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創価大学卒業式(創価大学=第39回、創価女子短期大学=第27回)へのメッセージ

創価大学卒業式(創価大学=第39回、創価女子短期大学=第27回)へのメッセージ
        (2013.3.21 創価大学記念講堂)

 創価大学の第39回、創価女子短期大学の第27回卒業式が21日、東京・八王子市の創大記念講堂で挙行された。創立者の池田名誉会長はメッセージを寄せ、わが使命の舞台で若き創造的生命を発揮し、充実と歓喜の人生を飾りゆけと念願。卒業生の前途を祝し、記念の句と和歌を贈った。インド・創価池田女子大学のセトゥ・クマナン議長、アメリカ・マサチューセッツ大学ボストン校のウィンストン・ラングリー博士が祝辞を述べ、ドイツ・ライプチヒ大学のバーバラ・ドリンク教授ら来賓が祝福した。

SGI会長のメッセージ

わが使命の舞台で生き生きと貢献を
君の勝利が私の勝利
万朶の桜のごとく健康と友情の花を
貴女の幸福が私の幸福


努力を止めない限り壁は破れる

3指針を贈る
 1.わが生命の力を確信して進め
 2.勇気こそ、すべての勝利の道である
 3.誠実に信頼のチームワークを広げよ

 
一、晴れのご卒業、誠におめでとうございます!
 皆さんの勉学と練磨の春夏秋冬を見守ってきたキャンパスの桜も、例年より早く花を咲かせ始め、きょうは桜とともに忘れ得ぬ卒業式となりました。
 皆、素晴らしい伝統を立派に創り上げてくれました。留学生の皆さんも、本当によく頑張り抜いてくれました。
 わが卒業生の目覚ましい健闘を讃えて、最初に句を贈ります。

 青春の
  勝利の笑顔か
     桜花《さくらばな》

 近年、厳しい経済不況も打ち続きました。また、未曽有の東日本大震災に見舞われました。そうした中で、お子さん方を大学に送り出してくださったご家族の皆様、誠に誠にありがとうございます。
 ここで、わが父、わが母、わが家族へ、最大の感謝を込めて、大拍手をお贈りしたいと思いますが、皆さん、どうだろうか!
 ご来賓の先生方、ご多忙のところ、ようこそお越しくださいました。卒業生のため、真剣に尽力してくださった教職員の方々にも、厚く御礼を申し上げます。
 陰で卒業式を支えてくれている現役生の皆さんも、本当にありがとう!
「自信」を持て
 一、かけがえのない宝の卒業生の門出にあたり、私は3点、はなむけの言葉をお贈りしたい。
 第1に、「わが生命の力を確信して進め」ということです。
 イギリスの大歴史学者トインビー博士と私が、対談の最終章で確認し合った一点があります。
 それは「人間は自分自身の行動によって、事実の上で、生命を尊厳ならしめる以外にない」ということです。
 人間の生命は、いかなる状況でも成長を続けることができる。いかなる苦難からの挑戦にも、断じて応戦し、勝ち越えていける。そして万物と共生し社会と世界を変えていく力を持っています。
 この大いなる力で行動を起こした時に、生命は尊厳の光を放つ。
 これこそ、ここにお迎え申し上げた、高邁な知性のラングリー博士と私が、深く強く共有する信念なのであります(大拍手)。
 ラングリー博士は、創価教育の卒業生が、それぞれの職場や社会で、人間の偉大な可能性を証明し、人々の道標となることを熱く期待してくださっております。大教育者の絶対の信頼であります。
 どうか、皆さんは「自信」を持っていただきたい。「確信」を手放してはならない。
 「自分を信ずる」ことは、「努力を続ける」ということです。「努力を止《や》めない限り必ず壁は破れる」と心に決めて、朗らかに、また粘り強く、未来へ進んでいただきたいのであります。
 一、第2に、「勇気こそ、すべての勝利の道である」と申し上げたい。
 インドの国民的詩人バーラティーは謳いました。
 「恐れなく 恐れなく 恐れなく 何も恐れることはない
 たとえ空が 屋根の上に 落ちようと」
 ここに、ご臨席のクマナン博士が愛誦されている詩であります。
 学園・大学を創立するということは、まさしく命を賭した闘争であります。
 博士は、不屈の勇気を燃え上がらせて、「女性教育」の新たな希望の道を、恐れなく切り開いてこられたのであります。
 博士は、見事に勝たれました(大拍手)。
 一切の勝利の原動力は「勇気」であります。
 わが創価教育の創始者であり、平和の殉教者である牧口常三郎先生は「消極的な善人に甘んじてはならない。進んで積極的に善の行動をなしゆく勇気を持て!」と教え、弟子たちに託されました。
 私が、東西冷戦の時代から、中国やロシアとも、平和・文化・教育の交流の道を開き、さらにまた、文明の衝突が憂慮される国際社会にあって、文明と文明を結ぶ対話を進めてきたのも、師匠への誓いを断固、果たしゆかんとする「勇気」によってであります。
 ともあれ、私は皆さんの創立者として、何があろうと「勇気」の二字で最後は必ず勝つ、という歴史を刻んできたつもりです。
 この「勇気」即「勝利」の道に、胸を張って続いてください。

青年らしく光れ
 一、第3に申し上げたいのは、「誠実に信頼のチームワークを広げよ」ということです。
 本日は、ドイツのライプチヒ大学のバーバラ・ドリンク教授も出席くださっております。私たちの敬愛してやまぬ大文豪ゲーテも学んだ名門大学であります。
 ゲーテは、「どこへ行っても役立つように努めよ。そのときいずこもわが家とおなじ」(登張正實訳「ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代」、 『ゲーテ全集8』 所収、潮出版社)と強調しておりました。
 どんな小さなことでもよい。どんな地味なことでもよい。
 皆さんは、創価の青年らしく、自分の使命の舞台で誠実に貢献を重ね、生き生きと新たな価値を創造しながら、信頼を勝ち取ってください。
 ゲーテは「創造シテイルカギリ、敗レルコトハアリエナイ」(ビーダーマン編・高橋義孝訳 『ゲーテ対話録Ⅳ』 白水社)とも語っていました。
 思うようにいかないことも、多々あるでしょう。
 しかし、若き創造的生命を発揮し、悔しい失敗さえも次の前進への糧と変えて、勝利のチームワークを広げていけばよいのであります。
 一、どうか、万朶の桜の如く、「健康の花」「友情の花」「親孝行の花」「希望の花」「理想の花」を聡明に咲き薫らせ、充実と歓喜の人生の四季を飾っていってください。
 皆さんの勝利が私の勝利です。
 皆さんの幸福が私の幸福です。
 皆さんと私の心は、いつも一緒です。
 私は、愛する皆さんの勝利と幸福を、ひたぶるに祈り続けてまいります。
 これが、私の人生の総仕上げだからであります。その真情を込めて、和歌を贈ります。

 いつまでも
  我は見守り
    味方せむ
  君の前進
    永遠《とわ》に凱歌を

 わが卒業生の前途に大勝利、輝け! と、心から叫んで、私の祝福のメッセージとさせていただきます。
 卒業おめでとう!
 創価の学舎《まなびや》に学んでくれて、ありがとう!(大拍手)
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2013-03-22 : スピーチ・メッセージ等 :
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随筆 我らの勝利の大道 No.100 「3.16」は永遠なり

随筆 我らの勝利の大道 No.100   
            (2013.3.20付)

「3.16」は永遠なり

後継の君よ 広布の誓願に生き抜け!
民衆勝利へ 創価の師子王は走る


 新時代
  導く力の
    王者にと
  君の成長
    天も待つらむ

 3月15日の朝、学会本部・接遇センター前の青年桜が、二輪、咲いた。
 「昨年より14日も早い初開花です! 青年桜も『3・16』55周年を寿ぐかのような勢いです」
 常日頃から丹精込めて手入れをしてくださっている尊き“桜守”のご夫妻から、嬉しい報告を伺った。
 青年桜は風雪を越え、まさに“生涯青春”の息吹を湛えている。来る年来る春、近隣の方々を、そして来館される友を歓待する如く、命を燃やして、爛漫と花を咲かせてくれるのだ。
 今、全国各地で、わが友、わが青年が、尊貴な生命の創価桜を咲き薫らせながら、地域に、社会に、貢献の対話を広げている。
 私の胸には、桜花に包まれた、恩師・戸田城聖先生の会心の笑顔が浮かぶ。
        ◇
 天保11年(1840年)2月13日──つまり新暦の3月16日、埼玉の地に生まれた日本の近代経済の父・渋沢栄一翁は訴えた。
 「青年に理想がなかったならば、青年としての存在の意義をなさない」「元気の横溢しているという事は、青年第一の特色とする所であって、青年の生命とも言い得られるだろう」と。
 青年には、未来がある。
 青年には、希望がある。
 そして──
 青年とは、挑戦者だ。
 青年とは、先駆者だ。
 青年とは、建設者だ。
 いかなる国も団体も、未来の盛衰を決するのは、理想を抱き、元気溌剌と実現しゆく青年である。ゆえに、志高き青年を信じて、徹して励ましを送り続ける限り、永遠に発展がある。

