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未来対話 第19回 希望の未来を描こう!

第19回 希望の未来を描こう!
                         (2013.11.1付 未来ジャーナル)
毎日が君と私の「夢の出発点」

アフリカの環境の母 ワンガリ・マータイ博士
「未来」は、「今」にあるのです。将来、実現したい何かがあるなら、今、そのために行動しなければなりません

 ──いよいよ全世界の同志が待ち望んでいた総本部が完成し「世界広宣流布」の新時代が開幕しました。おめでとうございます!

名誉会長 おめでとう! ありがとう! この新時代の主役こそ、未来部の皆さんです。
 総本部も、未来部の皆さんに贈りゆく宝の城です。これから、創価の城を担い立って、人類を希望の光で照らしゆくのは、まぎれもなく、皆さんだからです。
      □■□
 ──総本部が竣工し、引き渡しの式典が行われたのは、10月2日「世界平和の日」でした。
 池田先生が53年前(1960年10月2日)に、世界平和の旅に出発された記念日です。
 天空には、大きな大きな美しい虹が出ました。

名誉会長 諸天も喜んでいるようだったね。
 私の心には、みんなの未来を象徴する虹と映りました。世界中に平和と希望の「虹の橋」をかけゆく、君たちの晴れの姿です。
 学会が創立100周年を迎える2030年──。その時、みんなは、どんなに立派な広宣流布の指導者に育っているだろうか。
 世界を飛び回る仕事で奮闘している人もいるでしょう。未知の研究分野に挑む博士かもしれない。人材を育む教育者も、経済をリードする実業家も、生命を守る医師や看護師も、躍り出ているに違いない。偉大な芸術家もいれば、皆に勇気を送るアスリートもいる。
 地域に社会に貢献する民衆リーダーも光っているでしょう。
 私は、ただただ楽しみなんです。
 私は、君たちの未来を信じています。信じ抜いています。どうか皆さんも、自分の力、自分の未来を信じて夢に挑戦してください。
 皆さんの未来が限りなく開かれ、輝いていくよう、私も懸命に題目を送ります。
      □■□
 ──1969年(昭和44年)の聖教新聞の新年号に、50年後を想像する紙面が掲載されました。
 火星に創価学園の建設予定地があったり、「創価海底大学」があったり……夢は大きいです(笑い)。
 その一方で、「本部幹部会のテレビ中継」 「外国人が仏法を語るために来日」 「翻訳機器を使いながらの国際座談会」など、今では実現しているものも多くあります。当時は夢物語だった未来構想を、池田先生が一つ一つ現実にしてくださったのだと感動します。

名誉会長 社会は、どんどんスピードを増して発展している。今は「おとぎ話」であっても、50年後には、当たり前のように現実となっていることもあるでしょう。
 むしろ、今、みんなが心に描く“想像図”が、将来の現実になるのです。広布の未来になるのです。
 日蓮大聖人は、「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(御書231㌻)と教えてくださいました。
 これまでがどうであっても、「今」から変えられる。「今」から未来へ、いくらでも新しい波を起こしていくことができる。
 どんな困難も悠々と乗り越えていく力は、もともと、みんなの生命の中にある。湧き立たせることができるんです。
 だからこそ、たとえ落胆することがあっても、不屈の勇気を燃やして、未来を思い描いてほしい。未来を見つめれば、視界が広がる。希望の未来を見つめれば、今やるべきことも見えでくるのです。
 アフリカの“緑の大地の母”ワンガリ・マータイ博士は、8年前に詰り合った際、青年へのメッセージとして、こう言われました。
 「未来は、ずっと先にあるわけではありません。『未来』は『今』にあるのです。将来、実現したい何かがあるなら、今、そのために行動しなければなりません」
 今回は、博士の人生を貫いたこの言葉を、皆さんに贈ります。
      □■□
 ──マータイ博士は、ケニア共和国出身の環境学者です。祖国の森林破壊に胸を痛め、NGO(非政府組織)「グリーンベルト運動」を創設しました。アフリカ各地に植えた苗木は実に4000万本に及びます。2004年には、ノーベル平和賞を受賞されました。

名誉会長 創価大学にもお迎えしました。創価の青年に限りない期待を寄せておられた一人です。
 博士は、ケニア山を望む大自然の中で育ちました。アフリカ最高峰のナイロビ大学に学んで博士号を取得し、大学で女性初の教授職となった努力の人です。

 ──博士の環境保護の行動は、無理解からの偏見、中傷を浴び、何度も逮捕され、投獄されました。意識不明になるまでこん棒で殴られた経験もされています。

名誉会長 正義であるからこそ、偉大であるからこそ、迫害される。いかなる迫害にも屈せず、博士は戦い抜かれました。
 どんなにつらくでも、何があっても、「未来」を見つめ、「希望」を手放さなかったのです。
 博士は高校生の時、素晴らしい先生方と出会いました。いろんなことを話し合い、若き博士を応援してくれた。心の交流は、卒業後も続いたそうです。
 そしてこの人間教育を通し、「どんな状況でも、他人を信頼すること、人生や他人に対して肯定的であること」という信念を持って成長できたと、振り返っておられます。博士は、未来に対して、人間に対して、社会に対して、希望なきところにも希望を見いだしていくことを心に刻みました。
 みんなも、後ろを振り向いてクヨクヨしたり、人と比べて焦ったり、できないことばかり考えて悲観したりすることはないんです。
 後ろではなく「前」を向き、人をうらやまずに「自分らしく」、できないことではなく「今できること」から始めればいい。
 持てる力を全部、出し切る人が真の勝利者です。もうダメだと思うような時でもベストは尽くせる。誰にでも努力はできる。
 「未来」には、必ず希望がある。
 「中等部」「高等部」も、学会の洋々たる未来を思い描きながら、私が結成したんだよ。

 ──高等部を結成していただいたのは1964年6月、中等部は翌65年の1月でした。

名誉会長 来年、再来年は、それぞれ50周年を迎えるね。
 64年と言えば、東京オリンピックが開催された年です。この年の12月、私は沖縄の地で小説『人間革命』の執筆を開始しました。
 高等部を結成する際には、さまざまな意見があった。「未来のための布石も大切ですが、もっと優先すべきことがたくさんあるのではないか」と言う幹部もいた。
 しかし、私は断言しました。
 「30年後、40年後の学会をどうするのか。その時、学会の中核になっているのが、今の高校生です」
 未来部メンバーを育てない限り、広宣流布の未来はない──これは、ずっと変わらない私の信念です。
 うれしいことに、未来部メンバーは、広布と社会をリードする大人材に成長してくれた。そして、私と共に学会を盤石につくりあげてくれました。
 今も、未来部への私の思いは全く変わりません。
 いわば総本部の完成は、君と私の夢の出発点です。これからの毎日が、あなたと私の勝利のスタートラインです。
 みんなと未来を見つめ、共に夢を描いていきたい。総本部からみんなが世界へ羽ばたいていく晴れ姿を見っていきたい──それが私の“未来像”なのです。
 そのために、さらに道を開き、さらに手を打っていく決心です。
      □■□
 ──「11月は、学会の創立の月です。どのような意義があるのでしょうか」と質問を寄せてくれた高等部の部長がいます。

名誉会長 真剣な求道の心がうれしいね。
 1930年(昭和5年)のこの日、偉大な教育者であられた創価の父・牧口常三郎先生は、ご自身の教育理念をまとめた『創価教育学体系』の第1巻を発刊されました。軍国主義の時代に、教育の目的は国家ではなく「子どもの幸福」にあると宣言したのです。
 そして、この日が、学会の創立の日となりました。
 牧口先生を陰で支えて発刊に力を尽くしたのが、わが恩師・戸田城聖先生です。戸田先生は、牧口先生の原稿の整理から、出版に必要な多額の費用まで工面し、師匠のために全てを注いだのです。
 第2次世界大戦の真っただ中、牧口先生は信念を貫き、国家神道を強要する軍部政府に不当逮捕されました。
 獄中でも正義を叫び抜き、44年(同19年)の11月18日、獄死されました。法のため、人のために尽くし抜かれた、あまりにも尊い生涯でした。
 牧口先生と共に投獄された戸田先生は、終戦の直前である45年(同20年)7月3日に出獄しました。そして、牧口先生の思いを継いで、学会の再建に着手されたのです。
 牧口先生が牢に入ると、それまで慕っていた弟子たちが、悪口を言って次々と去っていきました。
 しかし、真の弟子である戸田先生だけは、「あなたの慈悲の広大無辺は、私を牢獄まで連れていってくださいました」と感謝したんです。
 この、あまりにも崇高にして峻厳な不惜身命の師弟の大道を、私もまた、断固として走り抜いてきました。
 日蓮大聖人は、「師子王は百獣にをぢず・師子の子・又かくのごとし」(御書1190㌻)仰せです。
 何があっても恐れず、惑わず、師匠と共に戦い抜いていく──これが創価の師弟の魂であり、根本です。
 この「師弟の魂」で、学会は発展してきました。これからも、永遠に変わりません。
 総本部は、「師弟の魂」を受け継ぎ、世界広宣流布を誓う“大城”です。
 未来部の皆さんが、ここから出発する英姿を、牧口先生、戸田先生も、会心の笑顔で見守ってくださることでしょう。
      □■□
 ──創立の月、未来部担当者として、「師弟の魂」を、さらにメンバーに伝えていきたいと決意しています。

名誉会長 担当者の皆さんには、本当に、いつもいつも、お世話になっています。感謝してもしきれません。
 皆さんの心の中に燃えている「師弟の魂」が、そのまま末来部の友に自然と伝わっていきます。
 心から心に通じていくのです。魂が魂と共鳴するのです。
 仕事で忙しい中でも、疲れている時にも、学会精神を燃やして、メンバーを激励するために足を運ぶ。自分が悩みを乗り越えながら、メンバーの相談にのり、共に祈る。これ以上、尊い人材育成の実践が、どこにあるだろうか。
 その行動が、その祈りが、「師弟の魂」あふれる戦いです。若き生命に伝わらないわけがない。
 創価学会の未来を、私と共に、常に私と同じ心で見つめてくれているのが、未来部の担当者の皆様方です。
 さあ、栄光の「11・18」です。
 創立の“魂のバトン”を受け継ぐのは、他の誰でもない。私が最も期待する、「世界広布の新時代」の主役である、わが未来部の皆さんです。
 皆さん一人一人が、創価の明るい未来そのものなのです。

 『INBOWED へこたれない ワンガリ・マータイ自伝』(小池百合子訳、小学館刊)を参照した。
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2013-10-28 : 未来対話 :
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随筆 我らの勝利の大道 No.117 人生の舞 文化の光彩

随筆 我らの勝利の大道 No.117     (2013.10.24付)

人生の舞 文化の光彩


使命の舞台で 君よ名優の如く!
魂の勝鬨から広がれ「平和」の調べ


第一級の輝きに触れよ!


 生命の
  明朗王の
    君なれば
  悲劇の友も
   喜劇に変えゆけ


 人生は波瀾万丈の劇だ。
 苦難の夜を越えれば、晴れわたる朝が来る。試練の風雪を耐え抜いてこそ、栄光の太陽は輝きわたる。
 我らは、何があろうとも毅然と前を向き、断固として使命の舞台で舞う。
 苦悩に沈む友には勇気を贈り、戦い疲れた友には安穏をもたらし、孤独に悩む友には希望を広げる。
 持てる力を自他共に発揮しながら、大いなる勝利劇の主人公となって「人間はかくも偉大なり!」と謳い上げていくのだ。
        ◇
 日蓮大聖人は、「一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ」(御書970㌻)と門下に厳命なされた。
 安逸に流されても一生。激流と戦い切っても一生。
 同じ生きるならば、悔いなく、最高の充実と誇りの人生を飾り、永遠に消えざる福運を残していきたい。
 そのための信仰である。
 私は、21歳の日記に、こう記した。
 「詩想豊かな青年、感激と努力に生きる青年。その尊き青年の生涯こそ、芸術上の極致の生き方なりと表現したいものだ」
 わが師・戸田城聖先生のもと、私は無上の青春の劇に全身全霊で挑み抜いた。
 戸田先生は、断崖絶壁のような事業の窮地の中でさえも、私を徹して鍛え、学ばせてくださった。
 「一流を見よ!」とは、一貫した師の薫陶である。
 妙法は、大宇宙を貫く根本の大法だ。あらゆる次元において、滾々と尽きせぬ価値を創造できる「活の法門」なのである。
 この一切を活かせる最高の哲学に若くして巡りあったからこそ、君よ、求めて一流に触れ、世界を舞台とする平和指導者に育ちゆけ、と期待されたのだ。
 では、求めるべき一流とは何か。何をもって自身を高めていくのか──。
 恩師が常に凝視されていたのは、誠実に精魂を傾けた仕事かどうかという一点であった。世間の評判ではない。自分の仕事に誇りを持ち、何事もゆるがせにしない真剣さがあるかどうか。そこに一切の基準を置かれていた。
 そして、青年に対して、「誠実に生きるのだ、尊い自己の使命を果たし抜け」と、真実一路の生き方を教えてくださったのである。
 一流の文学を読む。
 一流の音楽を聴く。
 一流の絵画を観る。
 一流の魂に触れる、その切磋琢磨によって、一流の人格も磨かれるのだ。
 私と不二の青年部は、創価の平和と文化の大運動の中で、世界第一級の芸術もわが友としながら、心の宇宙を広げ、気宇壮大に前進していただきたい。

人間結ぶ芸術の力
 中国の国学大師・饒宗頤博士は、「第一級の作品」が持つ感化力に注目され、「勇気や希望を心に灯し、或いは清澄な心を引き出すのが、真の芸術といえましよう」と、私に語られた。
 芸術は、人びとの魂を鼓舞する。心を豊かにし、前進への力を漲らせる。
 たとえ言語や民族、歴史、風土の違いがあっても、芸術に国境はない。人間と人間を近づけ、心と心を結ぶ不思議な力がある。
 私が民主音楽協会(民音)や東京富士美術館(富士美)を創立したのも、その一助となればとの思いからである。
 当時は東西冷戦──。“文化の力で世界を平和に!”という願いなど、夢物語だと笑う人もいた。
 しかし私には、どこの国であろうと、そこに住んでいるのは、同じく平和を願う「人間」であるという確信があった。平和だから文化運動をするのではない。平和のために文化運動を断行するのだ。
 私は青年に語ってきた。「地味な作業かもしれないけれど、文化交流が一番の平和の近道なんだ」
 ゆえに、人びとに一流の芸術を! 文化の力で平和の人間世紀を!

民音の創立50周年 東京富士美30周年
 先日、創立50周年の佳節を刻んだ民音の交流は、今や105カ国・地域に及ぶ。
 開館30周年を迎える東京富士美術館は、世界各国の美の名品を招来した展覧会を40回以上、館蔵品による海外展も約20カ国・地域で30数回にわたって開催してきた。
 関係者をはじめ、献身的に支えてくださる皆様方への感謝は尽きない。
 今秋、東京富士美術館では記念展として「光の賛歌 印象派展」が始まった。
 世界8カ国の40美術館からルノワールやモネなど巨匠の名作が一堂に会しての、いわば“幸福の光の競演”である。この美の園に多くの方々が集われ、新たな喜びの花が咲き薫っていくことが嬉しい。
 また民音では、私が深き友情を結ぶブラジルの世界的ピアニスト、アマラウ・ビエイラ氏が来日コンサートを開かれる。ビエイラ氏は、創価の文化活動を、古代ギリシャの理想に通ずる「民衆のため、人間のため、後世のために、人類の財産を残す行動」と讃え、連帯してくださっている。

