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ロシア連邦・ロシア国立貿易経済大学「名誉博士号」授与式へのメッセージ

ロシア連邦・ロシア国立貿易経済大学「名誉博士号」授与式へのメッセージ
        (2011.11.18 創価大学本部棟)

 200年の伝統を誇る名門「ロシア国立貿易経済大学」から、人文科学の発展への優れた貢献を讃え、創価大学創立者の池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉博士号」が贈られた。
 授与式は18日、東京・八王子市の創価大学本部棟で挙行され、来日した同大学のセルゲイ・バブーリン総長、ゲオルギー・レズゴ副総長、国際慈善団体「ブラゴベスト」のセルゲイ・フィル副会長が出席した。
 授章の辞でバブーリン総長は、“池田博士は世界最高峰の哲学で全人類の心に精神の糧を与えている”等と述べた。


バブーリン総長の授賞の辞

最大の尊敬と誇りを込めて青年の精神的指導者に贈る

 尊敬する創価大学の教員の皆様、学生の皆様、ご列席の皆様。
 卓越した仏教思想家で学者、作家、教育者の池田大作博士のことは、皆さんが誰よりもよくご存じと思います。しかし、池田博士は皆様だけの存在ではありません。
 博士の思想は、人類が到達しうる最高峰となっています。さまざまな20世紀のすぐれた人物と池田博士の対談集なしには、現代の文化や哲学や倫理も、20世紀の精神の教訓も語ることはできません。
 ロシア国立貿易経済大学は池田大作博士を高く評価し、尊敬しています。わが大学は、1804年にアレクサンドル1世の承認のもと、創立されたモスクワ商業学校からその歴史が始まります。この200年あまりで、本学はロシアが誇りとする人材を数多く輩出してきました。
 そのうち、2人だけ卒業生の名前を挙げると、たとえば、20世紀の偉大な遺伝学者ニコライ・ヴァヴィロフや、その弟、物理学者でソ連科学アカデミー総裁であったセルゲイ・ヴァヴィロフなどがいます。
 優秀な学生は、優秀な教員によって育てられます。本学では、有名な学者や実務の専門家、教育者が教壇に立っております。
 本学の名誉博士号、名誉教授称号の授与には特別の規定があります。ただ単にすぐれた政治家や学者に名誉学術称号を贈るのではなく、私たちが尊敬し、誇りとできる人物で、ロシアの若い世代が模範とできるような人物にのみ、授与しています。
 そのような観点から、本学が近年、名誉学術称号を贈った人々の中には、たとえば(キューバの)偉大な革命家ですぐれた国家指導者のフィデル・カストロや、ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツなどがいます。
 2010年7月1日付の本学教授会決定により、著名な社会活動家で、作家の池田大作SGI会長に、このたび名誉博士号を授与する運びとなりました。これは、哲学の発展への貢献、人間主義と慈悲の思想の確立、そして偉大な教育の業績に対して贈られるものです。
 池田博士の著作は世界の道徳規範となり、思索する人間の心にみずみずしい糧を与えるものであり、博士の著作なくしては20世紀、21世紀を考えることはできません。
 本日、11月18日は創価学会の創立記念日という、意義ある日であると伺いました。このような日に、ロシア国立貿易経済大学の名誉学位記を授与させていただくために、創価大学を訪問できたことで、私どもの喜びは倍加しました。
 これまで、創価学会なかんずく三代会長は身を挺して、日本および世界に人間主義と真の文化、人間愛を広め、民族友好のために多大なご貢献をなしてこられました。
 このことは世界秩序が崩壊の危機にあり、国際社会で無法地帯が広がりつつある今日、特に重要であります。
 私たちは共に努力を結集して、そうした危機を乗り越えていかなくてはなりません。
 創価学会の崇高な活動と弛まぬ努力に感謝いたします。そして、創立記念日を迎えられたことをお祝い申し上げます。
 最後に、池田博士が本学の名誉博士号の受章を快諾してくださったことに感謝いたします。そして、博士は今後も日本のみならず、ロシアの若い世代の精神的指導者であられることを、再確認させていただきたいと思います(大拍手)。

池田SGI会長の謝辞(代読)