青年が師のもとへ
 55年前の昭和33年(1958年)3月16日──。この日、折伏の大師匠・戸田先生は、青年たちに“広宣流布の模擬試験”ともいうべき式典を挙行してくださった。
 第2代会長として「75万世帯の折伏」の願業は既に達成されていた。だが恩師には、もう一つの誓願があった。それこそ、青年に広宣流布の一切の後事を託しゆくことであった。
 「3・16」は、先生ご自身の総仕上げ、総決算の儀式であったのだ。
 式典の舞台は富士を仰ぐ静岡の天地。先生が逝去される17日前である。
 師匠から弟子ヘ──。
 この大儀式には、法華経に説かれる付嘱の儀式に通ずる意義がある。私は、そう深く心中に期していた。
 仏の滅後末法に、誰が正法を弘めるのか──このテーマのもとに進められる「虚空会の儀式」では、釈尊の呼びかけに応じ、六万恒河沙という膨大な数の「地涌の菩薩」が現れる。
 師匠が待っておられる!──「3・16」の式典も、この一点で青年たちが万難を排して集い合った。
 開催は急きょ決まった。男女青年部には、式典当日の5日前から迅速に結集の連絡が徹底されていった。
 ある友は、貸し切りバスで。ある友は、夜行列車に飛び乗った。
 3月16日、電光石火で、師のもとに馳せ参じた若人の数、6千人──。たとえ身なりは質素であっても、虚空会の会座に雲集した「地涌の菩薩」の如く、皆の心は輝き渡っていた。
 法華経涌出品には、地涌の菩薩の姿を讃え、「一心に精進して無上慧を求む」「昼夜に常に精進す 仏道を求めんが為めの故に」と説かれている。
 ひたすらに精進しゆく、この求道心。まさに、純粋一途な創価の青年たちの姿そのものではないか。
        ◇
 式典当日、戸田先生は、モーニング姿であったが、足元はスリッパ。既に革靴が履けないほど、体は衰弱されていたのである。
 それでも青年のもとへ!
 最後まで青年と共に!
 これが師の心であった。万代のために指揮を執られる大将軍の英姿であった。
 私は、ただ戸田先生の体調だけが心痛であった。
 先生に安心して動いていただけるよう、手作りの「車駕」の製作を進めた。
 念頭にあったのは、あの三国志の「五丈原の戦い」で、病篤き大英雄・諸葛孔明が車に乗って指揮を執った故事である。
 青年部の有志が、私の心を心として、全力で、立派に車駕を作り上げてくれた。
 先生に御覧いただくと、厳しい叱責が飛んだ。
 「大きすぎる。これでは、戦闘の役には立たぬ!」
 冷ややかに笑うだけの先輩幹部もいた。
 けれども、私には、先生のお心が痛いほど、わかった。本当は涙が出るほど喜ばれていたのである。
 だが、それでは訓練にならない。あえて「こんな重いものを担ぐ青年がかわいそうではないか。軽くて、どこへでも飛んでゆけるものが必要なんだ」と言われ、最後まで厳愛で将軍学を教えてくださったのである。
 私がお詫びして、「弟子が真心で作ったものです。どうか、お乗りください」と申し上げると、先生は、にっこり頷いて乗ってくださった。
 式典後にも、「体が良くなったら、あの車駕に乗って全国を回りたいな」と、語られる先生であった。
        ◇
 歴史的な式典で、恩師は烈々と師子吼された。
 「創価学会は、宗教界の王者である!」
 御書には、一切経の王・法華経は「地走る者の王たり師子王のごとし・空飛ぶ者の王たり鷲のごとし」(1310 ㌻)とある。
 まさしく、師の叫びは、この偉大な仏法を行じゆく誇りを胸に、全人類に希望を送る「人間の王者」たれとの大宣言であった。
 そして「不惜身命」「死身弘法」という炎のバトンを託してくださった。
 ただただ「広宣流布の誓願」に生きる、直系の青年に託されたのだ。
 この師匠と共に、生涯、広宣流布へ!──青年たちの顔《かんばせ》は燃え輝いていた。
 午前中、春霞で頂を隠していた富士も、午後2時半、戸田先生が車駕で会場を後にされる時、その堂々たる姿を現していた。
 あの秀麗な富士は、瞼に焼き付いて離れない。
        ◇
 今、福島県の富岡町から、原発事故の後、横浜市に避難されている、今年85歳になる多宝の壮年も、あの日、夜行の鈍行列車に揺られて「3・16」の儀式に駆け付けた一人である。私と同年代であり、往時からよく存じ上げている。
 戸田先生の「学会は宗教界の王者」との叫びを誇りとし、同志と共に東北広布に人生を懸けてきた。
 今も、避難先で苦労している友を手紙で励まし、夫妻で聖教新聞の拡大にも奮闘されている。
 「『3・16』を忘れず、青年の心で戦っています」と語る、意気軒昂な不屈の人間王者である。
 こうした真実の共戦の同志が、私には日本中、世界中にいる。ゆえに、私は最高の幸福者と思っている。
 また彼岸に際し、広布途上に逝いた縁《えにし》深き同志と先祖代々の諸精霊に、懇ろに追善の題目を捧げている。

地涌の力を社会で
 私たちの日々の勤行・唱題には、「虚空会の儀式」に連なりゆく意義がある。
 大聖人は、「是全く日蓮が自作にあらず多宝塔中の大牟尼世尊分身《ふんじん》の諸仏すりかたぎ(摺形木)たる本尊なり」(御書1243ページ)と仰せの如く、御本尊は「虚空会の儀式」が顕されている。
 御本尊への真剣な祈りの中で、広宣流布の誓願を立て、現実社会に飛び込んでいく。その誓いがあるからこそ、「地涌の菩薩」としての限りない力用が湧くのだ。勇気が、そして智慧が漲っていくのだ。
 私が広布を開きます!
 今日はこう戦います!
 必ず勝利に導きます!
 私は、御本尊の前に端座するたびに、御本仏・日蓮大聖人、そして現代に地涌の陣列を呼び出された恩師への誓いを深くしてきた。
 この55年間、毎日が「3・16」である。永遠に決意の日であり、断固と勝利へ出発する日なのだ。
 法華経には、地涌の菩薩の使命が説かれる。
 「太陽と月の光明が諸々の闇を除くことができるように、この人〈仏滅後に法華経をよく持《たも》つ人〉は世間の中で行動して、衆生の闇を滅することができる」
 現代社会には、深い闇が覆っている。だからこそ、大聖人の「太陽の仏法」を実践する我らの出番なのだ。
 後継の創価の師子王よ、走れ! 確信の祈り、勇気の行動、そして正義の声の力で、民衆を、人類を明々と照らし晴らしゆくのだ!

 わが弟子よ
  断固と進め
    不二の道


渋沢栄一の言葉は『経済と道徳』(渋沢翁頌徳会)=現代表記に改めた。
2013-03-21 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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フィリピン 国立ヌエバ・ビスカヤ大学「名誉人文学博士号」授与式への謝辞

フィリピン 国立ヌエバ・ビスカヤ大学「名誉人文学博士号」授与式への謝辞
         (2013.3.15 創価大学本部棟)

 フィリピンの国立ヌエバ・ビスカヤ大学から、創価大学創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉人文学博士号」が贈られた。世界に人間主義の連帯を築いた偉業を讃えるもの。授与式は15日、東京・八王子市の創大本部棟で挙行され、国立ヌエバ・ビスカヤ大学のフロレンティーナ・ドゥムラオ学長、アラセリ・ドマガス学務部長らが出席した。
 「ここで会えてうれしい。私たちの誇りなんです」──創大本部棟に設置されていたホセ・リサールの胸像を見て、ドゥムラオ学長は、ほほ笑んだ。
 リサールは19世紀後半、平和を願い、民衆の世紀を願って、ペンの力で権力の横暴と戦ったフィリピン独立の英雄である。
 「教育の目的には、『平和』が掲げられなければなりません」と語る学長。その信念は幼少期に築かれた。
 貧しい家で生まれ育った学長。学業を断念して働いてきた母は、その苦い経験があるからこそ、生活をやりくりし、学長を学校に送り出してくれた。
 「学んだ分だけ、可能性は広がる。だからあなたには立派に学校を卒業してほしいの」
 母の言葉に学長は誓った。“真面目に生きる人が幸せになれる、安心して暮らせる社会を築こう。それが母への恩返しだ”と。
 ドゥムラオ学長は昨年4月、国立ヌエバ・ビスカヤ大学の学長に就いた。その後、“大学建設の5年計画”を作成。「“平和の文化”の創造」との大学のビジョンのもと、さらなる発展のために心血を注ぎ始めた。
 池田SGI会長のことを知ったのは、この頃である。


ドゥムラオ学長のあいさつ

池田博士は社会正義実現に無私の献身
全学生が仰ぐべき模範の人物


 フィリピン国立ヌエバ・ビスカヤ大学は、社会正義の実現のため、その人生を無私の心で献身的に捧げてこられた池田大作博士に、名誉学位記を授与させていただくことを大変光栄に思います。
 社会変革のために一つの団体をリードしてこられた池田博士の深き慈悲の精神は、本学が社会・教育・精神の開拓を成し遂げた人物に贈る最高の栄誉である名誉学位記を授与させていただくのに余りあるものです。
 池田博士は、その輝かしいご経歴、ご業績においても、本学の全ての学生が手本とすべき模範の人物であります。
 人は、自国の人々に奉仕するだけではなく、人から人へ広がる善、幸福、安寧を育み、万人の奉仕者となるべきでありましょう。
 本学は、“全ての人が他者と限りない調和をつくりだしていく力を持っている”との、教育者・池田博士の揺るぎなきご確信を高く評価し、賞讃申し上げるものです。本学の掲げる理念と深く共鳴する偉大な信念の人物に、しかるべき栄誉を授与させていただくという意味で、最もふさわしいことであります。
 本学は、世界中の異なる様々な信条の懸け橋となってこられた池田博士の勇気に最大の敬意を表します。本学にとりまして、池田大作博士に最高の称号を授与してこられだ幾百もの一流機関に名を連ねるということは、素晴らしい栄誉であります。
 国立ヌエバ・ビスカヤ大学一同、池田博士のご業績の世界的な広がりに感動しております。本学の関係者・学生を代表し、本日の式典開催に尽力いただいた全ての皆さまに心より感謝申し上げます。
 本学は、池田博士ならびに創価大学と、多くの価値ある活動を一緒にさせていただきますことを心から楽しなにしております。この世界をより良き場所へ変えゆく実り多き協力関係を、心より念願いたします。
 池田博士、博士はここに、国立ヌエバ・ビスカヤ大学の同窓の一員となられました。心より、お祝い申し上げます。
 本日は、大変にありがとうございました(大拍手)。

SGI会長の謝辞(代読)

平和を開く「青年の大河」を
フィリピン独立の英雄 ホセ・リサール博士
民衆の未来は学舎《まなびや》の中にある
試練と戦い 知性の光を放て

ヌエバ・ビスカヤ大学の校歌
“智慧こそ真実の宝”
知識と技術を生かすのは人間教育


 一、風光明媚な景勝の天地として名高いヌエバ・ビスカヤ州の州都バヨンボンの丘には、威風も堂々たる平和の大英雄の像が屹立しております。
 私たちが敬愛してやまない、ホセ・リサール博士であります。
 「民衆の未来は学舎の中にあり」との卓見を持たれていた博士の像が、無限の希望と栄光の未来を託すかのように、見守り続けてきたキャンパスこそ、貴・国立ヌエバ・ビスカヤ大学なのであります(大拍手)。
 一、貴大学は、多彩な分野において、社会貢献の卓越した人材を育成され、まさしく新たな未来を力強く創造されております。
 この偉大なる貴大学より、本日、私は光栄にも、「名誉人文学博士号」を賜りました。
 巡り来る3月16日は、私たちにとって「後継」の意義を持つ記念日であります。
 私は、この最高に栄誉ある称号を、貴国をはじめ、世界192カ国・地域のわが後継の創価の青年たちと共に、謹んで拝受させていただきます。
 誠に誠に、ありがとうございます(大拍手)。

不屈の獄中闘争
 一、貴大学の校章に描かれた松明《たいまつ》は、「教育・芸術・科学・技術、そして農業における卓越性」を示し、そこに燃える炎は、「最高峰の大学を目指す探究の心」を表しているとうかがいました。
 また、内側に刻まれた同心円は、大学に貢献する団結を表しています。
 さらに、外側の同心円は、広く民衆に奉仕するための団結であり、さらに世界まで広がりゆく、強く持続可能な連携を表されています。
 私も本日より、平和への探究の炎を一段と燃え上がらせながら、この貴大学の誇り高き民衆貢献の同心円に勇んで連ならせていただきます(大拍手)。
 一、貴大学の淵源の一つは、1916年に設立された農業学校にさかのぼります。
 農業を中心に、何よりも尊い生命を慈しみ、支え、守り、育み、輝かせてこられたこの尊い学舎は、1941年の日本軍の侵攻によって閉鎖を余儀なくされました。
 戦争は、青年を犠牲にし、学びの光を奪い、生命を蹂躙する魔性の権化です。
 教育は、青年を尊敬し、学びの光を贈り、生命を尊厳ならしめる人間性の究極です。
 残酷な戦争のさなか、貴大学を擁する州都バヨンボン出身の言論人であるロイ・ベネット先生も、正義のペンで勇敢に立ち上がられました。
 マニラブリティン紙の編集者であったベネット先生は、戦争に断固反対の論陣を張り、さらには日本軍への協力を拒否したことで、長きにわたって投獄され、非道な拷問を受けております。
 しかし、断じて怯まずに戦い抜き、多くの若き生命に不屈の勇気を広げていかれたのであります。
 同時代の1943年、私たち「創価教育」の創始者である牧口常三郎先生と戸田城聖先生は、日本の軍国主義と対峙して弾圧され、投獄されました。その後、牧口先生は獄死し、後継の戸田先生は、2年間、獄中闘争を貫き通しました。
 そして戦後、戸田先生は、「生命尊厳」の哲理を根底にして、「人間革命」また「地球民族主義」の理念を示し、校舎なき民衆の大学で、私たち青年を薫陶してくださったのであります。
 戸田先生は、貴国をはじめアジアの民衆・青年との深き連帯を、終生、願われておりました。
 私は、貴国の皆さま方と結ばせていただいた、このかけがえのない友情と信頼を、わが師に報恩の心で捧げたいと思っております。
 きょうの式典も、必ずや会心の笑顔で見守ってくださっていると信ずるものであります(大拍手)。