心の復興の支えに
 あの東日本大震災から2年7カ月──。
 大切な家族、同志を失った皆様、今なお避難生活を余儀なくされる方々に、題目を送らない日はない。
 日本中、世界中の多くの方々が、被災地の復興支援のために奔走されている。その中で、民音、富士美も尽力してきた。
 民音では、宮城、岩手、福島の三県で「東北希望コンサート」を重ねている。また本年、民音が招聘した中国瀋陽雑技団もこの三県で友好公演を行い、深い感動を広げた。
 富士美では、福島で館蔵品100点による「洋画の巨匠たち」展を企画・支援した。
 この展示会の来賓の方が、「素晴らしい作品を見ることで、生きる力を得ていく──本当にすごいことです。物資の面での復興も、当然大切です。しかし、心の復興が進めば、数十倍、数百倍の効果となって、社会を潤していくに違いありません」と述懐されていたそうである。
 「心の復興」に果たす文化・芸術の役割は、いやまして大きいと確信する。
        ◇
 今月から私は、「生命の光 母の歌」と題し、オーストリアの元文部次官で声楽家のユッタ・ウンカルト=サイフェルト博士と新たな対談を開始した。
 以前、博士は力を込めて語られた。
 「芸術は私たちの中にある『聖なるもの』の表現なのです」と。
 鍛錬と精進を貫き、研ぎ澄まされた創造的生命から現れる本然の輝き──それは、わが生命の尊さ、内なる「聖なるもの」への目覚めをも促すに違いない。
 そして、我らの自行化他の実践は、自らの心を磨き、万人の心を開きゆく聖業といえまいか。皆で励まし合いながら最も尊貴な仏の生命を輝かせていく連帯は、「最高の人間芸術」そのものであると、私は思う。
 “創価の華”と薫る芸術部の皆様、また音楽隊、鼓笛隊、各地の合唱団などの皆様は、偉大な民衆芸術を彩る先駆者なのだ。
 今回、渾身の演奏で日本一に輝いた音楽隊の創価グロリア吹奏楽団も、本当におめでとう。ありがとう!
 ともあれ、現実の生活の中で、喝采があろうがなかろうが、人びとの心に希望の光を送り、幸福劇に導く我らの広宣流布こそ、究極の「平和の文化」の創造ではないだろうか。
 中国の人民の母・鄧穎超先生は、ある劇団の団員を労《いたわ》って言われた。
 ──演劇は、素晴らしい演技をする俳優とともに、舞台の準備、照明、シナリオ、演出などのチームワークです。裏方の仕事をしてくれている「無名の英雄」に感謝を捧げたい、と。
 現在、管楽器の修理工房で働く、音楽隊出身の東京・葛飾の壮年がいる。
 彼には、演奏の道への憧れもあった。だが、父親の会社が倒産し、家計を支えるために働かざるを得なかったのである。
 飛び込んだ修理の世界では、初めて手にする楽器もあった。助けてくれる人も教科書もない。言うに言われぬ苦労の挑戦であった。
 しかし、「ここで戦い切る」との音楽隊魂で一歩も退かず、この仕事は「夢を支える天職」と誇りをもって修業を積み重ねていった。今や「扱えない管楽器はない」と評されるほどの一流の技を鍛え上げた。
 人生は戦いだ。いいことばかりではない。しかし、困難を一つ一つ粘り強く乗り越える中で、魂の勝鬨という幸福の交響曲を自在に指揮し、演奏できる境涯が開かれていくのである。

「ご褒美は名月!」
 先日、岐阜県の広大な山村で、聖教新聞の配達をしてくださっている「無冠の母」から、尊い尊いお便りをいただいた。
 中部広布60周年を、聖教の拡大で祝賀しようと対話を開始された。
 壁にぶつかる戦いの連続だったが、題目を唱えて挑戦する中で込み上げる大歓喜があった。「自分の悩みを突き抜けて、広宣流布の大願のために祈れるとは、何と幸せだろうか」と。
 遂に目標を達成し、共に戦ってきた兄に報告した。すると兄は会心の笑顔で言った。「ご褒美は中秋の名月だよ!」。仰ぎ見た夜空には、幾山河を越えてきた歩みを讃えるように、満月が宝の光を放っていた。
 広布のロマンに生きゆく人生には、生命の歓喜踊躍の名曲があり、所願満足の福徳の名画がある。名優のような誇り高き凱旋がある。
 大聖人は「迦葉尊者にあらずとも・まい(舞)をも・まいぬべし、舎利弗にあらねども・立ってをど(踊)りぬべし、上行菩薩の大地よりいで給いしには・をど(踊)りてこそい(出)で給いしか」(御書1300㌻)と仰せになられた。
 我らは共々に舞を舞うが如く、未来永遠に語り継がれゆく偉大な絵巻を綴っていこうではないか!

 天高く
  創価の文化は
       大勝利
        ◇
 大型台風が再び接近しています。どうか防災対策を万全に対処してください。安全無事故を祈ります。


 鄧穎超の話は高橋強、水上弘子、周恩米・鄧穎超研究会著『人民の母──鄧穎超』(白帝社)。
2013-10-24 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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東京富士美術館 開館30周年記念「光の賛歌 印象派展」へのメッセージ

東京富士美術館 開館30周年記念「光の賛歌 印象派展」へのメッセージ
       (2013.10.21 東京富士美術館)

 東京富士美術館の開館30周年を記念する海外交流特別展「光の賛歌 印象派展──パリ、セーヌ、ノルマンディの水辺をたどる旅」が21日、八王子市の同美術館で華麗に開幕した(主催=同美術館、産経新聞社)。午後1時半からの開会式には、10カ国の大使館関係者ら来賓約500人が出席。テープカットの後、アメリカのボストン美術館の看板作品である、ルノワールの傑作「ブージヴァルのダンス」をはじめ、世界8カ国の「40」の美術館から出品された“印象派の名画”約80点を一点一点、丹念に鑑賞した。一般公開は、きょう22日から明年1月5日(日)まで。東京展の終了後、福岡市と京都市で行われる。

創立者のメッセージ

生きる喜びと幸福感に満ちた「光あふれる世界」

 このたび、東京富士美術館の開館30周年を記念する特別展「光の賛歌 印象派展」を、日本を含む世界8カ国40美術館のご協力を得て開催する運びとなりました。「世界を語る美術館」をモットーに掲げ、世界に美のネットワークを広げる東京富士美術館の創立者として、これにすぐる喜びはございません。
 本展のテーマとなる印象派の絵画は、19世紀後半に産声をあげた当初は、まだ評価が定まらず、その芸術を擁護する人は一部の作家や批評家に限られていました。
 しかし、印象派の画家たちは旺盛な生命力をもって制作に邁進し、その作品が次々と発表されるとともに、徐々に評価は高まっていきました。フランスで生まれた新しい視覚芸術の種は、ヨーロッパ各国に伝播し、さらにはアメリカ人の手によって収集され、ついには国際的な評価を勝ち得て、今日、ヨーロッパ、アメリカ、日本の多くの美術館の展示室を飾る“花の庭園”となったのであります。
 20世紀に入って、美術が世界共通の視覚言語となり、人種や国境を超えて、国際性豊かな作品が生み出されるようになったことを考えると、まさに印象派の絵画は、普遍性と世界性を先駆的に兼ね備えていたと見なすことができるのではないでしょうか。
 当館の初代名誉館長に就任していただいた美術史界の泰斗で、アカデミー・フランセーズ会員であられた故ルネ・ユイグ氏は、私との対談『闇は暁を求めて』の中で、物質主義が強まった現代の特徴の一つを「不安」であると指摘されていました。それとは対照的に、「印象派が表現しているものはなんでしょうか? それは生の幸福の擁護です」と強調されたことを思い出します。
 印象派の画家たちは、当時、まだ都市の間近にあった、光にあふれる自然や田園で生活を謳歌し、その喜びと幸福感を表現していったというのです。
 彼らは、それまで権威とされていた画壇の筆法に異議を唱え、事物の真実を捉えるためには、光によって世界を見、光によって画面に置き換えることを発見していきました。本展の名称となっている「光の賛歌」とも響き合います。
 また、印象派の画家たちが、浮世絵をはじめ日本美術に大きな啓発を受けた史実は、日本にとっても誠に光栄な文化交流の足跡であります。優れた美との対話は、民族や言語の差異を超えて人々の心を結び、人間精神の限りない飛翔と深化をもたらすことでありましょう。
 本展の開催が日本と世界各国の美術館、人々をつなぐ美と友情の懸け橋となることを念願してやみません。
 最後に、寛大にも貴重な作品を貸与してくださいました美術館、ご所蔵家の皆様に衷心より謝意を捧げますとともに、ご後援、ご協賛、ご協力を賜りました関係各位の方々に厚く御礼申し上げます。
2013-10-24 : スピーチ・メッセージ等 :
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第35回「全国人間教育実践報告大会」へのメッセージ

第35回「全国人間教育実践報告大会」へのメッセージ
  (2013.10.13 広島国際会議場「フェニックスホール」)

 第35回「全国人間教育実践報告大会」(主催=創価学会教育本部、後援=牧口記念教育基金会)が13日、広島市の広島国際会議場「フェニックスホール」で開催された。
 テーマは、「『教育のための社会』へ──子どもの生命輝く 平和と人道の絆を!」。
 これには広島県の湯﨑英彦県知事、広島市の松井一實市長をはじめ、約1500人の来賓や教育関係者らが出席した。
 池田大作名誉会長は祝福のメッセージを寄せ、「教育は、一人一人を本源から蘇生せしめゆく、究極の『生命尊厳』の挑戦であり、『平和創造』の王道である」と強調。
 無限の可能性を持つ子どもたちの大成長を心から祈りつつ、「教育のための社会」の建設へ、共に力を尽くしていきたいと述べた。
 大会では、高梨教育本部長らの後、湯﨑県知事、松井市長があいさつ。
 続いて、増森めぐみさん(宮城・保育士)、澤登一浩さん(山梨・小学校教頭)、森佳奈子さん(高知・中学校教諭)、森岡勝司さん(広島・中学校校長)が登壇。子どもへの慈愛あふれる多彩な実践報告に、会場から大きな拍手が送られた。


名誉会長のメッセージ

一人の生命の蘇生から幸福の創造が始まる

 平和の秋空高き広島で、晴れ晴れと35回の伝統を刻む「全国人間教育実践報告大会」の開催、誠に誠におめでとうございます。
 本日の会場の名前(フェニックスホール)に冠された「フェニックス」すなわち「不死鳥」とは、残酷きわまる核兵器の脅威にも断じて屈せず、万物を蘇らせていく偉大な人間生命の輝きの象徴と言ってよいでありましょう。
 この「不死鳥」の生命力の真髄を、事実の上で、厳然と全人類に示し切ってこられた「永遠なる平和の都」こそ、ここ広島であります。そしてこの広島は、「希望光る教育の都」でもあります。
 今、世界の世論が、一歩ずつではありますが、絶対悪である核兵器の廃絶の方向へ、地道に粘り強く前進していることも、広島を原点とする「平和の市民教育」の力の発現にほかならないと、私は強く深く確信する一人です。

生命という無上の宝を育てる
 私どもの「創価教育の父」であり、軍国主義と戦って平和の信念に殉じた牧口常三郎先生は、「教育は、人生最高にして至難の技術であり、芸術である。
教育こそが、この世で何ものにも代え難い『生命』という無上の宝を育てるからだ」と宣言しておりました。
 まさしく、教育は、一人一人を本源から蘇生せしめゆく、究極の「生命尊厳」の挑戦であり、「平和創造」の王道であるといえましょう。
 先日、アメリカで大活躍する平和の女性リーダーから、胸に迫る体験を伺いました。お母さんは広島の出身で、14歳の時、被爆され、その後、いわゆる戦争花嫁としてアフリカ系アメリカ人と結婚し、渡米した方です。
 7人きょうだいの末っ子として生まれた彼女は、黒人、白人、日本人の、どの人種の人たちにも馴染むことができず、学校では「危ない」というレッテルを貼られるほど、荒れた少女時代でした。加えて、被爆二世として、4度のがん宣告を受け、22回もの手術を繰り返さざるを得なかったといいます。
 しかし、母とともに、「冬は必ず春となる」との希望の哲学を学び、「苦難は智慧を生み、幸福への道を開く」との励ましを支えとして、不死鳥の如く、一切を乗り越えてきました。今では、人文学の博士として、全米の幾千人もの教育者や政策立案者などを薫陶する重責を担い立っています。
 自分が苦労した分、どんな悩みを抱えた人にも、希望と勇気を贈っていける境涯になりましたと、清々しく微笑まれているのです。
 一人の生命の蘇生から、どれほど偉大な幸福と平和の創造が始まるか。それは、本日の貴重な実践報告にも、生き生きと示されております。
 毎日毎日、喝采のない舞台で、不死鳥の奇跡を起こしゆかれる崇高な教育者の先生方に、私は、ただただ最敬礼する思いでいっぱいであります。

人間は逆境で強くなる
 18年前の10月、原爆慰霊碑の近くに、私たちの世界55カ国の友が核兵器廃絶と恒久平和への誓いを込め、一本のクスノキを植樹させていただきました。今や、仰ぎ見る大樹と育っていると嬉しく聞きました。
 私も交友を結ばせていただいた、広島が生んだ日本画の巨匠・平山郁夫先生が語られていた言葉を、思い起こします。つまり、樹木の年輪には間隔の詰まった堅い部分がある。それは、育ちにくい冬に刻まれたものであり、実に樹木の強さは、この層から出てくる。人間も、逆境の経験があってこそ、強くなれるのだ──と言われるのです。(『ぶれない』三笠書房)
 これからの激動の時代を生きゆく宝の子どもたちが、一人ももれなく、困難や試練に負けず、自分にしかない無限の可能性を発揮して、堂々たる大樹に成長してもらいたい。その祈りを込めて、私も先生方と御一緒に、「教育のための社会」の大建設に、さらに尽力してまいる決心であります。
 終わりに、本日のこの大会が、子どもの生命輝く平和と人道の絆を、一段と広げゆく機会となることを念願いたします。とともに、敬愛してやまない広島のますますの御繁栄、そして御参加くださった全ての方々の御健康と御多幸を心からお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます。
2013-10-21 : スピーチ・メッセージ等 :
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名誉会長と共に 今日も広布へ 第2部 21〜40

第21回  きめこまやかに心を配れ (2013.5.26付 聖教新聞)

 永遠の歴史に輝きわたる、尊き日々の前進、本当にありがとう!
 皆の奮闘のお陰で、学会は大きくなった。広布のリーダーは、その分、細かいことに気を使うことである。
 気を使うということは、機械に油をさすのと同じで、組織の動きがよくなるのだ。
 御聖訓に「人がものを教えるというのは、車が重かったとしても油を塗ることによって回り、船を水に浮かべて行きやすくするように教えるのである」(御書1574㌻、通解)と仰せである。
 皆が元気になり、明るくなり、心が軽くなるように、できることは、何でもやる。直ちにやる。それが大事だ。
 大河の流れるがごとく、同志を大切にし、青年を立派に育てながら、いかなる戦いも勝っていくのだ。
 皆で、日本一、世界一の学会にしよう! 我らの力で広宣流布を実現し、仏国土をつくったという歴史を残そうではないか!
 これはどの生き甲斐、戦い甲斐のある人生はない。子孫末代までの功徳と福運となることを、晴れ晴れと確信していただきたい。
      ◇ ◆ ◇
 これまで、よくやってくださった功労の人を、よく励ましていただきたい。一人を励ませば、その関係者が立ち上がる。人間関係は、微妙につながっているものだ。
 激励する時は、きめこまやかに、心を込め、魂を込め、真心を尽くして励ましていくのだ。
 一言が、その人の人生、運命を変えていく。その重みを考えていくことだ。真心の励ましで、学会は発展した。強くなった。リーダーは、それを決して忘れてはいけない。

第22回  臆するな! 真実を語れ
 (2013.6.2付 聖教新聞)

 戸田先生は師子吼された。
 「強く生き抜け! 学会は強気で行け! それが正義のためだ」と。
 我らの人間主義の行進を、世界が期待し、絶讃している。すごいことである。
 広布に生きる皆様は、いかなる権威の人よりも尊い。魂の王者なのである。
 何があろうと、臆してはならない。相手が誰であれ、堂々と真実を語るのだ。そこから新たなドラマが始まる。
      ◇ ◆ ◇
 広布のリーダーは、一人一人が一騎当千の勇者であっていただきたい。
 今こそ、壁を破る信心の力をつける時である。
 心を奮い立たせる指導力、突破口を開く行動力、あらゆる人を生かす包容力を持って、尊き同志を励ましていくのだ。
 協議やさまざまな集いも、大切である。皆が「元気が出た!」「よし、やろう!」と思えるように、声をかけ、讃え合っていくことだ。
 体験を語る。信心の確信を語る。師弟の魂を語る。そこに勇気がほとばしるのだ。
 何事であれ、師弟の道が分からなければ、人の道も分からない。そして、人の道こそが、勝利の道につながる。そこから、次の世代も育つ。
      ◇ ◆ ◇
 リーダーは、題目をあげ抜き、広布のため、同志のために全身全霊で戦うことだ。
 御書に「教主釈尊をうごかし奉れば・ゆるがぬ草木やあるべき・さわがぬ水やあるべき」(1187㌻)と仰せの通り、御本尊への必死の祈りは、一切を動かしていく。
 一人でも多くの友の心を、希望へ、幸福へ、平和へと揺り動かしてまいりたい。

第23回  「師子王の心」で前進! (2013.6.8付 聖教新聞)

 社会の繁栄も、世界の平和も、根本は人で決まる。
 戸田先生は、広布の未来を展望して厳然と叫ばれた。
 「学会は、人材をもって城となすのだ。断じて、人材の城を築くのだ!」
 皆、大きな使命のある自分であることを、決して忘れてはならない。全てが、仏になるための修行なのだ。
 今、優秀なリーダーが、真剣に同志に尽くし、広布の最前線に飛び込んで、新たな道を切り開いてくれている。
 本当にうれしい。同志の幸福こそ、私の幸福だ。同志の勝利こそ、私の勝利だ。
 大切な人切なわが同志が、皆、人間革命の勝利の喜びに包まれるよう、リーダーは、明るく力強く、勇気と希望の光を送っていただきたい。
      ◇ ◆ ◇
 正義の人材を育てるのは、今だ。壮大な師子の大城を築くのは今である。
 今、人材城をつくったところが永遠に勝ち栄えていくのである。
 大難の渦中で、目蓮大聖人は門下を励まされた。
 「各各《おのおの》師子王の心を取り出して・いかに人をどすともをづる事なかれ、師子王は百獣にをぢず・師子の子・又かくのごとし」(御書1190㌻)
 我らは師子である。師子は百獣を恐れない。師子は吼える。師子は走る。師子は最後に絶対に勝つ。
 我らの声は、師子の声だ。勇気をもって正義を詰れば、歴史は動く。善が広がる。
 きょうも、一人と信頼を結ぶ。きょうも、人と友情を通わせる。その行動が時代を変えていくのである。
 広布後継の友よ、全員が師子奮迅の指導者となりゆけ!と、私は祈り待っている。