「人間の復興」で「希望の時代」を

「創造」こそ人間の特権
11月18日=創価原点の日の栄誉を先師《牧口初代会長》に


プーシキン
友情を握りしめ、今、我は奮い立つ

 一、はじめに、本年3月の東日本大震災に際して、即座に真心あふれるお見舞いを寄せてくださったバブーリン総長のご厚情に、私は改めて、心より御礼を申し上げます。
 震災後、貴国から、直ちに大規模な救助隊を派遣していただいたご恩も決して忘れることはできません。
 私の心には、いつも先生方をはじめ、信義に篤きロシアの皆様方との変わらざる友情が光っております。
 貴国の大詩人プーシキンは謳いました。
 「友情のみを握りしめ
 今、我は奮い立つ
 わが友よ、我は幸福者なり」
 この誇り高き宝の友情を、今、先生方とご一緒に、若き世代へ厳然と譲り託していけることは、私のこのうえない喜びであります。
 一、“創造する人間は、小宇宙なり!”
 これは、バブーリン総長が深く探究してこられた貴国の大哲学者ベルジャーエフの宣言であります。
 私も青春時代から愛読してきた、この哲人は、人間は、「創造的エネルギーを放射してすべてのものに光と力をもたらす任務を帯びたすぐれた存在である」(野口啓祐訳『ベルジャーエフ著作集3』白水社)と明快に論じておりました。
 この「我即宇宙」「宇宙即我」という荘厳なる人間生命から、無窮の創造的エネルギーを引き出して、民衆の幸福のため、社会の繁栄のため、世界の平和のために、リードしていく聖業が、教育ではないでしょうか。
 この教育の真髄を貫かれ、全ロシアに、そして世界に、綺羅星の如く創造的逸材を送り出してこられた「教育と知性の大殿堂」こそ、貴・ロシア国立貿易経済大学なのであります(大拍手)。
 本日、私は、200年の伝統を誇る貴大学より、最高に栄えある「名誉博士号」を賜りました。
 誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

民衆の連帯を
 一、きょう11月18日は、1930年、「価値創造」すなわち「創価」を標榜した、私たち人間主義の平和・文化・教育の民衆運動が創始された記念の日であります。
 そしてまた、創立者の牧口常三郎先生が、日本の軍国主義と対峙して、一歩も退かずに信念の獄死を遂げた日でもあります。
 この創立の魂を脈々と受け継ぐ、勇気ある民衆の連帯は、今や、貴国をはじめ世界192カ国・地域にまで広がりました。
 原点の日に、先生方がお持ちくださった最高に意義深き栄誉を、私は込み上げる感慨をもって、殉教の先師に謹んで捧げさせていただくとともに、偉大なる世界の同志と分かち合わせていただきたいのであります。
 先生方に、重ねて感謝を申し上げます(大拍手)。
 一、かのベルジャーエフは「創造するとき、われわれはそれをさまたげるさまざまな困難を克服しなければならない」(前掲書)とも達観しておりました。
 まさしく、貴・ロシア国立貿易経済大学は、ありとあらゆる困難を克服されながら、崇高なる教育の価値を創造し続けてこられた、世界の模範の名門であります。
 第2次世界大戦中は、疎開先でも、教育の炎を厳として守り抜かれ、15人の卒業生を誇り高く送り出されました。
 さらにソ連邦崩壊後の大動乱においても、巌の如く揺るぎなく、新たな高等経済教育の最先端を雄々しく切り開いてこられたのであります。
 そして現在、バブーリン総長の傑出したリーダーシップのもと、「誠《まこと》」と「利」という明確なるビジョンを掲げ、青年に教育の門戸を大きく開かれ、美事なる大発展を威風も堂々と遂げておられるのであります(大拍手)。
 一、総長は、新しき国家の建設に伴う試練の時代を、あえて「大いなる希望の時代」と呼ばれました。
 そして「この時代には、人間性の復興、民衆の復興、そして国家の復興という大事な目的がある。精神性と文化の復興なくして、経済的な成功もない。それは、相互に関連し合っている」と訴えられたのであります。
 なんと雄渾なる魂であり、なんと透徹した眼《まなこ》でありましょうか。
 まさに一切の復興の根本は、「人間の復興」であります。
 「精神の復興」であり、「心の復興」であります。
 そして、その原動力は「教育」のルネサンスといってよいでありましょう。