徹して学生第一
 一、貴国の先駆の女性教育者であられた、貴大学の初代学長アボン博士は、「科学の中に芸術を見出し、芸術の中に科学を見出す」との哲学を提唱され、推進されました。
 科学と芸術──この両者を結び合わせていく根源の力とは、いったい何か。
 それこそ、貴大学の校歌に高らかに謳い上げられているのではないでしょうか。
 「芸術と科学の分野で 私たちは真実の宝である智慧を輝かす」──と。
 すなわち「智慧」であります。
 高度な「知識」や最先端の「技術」、さらに膨大な「情報」を、「民衆の幸福と繁栄」のため、そして「地球社会の共生と平和」のため、正しく生かし切り、使いこなしていく源泉は、智慧でありましょう。
 そして、青年の生命が抱ける、この智慧の宝を最大に輝かせておられる大教育者こそ、初代学長アボン博士の精神をそのまま受け継ぎ、貴大学の大発展をリードしてこられたドゥムラオ学長なのであります(大拍手)。
 学長のもと、貴大学は「“卓越した文化”と“平和の文化”を育む最高峰の大学」というビジョンを明確に掲げてこられました。
 わが創価大学の建学の精神とも強く深く響きあっております。
 またドゥムラオ学長の信条も、創大と同じく、徹して「学生第一」であります。
 「学生の皆さんこそが、フィリピンの希望であり、最も大切な存在なのです」と慈母のように励まされながら、一人一人の成長と向上を見守っておられるのであります。
 さらに学長は、常々、愛する学生に、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の「生涯教育」の理念である4つの柱を語りかけておられます。つまり──
 第1に、「知ることを学ぶ」。
 第2に、「為すことを学ぶ」。
 第3に、「共に生きることを学ぶ」。
 そして第4に、「人間として生きることを学ぶ」であります。
 一つ一つが、人間教育にとって永遠の指針であり、常に立ち返るべき学びの原点であります。
 現実の悪戦苦闘の中で苦労を重ねながら、使命と向学の日々を重ねている通信教育部の皆さんや、これから社会に打って出て、労学一体の道を歩んでいく卒業生の皆さん方にも、エールを込めて伝えていきたいと思うのであります。
 一、貴国の文豪ウィルフレッド・ヴィルトゥシオ先生は、自身の小説に登場する若者にこう語らせています。
 「民衆の為に働いているんだということ、これが僕にとっていや我々にとってできる最も尊い仕事なんです」(寺見元恵編訳「マリア」、『フィリピン短編小説珠玉選(1)』所収、井村文化事業社)と。
 私たちは、教育の真髄の理想を分かち合う貴大学の皆さま方と手を携えて、民衆の中で学び、民衆のために働き、民衆と共に勝利の未来を創り開いていこうではありませんか!
 大英雄ホセ・リサール博士は、青年たちに贈った詩の中で、敢然と叫びました。
 「君は、その激しい戦いによって
 君の理性に生命を与えて目覚めさせる。
 そして、非凡なる知性の光を放つ
 輝かしき君の姿は
 強く不滅のものとなる」と。
 この魂の獅子吼を、私は、試練の戦いの中で鍛えゆく、わが愛する後継の青年たちに贈ります。
 終わりに、フィリピンの豊饒なる大地を潤す「人材の大河」「青年の大河」ヌエバ・ビスカヤ大学に、無窮の発展と栄光と勝利あれ! と、心からお祈り申し上げ、私の御礼とさせていただきます。
 マラミン・サラマッポ!(フィリピン語で「誠にありがとうございました」)(大拍手)
2013-03-21 : スピーチ・メッセージ等 :
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バーレーン 「核兵器廃絶への挑戦」展へのメッセージ

バーレーン 「核兵器廃絶への挑戦」展へのメッセージ
  (2013.3.12 バーレーン・マナマ バーレーン国立博物館)

 中東・バーレーンの首都マナマで12日、SGI(創価学会インタナショナル)制作の「核兵器廃絶への挑戦」展が開幕した。これは核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)、バーレーン戦略国際エネルギー研究センター(DERASAT)、国連広報センター湾岸諸国事務所、インタープレスサービス(IPS)との共催によるもの。開幕式は同日、マナマ市内のバーレーン国立博物館で行われ、シェイク・ハーリド・ビン・アハマド・ビン・ムハンマド・アル・ハリーファ外務大臣、ムハンマド・アブドゥルガッファール国王外務担当顧問、在バーレーン日本大使館の角茂樹特命全権大使をはじめ、18カ国・地域の大使館関係者、国連関係者らが出席。池田大作SGI会長がメッセージを寄せた。

 開幕式の当日、美しい青空が広がったマナマ。まばゆく輝く海に臨む式典会場では、各国の大使や国連関係者が、池田SGI会長のメッセージに真剣に耳を傾けていた。
 ──「対話」を通じて広がる理解と共感こそ、「核兵器のない世界」、そしてさらには「恒久的な世界平和」の構築に向けて、迂遠なようであって、最も着実な道のりであると確信します──。
 紹介が終わると同時に万雷の拍手が会場を包んだ。
 展示を見たチュニジアのジネ・アル・アビディン・アル・テラス大使は力を込めた。「素晴らしい内容です。皆が学ぶべき視点があり、説得力があります。このような展示を中東全域で開催していただきたい」
 世界平和に対する深刻な脅威である核兵器の廃絶へ、人類の挑戦は今なお続いている。
 特に中東地域は、2010年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議において、非核兵器地帯化に向けた国際会議の開催が合意されたものの、まだ実現にはいたっていない。「核兵器のない世界」の実現を目指す国際社会が今日、最も関心を寄せている地域の一つである。
 地域内の社会情勢が依然として予断を許さない中、こうした非核兵器地帯化への議論に貢献するために、今回の展示は開催された。
 各パネルは、「人間の安全保障」の観点から、核兵器が持つ問題点を指摘。平和を願う民衆の声を結集し、国際社会に変革を起こしていくことを強く促している。
 これまでSGIではSGI会長のリーダーシップのもと、世界29カ国・地域、230都市以上で同展を開催。各言語に翻訳して巡回しており、アラビア語で9言語目となる。
 中東では今回が初の開催。開幕前から地元メディアが相次いで報道するなど、注目と期待が高まっていた。
 式典参加者の一人は語っていた。「仏教という言葉を聞いたことはあっても、その教えを知る人は多くありません。そうした中で行われた今回の展示会は、人々に仏教団体について良い印象を与えるでしょう。SGIが、その象徴です」
 バーレーン外務省のダーフェル・アル・オムラーン2国間局長は力説する。「この展示のメッセージこそ、今の中東地域に必要とされているものです」
 開幕式では、ハーリド外務大臣がスピーチ。続いて在バーレーン日本大使館の角特命全権大使が、グローバル化が進む現代にあって従来の安全保障概念は時代遅れになっており、人間の安全保障へとシフトすべきであると強調。「暴力の文化」から「平和の文化」への変革という観点から、宗教は大きな役割を果たし得ると述べた。創価学会平和委員会の寺崎議長があいさつした。
 同展はマナマ市内のシーフモールで23日まで行われる。


ハーリド外務大臣のあいさつ


“中東の非核地帯化”の議論に貢献

 バーレーン王国といたしまして、「核兵器廃絶への挑戦」展のオ―プニングにご来場の皆さまをお迎えできることは、大きな喜びであります。
 同展はこれまで世界各国・各地で開催されており、中東地域での初開催をマナマで迎えられることを、誇りに思います。
 バーレーン王国は自国の政策に基づき、核兵器の軍縮・不拡散のための取り組みを支持します。
 日本政府が毎年、国連総会に提出してきた核兵器廃絶を求める決議案も全面的に支持し、賛成票を投じてきました。
 わが国は、核兵器を拡散させようとするいかなる企てにも、懸念の声を上げ続けるものです。
 極東地域における、2月の朝鮮民主主義人民共和国による核実験を、わが国は容認できません。バーレーン王国は2月12日に声明を発表し、同国が完全かつ直ちに国連安保理決議における責任を果たし、朝鮮半島とその周辺における平和と安定の維持に貢献し、国際社会に協力するよう呼び掛けました。
 中東に関しては、わが国はイランの核問題の状況に深刻な懸念を有し、関連する国連安保理決議と国際原子力機関理事会の決議を同国が遵守し、協力することを強く求めています。
 また、イランが平和的で外交的な核問題の解決をめざし、責任ある決定をすることを強く求めています。
 バーレーン王国は、核兵器の問題を人間の安全保障の観点から取り上げ、その廃絶という作業を「平和の文化」の建設の中核に据え、中東の非核地帯化やその他の非大量破壊兵器地帯化を目指す議論に貢献することを目的とした展示の開催に感謝するものです。
 日本の角《すみ》茂樹大使、創価学会平和委員会の寺崎広嗣議長、バーレーン戦略国際エネルギー国際センター(DERASAT)、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)、国連広報センター(UNIC)、インタープレスサービス(IPS)をはじめ、その他の団体の皆さまが、本展をバーレーンの地で開催する機会を提供されたことに、心から感謝いたします。
 多くのバーレーン国民、隣国の皆さまが直接、展示に触れ、この課題の重要性を深く理解し、平和と安定へ共に努力する必要があると理解されることを、強く望むものです。

