然と学び抜かれた。有名な話です。これが私たちの先師であります。
 牧口先生と、その弟子である戸田先生は、厳しく鋭く、喝破しておられました。
 ──戦争は人を不幸にし、教育は人を幸福にする。
 戦争は生命を蹂躙し、教育は生命を荘厳する。
 戦争は人類を分断し、教育は人類を結合する。
 そして、戦争は青年の未来を奪い、教育は青年の未来を無限に開く──と。
 ──だからこそ、揺るきない人間教育の城を打ち立ててゆけ!
 教育の連帯によって、世界の青年を結びたまえ!
 そうすれば、戦争も必ずなくせる。
 教育の勝利こそが、人類の永遠の勝利である──と。
 これこそ牧口先生、戸田先生が、創価大学の創立を厳然と託された、その魂であることを伝えておきます(大拍手)。
 ただ今、ヨーロッパの「教育の懸け橋」として異なる文化を結んでこられた尊き貴大学から、私は無上の栄誉を拝受いたしました。
 貴国を敬愛してやまなかった私の先師と恩師も、どれほど喜ばれることでありましょうか。
 250の宝冠を、私の永遠に尊敬する師匠、牧口先生、戸田先生に捧げさせていただき、これほどの報恩の劇はないと確信し、ラスムセン総長に謹んで御礼申し上げます(大拍手)。

民衆教育の黄金時代を
 一、心より尊敬申し上げる総長はじめ貴大学の先生方に、最大の御礼を申し上げます。
 ご恩は一生、忘れません。恩を忘れるのは最低である。私は、すべてにわたって、受けた恩は返してまいりました。わが父、わが母に対しても、恩返しをしてきました。
 各国、各界を代表なされるご来賓の先生方も、ご多忙のところ、まことにまことに、ありがとうございました。
 今、私の胸に迫る歴史があります。
 1864年、貴国デンマークは戦争の渦中にあり、危機に直面しておりました。
 この年、大教育者グルントヴィ先生は81歳。人生の総仕上げを飾りゆく、この師匠の心をわが心として、若き弟子が決然と立ち上がりました。敢然と打って出ました。戦いを開始しました。
 弟子たちは、師・グルントヴィ先生の高邁な教育理念に敵対する勢力とは、断固として戦い抜いた。
 そして師の構想を、わが使命の天地で実現して、“民衆教育の黄金時代”を築いていったのであります。
 当時の20代の弟子シュクレーダーは、この「混沌の時代」にあって、力強く綴りました。
 「創造は混沌の中から生まれてくるものだ。だから、この時代は創造の時代といってよい」「何かを成し遂げることのできる時代だ」(佐々木正治著『デンマーク国民大学成立史の研究』風間書房)と。強い強い決意をして戦いきったのであります。
 〈創価大学、創価学園は、シュクレーダーが創立したアスコー国民高等学校と教育交流を続けている〉
 貴国の歴史には、なんと勇敢な、自立した創造の魂が貫かれていることでありましょうか。
 そして、この精神の真髄を、誇りも高く現代に継承される大教育者こそ、ここにお迎えした総長その人なのであります(大拍手)。

逆境に強くあれ
 一、今、デンマーク王国は、「国民の幸福度」が世界で一番高い国とされております。
 力強い経済の競争力を誇りながら、しかも、所得格差が世界で一番、少ない。
 「汚職指数」も世界で一番少ない、高潔な国であります。
 生命を尊重し、人道に貢献しゆく国民の精神も、抜きん出て光り輝いておられる。
 貴国は教育で立ち上がり、教育で勝った、世界の模範の国です(大拍手)。
 貴国の大哲学者キルケゴールは叫びました。「私の考えでは、“勝利”とは、単に、私が勝つことではな
い。それは、たとえ自らが犠牲になろうとも、私の戦いを通して、私の掲げた理念が、勝利することである」と。
 私も同じ覚悟で、革命児として、幾多の難を受け切ってきました。師匠がおっしゃった正義を胸に秘めながら、世界を舞台にして勝利してきました。
 一切は、歴史が証明する。弟子たちを偉くするのが師匠です。君たちの勝利こそが、私の勝利であることを知ってください。また、お父さん、お母さんへの最高の親孝行であることを知ってください。
 わが創大・短大からも、一級の教育者が育っている。
 教員採用試験の合格者は、のべ5400人。校長も誕生しております。大学教員は190人。世界的な研究者も活躍している。
 司法試験合格者は172人、公認会計士は176人、税理士は132人。
 政財界も含め、世界のあらゆる舞台で、創価の学友は、逆境に強く、価値創造の実力を、どんどん発揮しております。
 卒業する皆さんも、周囲から「ああ、いい人だな」と思われる、そういう人になっていただきたい。
 “宝の心”を持つ人になってほしい。心の底から「勝った!」といえる人生を生きてほしい。社会的な成功などは、その次の話です。
 親孝行が根本だ。そして、いい友人を持ち、いい後輩、いい先輩を持って、悪人にだまされないことである。

今こそ平和の潮流を高めよ
核兵器廃絶のための政府間パネル《機構》創設を

どこにいても生き生きと!