第24回  試練を越えて強くなれ! (2013.6.16付 聖教新聞)

 人生は戦いだ。戦いは、自分でつくるものだ。それを乗り越えていくのも、ほかならぬ自分である。困難を避ける人間には何もできない。
 大変な時ほど燃え上がる。これが学会精神である。正義の師弟の精神である。
      ◇ ◆ ◇
 人は、さまざまな試練を経て、鍛えられ、強くなる。
 大きな試練の渦中にある人を、全力で励まし、温かく包んでいくことだ。これが、仏法の精神であり、慈悲の戦いであるからだ。
 戸田先生は友に語られた。
 「あなたが信心に立ち上がれば、必ず、全てが軌道に乗ります。信心が強ければ、周囲が、あなたの幸福の力となる。本当に不思議なものだ」
 法華経には、「魔及び魔民有りと雖も、皆《み》な仏法を護らん」とさえ説かれている。
 大事なのは、自分自身の信心を強くすることだ。周りの人が信心をしていなくとも、善のため、平和のために、驚くほど働いてくれるのである。
      ◇ ◆ ◇
 何のための人生か。その原点を忘れない人は強い。何があっても揺るがない。
 張り切って広布へ進むのだ。壁を破る原動力は、生命変革の祈りである。
 自身の生命に「梵天、帝釈、日天、月天よ、入《はい》りたまえ!」「わが地域の全ての同志の方々の生命に、梵天、帝釈、日天、月天よ、入りたまえ!」──こう祈れば、計り知れない力が出る。御聖訓に説かれる法理の通りである。
 私は毎日、全同志の皆様の健康と幸福と勝利を、祈りに祈っている。いよいよ、信力・行力を奮い起こし、仏力・法力を湧き出《いだ》しながら、一人も残らず、一歩前進の栄光の劇を飾ってまいりたい。

第25回  尊い労苦は偉大な福運に (2013.6.22付 聖教新聞)

わが創価の友は、広宣流布ひとすじに、元気に奮闘されている。私は、「ご苦労さま!」「ありがとう!」と、一人ひとりを心から讃え、ねぎらって差し上げたい気持ちでいっぱいである。
 世のため、人のために尊い汗を流し、地味で苦労が多い分、偉大な福運を積み、生々世々、所願満足の大境涯を開いていける。子孫末代まで勝ち誇って、皆が仏になるための修行である。
 日蓮大聖人がすべて御照覧であることを、晴れ晴れと確信していただきたい。
 我らの信心に勝る力は、絶対にない。強く、朗らかに、団結して、痛快なる歴史を飾ってまいりたい。
      ◇ ◆ ◇
私は、日本中、世界中を回って、妙法という平和の種を蒔いてきた。大地に題目を染み込ませる思いで、真剣に祈り抜いてきた。
 今、どの地でも、後継の陣列が躍り出ている。これほどうれしいことはない。
 花が咲く日は必ず来る。大事なのは、諦めずに種を蒔き続けることだ。

 御聖訓には、「人は善根を積めば、必ず栄える」(御書1562㌻・通解)と断言されている。妙法の同志が活躍するところ、必ず繁栄の社会を築いていけるのだ。
      ◇ ◆ ◇
戸田先生は語られた。
 「御本尊に題目をあげて、自分の境涯で、自分の立場で生ききって行け!」
 たとえ絶体絶命に思える壁であっても、題目で立ち向かえば、必ず人間革命、そして宿命転換の突破口となる。全部、深い意味がある。

 信心強き人こそが、幸福者であり、勝利者なのだ。

第26回  心勇んで栄光の峰へ   (2013.6.30付 聖教新聞)

 にぎやかに広布へ進む皆様の一日一日は、歴史に輝きわたる偉大なる金字塔である。
 今、そびえゆく総本部と共に、わが地域に、幸福の城が築かれ、人材の大城が建設されている。
 これも全て、皆が真剣に、力を合わせて、祈り抜き、戦い切ってくださっているおかげである。
 先師・牧口先生は「人を救い、世を救ってこそ宗教だ」と叫ばれ、恩師・戸田先生は「地球上から悲惨の二字をなくしたい」と願われた。
 法難より70年。牧口先生、戸田先生も、見事なる広宣流布の伸展を、どれほど喜んでおられることか。
 我らの勝利は、信心の勝利であり、団結の勝利である。功徳は大きい。
 私は、尊い尊いわが同志が、無量無辺の大功徳を受け切っていかれるように、題目を送っています。
 暑い日が続くので、皆、体調を崩さずに、上手に疲れをとるよう、どうか聡明に工夫してください。
      ◇ ◆ ◇
 平和な社会を築かんと、正義の言論戦に進む友に、日蓮大聖人は「軍《いくさ》やむ事なし」(御書502㌻)と仰せである。
 この御本仏の闘魂に直結して戦う我らに、仏の力が出ないわけがない。広宣流布のため、そして自身と眷属の一生成仏のため、栄光の峰へ、心勇んで前進したい。
 来る7月3日は人権闘争の原点の日。今再び、我らの「鉄の団結」を固めて、楽しく仲良く勝ち進んでいこう!

第27回  さあ前進!皆が主役だ   (2013.7.7付 聖教新聞)

 前進する生命は、みずみずしい。これこそ、わが勇敢なる同志の姿である。
 皆様は、万代にわたる広宣流布の基盤を築く歴史的な時に戦ってくださっている。私は、握手を交わし、肩を抱いて、最大の感謝を捧げ、讃えたい気持ちである。
 戸田先生は語られた。
 「どんな悩みも祈りに変え、信心を深めていくんだよ。全てが必ず大功徳に変わる」と。
 思いもよらぬ苦難があっても、妙法に照らし、永遠から見たならば、より幸福になるための現証なのである。
 嘆いてはいけない。希望と勇気を失ってはいけない。
 宿命転換のカギは、第一に題目、第二にも題目、第三にも題目だ。題目をあげれば、仏の大生命が涌現する。
 今こそ、揺るぎない幸福と勝利の土台を築いていただきたい。
      ◇ ◆ ◇
 人を育て、仏縁を広げ、皆が最高に価値ある人生を飾りゆくための我らの戦いだ。
 御聖訓には、劇的な逆転勝利を収めた中国古代の戦《いくさ》に触れられ、「異体同心なればか(勝)ちぬ」「百人・千人なれども一つ心なれば必ず事を成ず」(御書1463㌻)と教えられている。
 心一つに進むのだ。一人も残らず、全員が主役である。
 新しい人が躍り出てこそ、新しい時代の扉が開かれる。
 心こそ大切だ。忙しい時はど、こまやかな気配りを忘れてはいけない。思いやりのある言葉、祈りを込めた言葉は、友の胸に響く。心通う出会いは、人生の宝となる。
 さあ、自ら友のもとへ! あの友、この友に、大誠実の対話を!──そこに人間革命のドラマが生まれるからだ。

第28回  大勝利の人生を一緒に!   (2013.7.14付 聖教新聞)

 本因妙の仏法である。
 常に、「これから」が人生の本舞台だ。「今から」が勝負の天王山であるとの決意で前へ前へと進んだ人が、栄光のゴールに到達できる。最後に「私は勝った!」と叫べる勝利劇を飾ってまいりたい。
 思うようにいかなくとも、壁にぶつかっても、御本尊に一切をお願いすればよい。決して弱気にならず、断固として祈り抜くのだ。
 どこまでも信心第一で、価値創造の日々を生き抜いていくことである。
      ◇ ◆ ◇
 学会本部が信濃町に移転して、今年で60年。嵐を越え、かつてない上げ潮の中、わが同志は「民衆の柱」「日本の柱」「平和の柱」として信頼を人きく広げている。これほど誇り高いことはない。
 新時代を開く、わが誉れの全同志の奮闘に心から感謝申し上げたい。。
 日蓮人聖人は、十界のいかなる衆生も妙法によって即身成仏できると述べられ、「百千万年の間、闇に閉ざされていた所でも、灯を入れれば明るくなる」(御書1403㌻、通解)と仰せである。
 あの友を立ち上がらせずにはおくものか! この友に何としても正義と真実の声を!──祈りは必ず花開く。自分が太陽となって、希望の光を広げていただきたい。
 共に広布に戦う一日一日が後世に輝く歴史だ。一人一人が栄光の人である。絶対に何ものにも負けない大勝利の人生を、一緒に生き抜こう!

第29回  未来を開く夏が来た!   (2013.7.28付 聖教新聞)

 人材育成の夏が来た。未来を開く、鍛えの夏だ。
 今、青年部が勇んで弘教に挑んでいる。信・行・学に錬磨の汗を流している。
 その心意気がうれしい。
 日蓮大聖人は叫ばれた。
 「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561㌻)
 我らの目的は広宣流布である。平和と文化のスクラムを全世界に広げゆくのだ。ここに人類の希望がある。
 同じ生きるならば、大いなるロマンに生き抜きたい。
 青年を呼ぶのは、青年である。
 青年の心を揺さぶるものは、青年の叫びである。
 戸田先生は、どこまでも青年に期待された。
 「ちっぽけな限界や枠など打ち破れ! 縦横無尽に活躍せよ!」と。
 伸び伸びと語るのだ。大胆に進むのだ。中途半端では何も生まれない。
 立派な勝利の人生を悠々と歩んでいける、自分自身を築いていただきたい。
      ◇ ◆ ◇
 先輩が後輩を全力で応援する。人間をつくる。青年を大事にする。これこそ正義の道であり、勝利の道である。
 使命のない人はいない。
 リーダーは、若き友に、慈愛と励ましの風を送っていただきたい。
 今、新しい人材が躍り出ている。すごい学会になった。
 広布の責任感に立った深き祈りがあれば、智慧は限りなく湧いてくる。皆のためになる建設的な意見が大事だ。
 体を大切にして、英気を養い、友を包容しながら、嵐にも微動だにせぬ創価の大城を完璧に築いてもらいたい。
 私は、若き諸君に、「現在ならびに将来の学会をよろしく頼む」と託したいのだ。

第30回  白馬が駆けるような勤行を  (2013.8.3付 聖教新聞)

 人生は幸福のためにある。
 幸福の究極と永遠性を説いたのが仏法である。
 毎日、勤行で読誦する寿量品には「衆生所遊楽(衆生の遊楽する所)」と仰せだ。
 信心を貫けば、生きていること自体が楽しいという人生になる。何があっても、生命の根底は安心しきって勝ち越えられる。この仏界を涌現させるのが勤行・唱題である。
 御聖訓には「口に妙法を呼びたてまつれば、わが身の仏性も呼ばれて、必ず、あらわれられる」(御書557㌻、通解)と断言されている。
 妙法の音声《おんじょう》は、全宇宙の仏性を呼び覚ます。勤行は、小宇宙である自分自身を、大宇宙の根本のリズムに合致させゆく崇高な儀式である。
 白馬が大草原を駆けるように、朗々たる勤行をしていきたい。日本中、世界中に響くような強い一念で、我らを護る諸天を動かすのだ。
 抜苦与楽の仏法である。妙法の大良薬を服することによって、心中の苦しみの毒を除き、豊かな生命力を漲らせていける。真剣に祈り抜けば、必ず元気になっていく。
 きょうも力強い勤行で、わか胸に希望の太陽を昇らせながら、絶対勝利の人生を晴れ晴れと生き抜きたい。
      ◇ ◆ ◇
 信心とは──
  「智慧の宝蔵」である。
  「最極《さいごく》の正義」である。
  「金剛の勇気」である。
  「和楽の光源」である。
  「平和の大道」である。
 いかなる波浪にも負けない将軍学の極意は、信心である。
 いよいよ、創価の黄金時代の幕開けだ。目の覚めるような、自身の人間革命を成し遂げるのだ。我らの燃え上がる信心で、世界広布の大誓願を実現してまいりたい。

第31回  永遠に常楽我浄の大道を  (2013.8.11付 聖教新聞)

 お盆に当たり、各地の墓地公園・主要会館で諸精霊追善勤行法要が厳粛に営まれている。
 夏空に緑が美しい墓園には、今年も多くの皆様が訪れている。すがすがしい「三世永遠の安穏の園」で亡き人を偲び、妙法の祈りを捧げる。その真心を、故人も喜んでおられるに違いない。
 私も、全国、全世界の亡くなられた学会員、また、ご家族、先祖代々の追善回向を懇《ねんご》ろに行わせていただいている。
 日蓮大聖人は仰せである。
 「目連尊者が法華経を信じられた大善は、目連尊者自身が仏になっただけでなく、目連尊者の父母も仏になられたのです。また上七代、下七代、上無量生《むりょうしょう》、下《しも》無量生の父母たちまでも思いがけなく成仏されたのです」(御書1430㌻、通解)
 何があろうと、強い信心で立ち上がれば、一家も、一族も、先祖も、皆、必ず救い切っていける。題目の光は、全宇宙に届くのである。
      ◇ ◆ ◇
 仏とは、どこか遠くにいるのではない。戸田先生は大難の獄中で「仏とは生命なり」「われ地涌の菩薩なり」と覚知なされた。広布に戦う皆様ほど尊貴な人はいない。
 大聖人は亡き門下について「生きておられた時は生の仏、今は死の仏。生死ともに仏です」(同1504㌻、通解)と断言されている。
 生命は永遠であり、生死は不二である。ゆえに、亡くなった家族も、わが胸に一体である。常に一緒である。またすぐに広布の庭に舞い戻る。妙法で結ばれた絆は永遠に切れない。
 私たちは、生の時も死の時も、常楽我浄の生命の大道を共に前進していけるのだ。

第32回  世界一の哲学を学び抜け  (2013.8.18付 聖教新聞)

 今、ヨーロッパでも、アジアでも、北中南米、アフリ力、オセアニアの友も、真剣に教学を学んでいる。人間主義の大仏法を求めている。本当にすごいことであり、うれしいことだ。
 日本では猛暑の中、青年部の研鑽、本当にご苦労さま!
 世界一の生命哲学を学ぶ、女子部の心意気も爽やかだ。
 どうか、体に気をつけて、聡明に充実の日々であっていただきたい。教学を学べば、何があっても負けない幸福の太陽を、わが生命に輝かせていける。永遠の勝利の軌道を進んでいけるのだ。
      ◇ ◆ ◇
 私が初めて恩師・戸田先生とお会いしたのは、終戦から2年目の8月であった。
 その座談会で先生が講義されていたのが「立正安国論」である。先生は叫ばれた。
 「一国のことを、さらに、この動乱の世界を考えた時、私は、この世から一切の不幸と悲惨をなくしたいのです!」
 私は感動した。そして、仏法と平和と人間革命の大道を歩み始めたのである。
      ◇ ◆ ◇
 日蓮大聖人は仰せである。
 「行学の二道をはげみ候べし、行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候、力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」(御書1361㌻)
 御書を開けば、苦しむ民衆を救わんとされる、大聖人の大慈大悲に感涙する。権力の魔性を打ち破っていかれた、師子王の御振舞に、無限の勇気が湧いてくる。
 実践、行動が大事だ。どんなにいいことでも、観念論だけでは、現実は変わらない。我らもまた朗らかに、友情と対話の風を大きく広げたい。

第33回  信心は温かな人間性の世界
 (2013.8.25付 聖教新聞)

 信心の世界は、どこまでも温かく、思いやりのある、真剣で、真面目な世界である。
 悩んでいる人を温かく励まし、希望を送る。真面目な人を、決して裏切らない、純粋な心の世界である。
 純真こそ、信心の基本である。真剣こそ、力である。大誠実こそ、信頼の絆となる。
 リーダーは決して、要領やごまかしがあってはいけない。心して、信心を強く、深くしていかねばならない。
 日蓮大聖人は、門下の四条金吾に「あなたが地獄に入られたら、私も同じく地獄に行きましょう」とまで言われた(御書1173㌻、趣意)。そうすれば、地獄も即、寂光土となる、と。どれほど深いお心であろうか。「共に苦しみ」「共に喜ぶ」──ここに仏法がある。「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞」(同1174㌻)であるからだ。
 人生の苦難と戦い、理想に生き抜く友のために、一生懸命に尽くしていく。人の苦労の痛みが分かる、温かで人情味のある世界が、創価学会である。この一点を、リーダーは忘れてはならない。人は、組織や立場についてくるのではない。人柄、人格、人間性についてくるのである。
      ◇ ◆ ◇
 本因妙の仏法は、常に「きょうから出発」である。きょうから明日へ、地道に、着実に、新たなる世界広布の大叙事詩を綴っていくのだ。
 戸田先生は叫ばれた。
 「たゆまず流れ出ずる水の信心であれ! 溜まり水は、動かないから腐ってしまう。人間も同じだ。進まざるは退転である」
 我らの友情は五大州に広がっている。平和と幸福を築くため、強き祈りで勝ちまくろう! 全世界の同志と共に!