SGI会長のメッセージ

核時代の転換へ 対話の力を信じよ
「千夜一夜物語」の言葉
剣よりも強いものは「人間の舌」

 古来、「アラビア海の真珠」と讃えられてきた美しき島国、ここバーレーンにおきまして、「核兵器廃絶への挑戦」展が開催されますことを、私はこの上ない喜びとするものです。
 この展示は、これまで世界29カ国・地域で行ってきましたが、中東では初の開催となります。
 同展にご理解を賜ったご関係の皆さまに、世界192カ国・地域のSGI(創価学会インタナショナル)メンバーを代表し、心からの感謝を申し上げます。
 豊かな海に囲まれたここバーレーンの地は、古くから何世紀にもわたって自由貿易の拠点として繁栄を続ける一方、さまざまな文明と活発な交流を広げてきた歴史を誇り、現在も、GCC(湾岸協力会議)諸国をつなぐ要の存在として重要な役割を果たしておられることは、つとに有名であります。
 地理学にも造詣が深く、20世紀初頭に『人生地理学』を著した私ども創価学会の牧口初代会長は、こうした海洋国が持つ精神的気風に着目し、海を他の国々との間を隔てる“壁”とみなすのではなく、他の国々との間をつなぐ“道”であると捉えて、世界に「友情の道」「調和の道」「平和の道」を開いていく気風を育むことが重専になる、と訴えておりました。
 グローバル化が進む現代にあって、世界の国々の間を隔て、分断化しているのは、それまでの時代で大きな意味を持っていた地理的な障壁ではなく、むしろ核兵器に代表されるような軍事の論理であるといえましょう。
 一方で、環境破壊の問題に象徴されるように、もはや一国の努力だけでは十分な解決が望めないような、地球的問題群が山積する時代を迎えております。
 その意味で、私たち人類は、脅威と脅威が角突き合わせ、互いの不安や恐怖をエスカレートさせていく核時代の袋小路から脱却して、環境破壊をはじめとする“共通の課題”を解決するために、一致協力して行動する「グローバルな連帯」を築くべき時を迎えているのであります。
 国連憲章の第26条では、「世界の人的及び経済的資源を軍備のために転用することを最も少くして国際の平和及び安全の確立及び維持を促進する」ことが謳われているにもかかわらず、核兵器に関する年間予算だけでも、世界全体で1050億ドルにも上る莫大な資金が費やされています。
 これらの資金が、環境や貧困をはじめとする地球的問題群を解決するために充当されていく流れをつくることができれば、どれだけ世界の多くの人々の生命と尊厳が守られることになるか、計り知れません。
 そうした取り組みに資源や資金を投入するのではなく、殺戮や破壊のために投入し続ける「非人道的」な事態を、転換しなくてはならないのです。
 今回の展示は、こうした核兵器にまつわる問題を今一度見つめ直し、核時代を乗り越えるための「グローバルな連帯」を築くことを目指したものです。
 そして、展示を見た人同士で、また展示を見た人が周囲の人々との間で、“核兵器と自分たちの生活がどのように関わっているのか”“なぜ核兵器を廃絶しなければならないのか”といったことについて、語り合ってもらうことを主眼に置いています。
 「対話」を通じて広がる理解と共感こそ、「核兵器のない世界」、そしてさらには「恒久的な世界平和」の構築に向けて、迂遠なようであって、最も着実な道のりであると確信しているからであります。
 昨年11月、ここバーレーン国立博物館の隣に、『千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)』をテーマにした国立劇場がオープンしたと伺いました。
 中東地域で最大規模を誇る劇場の誕生を心よりお喜び申し上げる次第ですが、この『干夜一夜物語』の中で、深く印象に残っている場面があります。
 それは、「剣よりも鋭いものは何か?」と問いかけた高慢な学者に対し、聡明な乙女が「人間の舌」と答えた場面です。
 対話の力で、道は必ず開けます。私自身、そのことを信念として、これまで世界中の指導者や識者の方々と対話を重ねてまいりました。
 このたび、バーレーンの地で展示会が開催できたことを、最大の喜びとしながら、これからも核兵器廃絶のために、志を同じくする世界の人々とさらに力を合わせて、対話を通じた「グローバルな連帯」の形成に全力で取り組んでいきたいと、決意を新たにするものであります。
 ご承知のように、2010年5月に行われた核拡散防止条約(NPT)再検討会議では、「中東非大量破壊兵器地帯化に関する国際会議」の開催が合意されました。
 今回の展示が、その実現に向けた環境づくりを進める上でも、何らかの一助になればと強く念願するものであります。
 結びに、ご臨席の皆さま方のご健勝とともに、関係諸団体、また貴国のますますの発屏を念願して、私のメッセージとさせていただきます。
2013-03-21 : スピーチ・メッセージ等 :
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池田大作平和思想研究国際フォーラムへのメッセージ

池田大作平和思想研究国際フォーラムへのメッセージ
        (2013.3.2 台湾 中国文化大学)

 台湾の中国文化大学で2日、同大学「池田大作研究センター」の発足10周年を記念する「池田大作平和思想研究国際フォーラム」(主催=同センター、創価大学)が開催された。中国文化大学の「創立記念日」を祝う行事の一環でもあるフォーラムには、台湾をはじめ、中国大陸、アメリカ、フィリピン、日本の42大学・機関から約50人の学者が参加。池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長はメッセージを寄せ、共に「平和と教育と文化の連帯を広げ、地球文明の新しき地平」を切り開きゆくことを念願した。席上、同大学からSGI会長に対し、学術交流への功績をたたえる「感謝状」が贈られた。

SGI会長のメッセージ

生命尊厳の対話の大潮流を
人間革命とは社会変革の挑戦


フィリピンのリサール博士
勇気ある者のみが知を受け継ぐことができる

 一、このたびは、輝かしい貴・中国文化大学の創立記念行事の一環として、「平和思想研究国際フォーラム」を、かくも盛大に開催してくださり、心より感謝申し上げます。
 主催していただく貴研究センターが発足されてより、本年で10周年を迎えられます。
 これまで、創価教育学の創始者・牧口常三郎初代会長の『創価教育学体系』、また張鏡湖理事長と私の対談集『教育と文化の王道』など、多くの書籍の翻訳・出版の労もとっていただき、人間教育の未来を展望する貴重な研究フォーラムの開催を重ねてくださっております。
 この場をお借りして、私は、敬愛してやまない貴研究センターの李彦良《りげんりょう》所長、そして林彩梅《りんさいばい》前所長はじめ、研究者の皆様方に、心からの御礼を申し上げます。誠に誠に、ありがとうございます(大拍手)。
 一、私自身、貴大学の名誉ある一員として、不世出の人間教育者であられた創立者・張其昀《ちょうきいん》先生の精神を学び、わが愛する青年たちにも語り継いでまいりました。
 張鏡湖理事長から直接、伺った、張其昀先生の深遠な教育哲学と、その不撓不屈の信念は、私たちの心に刻まれて離れることはありません。
 大学の建設とは、文字通り死闘であります。貴大学の草創期、苦難の連続の中にあって、張其昀先生が常々、自分はどうなろうと構わない。学生たちが向学に励んでくれれば、それが何よりの喜びであると述懐されていたことも、胸に迫ります。
 張先生は、教育に尽くし、民衆に奉仕するご自身の覚悟を、「『無我』にして初めて、『無私』たりえ、『無私』にして初めて、『無畏』たりえる。大学教育の最も貴ぶべきことは、この『大無畏』の精神である」とも語られております。
 その最晩年、病に伏されてなお、「窓から大学が見える病室にしてほしい」と願われ、貴大学のキャンパスを見守り続けておられたことにも、私は感涙を禁じ得ません。
 目覚ましい大発展を遂げられている貴大学で、世界各地の知性の皆様方が一堂に会し、人類の未来のために、有意義な学術交流が行われることを、張其昀先生も、さぞかし喜び、祝福してくださっているに違いない。そう思いを馳せるのは、私一人ではないでありましょう。

生死を見つめて
 一、本日のフォーラムでは、「21世紀への対話」のテーマのもと、「平和」「文化」「教育」「生命尊厳と心の復興」の各分科会で、活発な討議が行われると伺っております。
 「21世紀への対話」といえば、イギリスの大歴史家トインビー博士と共に精魂を傾けた、人類文明の未来をめぐる対談集の日本語版のタイトルでもありました。
 思えば、トインビー博士と私が、2年越し40時間に及ぶ対談を終えたのは、今から40年前の1973年のことでありました。
 初めて、ロンドンの博士のご自宅のアパートに伺った日、ご夫妻は、慈父悲母のように、エレベーターを降りた私どもを笑顔で迎え、家の隅々まで温かく案内してくださいました。
 対談を進めた応接間の隣の書斎には、写真立てが十数枚ほど立てかけられていました。それは、第1次世界大戦で亡くなられた、博士のオックスフォード大学時代の友人たちの写真でありました。
 博士は、常に「生死《しょうじ》」という人間の根本の苦悩に、真摯に誠実に向き合われ、生命とは何かを探究し、思索しておられました。
 対談の結びに、博士は、「人間は、自分の死後に何か起ころうとしているかに、思いをいたすことが大事である」との哲学者ラッセルの言葉を私に贈ってくださり、しみじみと語られました。
 「つまり、我々は、できるかぎり遠い先のことを考えて、人生を構想していくべきだということです」と。
 私たちは、「生と死」そして「生命の尊厳」という最も普遍的な次元に立ち返ってこそ、人生や社会の諸問題の本質に迫り、平和と共生の未来を展望できることを、あらためて確認し合ったのであります。

現在の行為が未来をつくる

 一、仏法では、生命は永遠であり、生死は不二であると説かれます。
 死後の世界に、人間の生命に何か起こるのか。釈尊の答えは「業相続《ごうそうぞく》」でした。
 仏典に、「過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」とあるように、現在は過去の行為の結果であり、現在の行為が未来の結果をつくる。身《しん》と口《く》と意《い》にわたる行為、すなわち業の連続が、生死を超えて続いていくと見るのです。
 この宿業論について、トインビー博士と論じ合った折、博士から鋭く「宿業は、変えることができるか、いなか」と質問されたことがあります。
 私は、「因果は瞬間瞬間に動いていく。常に、自身の宿命転換、社会変革へめ強い生命力を最大限に引き出していけるのが、人間革命の哲理です」と申し上げました。
 博士が、「イエス! イエス!」と目を輝かせながら、頷いてくださったことが、昨日のように思い起こされます。
 「人間革命」とは、時間軸においては永遠性、空間軸においては宇宙大という広がりを持った一人の人間生命の無限の可能性を信じ、自他共に解き放ちながら、漸進的に現実社会を変革していく挑戦であります。
 それは、我ら中国文化大学の創立者・張其昀先生のヒューマニズムの思想とも、深く通底しております。
 先生は、「中国文化」の中心的な思想を、ただ一文字で総括するならば、それは「仁《じん》」であると喝破されておりました。
 「仁を識ることの意義は、具体的にいうならば、すなわち、人間性を発揮し、人権を擁護し、人格を発揚し、人間の力を発展させることにある」とは、張其昀先生の明快なる洞察であります。
 私たちの後に続く青年たちが、その若き生命を思う存分に光り輝かせながら、「人間性」と「人権」と「人間の力」を共々に強め、高めてくれる。ここにこそ、21世紀に人類が「心の復興」を果たしていく希望の王道があるといってよいでありましょう。
 一、張其昀先生は、この「中道」に立つ中国伝統の思想が、世界の新文化創造に大いなる役割を果たすとも達観されておりました。
 トインビー博士もまた、人類の平和的統合に東アジアが重責を担うことを期待されていたのであります。
 今まさに、環太平洋の時代が到来し始めております。
 この環太平洋の大海原を、私たちは何としても、荒れ狂う「紛争の海」ではなくして、「平和の海」「共生の海」「創造の海」へと安定させていかねばなりません。その意味からも、未来を担う世界市民たちを育み、結び合う大学間の交流は、いやまして重要になっております。
 アジアが世界に誇る19世紀フィリピンの大英雄ホセ・リサール博士は叫びました。「知は、人類の遺産である。しかし、勇気ある者のみが、それを受け継ぐことができるのだ」と。
 きょう、ここに集われた先生方こそ、文明の対話の潮流を起こし、平和創出の大いなる原動力になられる知性の勇者であられると私は確信してやみません。私も、ますます元気に、敬愛する皆様方から学ばせていただきながら、平和と教育と文化の連帯を広げ、地球文明の新しき地平をご一緒に切り開いていく決心であります。
 結びに、心から尊敬申し上げる皆様方のご健勝とご一家の繁栄、そして皆様方が所属される教育・研究機関の永遠無窮の発展と栄光をお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます(大拍手)。
2013-03-21 : スピーチ・メッセージ等 :
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随筆 我らの勝利の大道 No.97/98 福光 燦たる東北

随筆 我らの勝利の大道 No.97/98   
            (2013.3.11/13付)

福光 燦たる東北
 
仰ぎ見よ! 凱歌の人々の底力

「心の財」抱きて常楽我浄の旅を!