青年を育て、人類の境涯を高めよ

ロシア国立経済大学の決議

「個人の才能の開花こそ社会全体の利益となる」

師の構想を実現
 一、貴大学が昨年3月に決議された「ロシア事業家の名誉規範」には提唱されております。
 「人間は最高の価値である」
 「人間の潜在能力と才能が完全に開花した個人は、社会全体に、また経済においては具体的な事業に最大限の利益をもたらす」と。
 私たちは、心から賛同と連帯の拍手を送りたいのであります(大拍手)。
 私の師である戸田城聖先生は、戦時中、2年間の過酷な獄中闘争を勝ち越えて、獄死した先師・牧口先生の構想を実現するために立ち上がりました。
 敗戦後の荒廃し切った日本社会をいかに立て直すか。世間では、さまざまに試行錯誤がなされておりましたが、わが師は思い定めておりました。
 「青年を育てることによって、人類の境涯を高めるのだ」と。
 そして、私たち青年を一人一人、信じ、鍛え、育て上げてくださいました。
 私は、この稀有の師匠に何としても喜んでいただきたい、師の信頼に断じてお応えしてみせるとの一念で、どんな艱難も突破して、何ものも恐れぬ青年の正義のスクラムを拡大してまいりました。その戦いは、今も変わりません。
 ともあれ、すべては、人間をつくり、青年を育てることから始まります。
 本日、お迎え申し上げたフィル先生も、青年を心から慈しみ、育まれる人間指導者であられます。先生の故郷であるシベリアのオムスクで、誠に光栄にも私の名を冠していただいた広大な庭園(「池田大作記念友好庭園」)で、毎年のように創大生を歓待していただいたことも、忘れ得ぬ金の歴史であります(大拍手)。
 厳冬には、マイナス50度にも達する過酷な自然環境にあって、農業アカデミーとも提携して、堅忍不抜の作付けに挑み抜いてこられたフィル先生は、獅子吼されています。
 「ここで成功すれば、シベリアの他の土地でも植えられるようになる」「嫉妬や批判があろうが、それでも私は断じて続ける!」と。
 フィル先生の庭園を訪れた創大生たちも、この不撓不屈の負けじ魂を胸に刻み、それぞれの使命の舞台で存分に活躍してくれております。
 本日の式典には、そのメンバーであり、現在、創価大学でロシア語を教える女性の教員たちが参加してくれております(大拍手)。

未来に輝く太陽
 一、総長は毅然と叫ばれました。
 ──危機の雷雲を突き抜けて、我らが美しき故郷の未来に、「青空」と「燦々と輝く太陽」を断じて見出すのだ、と。
 誉れある貴大学の一員とさせていただいた私も、絶対に信ずる日ロ、そして世界の青年たちと共に、いかなる雷雲も突き抜け、人類の未来を照らしゆく価値創造の太陽を、いよいよ燦然と光り輝かせていくことを、ここに固くお誓い申し上げます。
 一、貴大学の「校章」には、国章と同じく、翼を広げる「双頭の鷲」が描かれております。
 わが魂の母校である貴大学が、「勝利」と「栄光」の両翼を、ますます勇壮に広げ、教育の世紀の天空高く、無限に飛翔されゆくことを心から念願してやみません。
 大切な世界の宝であられるバブーリン総長、レズゴ副総長、フィル先生、そしてご列席の皆様方の益々のご健勝を心よりお祈り申し上げ、謝辞といたします。
 スパシーバ!(ロシア語で「ありがとうございました!」)(大拍手)
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2011-11-19 : スピーチ・メッセージ等 :
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随筆 我らの勝利の大道 No.63

随筆 我らの勝利の大道 No.63
               (2011.11.12付 聖教新聞)

東北は人類の希望の光

地涌の誇りで「新世紀」を開かん

最も苦労した人が最も幸福勝利を!
師弟共戦の「人材の城」は厳然


 民衆の
  歌声とどろく
   その中を
  馬上も ゆたかに
    法旗かかげて

 杜の都・仙台に生まれ育った大詩人の土井晩翠翁は、青年たちのために多くの歌を作り、贈った。
 「いざゆけ若人明朗と」
 「いざゆけ若人敢然と」
 「青春盛りの歓喜に満ちて 無限の希望に溢れて行かん」
 若き魂の歌声があるところ、佗しい落胆などない。常に新たな開拓が始まる。
 今、全国各地の創価青年大会でも、若人の弾ける命の合唱が躍動している。これほど力強く頼もしい、青春の凱歌があろうか。
 思えば、50年前(昭和36年)の11月、私は大好きな東北の同志と、大空に届け、未来へ響けと、声高らかに歌を歌った。

♪ひらけゆく大空に
      舞う若鷲
 日本の柱 師のもとに
 苦悩にあえぐ
      ともどちを
 救わん 地涌の誇りもて

 私の提案に応えて、真剣にして誠実な東北青年部が作成してくれた歌である。「東北健児の歌」という題であった歌に、私は加筆し、「新世紀の歌」と命名させていただいた。
 そこから、新世紀を開きゆく民衆の歌声と足音が、東北発で日本全国に轟きわたっていったのである。
 あの日、あの時、「広宣流布の総仕上げは我らの手で!」と、わが東北の友は誇りも高く叫んだ。その人間王者の師子吼は、21世紀の今こそ、勇気凛々と高鳴っているのだ。