第34回  新しい黎明を同志と共に (2013.9.1付 聖教新聞)

 いよいよ、待ちに待った総本部完成の秋だ。自身の大福徳の城を築く時である。
 対話の秋、教学の秋、拡大の秋へ、勇んで前進したい。
 今、広布の歴史に名を残せることは、三世永遠の誉れである。後継のリーダーも、新しい決意で立ち上がった。
 戸田先生は青年に「君たちは、本当に信頼できる人間の絆で、どこまでも前へ進みゆくことだ」と語られた。
 どんな時代になろうとも、麗しき同志愛こそ永遠の学会精神といえよう。

 ♪君が愁いに 我は泣き
  我が喜びに 君は舞う

 幾たびとなく、私たちが口ずさんできた「嗚呼黎明は近づけり」(大阪高等学校全寮歌、作詞=沼間昌教)の一節である。喜びも悲しみも共にしながら、新たな黎明へ、心一つに進むのだ。
      ◇ ◆ ◇
 日蓮大聖人は「凡夫は、志という文字を心得て仏になる」(御書1596㌻、通解)と教えられ、門下に「この功徳は、あなたの父母・祖父母、さらに無辺の衆生にも及んでいくでしょう」(同1231㌻、通解)と明言されている。広布に尽くす一念と行動に無量の功徳の花が咲く。
 一段と素晴らしい学会をつくろう! そのために、リーダーは誰よりも祈ることだ。
 青年の心で挑戦することだ。勉強し、行動し、自分白身を革命することである。
 どうしたら、皆が功徳を受け、広布の道を開き、盤石な未来を築けるか。これが大事だ。私も心を砕いてきた。
 悩んで祈って思索して、智慧を湧かせる。それてこそ、崩れない基盤ができる。永遠の勝利の上台ができるのだ。

第35回  広宣流布の人材よ、出でよ (2013.9.15付 聖教新聞)

 海外の青年部が元気だ。団結と求道の心を讃えたい。
 日本も負けじと、若き俊英が伸びている。希望の光だ。
 本当にうれしい。
 平和の人材よ、出でよ!
 これが私の願いである。
 戸田先生は語られた。
 「永遠の勝利の道を確実に築きゆく、その最大の力こそ、青年である」
 全生命を注がなければ、広布の大人材は育たない。自分は表舞台に出なくとも、後輩の成長を陰で祈り、支えていく。その人が一番尊い。
 新しい人を育てる人が、真のリーダーなのである。
      ◇ ◆ ◇
 御聖訓にいわく、「妙とは蘇生の義なり」(御書947㌻)。広布へ戦う祈りがあれば、偉大な生命力が湧く。
 信心とは、祈りを原動力として、社会で勝ち、生活で勝つことだ。地域や職場でも、模範の存在になってもらいたい。現実の仕事は、智慧と努力と忍耐をもって、しっかり頑張り抜くことである。
 誠実さ、明るさが、信頼をつくる。あいさつの仕方、礼儀のあり方、言葉遣い──ここに人生勝利の源泉がある。
      ◇ ◆ ◇
 あらゆる壁を越え、私たちは世界に友情を広げてきた。
 広宣流布のため、「これほどまでに語ったことはない」というくらい、人と会い、人と語り、心と心を通い合わせていく。明るく、伸び伸びと対話を重ねていくのだ。
 誰よりも、自分が先頭に立って、語って語って語り抜いていくのだ。率先の行動なくして、勝利はない。戦う精神なくして、信心はない。
 何があっても臆するな! 勇気をもって前へ進むのだ。思い切り戦って、勝利、勝利の歴史を共に残していこう!

第36回  女性の祈りに勝るものなし (2013.9.21付 聖教新聞)

 晴れやかに、また、にぎやかに、伝統の婦人部総会が、各地で行われている。
 自在に創意を光らせ、希望の対話の花を、楽しく咲かせている。本当に素晴らしい。
 女子部も元気に友情のスクラムを広げている。心美しき世界の乙女が、友のため、社会のため、広宣流布のために生き生きと前進している。これほど尊い青春はない。
 戸田先生は語られた。
 「青春時代は、一生の幸福の土台を築く鍛錬の時代だ」
 「女性の幸福と勝利が決定されるのは、40代、50代からだ」と。
 自他共の平和と和楽を生みだし、正義の人生を歩み抜く中に、真の幸福は築かれる。
      ◇ ◆ ◇
 中秋の名月が美しく輝いていた。月見の宴《えん》のごとき一夜であった。
 月を愛で、友と語り合う。そうした心を忘れない日々でありたい。
 たとえ現実は闇のように思えても、心にロマンの月光があれば、負けることはない。
 御聖訓には「深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し」(御書1501㌻)と仰せである。
 祈りに勝る力はない。女性の強盛なる祈りで、広宣の勝利の道は開かれてきた。
      ◇ ◆ ◇
 思いがけない病もある。避けられない課題もある。襲いかかる苦難もある。
 いかなる宿命の嵐にも、「今こそ変毒為薬の時!」と、しっかり題目をあげていくことだ。題目の中に、全部、含まれている。
 太陽と共に頑張れ! 太陽は、いつも貴女《あなた》を見つめ光っている。
 人生は、最後の勝利が最高の幸福だ。朗らかに!

第37回  困難が自分を強く鍛える (2013.9.29付 聖教新聞)

 後継の宝であり、学会の未来を決する青年たちが、世界中で皆の先頭に立ち、折伏精神に燃えて戦ってくれている。これほど、うれしいことはありません。
 日蓮大聖人は「強敵《ごうてき》を伏して始て力士をしる」(御書957㌻)と仰せです。
 すなわち、“強敵を倒してこそ、はじめて、強い力を持つ勇者であることが証明される”と言われるのです。
 乱世であるがゆえに、皆さんの日々は、さまざまな障害が立ちはだかり、忍耐と闘争の連続かもしれない。
 しかし、強敵があればあるほど、自分自身を強く鍛えることができる。
 困難の中で、人のため、社会のため、広宣流布のために戦い抜くことは、最高の青春の道を歩んでいることだと、胸を張ってもらいたい。
 妙法と共に、同志と共に、私と共に、勇敢に正義のスクラムを広げながら、よき青年学会を創ろう!
 聡明に、健康で、無事故の前進を頼みます。
 勝ちまくれ!
      ◇ ◆ ◇
 大難と戦われた佐渡の地で、大聖人は未来を確信し、厳然と師子吼された。
 「皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり、日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや」(同1360㌻)
 それぞれの天地で、どこまでも一人を大切に、一人を励まし、一人を育て、自らの今世の眷属を、内外に呼び起こして、己が誓願の人生を堂々と歩んでいってください。
 力強く、共々に、世界広布の大行進を開始しよう!

第38回  縁した友に大誠実の対話を (2013.10.6付 聖教新聞)

 晴れやかな総本部の竣工、おめでとう! すごい学会になった。すごい人材が育った。私は本当にうれしい。布陣を整え、さらなる発展へのバトンタッチを頼みます。
 これまで頑張ってくれた友は、後継を自分以上に育て、守り支え、一緒に光っていくことを、無上の誇りとしていただきたい。戦う心は一歩も退いてはなりません。
 新たな使命に立つ友は、燃え上がる学会精神を受け継いで、生き生きと、伸び伸びと、わが誓願の国土で、広宣流布をこれだけ成し遂げたという歴史を残していただきたい。
 立場がどうあれ、皆、自信を持ち、勇気を持って、「三世永遠の勝利のために、これで良し」と言い切れる指揮を執っていくことだ。
      ◇ ◆ ◇
 御書に「仏になる法華経を耳に触れるならば、これを種として必ず仏になる」(552㌻)
 縁した人、身近な人に、大誠実で語るのだ。私も、徹して折伏をやりきってきた。
 戸田先生は、一対一の仏法対話を実践する友を、最大に褒め讃えられた。
 「折伏を行ずる学会員は、大聖人の御仕事をしているのだ。御本尊が、強靭な生命力と無量の大福運を下さらないわけがない」
 折伏の人は、御本仏の代理なのだから、あらゆる菩薩が友となり、梵天帝釈など無数の諸天善神が来り仕える。魔や鬼神は近寄れない。
 尊き折伏の座にあっては、決して臆してはならない。
 楽しく、自信満々と、そして忍耐強く、この大仏法を語り抜いていくことだ。
 偉大な使命を担う一人一人の活躍を、健康を、勝利を、私は祈り、見守っている。

第39回  自分が変われ 行動を起こせ
 (2013.10.14付 聖教新聞)

 いよいよ、教学の秋、人材育成の秋本番だ。
 今、新しい英知と情熱の若人が陸続と集い、生き生きと立ち上がってくれている。
 未来は明るい。見事な発展だ。これほどの喜びはない。
 これからも、この素晴らしい若き地涌のスクラムが、いよいよ広がっていくことが、私の何よりの希望です。
 草創の青年たちと一緒に拝した「百六箇抄」には、「法自ら弘まらず人・法を弘むる故に人法ともに尊し」(御書856㌻)と仰せです。
 儚く移ろう世間の風潮など毅然と見おろし、皆さんは、世界第一の生命哲学を、真剣に学び、語り、実践していく世界第一の人生の道を歩んでいるのです。その誇りに胸を張ってもらいたい。
      ◇ ◆ ◇
 戸田先生は、「折伏すれば信用が残る」と言われた。
 友の幸福を祈り、妙法を語ることは、人間として最高の振る舞いである。
 私は、広布に走る一人一人と握手を交わし、最大に賞讃申し上げたい気持ちだ。
 人のために生きれば、大きな自分になっていける。
 新しい人を温かく応援しながら、功労の友を心から讃嘆していくことだ。
      ◇ ◆ ◇
 大事なことは、まず行動を起こすことだ。
 同志と励まし合いながら、自分らしく、一歩一歩と具体的に前進する。そこに自分を変え、人を変え、社会を変えていく智慧が生まれ、必ず新たな希望の活路が開かれていくものです。
 君たちよ、断じて、今いるところで勝ち、広宣流布で勝ち、一人ももれなく、人生の大勝利者となってくれたまえ!

第40回  題目は全てに勝利の原動力  (2013.10.20付 聖教新聞)

 希望あふれる未来部の皆さん!
 勇んで進みゆく挑戦の心が、私はうれしい。
 1960年の10月、私は、初めて世界へ旅立ちました。
 それは、師匠である戸田城聖先生から託された「広宣流布」すなわち「世界平和」を実現するための第一歩でした。
 そして半世紀がたち、今や、日蓮大聖人の太陽の仏法は、世界192カ国・地域にまで広がりました。
 今、この各国で活躍するリーダーたちの中に、皆さんと同じ未来部の時に決意して、信心を磨き、語学を学び、力をつけて、世界へ羽ばたいていった人たちが多くいるのです。
 未来部時代の決心と努力が、どれほど大きな力となるか。
 御書に仰せのように、たとえば鳥の卵は、はじめは本のようなものであるけれども、やがて、その中から、くちばしや目が出来上がってきて、ついには大空を飛べるようになる。それと同じように、題目を唱える人は、自分自身の中から、最も力強く、最も偉大な仏の生命を発揮して、使命の大空へ、自由自在に飛び立っていけるようになるのです。〈御書1443㌻〉
 毎日の生活の中で、少しずつでも題目を唱えていくことは、すべてに勝利する原動力です。
 皆さんは、一人一人が、人類の未来をになう宝の人です。
 どうか、希望に燃え、勇気に燃えて、たくましく祈り、学び、鍛えていってください。
2013-10-20 : 今日も広布へ 第2部 :
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随筆 我らの勝利の大道 No.116 広布の模範・離島部

随筆 我らの勝利の大道 No.116     (2013.10.19付)

広布の模範・離島部

一人立つ勇者こそ希望の灯台なり
不屈の前進! 支え合い励まし合って


わが島 わが郷土に 幸あれ 栄えあれ

 台風26号による深刻な豪雨災害に、胸を痛めております。被災された皆様、ご関係の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
 伊豆大島では甚大な土砂災害が起こり、多くの方々が亡くなられました。行方不明者の捜索活動も懸命に続けられています。
 茨城県等、八丈島、青ケ島等でも被害がありました。
 各地の農業にも影響が出ています。被災地の復旧を深く祈念しております。
 私たちには、金剛不壊の「心の財」があります。不撓不屈の強き信心で、必ず変毒為薬していけるのです。
 私は、亡くなられた方々のご冥福を衷心より祈るとともに、いやまして真剣に題目を送り続けます。

島を起点に世界へ
 明年の学会のテーマは、
 「世界広布新時代 開幕の年」と発表された。
 ここでは、あらためて「顕仏未来記」を拝したい。
 日蓮大聖人が示された「未来記」とは何か。
 それは「仏法西還」すなわち妙法の「世界広宣流布」の成就に他ならない。
 本抄の冒頭に引かれた法華経に云く、「後の五百歳の中に閻浮提に広宣流布して断絶せしむること無けん」(御書505㌻)と。
 そして大聖人は、「仏法必ず東土の日本より出づべきなり」(同508㌻)と仰せになられた。
 太陽が東から昇って地上を照らす如く、大仏法が世界を照らす時が必ず来る。
 大聖人は、この大宣言を佐渡の島で、「今年・今月万が一も脱がれ難き身命なり」(同509㌻)という流難の境遇の中、一閻浮提へ、末法万年の人類のために放たれたのである。
 この大願に直結して死身弘法の戦いを起こしたのが創価の師弟である。
 1960年(昭和35年)の10月、世界広布の第一歩を踏み出した私の最初の訪問地は、アメリカ・ハワイのオアフ島であった。
 それに先立つ7月、パスポートを携えて初めて訪れたのは、復帰前の沖縄本島である。またアジア最初の座談会を行ったのは、翌年の1月、香港島であった。
 さらに、1975年(同50年)1月、SGI(創価学会インタナショナル)が発足した天地は、グアム島である。世界広布への大航海は、不思議にも「島」から始まったのである。
 そして今、世界の島国、また島々でも、地涌の同志が、希望のスクラムを組んで、力強く活動に励んでおられる。島の広布も、“世界同時進行”である。

「宝友《とも》」と生き抜く
 宝友《とも》ありて
   我らの島は
       宝島

 本年の7月、聖教新聞の「地域紀行」では、北海道・奥尻島が掲載された。
 20年前に襲った、北海道南西沖地震。津波で壊滅状態となったあの日から、苦難を越え、復興を遂げた様子が報じられ、紙面を飾った友の誉れ高き笑顔が、島の勝利を物語っていた。
 また、島根県・隠岐諸島の友からは、先月、「世界ジオパーク」に認定されたとの大きなニュースが届いた。
 ジオパークとは、地質や地形が地球科学的価値を持つ自然公園のことを指す。
 隠岐諸島の場合は、ユーラシア大陸と一体の時代、湖や深海の底の時代、火山活動で隆起した時代など、「七変化」ともいわれる多様な変遷を重ね、現在の島の形になったそうだ。
 島の自然が、幾多の変化や試練を経てきたように、人びとの暮らしも様々である。離島ならではの悩みや苦労も多いに違いない。
 海洋島嶼国・日本の有人島の数は418島。その中で、わが離島部の友は、地涌の誇りを胸に、「我らの島に幸あれ」「わが郷土に繁栄あれ」と、誠実に地域に貢献してこられた。
 ただ一人、あるいは数人で、旗を掲げて奮闘されている同志もおられる。
 どんなに小さな地域も、“広宣流布の起点”となる偉大な使命と力をもつ。
 私は固く確信していた。
 「離島こそ広宣流布の先駆の天地なり」と。
 その出発点は、何よりも「一人立つ」ことだ。
 広布の誓願に燃えた一人がいれば、そこから新たな前進が始まる。正しき法を持《たも》った「一人立つ」勇者が、地域社会を明々と照らす希望の灯台となるのだ。
 これが、「立正安国」の信心の方程式である。
 まさしく、離島部の友は“創価の全権大使”との決意で、「執念の祈り」と「誠実の行動」に徹し、着実に、堅実に、理解の輪を広げてくれている。
        ◇
 今年の10月7日は、「離島部の日」35周年──。
 東日本大震災からの復興を進めている東北でも深き意義を込めた「離島代表者会議」が、宮城県の野々島で意気軒昂に行われた。
 記念の会合は既に北海道や和歌山県(大島・串本友好の集い)で開かれ、今後、兵庫の家島で行われる。
 さらに中部・岡山・広島・長崎では、離島サミットが開催されると伺っている。