目の前の一人を大切に! 今できる行動を真剣に!

 初めに、この度の北日本の暴風雪に対して、心よりお見舞いを申し上げます。
 例年にない厳しい風雪が続いていますが、どうか、安全第一、健康第一でと、題目を送っております。
        ◇
 福光の
  希望を放ちて
    東北城
  負けるな 勝ち抜け
    万朶の功徳を

 今月3日、福島の天地を中心に、「新生・東北総会」の意義を込めて、本部幹部会のメーン行事が意気軒昂に開催された。
 この日を楽しみに待っておられた東北の皆様と同じ心で、全国の母たち、同志たちも、真剣に大成功を祈念してくれていた。
 冬から春へ、新しき東北の世紀を開く青年の躍動!
 私も大好きな東北の歌「青葉の誓い」の歌声!
 そして、福島と結ばれた、強き絆の宮城、岩手、青森、秋田、山形の各会館には、不撓不屈の民衆王者たちが「東北は一つ」と、勇み集われた。
 仰ぎ見よ! 日本第一の聖教拡大の歴史を築かれた東北の父母のスクラムを!
 誠実な対話と勇気の弘教の天晴れな金字塔を打ち立てた東北の若き連帯を!
 東日本大震災から2年。あれほどの苦難に遭いながら、東北の「凱歌の人々」は断じて屈しなかった。
 誇り高き「人間の勝利の道」「生命の尊厳の道」を歩み続けてくださった。
 一番苦労した人が、一番幸福になる。そして不滅の勝利の喜びを味わい、誰よりも希望の福光を放つ権利と使命があるのだ。
 私は「万歳! 万歳!」と叫びながら、東北健児を抱きしめ、みちのくの誉れの家族と固い握手を交わす思いであった。
 私の胸には、熱い感動と感涙が込み上げてくる。
 これが、東北の底力だ!
 これが、わが創価の師弟の威風堂々の行進だ!
 これが、人類史に赫々と輝き渡る「人間革命」の大連帯だ!──と。
        ◇
 「熱望の燃える火で 燈《あか》りをつけよう!……闇のなかで むなしく時を過ごしてはならない。おまえの生命で 愛の燈火《ランプ》に灯をともすのだ」
 インドの詩聖タゴールは、名詩『ギタンジャリ』で、こう詠った。
 関東大震災の翌年の1924年には、3度目の来日を果たし、復興への努力にエールを贈ってくれた。
 タゴールは語っている。
 「われわれが重要とみなすのは、人間の善性の真性《まこと》である」
 わが愛する東北の同志は、自ら被災しながらも、究極の善性を発揮し、苦悩に沈む「一人」のために、どれほど尽くし抜いてこられたことか。どれほど、無数の励ましの灯をともしてこられたことか。
 その崇高な行動を、三世十方の仏菩薩が、御本仏・日蓮大聖人が、全て御照覧であることは間違いない。
 この方々こそ、永遠に、創価の鑑となり、人類の模範となって、未来を照らしていくのだ。

希望の種を皆様が

 東日本大震災以後、私たちは、世界の知性から数々の真心のお見舞いの言葉を頂戴した。あらためて感謝を申し上げたい。
 米国のエマソン協会のワイダー元会長は、東北の友を熱く讃えておられる。
 「あの大震災を経験された東北の皆様ほど、励ましの大切さを実感されている方はいないでしょう。皆様こそ、地球の未来に、希望の種を植えているのです」
 ブラジルが誇る音楽家ビエイラ氏からも、勇気のメッセージをいただいた。
 「全国各地から、人間主義に基づく全精魂こもるエンカレッジ(励まし)が、すさまじい勢いで東北地方へ発信され、人びとの苦難を克服させる“勇気のヒューマンエネルギー”の光として、一人ひとりの心を照らしました」
 さらに、中国教育学会の顧明遠会長は、「多難興邦《たなんこうほう》」という言葉で、宮城県の女性教育者を直接、励ましてくださった。国土が多事多難であるほど、人びとは奮起して国土に興隆をもたらすことができる、という中国の金言である。
 まさに、この2年間の激闘は、世界が瞠目し、世界の良識と心を通わせながらの復興の歩みであったといってよい。

よくぞ生き抜いて
 東日本大震災という未曽有の大災害が奪っていったものは、この宇宙の全ての宝に匹敵するほど、尊いものばかりであった。
 想像を絶する多くの方々が犠牲になられた。愛してやまない家族、強い絆で結ばれた同志や友人、そして懐かしく麗しき郷土……、取り戻せるものなら、取り戻したいと、誰もが願わずにいられない。
 震災の直後、私は胸をかきむしられる悲痛の念を堪《こら》えながら、被災地の同志に、仏法の厳たる法理の上から、“心の財《たから》は絶対に壊されない!”と申し上げさせていただいた。
 今も、私は思う。
 よくぞ、今日《きょう》まで生き抜いてくださった。よくぞ、歯を食いしばって頑張り抜いてくださった、と。
 こうして生きて、生き抜いている──それ自体が、あまりにも尊く、不思議な使命の方々であられる。
 亡くなられた方も、皆様方が生きておられるからこそ、生死を超えて、皆様方の胸中で、共に生きていくことができるのだ。
 日蓮大聖人は厳然と仰せである。
 ──自分についても他人についても、その生死はわからないけれども、重々に心して、あなたの御臨終の際、今世の生を終えた後には、日蓮が必ず迎えにまいるであろう──と(御書1558ページ、通解)。
 大聖人は、誉れ高く生き抜いた一人ひとりを、そして亡くなられた尊き同志たちを、御本仏の慈眼で見守ってくださっている。一人ももれなく断固と擁護してくださっている。
 生も、死も、大聖人と御一緒に!──これが、永遠不滅の妙法を持《たも》つ、我らの常楽我浄の旅なのである。
        ◇
 広宣流布とは、特別な「大きなこと」をすることではない。今の自分にできる「小さなこと」を、地道に粘り強く一つ一つ行っていくことである。
 目の前の「一人」に同苦し、励ます。今できる「一つ」の行動に、誠実に、張り切って取り組む──それは、誰もが直ちに実践できることなのだ。

わが使命をここで
 福島県の浪江町から干葉県に避難されている婦人部の友がおられる。原発事故によって、家族と離れ離れになり、娘さんとの2人暮らしになった。
 不慣れな環境のなかで、言うに言われぬ孤独を抱えながらも、このお母さんは「同じように苦しむ人のために何かできないか」と、千葉へ避難している同郷の方々に呼びかけて、十数人のささやかなお茶飲みの催しを行った。
 その後も、お会いした方々のもとへ足を運んでは、悩みを聞き、寄り添い続けている。
 「大したことは何もできないんですけど」と言われながら、自分にできる取り組みを見つけ出して、全力を尽くしておられる。そこから、一人また一人と、元気を蘇らせ、希望の挑戦が連鎖している。
 先行きが見えないなかにありながらも、このお母さんは毅然と語っていた。
 「この地を自分の使命の場所と決めて、思う存分、楽しく頑張りたい! 『今』という時を精いっぱい、輝かせていきます!」と。
 頭《こうべ》を上げて胸を張る、この地涌の賢者たちの「心の財」にまさる輝きが、いずこにあろうか。

勇気凜々と前へ
 750年前の弘長3年(1263年)3月にお認《したた》めとも伝えられる「持妙法華問答抄」には、仰せである。
 「寂光の都ならずは何《いず》くも皆苦なるべし本覚の栖《すみか》を離れて何事か楽《たのし》みなるべき」(同467ページ)
 苦悩の渦巻く悪世の社会である。しかし、この現実の場所を離れて、仏の国土はどこにもない。
 ゆえに、日々どこまでも題目を唱え抜きながら、自らの生命の仏界を涌現し、勇気凜々と眼前の環境を切り開いていくのだ。
 希望の方へ、成長の方へ、団結の方へ、さらに勝利の方へ、変えていくのだ。
 そして人間の一念の偉大さを、「今ここ」で、断固と証明していくのである。
        ◇
 幾度も東北に足を運び、苦楽を分かち合ってきた婦人部のリーダーが、感動を込めて報告してくれた。
 ──最愛の長女と実母、祖母の3人を大津波で失った悲しみから気丈に立ち上がってきた、福島・相馬のお母さんがおられる。
 女子部の乙女たちを我が娘の如く慈しみ、多宝の先輩方を我が母、我が祖母の如く守りながら、健気に戦い抜いて、今回の本部幹部会・東北総会を迎えられた。
 その心境を、こう語っておられたというのである。
 「大震災の後、ここ福島で、このような会合が行われるようになるとは、夢にも想像できませんでした。しかし、それが2年で見事に実現しました。
 だから、私たちは、これからも、今は想像できないくらい、もっともっと幸福になれると確信できます。いえ、必ず皆で幸福になります!」と──。
 そうだ! その通りだ!
 私が共に対談集を発刊したブラジルの天文学者モウラン博士の言葉が蘇る。
 「私の夢は、絶望や闇から立ち上がる人間の魂や精神が、空で最も明るく輝くシリウスのように、最も強く輝いてほしいということです。そうすることによって、私たちの地球という世界が、今とは違ったものになるかもしれないからです」と。
 この東北総会を「新生」の原点として、私たちは、いやまして一人ひとりが最も明るい「生命尊厳の宝塔」として輝き、地域に、社会に、世界に、未来に、広大無辺な福光を燦々と贈っていくのだ。

 この一生
  東北家族と
     総仕上げ


 タゴールの最初の言葉は『ギタンジャリ』(第三文明社)、2つ目は『人間の宗教』(同)から、いずれも森本達雄訳。

三世に輝く生命の幸福王者

新生の春 人間革命の希望の春へ!
創価家族の絆も強く 一歩また一歩と


 生命は
  三世にわたる
     旅なれば
  幸福王者と
   晴れて生まれむ

 東日本大震災から満2年に際し、犠牲になられた、全ての方々のご冥福を祈り、全国・全世界の同志と共々に、懇ろに追善回向の勤行・唱題を捧げさせていただいた。
 さらに、被災なされた。全ての皆様方の安穏を願い、ひたぶるに題目を送らせていただいている。
 「総勘文抄」には、三世の諸仏に包まれ、諸天善神に護られた生命は、亡くなっても「滞りなく最高の寂光世界(仏界)への往生を遂げ、たちまちのうちに、九界の生死の夢のなか、すなわち、人の世に帰って来る」(御書574ページ、通解)と仰せである。
 この御聖訓に照らして、亡くなられたご家族も、同志の方々も、題目の光に満ちて、必ずや広宣流布の陣列に、幸福の王者として舞い戻ってこられることを、私は深く確信する。

儀典部の尊き使命
 この場をお借りして、私は、全国の儀典部の同志に、満腔の御礼を申し上げたい。
 葬儀(友人葬・家族葬)や法事(年忌法要等)など様々な儀典において、皆様方の存在が、どれほど大切か、どれほど有り難いか、計り知れない。
 儀典部の皆様方の誠実で真心こもる姿に、ご家族、ご親族から、また、ご友人や地域の方々からも、深い深い信頼と感謝の声が寄せられている。
 日蓮大聖人は、できることならば御自身で足を運ばれて、亡くなられた門下の墓前で、自我偈を読誦して差し上げたいとの御真情を記《しる》してもおられる。
 その御心を体した儀典部の皆様方の献身は、尊き「仏事」、まさに「仏の仕事」なのである。
 仏法の人間主義といっても、突き詰めれば「人の振舞」(御書1174ページ)のなかにこそ躍動する。
 強盛なる信心と聡明なる心配りが相俟って、仏縁が結ばれる。内外を問わず、三世永遠の妙法に連なり、絶対の安心・安穏の世界に入ることができるのだ。
 我ら創価の儀典は、今日の時代の要請に応える最先端でもある。儀典部の皆様方の清々しき貢献とともに、身近な地域共同体の麗しい人間の絆が、ますます強まり、広がっていくことを、私は祈りたい。