 一、今回、総長ご一行は、過密な日程の中で、広島を訪問されます。そのお心が、尊く深い。
 私は、今年の1月の平和提言で「核軍縮のための米口首脳会談の早期開催」を提案しました。
 うれしいことに、アメリカとロシアの、どちらも40代の若い二人の大統領の対話は、この4月初旬に実現する予定となりました。
 この平和の潮流を一段と高めゆくために、今、私は新たな国際機構の創設を提唱したいのであります。
 それは、世界の科学者や専門家の英知を結集して、軍縮をリードしゆく「核兵器廃絶のための政府間パネル(機構)」の設置です。皆さん、どうでしょうか(大拍手)。
 すでに地球温暖化の問題では、同様の組織である
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)」が、国際世論を高める上で大きな役割を果たしてきました。
 今こそ「核兵器のない世界」を実現するために、新しいネットワークを構築し、平和を願う民衆の声、そして未来を担う青年の声を広範に糾合していくべき時であると、私は強く強く訴えておきたいのであります。
 あのグルントヴィ先生は教えられました。
 教育の力、対話の力で、いずこにあっても、明るく生き生きと、快活な世界を広げゆけ──と。
 わが大事な大事な卒業生の皆さんも、自らが今いる場所で、春の太陽のごとく人間性の光を放ちながら、強固な信念を持って、力強く勝利者となっていってください。
 そのことを、私は祈ります。待っています。いいでしょうか!〈「ハイ!」と元気な返事〉
 断じて勝利者になりなさい。「幸福になる人」が勝利者です。負けてはいけない。
 一、何度も言うけれども、お父さんを大切に。お母さんは、もっと大切に。
 「僕はお母さんの健康を、いつも願っているよ。僕のことは心配しなくていいからね」──たまには、こういう優しい言葉をかけてあげてほしい。そういう心づかいがあれば、家族はもっと楽しく生活していける。
 もちろん、本当にそう思って言っているかは、目を見ればわかる(笑い)。お母さんは、すぐに見破ってしまうでしょう(笑い)。
 ともあれ、私は卒業生の健康と栄光と勝利を、ずっと祈り続けてまいります。

アンデルセン
「人間を磨くには艱難が必要だ!」
苦闘を越えて栄冠をつかめ

いばらの道を!
 一、最後に、私が大好きなデンマークの童話王・アンデルセンが綴った一節を、皆さんに贈ります。
 「〈いばら《ベール》の道を切り開い《アスペラ》て勝利《アド》に至る《アストラ》!〉だ。磨かれるためには艱難が必要なんだよ」(デンマーク王立国語国文学会編集・鈴木徹郎訳『アンデルセン小説・紀行文学全集4』東京書籍)
 その通りです。
 私も苦難を乗り越えてきました。大変な青春時代でした。戦争中、わが家は4人の兄を兵隊にとられました。皆、中国などへ出征していった。長兄はビルマで戦死です。
 長兄は一度、中国から帰ってきて、再び戦争に行きました。ほかの兄たちも出征していきました。そのたびに、小さな母親が、さらに小さくなっていくような気がしました。
 しかし、当時は息子を戦争に送り出すことが「軍国の母」と讃えられた時代です。母は、「行ってらっしやい!」と表向きは気丈な姿を見せていた。
 近所の方も「おめでとうございます!」
 「またですね!」と。
 母は陰で泣いていました。
 また、立派だったわが家は強制疎開で取り壊された。別の場所に新たに家を建てました。しかし、完成した直後に、空襲で焼けてしまった。
 昭和20年の8月15日に終戦を迎えました。その時、私は17歳。肺病を患っていました。
 戦争が終わったら、日本はがらっと変わった。それまで正しいと思っていたことは、ことごとく否定されました。
 終戦時、日本にとどまっていた兵隊の中には、たくさんの荷物を抱えて帰ってくる人もいました。しかし私の兄は、外地に行っていた。兄たちは戦争が終わっても、なかなか帰ってこない。ようやく帰ってきたと思ったら、本当にみすぼらしい、惨めな姿であった。
 どれほど戦争が憎いか。当時の権力者たちが僧いか。私は一生忘れません。全部、戦争の犠牲になりました。
 だから私は、戦争には絶対に反対です。
 一、ともあれ、憧れの貴大学の麗しいキャンパスには、北欧の大詩人エーレンスレーアーの像が堂々と立っているとうかがっています。
 この大詩人の作品には、次のような一節があります。
 「しかして勇気は断じて死なず/われらのダンマルク=編集部註)は永遠に生きん」(山室静訳「デンマーク人の祖国の歌」、前掲『世界詩人全集 第2巻』所収)
 私たちも「絶対に負けない」「勝ちゆく」──こういう人生でいこう。頑張ろう!
 敬愛する貴大学と貴国の永遠の前進、ご繁栄を、私たちは心からお祈り申し上げます。
 そして、「我ら創価の勇気も不滅であれ」と申し上げ、私の御礼と祝福のスピーチを終わります。
 ありがとう! ツーザン・タック!(デンマーク語で「誠にありがとうございました」)
 卒業生、おめでとう!(大拍手)
2009-03-22 : スピーチ・メッセージ等 :
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