大福運の根っこを
 この「離島部の日」は1978年(昭和53年)の10月7日、離島の友が学会本部に集い、第一回総会を行ったことが淵源である。
 求道の友が全国約120の島々から、遠路を厭わず海を越えて参集された。
 北海道の礼文島や利尻島、東京の伊豆大島、八丈島、関西の淡路島、中国・四国の因島、周防大島、伯方島、小豆島、直島、九州の壱岐・対馬、五島列島、奄美大島、沖永良部島、トカラ列島、沖縄の久米島や石垣島、宮古島などで奮闘する、尊き同志の方々であられた。
 まさに「道のとを(遠)きに心ざしのあらわるるにや」(同1223㌻)と、大聖人が讃えられた通りの方々であった。潮《うしお》に磨かれた精悍な顔、太陽のように明るい顔を、にっこり、ほころばせていた。
 私は総会の最後に御金言を拝した。
 「我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然《じねん》に仏界にいたるべし、天の加護なき事を疑はざれ現世の安穏ならざる事をなげかざれ」(同234㌻)
 大聖人が厳寒の佐渡で認められ、創価の師弟が生命に刻んできた「開目抄」の一節である。いかなる苦難があろうが、我らは不動の信念で進むのだ。不退の正義を共に貫くのだ。
 「子孫末代までの大福運の根っこを!」──私の呼び掛けに呼応し、参加者はそれぞれの島で、美事な根っこを築いてくださった。今、広布の大樹が、あの島この島に、大きく揺るぎなく成長している。
        ◇
 総会の最前列に、伊豆諸島の三宅島から参加した壮年がいた。三宅島初の支部長であった。
 1955年(昭和30年)に夫婦揃って入会。郷里の三宅島で地域広布に尽力してこられた。
 草創期、学会への偏見は根強かった。弘教に歩けば、水を掛けられ、塩をまかれた。「何を企んでいるんだ」と罵声を浴びせられたこともあったという。
 しかし夫妻は朗らかに答えた。「私たちは、島の宿命転換と人びとの幸福のために戦っているんです」
 御聖訓には、「心の一法より国土世間も出来《しゅったい》する事なり」(同563㌻)と仰せである。
 大事なのは「心」だ。
 広布に戦う「魂」だ。
 自分が変われば周囲が変わる。周囲が変われば世界が変わる。「心の一法」の在り方で、全てを変えていくことができるのだ。
 混迷の闇が深いほど、仏法の智慧は光り、誠実と勇気の振る舞いが光る。
 ご主人は支部長として奮闘する傍ら、島の教育委員長や消防団長等も務めた。誠心誠意の行動の積み重ねから、学会への信頼も広がっていったのである。
 2000年(平成12年)8月の三宅島の大噴火で、島の人びとの生活は一変した。4年半にわたる全島避難を余儀なくされた。
 この間、首都圏をはじめ全国に避難された友は励まし合い、支え合ってきた。いずこでも、同志の温かさが大きな力になった。
 困難に断じて屈しない負けじ魂で、三宅島の友は「広宣流布のモデルケース」を築いてくださった。
 夫妻は共に80歳を迎える今も、学会精神に燃えておられる。ご自宅を個人会館としても提供してくださり、感謝に堪えない。

使命の大地の柱に
 文永8年(1271年)、大聖人は佐渡に御到着された直後に仰せである。
 「命限り有り惜む可からず遂に願う可きは仏国也」(同955㌻)
 大難の真っ只中で掲げられた御本仏の「世界広宣流布」の大誓願に、有り難くも連なる我らである。その宿縁はあまりにも深く、福徳はあまりにも大きい。
 わが島を──
 自他共の「和楽島」に!
 幸福輝く「希望島」に!
 「世界広布新時代」の前進を、わが使命の天地で新しい地涌の人材を呼び出しながら、仲良く力を合わせて開始しようではないか!

  誉れある
   使命の島の
    柱たれ
   その名は三世に
     諸仏も讃えむ
2013-10-20 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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第43回創大祭/第29回白鳥祭記念「創価栄光の集い」へのメッセージ

第43回創大祭/第29回白鳥祭記念「創価栄光の集い」へのメッセージ
       (2013.10.12 創価大学記念講堂)

 創価大学の第43回「創大祭」、創価女子短期大学の第29回「白鳥祭」を記念する「創価栄光の集い」が12日、東京・八王子市の創大記念講堂で開催された。創立者の池田名誉会長はメッセージを贈り、「対話の道」「友情の道」「連帯の道」を進みゆく価値創造の青春たれと呼び掛けた。式典には、中国の“池田思想”の研究者一行、ケニア・ナイロビ大学のピーター・ワサンバ副人文科学部長一行ら来賓が列席。中国から国交正常化後初の国費留学生として創大で学んだ翻訳家の李佩氏が講演を行った。

 創立者・池田名誉会長は式典後、創大生、短大生、留学生に真心の伝言を寄せた。
 「大成功、おめでとう! よくやったね。ありがとう。みんなにくれぐれもよろしく伝えてね。創立者として、いつも、いつも見守っているよ! みんな、ありがとう。体に気をつけるんだよ」


創立者のメッセージ


わが生命に「英知の城」を築け
挑戦の一歩を踏み出そう

鄧穎超女史
「失敗しても構わない。そこに次の成功が!」

 伝統輝く「創価栄光の集い」、おめでとう! 私の心も、躍動する皆さんの輪に飛び込み、共に歌い、共に舞い、共に奏で、共に勝ち鬨をあげております。
 また、この舞台の陰で、この講堂の外で、青春の祭典を支えてくれている尊き役員の皆さん方とも、心は一つです。一緒に金の汗を流す思いです。
 わが愛する創大生、短大生、そして留学生の皆さん方の晴れ姿を、私は、全て見守っております。本当に、おめでとう! 本当に、ご苦労様!

理想を高く掲げ基礎の鍛錬を
 きょうの集いに寄せて、私は、第1に「わが生命に英知の城を伸びやかに築きゆけ」と申し上げたい。
 私も先月、オープンしたばかりの「中央教育棟」を視察いたしました。どこまでも学生を中心に、縦横無尽に学べる環境が整い、創価教育の父・牧口常三郎先生、戸田城聖先生がいかばかり喜ばれるか。お二人の会心の笑顔が浮かびました。
 ディスカバリーホールでは、椅子に座り、机を出して、私は妻と、「できることならば、ここで世界中の青年たちと一緒に学びたいね」と語ったものです。
 私たちの世代の青春は、横暴で偏狭な軍国思想を強いられ、残酷な戦争によって、ゆっくりと学ぶ機会を奪われました。ゆえに私たちの悲願は、若い世代には、何としても、世界の友と、思う存分、学び合える時代と舞台を開きたいということでした。その夢を、皆さん方が叶えてくれているのです。
 難関の司法試験や教員採用試験などにおいても、語学力の向上や留学への挑戦においても、就職の成果においても、クラブ活動の充実等においても、万般にわたり、皆さん方が目覚ましい勝利を収めてくれていることは、創立者として、この上ない喜びであります。
 ともあれ、アメリカの近代建築の巨匠ライトは宣言しました。
 「建築は人生を新しくし、またそうしてきたものである」(エドガー・カウフマン編、谷川正己・谷川睦子訳『ライトの建築論』彰国社)と。
 我らの学舎《まなびや》も、中央教育棟の誕生、看護学部、国際教養学部の新設など、さらに新しい飛躍の時を迎えております。
 ライトが「理想が高ければ高いほど、鍛練もまた、大きい」(同)と語った如く、どうか、二度と来ない宝の学びの日々に、いやまして理想は高く掲げながら、地道な基礎の鍛錬を大いにお願いします。わが生命に英知の城を伸びやかに築き上げていってください。
 そして、皆さんの成長を祈り待つ父母も、世界の友も喜び見つめる「勝利の旗」を翻していただきたいのであります(大拍手)。

大河の流れは源《みなもと》の一滴から
 第2に申し上げたいことは、「青春の挑戦の一歩を踏み出せ! 失敗を恐れずに」ということです。
 青春時代に、私が恩師・戸田先生の個人教授である「戸田大学」で学んだ、中国の古典『文選』の詩の一つには、こう詠われておりました。
 「川の廣きは源に自り、人を成すは始まりに在り。微を累ねて以て著はるるは、乃ち物の理なり」(内田泉之助・網祐次著『新釈漢文大系14 文選〈詩篇〉上』明沿書院)と。
 すなわち、大河の広々とした流れも、源の一滴から始まる。偉大な人生の歴史も、勇気ある挑戦の一歩から始まる。小さな、人知れぬ青春の努力の積み重ねによってこそ、仰ぎ見る金字塔が打ち立てられる。これが、道理です。
 私は、中国から最初にお迎えした留学生の皆さんのことを思い起こします。いまだ両国の平和友好条約も締結されない時であり、どれほどの不安を抱えて来日されたことか。どれほどの苦労の連続の留学生活であったことか。しかし皆、本当に立派であった。
 中国と日本の友好を深く願われた周恩来総理のお心を体し、留学の第一期生として、後に続く後輩たちのために、向学と友情の不滅の源を残してくれたのであります。
 きょうは、その代表として、わが誉れの同窓生であられる李佩《りはい》先生が母校に凱旋を果たしてくれました。皆で、改めて、熱烈に大歓迎したいと思うのであります(大拍手)。
 思えば、周恩来総理と一体不二であられた、夫人の鄧穎超先生も、青年のチャレンジをこよなく愛され、常々、青年を励まされておりました。
 “失敗したって構わない。次に成功すればいい。失敗の中に成功がある”(『人民の母──鄧穎超』〈白帝社》の西園寺一晃氏による序文から)と。
 皆さんも、失敗を恐れず、青春の挑戦の一歩また一歩を、大胆に忍耐強く、執念をもって踏み出していってください。それが、栄光の人生の扉を開く。そして、未来の希望の大河と広がっていくからであります。

世界に対話 友情 連帯の道を

創大・短大生はわが無上の誇り
 第3に申し上げたいことは「世界へ『平和の連帯』の道を勇敢に進みゆけ」ということです。
 私たちの忘れ得ぬ友人であった「アフリカの環境の母」ワンガリ・マータイ博士は、きょう、代表の方々がお見えになっているナイロビ大学の卒業生であり、母校の教壇に立たれました。博士は毅然と言い切っておられました。
 「私たちは争いには関心がありません。平和を育てたいのです」(小池百合子訳『UNBOWED へこたれない ワンガリ・マータイ自伝』小学館)と。
 人の世には、常に争いが渦巻いています。大切なことは、その争いに振り回されるのではなく、「平和」を創ることです。「平和の人材」を育てることです。断固として「平和の連帯」を広げゆくことです。
 ここに、永遠に変わらざる我ら創価の信念があると申し上げたいが、皆さん、どうだろうか(大拍手)。
 敬愛するケニアは、豊かなる口承文学の宝庫であります。この知恵の大地で、生き生きと語り継がれてきた「なぞなぞ」の一つを、きょうは、皆さんと一緒に心に刻みたい。
 それは「決して『休もうよ』とは言わない友人は誰か?」という「なぞなぞ」です。その答えは──「道」であります。
 確かに、大地に果てしなく続く「道」は、辛抱強い親友のように、私たちが進むことを、いつも、じっと見守ってくれています。
 我らが歩みゆく「使命の道」「学びの道」「価値創造の道」そして「世界平和の道」もまた、同じであります。どこまでも前進しゆけと、励まし続けてくれているのです。
 この道を明るく賑やかに、世界中の学友たちと手を携えて進みたい。我らは創価の平和のフォートレス(要塞)から、文明を結び、人類を結ぶ「対話の道」「友情の道」「連帯の道」を、さらに一段と広げていこうではありませんか!(大拍手)
 私は、これからも、わが無上の誇りである創大生、短大生、そして留学生の皆さんの健康と成長と勝利を祈り、応援し抜いていく決心です。
 かけがえのない使命を帯び、計り知れない力を秘めた君たちよ!。
 皆、断じて、負けるな! 恐れるな! 絶対に、あきらめるな!
 どうか、親孝行を忘れずに! 風邪など、ひかないように。
 交通事故にも細心の注意をお願いします。お元気で!
 ご来賓の先生方、本日は、ありがとうございました!
 謝謝!。
 カムサ・ハムニダ!
 アサンテ・サーナ!
 サンキュー・ベリーマッチ!(大拍手)
2013-10-14 : スピーチ・メッセージ等 :
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創価学園「情熱の日」記念行事へのメッセージ

創価学園「情熱の日」記念集会へのメッセージ
       (2013.10.10 東西創価学園)

 ♪学べ勝ち抜け 世界まで 負けじ魂 朗らかに──東京と関西の創価学園キャンパスに、学園愛唱歌「負けじ魂ここにあり」の歌声が響く。
 創価学園の10・10「情熱の日」の諸行事の棹尾を飾る記念集会が10日、東西の各校を映像と音声でつないで盛大に行われた。
 これには創立者・池田名誉会長がメッセージを贈り、「わが負けじ魂の炎を太陽のごとく燃やし続けよ!」と強調。「誇り高く不屈のチャレンジ精神を燃やして、一人ももれなく情熱のランナーとして、青春の学びの道、勝利の道を走り抜こう」と呼び掛けた。


創立者のメッセージ

負けじ魂を燃やし続けよ!

フィリピン・アクラン大学学長の言葉
ひとたび決めた道を進め自分を信じ勝利を信じよ

 元気な学園きょうだいを結んで、明るく朗らかな「情熱の日」、誠におめでとう!
 学園生の情熱は、まさしく、地上に輝く、もう一つの太陽です。
 君たちが共に語り、共に学び、力を合わせて創り上げた学園祭にも、挑戦の汗と団結が光った競技大会や運動会にも、太陽が昇りゆくような勢いがあり、太陽が燃え上がるような熱と力がありました。皆、よく頑張った。本当にご苦労さま!
 私は、その全てを何よりも嬉しく、頼もしく見つめております。

苦難を前進のエネルギーに
 きょう、私が、愛する皆さんに申し上げたいことは、「わが負けじ魂の炎を太陽のごとく燃やし続けよ!」ということです。
 真の情熱とは、ぱっと燃え立ち、すぐに消え去ってしまうような、はかないものでは決してありません。
 それは、苦難にあえばあうほど、より激しく燃えさかる。
 そして、大いなる目的を達成するために、いよいよ断固として燃やし続けていく「負けじ魂の炎」なのであります。
 皆さんも知っているドイツの大文豪ゲーテは、「完璧なものを生みだそうとおもったら、ひたむきな情熱を持続しなければならない」(前田敬作・今村孝訳『ゲーテ全集7〈新装普及版〉潮出版社)と言いました。
 ゲーテ自身、世界最高峰の名作『ファウスト』を完成させるまで、若き日から、約60年もの歳月をかけています。それほど長い間、「ひたむきな情熱」を「持続」し続けたのです。
 人間は、頭がいいとか、才能があるとか、力があるとかいっても、大きな違いがあるわけではない。人生の戦いは、長いマラソンです。
 大事なことは、粘り強く、根気強く、情熱の炎を消さず、努力を貫き通せるかどうか、これで勝負は決まっていくのです。
 ですから、うまくいかないことや嫌なことがあっても、失敗が重なっても、落ち込んだり、人を羨んだりする必要など、全くありません。
 先日、東京校を訪問されたフィリピンのアクラン大学のアバヨン学長は、17歳の時に、お父さまを亡くされました。
 5人の弟妹と、お母さまを守り支えるため、言葉に尽くせない苦労をされたのです。
 でも、その試練に負けなかったからこそ、今は何も恐れるものがないと微笑んでおられます。
 学長は、力強く語られました。「ひとたび決めた道は、必ず達成してみせると決めて進むのみです。もし心がひるんだり、ゆれたりすれば、目的にたどり着くことはできない。自身を信じ、勝利を信じて、前進し続けることです」と。
 どんなに苦しいことや悔しいことも負けじ魂の炎があれば、全部、新たな前進、新たな勝利のエネルギーに変えることができるのです。

友情の連帯が未来を照らす
 なかんずく、わが学園には、苦楽を分かち合い、励まし合いながら、共に理想に挑んでいく「一生涯の友情」があり、 「友情の深さ」があります。
 この友情こそ、情熱の炎が消えそうになったときにも、もう一度、燃え上がらせてくれる最大の希望の力なのです。
 そしてまた、わが学園生の友情の連帯は、世界の闇を打ち破り、人類の未来を照らし、晴らしてくれる太陽なりと、私は確信しております。
 私たちが深い友好を結ぶアルメニア共和国は、“太陽の国”とも呼ばれる文化の大国です。
 その交流の出発点となったのも、世界を結ぶ関西の学園生の大歓迎でありました。来校された芸術家の先生方が、学園生との出会いを生涯の宝とされているのです。
 このアルメニアの大詩人イサアキャンは、「誇りを持って、伸び伸びと道を進みゆけ」「何があろうとも、何があろうとも!」と謳いました。
 さあ、わが学園生よ、誇り高く不屈のチャレンジ精神を燃やして、一人ももれなく情熱のランナーとして、青春の学びの道、勝利の道を走り抜こう!
 これが私の夢であり、願いであり、生き甲斐であります。
 偉大なる学園城、万歳! わが太陽であり、無限の希望の光である学園生、万歳!
 健康第一であれ!
 勉学第一であれ!
 そして、親孝行第一であれ!
2013-10-12 : スピーチ・メッセージ等 :
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中国 大連芸術学院 「名誉教授」称号授与への謝辞

中国 大連芸術学院 「名誉教授」称号授与への謝辞       (2013.10.8 創価大学 本部棟)

 中国東北部・遼寧省の大連芸術学院から、創価大学創立者の池田名誉会長に「名誉教授」称号が贈られた。世界的な平和・文化・教育運動の推進、および日中友好への傑出した貢献を讃えるもの。授与式は8日、東京・八王子市の創大本部棟で行われ、大連芸術学院の王賢俊理事長、余加祐学長、李長遠副学長、劉永福副学長、黄金声学長顧問らが出席。代理の馬場創大学長に「名誉教授」の証書が託された。また、名誉会長から同学院に真心の漢詩が贈られた。