全ては「一人」から
 作家の徳冨蘆花は「一は無窮の始ぞや」と言った。
 全ては「一」から始まる。「一」には無限の可能性が秘められている。
 象徴的にいえば、「辛《しん》(つらい)」という字も、「一」を加えれば「幸《こう》(しあわせ)」に変わる。
 「もし私が一人の生命の苦しみをやわらげ/一人の苦痛をさますことができるなら/気を失った駒鳥《こまどり》を/巣にもどすことができるなら/私の生きるのは無駄ではない」
 これは米国の詩人エミリ・ディキンスンが詠った、私も大好きな詩である。
 どこまでも「一人」を大切にし、誠実に、苦悩の友の命を希望の光で照らしゆく東北の同志こそ、偉大な「福光の英雄」なのである。
        ◇
 東北が一つになって、共に生き、共に進むことを約し合うため、毎月11日を「福光・前進の日」に定められたと伺った。
 あまりにも重い現実を眼前に、「前進」という言葉自体が負担に感じられる時もあるだろう。
 だが、それでも、あえて自身に「一歩前進」と言い聞かせながら、前へ踏み出し続けている父たち母たちを、私は知っている。片時も忘れたことはない。
 「誓いとは、前進への秘訣である」と、非暴力の行進を貫き通したマハトマ・ガンジーは語っている。
 これまでも、秋田の友は、月々の11日に「負げでらんね」との思いを込めて、幾度となく、真剣な祈りを捧げ、被災した友に熱いエールを送ってこられた。大雪にも怯まず、集い合った日もあるという。
 阪神・淡路大震災を乗り越えてきた兵庫県西宮市のある地区の同志は、聖教新聞で、岩手県の陸前高田市にも、同じ名前を冠した地区があることを知った。それをきっかけに連携を取り、心通う交流を重ね、兄弟姉妹のように、励まし合ってこられたという。
 東日本大震災で甚大な被害を受けた千葉県や茨城県はじめ関東の同志たちも、言い知れぬ艱難を堪《こら》えながら、深き大きな連帯の心で、東北と一体不二で復興の歩みを進めてこられた。

その人の歩幅で
 私たちは、「信心」という、最も強く、最も美しい人間の絆で結ばれた「創価家族」である。
 大聖人は、「(衆生を救う)慈悲の極理は唯法華経にのみとどまれり」(御書9ページ)と仰せである。
 創価家族の励ましの交流には、この慈悲の精神が生き生きと脈打っている。
 だからこそ、決して焦らなくともいい。前を見て、今を生き抜くこと、今を歩むこと、それ自体が尊く、偉大なことなのだ。
 一人ひとり、自分の歩幅がある。その歩みの傍らには、広宣の同志が、いつもいてくれる。共に歩み、声をかけ、一緒に涙を流してくれる。私も厳然と祈り、見守り続けている。
        ◇
 春が巡ってくる。希望の春の足音が聞こえてくる。
 私は、大震災が発生した年(2011年)の9月から11月にかけて、小説『新・人間革命』に「福光」の章の連載を続けた。
 私は幾多の広布の歴史を刻んできた福島、東北を、そして健気にして勇敢な、縁深き同志を思いながら、第1回の冒頭に綴った。
 「春を告げよう!
 新生の春を告げよう」
 「民衆の凱歌轟く、勝利の春を告げよう!」と。
 来る年来る年、厳冬を耐え抜き、苦難の風雪を乗り越えようと、逞しく立ち上がる民衆の輪が広がるところ、笑顔輝く「福光の春」は必ず訪れる。

共々に「この道」を
 日蓮大聖人は、試練と闘い抜いた健気な母の報告を聞かれて、仰せになられた。
 「春のはじめ御喜び花のごとくひら(開)け……」(御書1575ページ)と。
 それは、夫を亡くし、16歳の我が子を失って、その悲しみの淵から立ち上がってきた、南条時光のお母さんへの御文である。
 厳しき宿命の冬を勝ち越え、どこまでも、どこまでも、広布のために師弟の道を歩み抜く「この道」こそ、東北の母たちの「人間勝利の春への道」なのだ。

生き抜く姿に光が
 福島の地で生きる、一人の壮年は語っておられた。
 「(震災や原発事故の記憶の)風化を防ぐといっても、防戦一方では無理です。風化は、現地からの発信力が弱くなった時にも進む。最も大事な発信は、私たち一人ひとりの生きざまではないでしょうか」と。
 この「人間王者」の雄姿を見よ! 今月、「壮年部結成の月」を迎えた、不屈の創価の黄金柱たちの「人間革命」は、勇気と希望の何よりの光源なのだ。
 どこにいても、誰であろうとも、それぞれに可能な復興への一歩がある。人間革命の偉大な道がある。
 戸田城聖先生は、誰もが絶望に打ちひしがれていた敗戦の日本に一人立って、弟子たちを励まされた。
 「5年、7年、10年と信仰を続けていくうちには、必ずや人間革命でき、よくもあんなに立派になったものと言われるだろう」
 軍部政府による2年間の投獄という法難を堪え忍ばれた師の結論は、一人の人間における偉大な人間革命こそ、一切の苦難を乗り越える真の「福光」だということにほかならない。
 英国の大歴史家トインビー博士は、私に語られた。
 「新しい文明を生み出し、それを支えていくべき未来の宗教というものは、人類の生存をいま深刻に脅かしている諸悪と対決し、これらを克服する力を、人類に与えるものでなければならない」
 今ほど「人間革命」の光──共に強く賢く生きる力を、人類に贈る哲理が渇望されている時はない。
 御書には記されている。
 「一度《ひとたび》妙法蓮華経と唱うれば一切の仏・一切の法・一切の菩薩・一切の声聞・一切の梵王・帝釈・閻魔・法王・日月・衆星・天神・地神・乃至地獄・餓鬼・畜生・修羅・人天・一切衆生の心中の仏性を唯一音《いちおん》に喚び顕し奉る功徳・無量無辺なり」(557ページ)
 妙法は、ありとあらゆる人びとから、そして、ありとあらゆる環境から、仏性を呼び起こし、一切を蘇生せしめていく音律である。

総仕上げを頼む!
 今、東北青年部が父母《ちちはは》たちと一体で推進する真剣な弘教によって、この妙法を唱える地涌の若人が着実に増えていることは、何と大いなる希望であろうか。
 また本年秋、宮城の石巻文化会館で、新時代第1回「世界農漁村青年会議」を開催するという嬉しいニュースも発表された。
 現代を、そして未来を開きゆく人類の指標は、東北の皆様方の不屈なる価値創造の一日一日にあるのだ。
 東北の春! それは全国の同志の春である。
 そして、全世界192カ国・地域のSGI(創価学会インタナショナル)の友へ、限りない力と喜びを贈る地涌の凱歌である。
 どんなに苦しみに乾いた土であっても、励ましの水が注がれ、地中の水が涸れさえしなければ、必ず根は栄え、必ず花は咲く。
 「各各《おのおの》思い切り給へ此の身を法華経にかうるは石に金《こがね》をかへ」(御書910ページ)と、蓮祖大聖人は教えてくださっている。
 この仰せのままに、忍耐と勇気の東北の英雄たちは、不惜身命の心で生き抜いてこられた。一歩も引かずに勝ち抜いてこられた。
 この崇高なる一生成仏の修行は、我らの生命を根底から劇的に革命し、金剛不壊の燦然たる「宝塔」へと輝かせていくことは間違いない。
 これが、創価学会だ。
 これが、創価の団結だ。
 これが、師弟の強さだ。
 私は、東北の友を絶対に信ずる。苦楽を分かち合う共戦の同志として、未来永遠に離れることはない。
 君よ、あなたよ!
 わが最愛の青年たちよ!
 久遠の縁《えにし》を今世で結び、そして来世にも結びゆく誉れの弟子たちよ!
 元初の太陽を、共に生命に燃やしゆく家族よ!
 誇りも高き東北健児の手で、広宣流布の総仕上げを断固として成し遂げてくれ給え!

 嵐をも
  恐れぬ我が身
   東北の
  健児の舞は
   朝日あびたり


 徳冨健次郎(蘆花)の言葉は『新春』(岩波書店)。ディキンスンは『自然と愛と孤独と』中島完訳(国文社)。ガンジーは『The Collected Works of MAHATMA GANDHI』(Publications Division.Ministry of Information and Broadcasting, Government of India)
2013-03-13 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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新時代第64回本部幹部会へのメッセージ

新時代第64回本部幹部会/全国青年部幹部会/全国壮年部幹部会/新生・東北総会/農漁村ルネサンス大会へのメッセージ
           (2013.3.3 福島文化会館)

 「福光の春」を開く「新時代第64回本部幹部会」が3日、「全国青年部幹部会」「全国壮年部幹部会」「新生・東北総会」「農漁村ルネサンス大会」の意義を込め、福島県郡山市の福島文化会館で開催された。これには原田会長、正木理事長、杉本婦人部長をはじめ各部の代表が出席。東北6県の15会館と同時中継で結び、1万人が集い合った。池田名誉会長はメッセージを贈り、東北の「地涌の正義」の陣列を心から讃嘆。“題目の光は三世を照らす”と訴え、世界に希望と勇気の大光を広げながら、晴れ晴れと「勝利」の金字塔を打ち立てようと呼び掛けた。
 東北総会では、原田会長を中心に、厳粛に勤行・唱題が行われ、東日本大震災で亡くなられた全犠牲者への追善と、被害を受けた方々の安穏、一日も早い被災地の復興を深く祈念した。震災から間もなく2年。全世界の同志が、東北の復興を熱き心で祈り見つめる。総会に集った友は、「新生・東北」構築への強き歩みを誓い合った。


名誉会長のメッセージ

愛する東北の友の頭上には人間王者の宝塔が燦然と!

どんな苦悩にも揺るがぬ我らは福光の宝塔!
何があっても唱題を「元初の太陽」よ昇れ!