王賢俊理事長の授章の辞

青年の交流を促進し未来を共に開きたい

 尊敬する池田大作先生、香峯子夫人、ならびに創価大学・馬場学長をはじめ、ご列席の皆さま。
 本日、池田大作先生の創立された創価大学を訪問し、先生に大運芸術学院の「名誉教授」称号を授与させていただけることに、私は深く感動し、また大
きな喜びを感じております。
 これは私個人にとっても、大連芸術学院にとりましても大変、名誉なことでございます。大連芸術学院を代表し、心からの感謝の意を表します。
 池田先生は、創価学会の名誉会長、そしてSGI(創価学会インタナショナル)の会長として、長年、中日友好のために多大なご貢献をされてきました。
 戦後、中日関係の最も困難な時期に、池田先生は両国の国交正常化を毅然と主張され、先生の創設された公明党も何度も訪中し、国交正常化の実現に大きな役割を果たされました。
 池田先生は、中国人民の古き友人であり、中日国交正常化の提唱者、中日民間外交の大功労者として広く敬愛され、賞讃されております。
 これまで10度にわたってわが国を訪問し、多くの大学と交流関係を築かれました。とりわけ1975年以来、創価大学は中国からの留学生を積極的に受け入れ、各分野で活躍する多くの人材を輩出されました。
 また、中日友好の後継者をつくるために、中国の多くの大学で、学生に対し情熱あふれるご講演をしてくださいました。
 中日間の芸術・文化交流を進める先生の傑出したご貢献を讃え、中国文化部からは、「中国芸術貢献賞」と「文化交流貢献賞」が授与されています。中国政府がご」の二つの賞を一人の外国人に授与するのは異例のことです。
 長年、池田先生は中日両国の間を奔走し、中国の歴代の指導者とも深い親交を結ばれました。特に1974年には、周恩来総理との歴史的な会見を実現されました。
 創価大学のキャンパスに植樹された「周桜」を仰ぎ見ると、周恩来総理をしのぶ池田先生の思いが、ひしひしと伝わってまいります。こうした先生の偉大なご功績を、心より尊敬するものであります。
 私たちは、教育、文化など学術分野における池田先生の卓越した思想哲学を継承し、宣揚しなければなりません。そして、先生の教育理念と実践について学び、今後の交流をさらに深めていきたいのです。
 大連芸術学院は、中国では数少ない私立大学として13年前に設立されました。現在、遼寧省において、芸術学科が整備された唯一の芸術大学です。
 わが大学には、音楽、メディア、映画テレビ、デザイン、美術、ファッション、文化芸術管理など七つの専門学部と一般教養学部があり、26の大学コースと28の短大コースが設置されています。
 在校生は約1万人。
 建学以来、「明徳」「精芸」「崇実」「尚美」の校訓のもと、「すべて学生のため、すべて教育のため、すべて発展のため」という理念を掲げ、2万人以上の優秀な卒業生を輩出しました。
 近年、政府の支援のもと、中国の私立大学は著しく発展してまいりました。
 わが大学もここ3年で、敷地面積66万平方㍍、建築面積26万平方㍍の土地を開拓し、環境に優しい、芸術的な風格をたたえた、美しく近代的な新キャンパスを建設しました。今月下旬には、移転も完了します。
 芸術を通して、美しき社会を建設し、共生の世界を創造することが私たちの目標です。
 近年、わが大学は、海外との芸術・文化交流も積極的に展開し、教員と学生たちは国際感覚を磨き、国境を超えた友情を結ぶことが
できました。
 今年は先生の中日国交正常化提言から45周年、中日平和友好条約の締結から35周年を迎えました。本日の授与式は池田大作先生への心からの敬意と、両大学の末永い友情を願う意義が込められております。
 これからも密接な交流関係を築き上げ、それぞれの長所を生かし、共に中日両国の青年交流および芸術・文化の交流と発展のために尽力してまいりたいと心から願うものです。
 最後に、池田先生と香峯子夫人のますますのご健康とご多幸、創価学会と創価大学のさらなるご繁栄とご活躍、そして中日両国の友情、平和、共生と発展を祈念し、授章の辞とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

名誉会長の謝辞(代読)

平和と友情の交響楽を高らかに!

教育こそ青春を輝かせる芸術
王理事長
「苦難が傑出したものをつくり出す」
使命に徹し無限の創造の泉を


「美」には自己中心性を打ち破る力が
共に生きる喜びで人類を結べ


 一、先日、中国の高名な学識者の先生から、流麗な書をお贈りいただきました。そこには、「日中同心 修復友好」と墨痕鮮やかに認《したた》められていたのであります。
 時代がいかに変わろうと、貴国にも日本にも、変わらざる友誼と平和の心を同じくする、何と多くの友がいることでしょうか。
 私も、早速、「金の橋、もとより風波を懼れず。礎を定めて、更に常に琢磨すべし」という返詩を贈らせていただきました。
 両国の民衆を結び、人間を結び、心を結ぶ「金の橋」は、どんな風も波も恐れません。この揺るぎなき橋を、私たちは後継の若き世代と共に、さらにさらに強固にしていきたいと決意しております。
 この「平和」の金の橋に光る欄干は、一つは「教育」、一つは「文化」であると、私は思ってまいりました。
 今日は、「教育」と「文化」の二つの翼を、王者の鳥「鳳凰」の如く広げゆかれる貴・大連芸術学院より、王賢俊理事長、余加祐学長をはじめ諸先生方をお迎えすることができました。
 「平和友好条約」の締結より35周年の秋を、黄金に輝く交流をもって、何よりも意義深く飾らせていただき、心から御礼を申し上げます(大拍手)。
 また、きょうは、貴国から、お越しくださっている交換教員の先生方にも、出席をいただき、うれしい限りであります。
 目覚ましい希望の大発展を遂げられる貴学院は、壮麗な新キャンパスが誕生し、引っ越しの渦中と伺っております。
 その一番お忙しいなかに、わざわざ来日くださったご厚情を、私は終生、忘れることはありません。
 私は、満腔の感謝と報恩の決意を込めて、貴学院からの「名誉教授」の称号を、謹んで拝受させていただきます。誠に誠に、ありがとうございます(大拍手)。
 一、港湾こそ国の玄関であり、異なる文化が出あい、新たな文化を発信するところなり──。
 これは、わが創価教育の創始者・牧口常三郎先生が、この10月で発刊110周年を刻む大著『人生地理学』に書き記した洞察でありました。
 国際芸術祭、国際映画祭、国際ファッションショーなど、時代の最先端の発信を続けている港湾都市・大連は、まさしく今、世界が見つめる文化の「花の都」として栄えております。
 最近も、大連と日本の富山との直行便が復活したという明るいニュースが報じられていました。
 躍動するスポーツの祭典でも賑わい、美しい大自然と活力あふれる人間の営みが融合する「創造の都」大連に聳え立つ、文化芸術の大殿堂こそ、貴学院であります。
 貴学院から賜りました栄誉を、私は、平和の信念に殉じた創立の父・牧口先生に捧げるとともに、教育、また文化とりわけ芸術の分野で、尊い貢献を続けている、世界の創価の友人たちと分かち合わせていただきたいと願っております。

周総理の芸術の魂を受け継いで
 一、思えば、私たちが敬愛してやまない周恩来総理は、民衆芸術の興隆に尽力され、「芸術総理」とも讃嘆され、慕われました。
 詩歌の創作、演劇の経験をはじめとした文芸への精通はもちろんのこと、激務の合間を縫って、芸術に携わる友を徹して励まし、希望の火を灯していかれたことは、有名な史実です。
 1966年、大連での文芸公演を観劇した周総理は、熱演に笑顔で喝采を送り、舞台へと歩み登りました。
 そして、子役の俳優の手を取り、「とても良い演技でしたよ。とっても」と褒め讃えられました。
 頭を撫でながら、「何歳になったの? どこの出身かな?」等と親しみ深く問いかけながら、稽古の環境などにも心を砕かれております。
 さらに、その後、愛する大連の芸術家たちと食事を共にしつつ、民衆芸術の未来を託していかれたのであります。
 周総理は、芸術においても、「法則の掌握」「基本の訓練」「技術の錬磨」という地道な努力を重視していました。
 周総理が体現されていた「芸術を愛する心」「芸術家を育む大情熱」、そして「真の芸術を創造する魂」を脈々と受け継いでいるのが、ここにお迎えした王理事長であられます。
 王理事長は、芸術学院の創立の高邁にして遠大な理想を掲げ、岩盤に爪を立てるが如く血の滲む死闘を重ねてこられました。そして、寂寥たる荒れ野を、絢爛たる芸術教育の花園へと大転換なされたのであります。その建学の歴史を、私は同じ道を歩んできた創立者として、感涙して伺いました。

学生が率先して社会貢献の行動
 理事長は力強く獅子吼されております。
 「傑出を創造しようと欲するならば、そのために経るであろう試練と苦難を受ける準備をせねばならぬ」「苦難は常に傑出したものを創り出す」と。
 正義のために難に遭い、それでも勇敢に耐え抜いて戦い切った生命のみが到達できる自在の境地があります。
 使命の労苦に徹し抜いてこそ、汲めども尽きない創造性の源泉を掘り当てることができるのではないでしょうか。
 貴学院では、学生の皆さんが、数多くのコンテストなどの実践で活躍し、技量を磨く一方、地域のために無料で自分たちの劇を披露するなど、社会貢献の行動も光っておられると聞きました。
 余学長は、学生たちに呼びかけておられます。「精励して学問を良く修め」「大連芸術学院の夢と私たち一人一人の夢を実現するために努力しよう」と。
 貴学院は、高い就職率を誇り、芸術性あふれる人材を、社会に世界に送り出されています。あらためて私は、教育こそ、青春の生命を輝かせゆく芸術である、と確信するものです。
 一、じつは、きょう「10月8日」には、忘れ得ぬ思い出があります。それは、東西冷戦が激しかった1961年のこの日、私は築かれて間もない「ベルリンの壁」の前に立ちました。人間を分断する冷酷な壁に怒りが噴き上げました。その時、私は同行の友に語りました。「30年後には、この壁は取り払われているだろう」と。
 願望ではなく、「人間によってもたらされた困難は、人間によって乗り越えられないはずがない」との信念からでありました。
 そして、人類の平和と共生を願う一人の民間人、一人の青年として、「教育」と「文化」の連帯を創り広げゆく行動を、一段と強めてきたのであります。
 私が民主音楽協会を創立したのは、「ベルリンの壁」の前に立って2年後のことでありました。
 今年で50年。貴国の文化・芸術団体を招いての来日公演は、水の流れるように継続され1800回を超えました。世界との交流は105カ国・地域に及びます。じつに1億1000万人を超える方々に感動の舞台を広げてきたのであります。
 私の胸には、戦争と対立と分断の時代にあって、「美育」つまり「芸術教育」の必要性を強く訴えた大教育者・蔡元培先生の主張が響いて離れません。すなわち、芸術教育は、「自分と他人は別だという観念、己を利して人を損なう観念を徐々になくす手助けとなります」(蔡元培・徐特立著、石川啓二・大塚豊著訳『中国の近代と教育』明治図書)と言われております。
 美という普遍的な次元には、生命を高めて、他人の不幸の上に自分の幸福を築くという自己中心性を打ち破る力があります。そして、いかなる差異も超えて、共に「生きる喜び」をもって、人類を結び合わずにはおかない不思議な力があるのであります。
 貴学院の素晴らしき校歌には、謳われております。
 「我らは大海に憧れ、大海の百川を納むるを憧る。
 我らは高山を仰望し、高山の巍峨たる向上を仰望す。
 ・・・・・・ ・・・・・・
 自強《じきょう》し(自ら強め)、壮美なる交響楽を歌い上げ給え」と。
 本日より、私も、この歌の如く、大海と高山を友とする心で、貴学院の皆さま方と一緒に、教育と文化のソフトパワーをいやまして強めながら、壮美なる平和と友情と創造の交響楽を高らかに響かせる決心であります。
 終わりに、尊敬する諸先生方のご健康とご多幸、貴学院の千秋万歳《せんしゅうばんぜい》のご隆昌を心からお祈り申し上げ、私の御礼のあいさっとさせていただきます。謝謝!(大拍手)

名誉会長が漢詩を贈る

大千世界和為貴
連理長開友好花
賢者自賢樂教育
俊英桃李遍中華


〈大意〉
この大千世界は調和こそが貴いのであり
中国と日本という連理《れんり》の枝には
 長く友好の花が咲いています。
芸術の王道を征く賢者は
 自らが賢くして教育を楽しんでおられ
貴・学院が育まれた俊英の人材群が
 中国全土で活躍しておられます。

※学院名の「大連」と王理事長の名前「賢俊」が織り込まれている。
2013-10-10 : スピーチ・メッセージ等 :
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「新時代第68回本部幹部会」「中国総会」へのメッセージ

「新時代第68回本部幹部会」「中国総会」へのメッセージ
        (2013.10.6 広島池田平和記念会館)

 「新時代第68回本部幹部会」が6日午後、「中国総会」の意義を込め、広島市の広島池田平和記念会館で晴れやかに開催された。これには、原田会長、正木理事長、杉本婦人部長をはじめ、中国方面の代表が、研修会で来日したフィリピン、ブラジルSGI(創価学会インタナショナル)のメンバーと出席。中国5県の14会館と同時中継で結び、1万1000人が集い合った。池田大作名誉会長は慶祝のメッセージを贈り、人類の恒久平和へ「新しい挑戦」「新しい開拓闘争」をともどもに始めようと呼び掛けた。
 また、小説『新・人間革命』の第27巻第1章を「若芽」の章として、本紙10月21日付から連載を開始することを発表した。席上、明2014年のテーマ「世界広布新時代 開幕の年」が紹介された。さらに11月を「世界広布新時代第1回」として、新たに本部幹部会を行っていくことが発表された。
 来る2914年のテーマは「世界広布新時代 開幕の年」。
 永遠平和の原点の地・広島で開かれた本部幹部会は、「創価の世紀」の到来を告げる大歓喜の集いとなった。
 圧巻のオープニングを飾ったのは、総広島未来部による「正義の走者」の大合唱。続いて、空路26時間かけて来日した結成50周年のブラジルSGI「ノーヴァ・エラ(新世紀)鼓笛隊」の代表16人が壇上へ。サンバのリズムに乗った軽快な演奏、伸びのある爽やかな歌声──未来っ子と一緒に「サウダソン・ア・センセイ(ようこそ、先生)」を披露した。


池田名誉会長のメッセージ

青年よ一人立て! そこから 希望 未来 平和 が生まれる!

宇宙大の力がわが生命に
あらゆる難を越え創価の師弟は勝った
正義と歓喜の歌声高らかに前進!


 一、「永遠の平和の都」広島で、広布の歴史輝く本部幹部会、誠に誠におめでとう!
 さらに、広島、岡山、山口、鳥取、島根の5県が一体となって、晴れやかに大勝利の中国総会、何よりもうれしい!
 中国創価学会は、私の手作りであり、私の直系です。
 私は「中国広布の開拓の父」として、これまでも、一切を見守ってきましたし、これからも、けなげな皆さん方に題目を送り続けていきます。
 本日は、フィリピンからも、ブラジルからも、尊き尊き求道の友が駆けつけてくれました。一閻浮提の広宣流布を推進しゆく不思議な皆さん方です。三世十方の仏菩薩も、大喝采されているに違いありません。
 ブラジルの大音楽家ヴィラ=ロボスは、「音楽よ、前へ突き進め!」と叫びました。
 この巨匠は、音楽が人類を結ぶ「平和への最善の原動力」になることを念願してやまなかったのであります(アンナ・ステラ・シック著『白いインディオの思い出』鈴木裕子訳、トランスビュー社刊)
 ブラジル鼓笛隊の皆さん、未来部の皆さん、美しき地球を包み、大いなる平和の夢を叶えゆく演奏と合唱、本当にありがとう!(大拍手)
 皆さんの「正義」と「歓喜」の歌声は、私の胸にも轟いています。

「心のつよき故なるべし」
 一、きょうは、共々に思い起こしたい、我ら創価の原点があります。
 それは、初代・牧口常三郎先生と2代・戸田城聖先生が貫かれた、「一人立つ精神」です。
 ここ広島の平和記念会館には、牧口先生か書き留められた「一人立つ精神」の御揮毫が、石碑に刻まれております。
 これこそ、永遠に変わらざる学会精神の真髄なのであります。
 一人の生命が最も尊厳であり、宇宙大の力と智慧と可能性を秘めていることを明確に説き明かしたのが、私たちの探究し実践する大仏法です。
 日蓮大聖人御自身が、日本国中から命を狙われながらも、なぜ勝ち越えることができたのか。それは、「一人なれども心のつよき故なるべし」(御書1220㌻)、すなわち
「一人であっても心が強いからである」と断言されております。
 この大聖人のお心に真っ直ぐに連なり、創価の師弟は、創立以来83年間、「一人立つ精神」で、戦って、戦って、戦い抜いてきました。
 だからこそ、御聖訓通り、三類の強敵から迫害されても、絶対に負けなかったのであります。
 狂気の如き「悪口罵詈」「猶多怨嫉」の難を受けながら、これほど素晴らしい、世界に輝く「平和」と「文化」と「教育」の人材城へ大発展するとは、いったい、誰が想像したでしょうか。
 学会は勝った。「一人立つ精神」で、断固として勝ったのであります。

人間革命の劇
 一、私が対談したアメリカの良心ノーマン・カズンズ博士は、「世界中で原爆よりも強力なのは、人間精神の力だけです」(松田銑訳)と語られておりました。
 わが誉れの「人材の中国」は、妙法と共に、学会と共に、一人立って、この人間精神の究極の力を発揮してきました。
 創価の偉大な父母たちが、いかなる宿命の嵐も乗り越え、人々の幸福に、地域の繁栄に、世界の平和に尽くしてきた歴史こそ、最も誇り高き「人間革命」の勝利劇であり、「生命尊厳」の大証明なのであります。そして、この潮流を、今、21世紀を担い立つ青年たちが立派に受け継いでくれております。
 私は、皆さんと共に、声を大にして宣言したい。
 平和とは、「一人立つ精神」の人材を拡大することなり、と。
 一人を励ませば、そこから「希望」が生まれます。
 一人を育てれば、そこから「未来」が開かれます。
 一人とつながれば、そこから「平和」が広がります。
 わが青年部のスクラムに、世界の識者も絶大なる期待を寄せています。
 現在、私が対談を進めている、ニュージーランドの世界的な平和学者クレメンツ博土も力強く語ってくださいました。
 「私には、『核兵器は必ず廃絶される。それは、現在の青年部の皆さんの世代によって実現される』という確信があります」と。
 この大確信に燃えて、人類の恒久平和へ、地涌の我らは、手と手結びで、勇気凜々と、楽しく朗らかに、前進していきましょう!