 一、今、私は、込み上げる感動をもって、誉れの東北の同志を見つめております。
 なんと明るく、なんと気高い、そして、なんと堂々たる、「地涌の正義」の陣列でありましょうか!
 55年前(昭和33年)の3月16日、わが師・戸田城聖先生は、波瀾万丈の大闘争の勝ち鬨として、“創価学会は精神界の王者なり”と叫ばれました。
 仏法では、まことの王者とは、「天」と「地」と「人」を貫いて、少しも揺るがない存在である。
 さらに、民を親のごとく大切に敬い尽くしていく存在であると示されております。
 誇り高き東北の同志たちは、あれほどの大災害に見舞われながら、断じて負けなかった。決して屈しなかった。
 一人一人の学会員が、友の支えとなり、地域の要となり、社会の柱となって、どれほど勇猛に、どれほど誠実に、どれほど忍耐強く、奮闘し抜いてこられたことか。
 ある時は風雪をじっとこらえ、ある時は悔し涙を流し、また、ある時は汗と泥にまみれながら、法のため、人のため、立正安国のため、戦い続けてきた同志の顔は、あまりにも神々しく輝きわたっています。
 私は、愛する皆様方の頭《こうべ》に、一人も残らず、「人間の王者」「民衆の王者」「生命尊厳の王者」の王冠をかぶせて讃嘆したい。
 いな、すでに三世十方の仏菩薩が大喝采しながら、皆様一人一人に大福運の宝冠を授与されているに違いないと、確信するのであります。
 一、御本仏・日蓮大聖人は「い(生)きてをはしき時は生の仏・今は死の仏・生死ともに仏なり」(御書1504㌻)と断言されております。
 亡くなられたご家族やご友人方も、必ずや力強い追善回向の題目の光に赫々と包まれ、守られていることは、絶対に間違いありません。
 後継の皆様が仲良く朗らかに、何ものも恐れずに勝ち進んでおられる、この晴れ姿こそ、亡き家族・亡き同志が見事に成仏なされている最大の証明なのであります。

一人の生命には宇宙大の可能性
 一、今日、わが敬愛し、信頼してやまない福島の同志、大東北の創価家族と一緒に、声高らかに宣言したいことがあります。
 それは──
 「我らは福光(福の光)の宝塔(宝の塔)なり」ということです。
 法華経には、巨大にして荘厳な「宝塔」が出現します。
 この「宝塔」は、一体、何を表しているのか。
 大聖人は、北国の門下・阿仏房の質問に明快に答えられております〈同1304㌻〉。
 「末法に入《い》って法華経を持つ男女の・すがたより外には宝塔なきなり」「南無妙法蓮華経と・となうるものは我が身宝塔」なり、と仰せであります。
 そして「阿仏房さながら宝塔・宝塔さながら阿仏房」と結論されている。
 つまり、あなたの生命が、そのまま、宝塔なのですよ、と。
 一人の生命は、か弱く無力なものではない。まさに、宇宙大の可能性を秘めております。この生命の宝塔は、どんな苦難が襲いかかろうとも、揺るがない。誰人たりとも、壊すことなどできないのであります。
 一、大聖人は、我らの生命の宝塔は「生老病死」の苦悩も、「常楽我浄」という四つの福徳に転じて、自らを荘厳できると明かされております。
 いうなれば、生まれ出ずる悩みも生き抜く喜びに変え、老いゆく佗しさも後継を育てる張り合いに変え、病の苦しみも境涯を開く転機に変え、死の悲しみさえも永遠に轟く凱歌に変えていける。
 ここに、「人間革命」「広宣流布」という最極の幸福と平和の道があります。
 いずこであれ、題目を唱え弘める闘士が、胸を張って立ち上がれば、そこに宝塔が涌現します。わが身も宝塔であり、あの友この友も宝塔です。
 生命尊厳の宝塔の林立によって、地域を、社会を、世界を、寂光土へ、仏国土へ、必ず輝かせていくことができるのであります。

人間とはかくも強く偉大なり!
 一、どうか、何があっても題目を唱え抜き、「元初の太陽」がいかなる闇も打ち払うように、今いるその場所で、わが生命から無限の福光を放っていってください。
 一番厳しい冬を耐え抜いた人こそが、一番幸せな、歓喜と栄光の春を勝ち開くことができるのです。
 さあ、共々に、「東北を見よ! 創価の師弟を見よ! 人間は、かくも強く、かくも偉大になれる」と、世界に希望と勇気の光を広げながら、晴れ晴れと「勝利」の金字塔を打ち立てていこうではありませんか!
 一、結びに、全国の意気軒高なる青年部と壮年部の大会に寄せて、「人生は強気でいけ!」との恩師の師子吼を贈ります。
 そして、「心の財」光る「農漁村ルネサンス大会」を祝し、東北はじめ日本全国のますますの豊作・豊漁を、深き感謝を込めて、お祈り申し上げ、私のメッセージといたします(大拍手)。
2013-03-06 : スピーチ・メッセージ等 :
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フィリピン・リサール協会国際総会へのメッセージ

フィリピン・リサール協会国際総会へのメッセージ
        (2013.2.22 リサール協会本部)

 フィリピン・リサール協会の国際総会が2月22日から25日にかけて行われ、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長が祝福のメッセージを贈った。
 フィリピン独立の英雄「ホセ・リサール」の魂を受け継ぐ同協会。青年に焦点をあてた今回の総会は、「リサールは私たちの心に生きている」をテーマに開催され、世界各地から約200人が集った。
 総会に先立ち22日朝には、マニラ市のリサール公園で献花式を厳粛に。その後、市内の同協会本部で総会の開幕式が行われ、同協会のロメロ会長、キアンバオ長老会議議長、エスグェラ元会長、トリラーナ前会長、今野SGI理事、フィリピンSGIの代表が出席。マニラ市のリム市長が来賓として参加した。



SGI会長のメッセージ

永遠の青年として生きよ
リサール博士と牧口初代会長
共通する平和と正義の信念

胸中に「戦う心」を!
青春の理想を手放すな


 一、人類へ若々しき「平和の大光」を贈りゆかれる、貴リサール協会の意義深き国際総会の開催、誠に誠に、おめでとうございます。
 「世界の大英雄」ホセ・リサール博士の直系であられる貴協会の諸先生方に、私は、世界192カ国・地域のSGI(創価学会インタナショナル)を代表して、最大の祝意と敬意を表するものであります。
 一、私の命の奥から、いつも離れない黄金の光景があります。
 それは、15年前、貴協会の先生方にご案内をいただき、マニラのリサール公園で仰ぎ見た、聳え立つホセ・リサール博士の像であります。晴れわたる真っ青な空のもと、博士の崇高なる35年の生涯を偲び、謹んで献花させていただきました。
 近くには博士が殉難した地があり、そこには、あの有名な詩「最後の訣別」(加瀬正治郎訳、木村毅編『ホセ・リサールと日本』アポロン社)が刻まれております。

 暁の光をのぞみみて、
 私はいま死んでゆくのだ
 ほのぐらい夜をつきぬけ、
 昼の光へ導くために。
 ・・・・・・・・・
 私は夢みた、
 はじめて生命のひらかれたとき、
 私は夢みた、
 若き日の希望に胸の高鳴ったとき、
 おお、
 東の海の宝石よ、
 きみの晴れやかな顔をみる日を。
 憂愁と悲しみよりとき放たれて
 きみの顔にかげはなく、
 きみの眼に涙のない日を。

 献花を終えて、私は率直な思いを、貴協会の方々に申し上げました。
 「ここは世界の『平和の英雄』の原点の地です。聖地です。英雄の偉大さを、私は大きく世界に宣揚してまいります」
 そして、心に「師」を持つ人生がいかに幸福であるか。偉大なる師匠とともに、偉大なる勝利を!──との真情をお伝えさせていただいたのであります。
 一、博士の熱き正義の魂が、生誕より150年を超えて、今も貴国ならびに世界の多くの人々の胸中に厳然と脈打っていることに、私は深い感動を禁じ得ません。
 リサール博士の精神を継承し、さらに未来の世界に広げていくことは、「平和」の大建設に大きく寄与することであると、私は確信しております。
 そして、この先頭に立たれている英雄の陣列こそが、貴協会の尊き先生方なのであります。
 仏典に、「過去の因知らんと欲せば其の現在の果を見よ 未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(御書231ページ)という一節があります。
 偉大な先哲との魂の対話は、「現在」の勝利をもたらしてくれた「因」を確認することであります。そして「未来」の勝利に向かって新たな「因」を刻むことといえましょう。
 ゆえに、青年たちが先哲の大精神を原点として受け継いでいくことこそ、人生においても、社会においても、停滞なく前進しゆく源泉ではないでしょうか。
 一、リサール博士は、青年を「祖国のうるわしき希望」と呼び、心から期待されておりました。
 博士の忘れ得ぬ言葉があります。
 「私は自身の名声のために働いているわけではない。ただ祖国のためである。
 そして、私の最大の喜びは、私より2倍も3倍も価値がある、20人、30人の青年を見ることである」と。
 まさしく、青年こそ「宝」です。
 青年こそ「希望」です。
 青年こそ「未来」です。
 リサール博士は、自らが模範を示し、自らの心血を注いで青年を育てました。青年の先頭に躍り出て、既成権力の不当な支配に毅然と立ち向かい、「言論」そして「教育」に力を尽くして、人々の魂を覚醒し続けました。
 そして、35歳という、あまりにも若き殉
難は、300余年の植民地支配に終止符を打つ烽火《のろし》となり、世界的な「非暴力による民衆運動」の大潮流を広げていったのであります。
 一、私たちの「創価教育の父」牧口常三郎先生は、リサール博士の10年後に生まれました。日本の軍国主義に抗して投獄され、73歳で獄死を遂げた金剛の信念の闘士であります。
 牧口先生は、獄中にあっても、最後まで
真摯に学び続けるとともに、堂々と生命尊厳の主張を貫き通しました。
 この精神闘争が起点となって、今日の「平和」と「文化」と「教育」の世界市民の大連帯が築かれております。
 リサール博士も、牧口先生も、「正義の信念」に殉ずることによって、後継者たちの心に「正義の松明」を赤々と点したのであります。
 一、思えば、リサール博士は、流刑の地にあっても学校を創り、若い世代の大いなる可能性を開拓されました。どこまでも青年の大情熱をもって戦い続けるとともに、誰よりも青年を愛し、信じ、励まし、一切を託していかれたのであります。
 リサール博士は、人間が「年を重ねるにつれて、理想や夢は失なわれて」いくことを鋭く戒めておられました(カルロス・キリノ著『暁よ紅に』駐文館)
 そもそも、「青年」の証しとは何か。
 それは、年齢でないことはいうまでもありません。わが胸中に「戦う心」が燃えているかどうかで決まるといっても、過言ではないでしょう。
 この点、私どもの牧口先生は70代に入ってからも、青年を激励されながら、よく「われわれ青年は」と口にされ、率先して対話をされました。
 一生涯、青春時代の理想や夢を手放さない人は、青年です。
 傍観者にならず、常に主体者として行動しゆく人は、青年です。
 困難に挑みながら、一歩でも二歩でも、前進しようとする人は青年です。
 この「青年の心」がある限り、人は常に
大いなる飛翔ができる。輝かしい栄光を勝
ち取ることができるといってよいでありましょう。
 そして、私は声を大にして宣言したいのであります。
 ──リサール博士の精神に生きることは、まさに「永遠の青年」として生きることである。それは、若き生命の旭日を輝かせていくことであり、社会に青年の活力、すなわち飽くなき理想への探究力、そして不撓不屈の創造力を漲らせていくことに他ならない。そこにこそ人類を平和に導く「暁の光」が輝きわたる──と。
 一、博士が、覚悟の逝去のすでに4年前に準備して認《したた》めた2通の遺書に、不滅の金言が留められております。
 「私は、自分のしてきたことを後悔してはいません。もし、もう一度初めからやり直すとしても、同じ道を歩むのでしょう。なぜなら、それが私の使命なのですから」
 「人はその使命と信念のために命を捧げるべきなのです」
 「フィリピンには私の信念を受け継いでく
れる人々がいます」(前掲書)と。
 時を超え、国を超えて、こう言い切れる人生を、強く正しく賢く、頭を上げて胸を張り生き切っていく。その人の心の中にこそ、「リサール博士は生きている」と言えるのではないでしょうか。
 一、ともあれ、リサール博士は「永遠の青年」の鑑を示し、残してくださいました。それは、人類の未来の世代に贈られた「精神の至宝」であります。
 私自身、貴リサール協会の栄えある一員として、「永遠の青年」として戦い抜くとともに、貴協会の先生方とご一緒に、“新時代のリサール博士”を、更に澎湃と育てていく決意であります。
 大切な大切な貴リサール協会の先生方のいよいよのご健勝を、深くお祈り申し上げます。
 そして、私たちが永遠なる青年の国「リサーリア(リサールの国)」と仰ぎ見る、貴国フィリピン共和国の無窮の栄光を心からお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます。
 マラミン・サラマッポ(フィリピン語で「誠にありがとうございました」) (大拍手)。
2013-03-02 : スピーチ・メッセージ等 :
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未来対話 第11回 使命の翼を広げよう!