世界に輝く人材の大城
地域の繁栄に貢献を


悠々と幸福の大道を歩め!
 一、おかげさまで、1993年の8月6日、「平和」の二文字から書き始めた小説『新・人間革命』も、本年で20年を迎えることができました。
 今月の21日からは、第27巻の連載をスタートいたします。このことを、きょうの中国総会で発表させていただきます(大拍手)。
 第1章は、1978年(昭和53年)の4月、東京創価小学校の開校のドラマから綴っていきます。タイトルは“若い芽”と書いて「若芽」。
 創価小学校の誕生をもって、幼稚園から大学までの創価一貫教育が完成した意義を記し留め、創立の月に牧口先生・戸田先生に捧げたいのです。
 当時の可憐な小学生たちも、35年を経て。今や堂々たる「大樹」に大成長しました。
 「創価」とは、永遠に尽きることなく、人材の若き芽を育て、伸ばし、広げゆく、無限の希望の大地であります。
 私は宿縁深き世界中の宝の人材たちを、さらに見守り、薫陶しながら、ますます元気に『新・人間革命』の執筆を続けていく決心であります。
 広島出身である、日本の児童文学の父・鈴木三重吉は、変化の激しい時代にこそ絶えず「新しい試み」を!「新しい開拓」を!と訴えました(『鈴木三重吉全集第5巻』岩波書店)
 さあ、世界広布の新時代が開幕しました。「大法弘通」「慈折広宣流布」という創価の大願を高らかに掲げて、牧口先生の如く、戸田先生の如く、私と共に、新しい挑戦、新しい開拓闘争を開始しようではありませんか!
 皆さん、体に気をつけて! 悠々と、幸福の勝利者の道を歩み続けてください。
 どうか、お元気で!(大拍手)
2013-10-07 : スピーチ・メッセージ等 :
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フィリピン 国立アクラン大学 名誉人文学博士号授与への謝辞

フィリピン 国立アクラン大学 名誉人文学博士号授与への謝辞   (2013.10.4 創価大学 本部棟)

 フィリピンの国立アクラン大学から、創価大学創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に、「名誉人文学博士号」が贈られた。「他者に貢献する教育」を通して平和を創造し、持続可能な未来建設に寄与したことを讃えるも の。授与式は4日、アクラン大学のダニロ・アバヨン学長、アナ・メイ・レリンゴ副学長、ミシェル・タン秘書長らが出席し、東京・八王子市の創大本部棟で挙行された。

アバヨン学長の授章の辞

私たちは「平和の人」を讃えたい
池田思想は永遠に人類を啓発


 わが国立アクラン大学は、人類の持続的発展と向上のために献身する学府として、その確固たる使命と責任を担っております。
 また、人類にとって重要な教育・経済・社会、そして精神性における課題に挑む必要性を深く認識しております。
 多様化した現代にあって、世界は貧困をはじめ、平和・調和・団結の欠如、そして精神性やモラルの低下といった問題を、慢性的に抱えているといってもよいでしょう。
 ゆえに、この地球という一つの村、つまりグローバル・ビレッジに住む私たち人類の、真に永続的な変革に取り組むことが重要なのです。
 しかし、困難を極める諸課題に対し、自分たちの快楽や幸せを犠牲にすることを厭わず、自らの信念に基づいて進んで立ち向かっている人は、ほんのわずかです。
 だからこそ、アクラン大学は、グローバル化した社会の真理を探究しつつ、本学が有する教育的機能を発揮し、世界が待望する変革を起こすための学識を、人々に与えていきたい。
 そのために、より平和的かつ調和的で、持続可能な未来を築くことを自らの責任とする、模範の人物を輩出するよう全力を注いでいるのです。
 これこそまさに、池田博士ご自身が実践し続けている「他者に貢献する教育」を最高の理想とするあり方ではないでしょうか。ゆえに、本学がお贈りできる最高の栄誉と顕彰をもって、博士を讃えたいのであります。
 博士の揺るぎない献身、無私の奉仕、並びにそのご功績を明らかにすることは、賞賛されるべき適切な行為であると確信します。
 「教育」はクローバル・ビレッジに生きる人類の平和と繁栄を築く上で、最も重要な役割を担っています。
 この点について池田博士は、歴史学者のトインビー博士との対談集『二十一世紀への対話』の中で、次のように述べられています。
 「人間は環境である自然と融和して初めて、ともに生を営み、享受できるのであって、それ以外に自己の生を創造的に発揮させる方途はない」と。
 さらに、農学者のスワミナサン博士との対談集『「緑の革命」と「心の革命」』では「教育は、人間を幸福にしゆく智慧の光であり、社会を繁栄させゆく創造の力です。そしてまた、世界を平和にしゆく統合の力です」と語られています。
 これらの博士の提唱は、永遠に人類を啓発するものであり、いわば「生きた精神の遺産」といえるのではないでしょうか。
 ゆえに「平和の人」であり、平和構築の基盤としての「対話」を力強く推進される博士は、最高の栄誉を受けるにふさわしい人物であります。
 博士は、価値創造の偉大な哲学を掲げるSGI(創価学会インタナショナル)を設立し、192カ国・地域の1200万人以上のメンバーの連帯を築かれました。
 また、各地に文化機関、教育機関、平和研究機関を設立され、世界の人々の幸福のために大きく寄与してこられたのであります。
 したがって、博士のこうした模範的な人生とご功績を讃え、わが国立アクラン大学は、誇りと栄誉をもって、池田博士に対し、本学の最高栄誉である「名誉人文学博士号」を、ここに授与するものであります。
 最後に、本日の式典の成功のためにご尽力くださったすべての方々に、衷心より感謝申し上げます。大変に有難うございました。

SGI会長の謝辞(代読)

若き生命の大地に希望の種を!

人間教育に通じる農業の営み
人材の大森林を広げよ


 一、今、日本は黄金の実りの秋を迎えております。
 この季節に、フィリピンを代表する農業教育の名門であり、アジアそして世界の「持続可能な発展」に、多大な寄与を果たされてきた貴アクラン大学の先生方にご来学いただき、私は感無量であります。
 ダニロ・アバヨン学長をはじめ先生方、本当にようこそお越しくださいました。
 貴国からお迎えしている最優秀の留学生の皆さんをはじめ、わが創価大学生、わが創価女子短大生と共に、熱烈に歓迎させていただきます(大拍手)。
 本日、私は、常に民衆と苦楽を分かち合い、栄光の創立100周年へ向かって前進されゆく貴大学から、最高に意義深き「名誉人文学博士号」を授与していただきました。これほどの光栄はございません。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
 貴大学の輝く校章には、「勤労こそ誉れである」と刻まれております。
 わが創価教育の父であり、平和のための殉難から70星霜を迎える牧口常三郎先生は、“命を育む農業こそ国家の基”と洞察し、秋の収穫は、農家の方々の勤労の“汗の結晶”であり“努力の賜物”であると讃えてやみませんでした。
 私は、本日の栄誉を、貴国と日本、そして世界の各地で、尊き尊き農業・漁業に励まれている、わが誉れの友人たちと、深く分かち合いたいと願っております(大拍手)。

「師匠は大地 弟子は草木」
 一、さて、私たちの命を支えてくれている稲は、春の田植えから秋の収穫までに、一粒の籾が、一説には千粒にも、二千粒にも増えるといわれます。
 小さな命に秘められた大いなる潜在力を発見し、発揮せしめていく偉大な農業の営みは、そのまま人間教育にも通ずるといってよいでありましょう。
 教育もまた、まさしく人間の生命という「心田」に種を植え、水を注ぎ、滋養を送り、大切に育て上げていく、地道にして忍耐強い労作業であるからであります。
 苦労が大きい分だけ、実りの喜びがひときわ大きいのも、農業と教育の一致点なのであります。
 仏法では、人間教育の真髄ともいうべき師弟について、「師匠」は「大地」であり、「弟子」は「草木」であると譬えております。
 そして、師弟の薫陶と報恩について──
 「稲は、花を咲かせ、果を実らせても、米の精は必ず大地にかえる。
 ゆえに一度、刈り取った後の株から、また芽が伸び出て、再び花や果を結ぶのである」という譬喩で表現されているのであります。
 敷衍して申し上げれば、それは、母校という大地から生い育った卒業生たちが、母校に尽くして、後に続く後輩の道を開いていく教育の究極の絆であり、
ロマンでもあると、私は思ってきました。
 きょう、ここにお迎えしたアバヨン学長も、また、レリンゴ副学長も、タン秘書長も、名誉ある貴大学の卒業生であり、学生時代から一貫して、母校に貢献されてきた方であります(大拍手)。
 学長は、地域社会の献身のリーダーであられた、崇高な父上を、若くして亡くされました。その父上の遺志を厳然と継がれ、逆境を乗り越え、苦学を重ね、不屈の青春を歩み抜いてこられたのであります。
 学長が学生リーダーとして奮闘された際、心に刻まれていた、学生自治会のモットーを伺い、私は感動しました。
 それは、「行動するために学ぶ」「奉仕するために生きる」などの指針であります。
 この若き英才たちの揺るぎない労学一体の信念、そしてあふれんばかりの母校愛が、貴大学の今日の目覚ましい大発展を創り上げてこられました。
 とりわけ、貴大学は、地域に奉仕し、地域から学ぶ、最先端の取り組みを切り聞き開かれております。
 地域社会の“現場”に飛び込み、知識や技術を伝えながら、繁栄と向上の可能性を、地域社会の人々と一緒になって模索していく──
 こうした「教室と社会との往還作業」の中でこそ、強靭なる創造的知性は磨かれ、鍛えられるといっても過言ではないでしょう。
 事実、貴大学からは、農林業はもとより、水産業、工学、海洋科学、環境科学、獣医学、経営学、地域資源管理、教育、芸術など多彩な分野に、幾多の逸材が躍り出ているのであります(大拍手)。
 わが創価大学も1期生である馬場善久学長や田代康則理事長を中心に、地域に、社会に、世界に広がる創価同窓の大連帯が、愛する母校をリードしてくれる時代に入りました。
 きょうは、真剣に学問への挑戦を貫きながら、大学の建設に、地域社会への貢献にと、全力で奔走してくれている学生の代表も出席しています。
 どうか、アクラン大学をはじめ世界の最高学府との英知の交流を深めながら、教育の大地に尽きることのない「人材の大森林」を広げていってください。これこそが、人類の平和の希望であり、地球の共生の力であるからであります。

アキノ元大統領が贈った言葉
果たすべき目的に生き抜け 誰人にも「ベストの使命」が

学んだ知識は人々のために
 一、貴国の偉大なピープル・パワー革命──民衆による非暴力革命を成し遂げられた、コラソン・アキノ元大統領も、貴大学の見事な前進を賞讃し、見守っておられた指導者の一人であります。
 1991年にお会いした際、アキノ大統領は、現実社会で苦闘する若きリーダーたちへのアドバイスを、このように語ってくださいました。
 「私たちは、誰しも果たすべき目的をもって生まれてきています」「必ず、自分でなければならない『ベスト(無上)の使命』があるのです。その役割、人生の目的を、自分を見つめ、発見してほしいのです」と。
 先日、私も視察した創価大学の中央教育棟の大ホールは「ディスカバリー(発見)ホール」と命名されております。
 若き探究者の皆さんは、この母校で、どうか、自分自身の「ポテンシャル(潜在力)」、そして、偉大なる人生の目的」と「ベストの使命」を発見し、勇敢なるチャレンジを開始していってください。
 アバヨン学長は、常々、学生たちに、こう呼びかけておられると伺いました。
 「仕事を求める者」ではなく、「仕事を創りゆく者」であれ!
 緑が生い茂る牧草地を探すのではなく、自分の手で牧草地を切り開け!
 そして、大学で学んだ知識を人々のために提供せよ!と。
 わが創価の価値創造の心、開拓精神、そして、民衆奉仕の一念と響き合う魂であると、共鳴と賛同の拍手をお送りしたいのであります(大拍手)。

民衆の心を耕すペンと人格の力
 一、思えば、「アジアのルネサンス人」と一して名高いホセ・リサール博士も、民衆と共に汗を流し、民衆の教育に尽くした先駆者でありました。
 博士は、流刑先のダピタンの地でも、教育活動や農業指導を行い、「ペンと人格の力」で、民衆の心を耕していったのであります。
 リサール博士は叫びました。
 「私たちは、平和の諸原理、精神の勝利、普遍的調和の法について、より深く知るようになった。その調和は、全ての人が、生を求め、自由を求めれば、最も速く、世界に広がる」と。
 本日、私も貴アクラン大学の誉れある一員とさせていただきました。
 リサール博士が夢に見た、この人間共和の世界を目指して、尊敬するアバヨン学長をはじめ、貴国の皆さま方と一緒に、人間教育の“希望の種”を、若き生命の大地に、一段と植えゆくことを、ここに固くお約束申し上げます。
 最後に、栄光輝く貴大学の無窮の発展と勝利、そして、ご列席の全ての皆さま方のご健勝と、ご一家のますますのご繁栄をお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
 マラミン・サラマッポ(フィリピン語で「誠にありがとうございました」)(大拍手)。
2013-10-05 : スピーチ・メッセージ等 :
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未来対話 第18回 感動とともに心は豊かに

未来対話  君と歩む勝利の道

第18回 感動とともに心は豊かに
     (2013.10.1付 未来ジャーナル)

みんなは「幸福を創る大芸術家」

 ──2020年、東京でのオリンピックとパラリンピックの開催が決定しました。7年後ですので、まさしく今の未来部員の世代が主役となる祭典です。

名誉会長 夢が広がるね。
 先月、60カ国・地域から来日した、海外の広宣流布の青年リーダーたちも、未来部の皆さんとの出会いを心から喜んでいました。
 わが未来部の凜々しき成長こそ、世界の大いなる希望なのです。

 ──未来部員も、それぞれの「秋」に挑戦しています。「勉学の秋」「読書の秋」、そして「スポーツの秋」「親孝行の秋」「芸術の秋」……。

名誉会長 秋は、稲穂も黄金に輝く、一年の実りの季節です。
 近代オリンピックを提唱した、クーベルタン男爵は言いました。
 「努力は最上の喜びである」と。
 皆さんも、自分らしく努力を積み重ね、すがすがしい「実りの秋」としていってください。
 高き天空を仰いで、のびのびと大きく深呼吸しながら!
      □■□
 ──未来部員と語り合って思うのは、「忙しい」と感じているメンバーが多いということです。
 「やることがありすぎて、目が回りそうです」という声も寄せられています。

名誉会長 そうか、今はみんな大変なんだね。たしかに、学校に行って、部活をして、勉強をして……。塾や習い事に通う人もいる。そして、未来部の活動への挑戦──。
 みんな、よく頑張っているね。本当に偉い。誰がほめなくても、私は最大にほめ讃えたい。
 忙しくて忙しくて、大変だろうけれども、青年がたくましく成長するのは、そういう時です。
 何にもすることがなくて、ただ、のんきにだらだらと過ごす。たまにはいいかもしれないけど、そういう日ばっかりだと、退屈で、あきてしまうし、充実もない。
 人間だけじゃない、すべての生命は常に成長する。命あるものは一瞬たりとも立ち止まらない。
 だから「忙しい」ということは「生きている」ということなんだ。その「忙しい」中で、どうやって、自分自身を励まし、元気づけながら、日々、新たに前進していくか。
 ここに人生の勝負がある。
 忙しいからこそ、賢く、ムダな時間をなくして、特に睡眠は十分にとるように心がけよう!
 睡眠不足では長続きしません。
 無理をしないで、あくまでも
 「健康第一」で!
      □■□
フランスの大文豪 ビクトル・ユゴー
海洋よりも壮大なる光景、それは天空である。
天空よりも壮大なる光景、それは実に人の魂の内奥である。