第11回 使命の翼を広げよう!  (2013.3.1付 未来ジャーナル)

「自分がやる」と決めれば力が出る


名誉会長 春3月は、旅立ちの月、希望の出発の月です。
 私にとって、未来部の皆さんが見違えるように成長して、新たな一歩を踏み出していく姿ほど、心躍るものはありません。

 ──メンバーは、この1年、「未来対話」を学び、池田先生と心で語らいながら、前進してきました。私たち担当者のほうが、未来部員から師弟の息吹を教わっています。

名誉会長 うれしいね!
 未来部の皆さんも、担当者の皆さん方も、春夏秋冬、いつも私と心は一緒です。
 勉学や読書、クラブ活動、友情、親孝行、未来部の活動など、それぞれの挑戦を重ねてきたみんなの活躍は、毎日、報告をもらいました。全員が、努力の勝利者です。
 晴れの卒業を迎える皆さん、おめでとう! 3年間、本当によく頑張ったね!
 とりわけ、東日本大震災から2年、あらゆる困難を乗り越えてきた被災地の皆さんを、私は最大に讃えたい。どうか、これからも、家族や友人と支え合い、励まし合って、勝ち越えていってください。私は、一生涯、皆さんの人生の幸福と栄光と勝利を祈り、見守っていきます。
      □■□
 ──女子高等部の卒業生は、晴れて女子部の「池田華陽会」の第6期生になります。

名誉会長 世界中に、皆さんの仲間がいます。すごい時代です。
 卒業する皆さんが、どこに羽ばたいていっても、私たちの心の絆は絶対に切れません。
 これからも、明るく健やかに、自分らしく思う存分、若き生命を伸ばしてください。
 3月は「弥生」ともいいます。弥生とは、草木が「いよいよ生い出る」という意味の「いやおひ」が語源だと言われています。
 冬を越えた若芽のように!
 春を告げる花々のように!
 これから広がる新たな舞台へ、「いよいよ」の勢いで飛び出していこうよ!

 ──卒業生の中には「せっかく仲良くなった友達と別れるのが、さびしい」という人もいます。

名誉会長 そうかもしれない。でも、よき友情は、一生涯を通して育てていくものです。たとえ、進む道が違っても、いくらでも励まし合える。お互いに若いのだから、共に未来を見つめて、カラッと明るく進んでいくんです。
 今まで以上に、たくさんの新しい出会いも待っています。
 センチメンタルな気持ちに流されず、朗らかに聡明に、よき縁を大切にし、心豊かな青春としてください。
 とりわけ、卒業は〝自分は周りに支えてもらっている〟と、人のありがたさを再認識する機会です。人間関係をいっそう深めるチャンスです。
 ご両親や家族、学校の恩師、友達や先輩・後輩、さらに地域の創価家族の方々などに、すがすがしく感謝の言葉を伝えてほしい。

 ──最高学年になる在校生からは、部活や生徒会の活動などで、「先輩たちのようにできるか、心配です」との声が届いています。高等部の部長や副部長になる友からも、「皆をどう引っ張っていけばよいでしょうか」との質問が寄せられています。

名誉会長 大丈夫! 誰だって、最初は不安なのが当たり前です。
 それは、リーダーとして、皆のことを真剣に考えている証拠だし、クラブや生徒会、わが部の今後に責任を感じているからでしょう。それ自体、素晴らしい指導者の心じゃないか。偉大な人間修行です。
 ただ、君は君、あなたはあなたです。先輩と同じようにはできないし、そうする必要もない。よき伝統は引き継ぎつつ、どこまでも自分らしく、誠実にベストを尽くしていけば、必ず道は開けます。
 ましてや、妙法を持《たも》っている皆さんです。朗々と題目を唱えて、苦労も喜びに変えながら、信頼される先輩、力あるリーダーに成長できないわけがない。
      □■□
日本を代表する経済人 松下幸之助氏
成功するためには、成功するまで続けることである

 ──「自分から大きな役割を担うのは気が引けるし、自由を奪われる気がする」「責任を負うのは重い」という人もいるようです。

名誉会長 たしかに、「責任」と言われると、重く感じてしまうかもしれない。
 でも実は、「責任」を担った時こそ、自分自身のカラを破る最高のチャンスなんだ。
 皆さんは、実業家の松下幸之助さんを知っているかな。「松下電器産業株式会社(現・パナソニック)」の創業者で、「経営の神様」と呼ばれました。私も何度もお会いしました。会えば4時間、5時間と、人生の万般にわたって語り尽くしたことが懐かしい。共に対談集も発刊しました。
 松下さんは、人を育てる名人でした。
 こんなエピソードがあります。昭和の初め、電気アイロンは便利なものでしたが、庶民には手の届かない高級品でした。そこで松下さんは、一人の若い技術者を呼んで、こう言われました。
 「できるだけ安いアイロンをつくり、その恩恵に誰もが浴せるようにしたい」
 若い技術者は、賛成した上で、「しかし、誰がそれを担当するのでしょうか」と尋ねます。
 「君だよ。君ひとつ、このアイロンの開発を、ぜひ担当してくれたまえ」
 若い技術者は、アイロンをつくるのに必要な電熱関係の知識や経験がありませんでした。そこで、「私一人では、とても無理です」と断ってしまった。
 すると間髪を入れず、松下さんは、こう言い切ったのです。
 「いや、できるよ。君だったら必ずできる」
 この松下さんの期待に応え、青年は懸命に創意工夫を重ねていった。そして、これまでの性能を落とさず、価格を下げたアイロンを完成させたのです。「国産優良品」にも指定されるほどの高品質の製品です。

 ──若き技術者の力を、松下さんは見抜いていたのですね。

名誉会長 その通りです。それは、技術者自身も気づいていなかった「自分の中に秘められた力」だったんだ。
 のちに、この技術者は会社の重責を担うリーダーになりました。
 そして、あの日の松下さんとのやりとりについて、「あの『君ならできるよ』という小さな言葉が、私の心に火をつけたのです」と回想されています。
 松下さんは、青年を信じて使命を託した。その信頼が、若き心の中の「責任感」に火をつけた。
 青年は、「自分がやる。必ずやり遂げてみせる」と腹を決めることだ。一念が定まれぱ、自分自身も気づかなかった力が、どんどん湧いてくる。
 今回は、この松下さんの言葉を、皆さんに贈りたい。
 「“失敗するかもしれない”とか“おそらくできないだろう”ということでなく、“やれば必ずできる”“もし転んでも、そこに転がっているものをつかんでやり直そう”という積極性、根性をもつ」
 「成功するためには、成功するまで続けることである」
 松下さん自身、何度も経営の危機に陥ったが、そのたびに立ち上がった。事業は人で決まると考え、仕事を託すなかで、粘り強く人を育てた。体が弱かったが、あきらめなかった。会社のため、そこで働く人や、その家族のため、さらに、日本と世界の繁栄のために──。
 責任感とは、「自覚」と「執念」の異名なのです。
      □■□
 ──松下幸之助さんは、創価大学にも、関西創価学園にも、来られました。

名誉会長 教育に力を入れておられました。私より30歳も年長で、わが師・戸田城聖先生と同世代の方です。私は恩師をお迎えする思いで、ご案内しました。
 関西創価学園では、歓迎演奏が終わると、満面の笑みで鼓笛隊に歩み寄り、温かな関西弁で、「よろしゅうおますなぁ──。ほんまにおおきに」と何度も言われていた。
 学園生たちと交流した後、松下さんが、かみ締めるように語られた言葉が忘れられません。
 「きょうは、10歳も20歳も若返りました。青春の若さをもう一度得られるなら、自分は全財産を投げ出してもいいと思うてます。でも、それはできません。かわりに学園生の皆さんから、若さのエネルギーをいただきました」
 皆さんは、何ものにも勝る「青春の若さ」という財宝をもっています。若いということは、それだけで素晴らしいのです。何も恐れる必要はありません。
 戸田先生も、心から青年を愛してくださいました。
 理想へ向かうまっすぐな純粋さ、正義を貫く大情熱、そして、無限に成長しゆく未来性を絶対的に信じてくださったのです。
      □■□
 ──間もなく、戸田先生から池田先生に師弟のバトンが継承された3・16「広宣流布記念の日」を迎えます。

名誉会長 1958年(昭和33年)の3月16日。戸田先生のもとに6000人の青年部員が集い、広宣流布の後継の式典が行われました。今年で55周年になります。そこには皆さんと同じ、未来部の世代の同志も集ってくれました。
 この師弟の厳粛な式典は、“広宣流布の主体者は青年である”という大宣言でもあったのです。ずっと側にお仕えしていた私には、師の心が痛いほど分かりました。
 この戸田先生の心を受け継いで、自身の使命に目覚めた青年たちが、「人間革命」の大潮流を起こしていったのです。
 戸田先生のために、先生が願われた広宣流布のために、私たちは、どんな迫害にも負けず、どんな困難も勝ち越えてきました。これが、我らの人生の誉れです。
 御書には、「二陣三陣つづきて」(911ページ)と仰せです。
 これからの本格的な世界広宣流布を担い立つのは、君たち、あなたたちです。
 私は、今この時に、師弟の魂のバトンを、未来部の皆さんに厳然と託していきます。
      □■□
 ──池田先生は、かつて未来部に、「自らの使命を自覚した時、才能の芽は、急速に伸びる」との言葉を贈ってくださいました。

名誉会長 使命とは「命を使う」と書く。生きている限り、わが命を何に使うか。追い続け、求め続け、決め続けていくのです。
 それは、遠くにあるのではない。目の前の課題に全力で挑戦していけば、いつか、自分にしかない使命が、必ず見つかる。必ず、「自分の使命は、これだ!」と分かる。だから、焦ることはありません。
 皆さんの生命には、もともと限りない前進の力、幸福の力、勝利の力が備わっています。
 だから、自身の課題に思い切って挑戦し、学び、鍛えてほしい。若い力を出し切ってほしい。
 誰が何と言おうと、私は君を、あなたを信じています。信じ抜いています。心配や不安に押しつぶされそうになったら、ありのままの自分で御本尊に祈ろう。
 もし君自身が、「もう、だめかもしれない」とあきらめそうになっても、私は絶対にあきらめません。私自身が、あきらめないで、戦い抜いてきたからです。今も戦い続けているからです。
 ゆえに、たとえ、君が、あなたが、どんな状況であっても、私はこう呼びかけるのです。
 「君なら、あなたなら、必ずできる!」

 松下幸之助氏のアイロンのエピソードは『松下幸之助 ビジネス・ルール名言集』、言葉はいずれも『松下幸之助 成功の金言365』 (PHP研究所刊)
2013-03-02 : 未来対話 :
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