 ──「時間を使え、時間に使われるな」と言われますが、心に余裕がないと、どんどん時間に追い込まれた感じになります。

名誉会長 そうだね。だからこそ、生命力が大事なんだ。
 その源泉が、勤行・唱題です。
 御書には、「日月天の四天下をめぐり給うは仏法の力なり」(1146㌻)とあります。
 大宇宙がたゆまずに運行する究極の力も妙法です。題目を唱える人は、その限りない力を、わが生命に漲らせていけるのです。
 忙しい朝は、三唱だけでもいい。心をこめて朗々と題目を唱えれば必ず通じます。
 みんなは、題目という最強無敵の武器を持っている。忙しい時こそ、題目を忘れず、太陽が昇るような満々たる生命力で、一日を出発してください。

 ──メンバーから、「忙しい中で、豊かな心を持つには、どうすればいいですか」という質問がありました。

名誉会長 向上しようと頑張っている生命には、あらゆるものを吸収していく力がある。縁するものから、より深い価値をつかむことができます。
 ゆえに、忙しいからこそ、良いものにふれる機会、美しいものを見るチャンスを大切にしてほしいんです。そこから、感動が生まれます。その感動が“心の栄養”になる。そうすれば、心がどんどん大きく豊かになります。
 私が、30年前、創価大学の隣に東京富士美術館をつくったのも、創大生をはじめ多くの若い人たちに、一流の芸術品を鑑賞してもらいたいという願いをこめてです。
 戸田先生は、よく「文学も、音楽も、絵画も、求めて一流にふれよ!」と言われました。
 先生は、私たち青年を、あらゆる角度から、「第一級の社会人」へ、「心豊かな民衆指導者」へと薫陶してくださったのです。
 時には、レストランで食事のマナーを教えてくださることもありました。
 「水滸会」や「華陽会」という人材グループでは、戸田先生のもとで、世界の名著を掘り下げて学び、指導者論や哲学論、歴史観などを教わりました。
 フランスの大文豪ビクトル・ユゴーの作品も、その教材の一つです。先生は常々、「ユゴーを読め」とおっしゃっていたんです。
      □■□
 ──ユゴーと言えば、歴史的名作『レ・ミゼラブル』が有名ですミュージカルや映画にもなり、その歌は未来部の合唱団のメンバーも力強く歌っています。

名誉会長 私が初めて『レ・ミゼラブル』を読んだのは、たしか14歳か15歳の時、未来部の皆さんの年代でした。何度も読み返してきた一書です。
 創価大学には、ユゴーが闊歩しゆく姿のブロンズ像があります。その台座には、『レ・ミゼラブル』の有名な一節が刻まれている。
 すなわち、「海洋よりも壮大なる光景、それは天空である。天空よりも壮大なる光景、それは実に人の魂の内奥である」と。
 今回は、この言葉を皆さんに贈ります。
 自分自身の心こそ、大海よりも、大空よりも壮大な可能性を発揮していく原動力なのです。

 ──ユゴーは、激動の19世紀に、民衆へ魂の光を送り続けた偉大な闘士です。権力の迫害に屈せず、勇敢な闘争を貫きました。

名誉会長 そのユゴーも、幼少のころは体が弱かった。また何度も引っ越しせねばならない、なかなか落ち着かない暮らしでした。
 その中で、母はユゴー兄弟ににたくさんの本を読ませました。この読書が大きな力になったのです。
 私塾を開いていた老人からも、、多くのことを学びました。ラテン語やギリシャ語も教えてくれました。ユゴーは、後に、「幼年時代の三人の教師」として、母とこの老人と、そして美しい庭(自然)をあげています。
 また9歳の時、スペインを旅行して、そこで見た建築物や彫刻に感勤し、芸術の心が目覚めました。
 さまざまな良き人との出会いや書物との格闘、美しい自然や芸術との語らいが、ユゴーの心を深く、大きく、豊かに育んでいった。その心が、ペンからほとばしり、民衆への愛情あふれる世界文学へと結晶していったのです。
 ユゴーのように、青春時代に、素晴らしいものや、優れた人物にふれておくことが、どれほど大事か。自分自身の感動の体験が、やがて、多くの人を感動させ、喜ばせていく力をつけることにも、つながるのです。
      □■□
 ──池田先生の『若き日の日記』を拝読すると、多忙を極める激闘の中で、心豊かに芸術にふれておられたことが記されています。

名誉会長 「一流にふれよ!」との戸田先生の教えの通り、努力しました。先生の事業を必死に支える一日一日だったから、それも真剣勝負の戦いでした。
 小さなアパートの一室では、よくレコードを聴いたものです。ベートーベンの交響曲第五番「運命」や第九番が流れると、その時だけは、狭い部屋が、荘厳な大殿堂に変わった(笑い)。後輩たちが来た時には、スッペの「軽騎兵」序曲などを一緒に聴いて、共に胸を高鳴らせた。
 時間のない中だからこそ、一曲の名曲も、一冊の名著も、一枚の名画も、若き生命に鮮烈に刻みこまれたのです。
 しかし、何と言ってもいって最高の「一流」とのふれあいは、戸田先生との対話でした。
 戸田先生は、天才的な大学者であり、青年をこよなく愛する大教育者でした。何ものも恐れない信念の師子王であり、庶民の母たちをこよなく大切にされる慈愛の人間指導者でした。その恩師に徹底して薫陶していただいたことが、私の最大の誉れです。
      □■□
 ──「大きな心を持ちたいのですが、結局、自分のことばかり考えてしまって、親や友達に優しくすることができません。そんな自分が嫌になります」という悩みを語ってくれたメンバーがいます。

名誉会長 心配ないよ。誰だって、そうです。だからこそ、祈って、人間革命するんです。
 題目をあげて、祈れるということは、本当にすごいことなんだ。みんなは、自分の幸福を祈れる。と同時に、ご両親や兄弟、友達をはじめ、周囲の人々の幸せも、みな祈っていけるんだよ。
 心の大きさとは、何だろうか。
 それは、「一人の人のことを、どれだけ思いやれるか」、そのように思いやれる相手が「どれだけいるか」と言っでも良いでしょう。
 友のこと、みんなのことを深く広く祈っていけばいくほど、心は、どんどん広がっていくのです。
 私が出会った世界の一流の識者からは、必ずと言っていいほど、こうした心の大きさを感じました。世界平和を願い、人類のために行動する人は、その心もまた、世界を包み、人類を友とする広がりを持つのです。
 仏法では、「心は工《たくみ》なる画師《えし》の如し」と説かれます。心は素晴らしい画家のように、自在にあらゆるものを描き出すことができる、という意味です。
 若くして妙法を持《たも》った皆さんは、「希望の天才画家」であり、「幸福を創る大芸術家」です。思い描いた通りの自分になれないわけがありません。この心の力を自覚すれば、同じ一日であっても、計り知れない価値を創造し、偉大な未来を創造していけるんです。
      □■□
 ──世界の識者が異口同音に感動されているのは、池田先生のもと、使命に目覚めた創価の友が、自身の力を最大限に発揮して、それぞれの地で“良き市民”として活躍していることです。

名誉会長 みんなのご家族の人間革命の姿は、世界の模範です。
 皆さんも、自身の大いなる夢に向かって思い切り挑戦してほしい。挑戦してみて初めて、自分の心の大きさも、偉大さも分かる。
 日蓮大聖人は、「心」の不思議さを“ケシ粒のような小さな中に入っても縮まることもなければ、虚空(大宇宙)の中に満たしても心が狭すぎるということもない”と御書に仰せです(563㌻)
 どんなに窮屈な環境にいても、わが心は広々として縮こまることはない。反対に、見知らぬ広大な世界に飛び込んでも、心は自由に駆け巡ることができる。
 「心」は自由自在であいり、無限の力がある。その偉大な力を引き出すのが「信心」です。最高の自分自身を引き出す挑戦が「祈り」です。海洋よりも、天空よりも壮大な、無限の力と可能性を開きゆくために、仏法があるんです。
 君よ、大きな心を持つ、世界の指導者たれ!
 あなたよ、豊かな心で友を包む、幸福博土たれ!

 クーベルタンの言葉は鈴木良徳著『続・オリンピック外史』(ベースボール・マガジン社刊)。ユゴーの言葉は『レ・ミゼラブル(1)』 (豊島与志雄訳、岩波文庫刊)。辻昶著『ヴィクトル・ユゴーの生涯』(潮出版社刊)を参考にした。
2013-10-05 : 未来対話 :
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池田国際対話センター設立20周年記念セミナーへのメッセージ

池田国際対話センター設立20周年記念セミナーへのメッセージ  (2013.9.28 アメリカ・ボストン 池田国際対話センター)

 アメリカ・ボストン近郊のマサチューセッツ州ケンブリッジ市に立つ平和研究機関「池田国際対話センター」の設立20周年を記念するセミナーが9月28日午後3時(現地時間)から、同センターで盛大に開催された。これには、来賓としてハーバード大学名誉教授のヌール・ヤーマン博士、中国・清華大学日本研究センターの曲徳林主任、マサチューセッツ大学ボストン校のウィンストン・ラングリー学事長をはじめ、各国・各界の識者約60人が出席。創立者の池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長は祝福のメッセージを贈り、同センターが文化や宗教、学問の分野を超えた対話の舞台となり、新しき“生命のルネサンス”の不滅の光源となりゆくことを念願した。 来賓で賑わう会場の入り口で、池田SGI会長が写した一葉の写真が、静かにその様子を見守っていた。
 1993年9月24日、ハーバード大学で2度目の講演を終えたSGI会長は、同大学の学生寮と、その背景に広がる突き抜けるような青空にレンズを向けた。巡り来る21世紀に人類がたどるべき道を展望しながら──。
 あの日のように美しい青空が広がったセミナー当日、会場に集った参加者の顔ぶれが20年の歴史の重みを物語っていた。
 アメリカ、中国、インド、トルコ、イタリアなど、各国を代表する知性が一堂に会したセミナー。SGI会長が世界を駆け巡り、宗教を超え、文明を超えてつむぎ続けてきた「対話」は今、新しい時代への息吹を生み出している。
 専門分野も違う、宗教も、文化的背景も違う。しかし、SGI会長が訴え続けてきた平和を願い求める心は、あらゆる差異を超えて響き合った。
 「池田国際対話センターは、人々を結ぶ極めて重要な役割を担っています。きょうこの場に集えることは、この上ない喜びです」(デンバー・アイリフ神学校名誉教授のビンセント・ハーディング博士)
 「池田会長が植えられた種が、この場所に見事に咲き誇っている。さらに美しい花を咲かせられるよう、私もますます努力したい」(アメリカ実践哲学協会会長のルー・マリノフ博士)
 人間について、平和について、希望の明日について──セミナーの前も合間も終了後も、出席者は周囲の人々と、時間を惜しむように真剣に議論を重ねていた。
 「文明間の対話を倦むことなく続けられてきた池田SGI会長とセンターの貢献は、特筆すべきものです。昨今の社会状況は、こうした実践がいやまして重要であることを示しています」(デューイ研究センターのラリー・ヒックマン所長)
 その語らいの光景は、「対話」の精神を世界に伝えるセンターが、次なる20年へと飛躍を遂げゆく姿を象徴していた。



池田SGI会長のメッセージ

平和と共生の新時代の創造へ

差異から学べば人生は豊かになる
我らは同じ大地に生きる地球民族の仲間


 一、本日は、各分野を代表される傑出した学識者の先生をはじめ、素晴らしき英知のリーダー方がお集まりくださり、誠に誠にありがとうございます。
 お懐かしい、また忘れ得ぬ多くの友人の皆さま方にご列席をいただき、これほどうれしいことはありません。
 本来であれば、私も馳せ参じて、直接、尽きせぬ感謝をお伝えしたい思いでいっぱいであります。今、私の心も、世界の知性の首都たるボストン近郊のケンブリッジに、皆さまと共にあります。
 20世紀から21世紀への大転換の20年、わがセンターは、「地球市民のネットワークの要たれ」「『文明の対話』の懸け橋たれ」「『生命の世紀』を照らす灯台たれ」との遠大なモットーを掲げて、一歩また一歩と前進をしてまいりました。
 世界の多彩な文化や思想を結び、新たな価値を創造しゆく「対話のセンター」として、教育界・学術界に寄与してこられたのも、ひとえに、ここにおられる諸先生方のご支援・ご協力の賜であり、あらためて厚く御礼を申し上けます。
 また、私が深く信頼してやまない優秀なスタッフをはじめ、常日頃より、センターを温かく見守り、支えてくださっている全ての皆さま方に深謝申し上げます。

人類のために
 一、発展しゆく、わがセンターの姿を、そして、きょうのこの晴れの集いを、ぜひとも、ご覧いただきたかったと思う先哲の一人が、イギリスの歴史家アーノルド・トインビー博士であります。
 40年前(1973年)の5月19日──。
 ロンドンの博士のご自宅にて、2年越しで続けてきた対談の最終日のことを、私は鮮烈に思い起こします。
 ちょうど、この日、ニュースでは、当時のソ連共産党のブレジネフ書記長が西ドイツを訪問し、ブラント首相と会談したことが大きく報じられていました。その話題に及んだ時、トインビー博士は毅然と語られたのであります。
 「政治家同士の対談に比べ、私たちの対談は地味かもしれません。しかし、私たちの語らいは、後世の人類のためのものです。このような対話こそが、永遠の平和の道をつくるのです」と。
 深い信念に満ちた凜乎とした声の響きを、私は忘れることができません。
 対談を終える際、博士は私の手を握りしめながら言われました。
 「私は、対話こそが、世界の諸文明、諸民族、諸宗教の融和に、極めて大きな役割を果たすものと思います。人類全体を結束させていくために、若いあなたは、このような対話を、さらに広げていってください。ロシア人とも、アメリカ人とも、中国人とも……」
 この時、トインビー博士は84歳。私は45歳。
 博士は慈父の如く、若い私に、人類の未来を開く「文明の対話」「民族の対話」「宗教の対話」のバトンを託してくださったのだと感じ取りました。

不信から信頼ヘ
 一、私は「行動」の人間です。博士との約束を果たすためにも、仏法者として、いな一人の民衆代表、青年代表として、東西の冷戦下にあって、中国へ、ソ連へ、新たな対話の旅を開始しました。
 戦争と暴力の20世紀を生きた一人として、私が祈るのは、ただ平和、ただただ世界の平和であります。
 五大州を巡り、敵視から共感へ、憎悪から理解へ、不信から信頼への転換を願い、ひたすらに対話を重ねてきました。
 いかなる国であれ、いかなる立場にあれ、人間は人間です。
 共に「生老病死」という根源的な苦悩に立ち向かいゆく仲間であります。等しく生命の内奥に最極の「善性」を抱いた、かけがえのない宝の存在であります。同じ時代に、平和を願う「母」という大地から生まれ出でた地球民族の一員なのであります。
 胸襟を開いて、率直に語り、誠実に耳を傾けていけば、魂と魂の共鳴音を奏でられないわけがありません。
 心広々と、それぞれの差異から学び合えば、互いの人生をどれほど大きく豊かに高めていくことができるでしょうか。
 対話こそ、平和と共生への価値を創造しゆく源泉であります。この「対話」の持つ偉大なる可能性への確信こそ、わがセンターの理念の柱であり、永遠の原点なのであります。

今こそ憎悪と暴力の連鎖を断て!
断固たる「対話の選択」を


「橋」を架ける
 一、できることならば、きょうの集いにもお越しいただきたかった、もう一人の先哲は、経済学の巨人ジョン・ガルブレイス博士であります。
 20年前の9月、ハーバード大学で、私が「21世紀文明と大乗仏教」と題して講演を行った際にも、ユーモアを交え、誠に温かな講評をしてくださいました。
 博士とは、その後も対談を重ね、「21世紀をどのような時代にしていくべきか」をめぐって、「『殺』ということがなくなる時代」「人々が『この世界で生きていくのが楽しい』と言える時代」というビジョンを語り合ったことが蘇ります。
 生命の尊厳を謳い上げた仏法では、真実の喜びとは、自他共に「智慧」と「慈悲」があることをいうと示されております。
 その喜びの連帯を広げ、「殺」のない、生きていくのが楽しい世界を創りゆく力もまた、「勇気ある対話」でありましょう。
 一、ともあれ、「暴力」か「対話」か──。東西冷戦が終結した後も、世界の各地では、今なお熾烈な紛争が続き、憎悪と暴力の連鎖が続いております。
 だからこそ、私たちは「対話」を決して手放してはなりません。
 断固たる「対話の選択」こそ、「平和の選択」となり、必ずや人類の「生への選択」に通じていくと、私は信じます。
 きょうはうれしいことに、未来を託す若き英才たちも集ってくれています。
 このセンターを舞台に、異なる文化、異なる宗教、異なる学問分野に橋を架けゆく対話が、さらに若々しく、縦横無尽に繰り広げられる新たな10年、20年を思う時、私の胸は高鳴ります。
 そうした対話の一つ一つが、これからの千年紀を生きる人類の汲めども尽きぬ共生の思想の泉となり、新しき生命のルネサンスの希望の光源となりゆくことを、心から念願してやみません。
 最後に、本日、ご列席を賜りました、全ての皆さま方のますますのご健勝とご長寿、そして、ご一家のさらなるご繁栄をお祈りし、私のお祝いのメッセージとさせていただきます。誠に誠に、ありがとうございました。
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