負げでたまっか!
 東北には、創価学会の折伏精神の源流がある。
 東北には、三代の師弟が築いた人材の城がある。
 愛する大東北よ!
 宮城、岩手、青森、秋田、山形、そして、福島の誉れの友よ!
 あの東日本大震災から8カ月……。
 わが東北の同志は、いずこにあっても、信心という「心の財」を抱きしめ、生きて生きて、生き抜いてくださっている。
 一人の友のため、地域のため、郷土のため、未来のために、戦って戦って、戦い抜いてくださっている。
 大難に負けない東北の「勇気の人びと」「不屈の人びと」を仰ぎ見よと、世界中が感嘆している。
 東北の「負げでたまっか!」は、関西の「負けたらあかん!」と共に、世界の同志の共通語となった。
 まさに「試練の中で人間は断固と立ち上がる」という希望の法則を、人類史に実証されているのが、尊き東北の皆様方である。
        ◇
 なかんずく、東北の健気な母たちのご苦労が偲ばれてならない。私の胸には、日蓮大聖人の御賞讃の仰せが迫ってくる。
 「大風が草をなびかし、雷が人を驚かすような世の中にあって、貴女が今まで信仰を貫き通されてきたことは、不思議なことです。
 根が深ければ葉は枯れず、泉に玉《たま》があれば水が絶えないというように、貴女《あなた》の信心の根が深く、いさぎよき玉が心に輝いておられるからでしょう。何と尊いことでしょうか」(御書1479㌻、通解)
 この御文さながらの東北の母たち、女性たちの深く強く清らかな信心を、蓮祖が御照覧であられることは、絶対に間違いない。
 留学中の仙台で、生涯の宝とする師弟の出会いを刻んだ中国の文豪・魯迅は、「深くねばり強い戦いに勝るものはありません」と語っていた。
 仙台での魯迅の記念碑設置に際し、足を運んだ許広平夫人も述懐している。
 「世の中に難しいことなどありません。それは人間の心が堅忍か否かにかかっているのです」と。
 その「粘り強さ」と「人間の心の堅忍さ」を、我らの東北の友は、何と神々しく発揮されていることか。
 東北だからこそ、耐え抜くことができた。
 そして東北だからこそ、勝ち抜くことができる。
 後世の歴史に、必ずや希望の鑑として刻印されるであろう。
 「人々が重大な難問に立ち向かう決意を固めると、最大の歴史形成力が始動する」──これが、英国の慧眼の歴史家トインビー博士の洞察であった。
 ゆえに私は信ずる。
 前代未聞の試練に屈せず、雄々しく応戦する大東北から、新しき偉大な民衆世紀が開かれゆくことを!

民衆の大叙事詩を
 東北の誇り高き要衝の地・福島を舞台に、私は『新・人間革命』「福光」の章を懸命に綴ってきた。
 お陰様で、そのなかで『新・人間革命』の新聞連載も、大きな節目を刻ませていただいた。読者の皆様方のご支援に心から感謝申し上げたい。<11月3日付で通算4726回となり、山岡荘八氏の『徳川家康』の4725回(余話含む)を超え、日本一の連載回数となった>
 連載は、新たに「共戦」の章に入る。創価の師弟が共に心を合わせ、共に戦いを起こすのだ。
 無名にして偉大な同志たち、苦楽を分かち合う真正の弟子たちの大闘争を、永遠に語り継ぐための民衆の叙事詩である。
 それを思えば、一回一回の執筆にも渾身の力が宿るのだ。
 いかなる苦難に遭おうと、人間の無限の可能性の炎は、断じて消えない。
 最も苦しんだ人が、最も幸福になる!
 最も苦労した人が、最も偉大な勝利者と輝く!
 これが日蓮仏法の心だ。
 私か対談した、中国の「国学大師」と仰がれる饒宗頤先生が語っておられた。
 「蓮華は泥中にあっても、それに染まらず、美しい花を咲かせるという『如蓮華在水』は、法華経における主要な正義であり、教育といえましょう」と。
 東北のわが同志は、この仏法の本源的にして根本の法理を体現されている。
 かの釈尊が「法華経」を説き顕したのは、古代インド・マガダ国の都の「東北」に位置した霊鷲山であった。そのインドから見て「東北」に位置するのが、日本である。
 御書には、「法華経は東北の国に縁ふかし」(1309㌻)と記されている。
 この法華経に有縁の日本の東北の同志が、いかなる逆境も勝ち越えて、広宣流布の総仕上げの使命を果たしゆくことは、仏眼《ぶつげん》に照らして、必然といっても決して過言ではあるまい。
 私は、ひたぶるに祈る。
 仏天から最大に信頼されゆく東北よ、寿量品に説かれるままの「我此土安穏」の天地たれ!
 未来永劫に希望の旭日を昇らせゆく民衆の天地よ、皆が幸福を勝ち開く「衆生所遊楽」の宝土たれ!

勇んで友のもとへ
 東北が生んだ近代日本を代表する思想家・吉野作造は、「活動力の本源は何処までも之を宗教的信仰に求めねばならない」と喝破した。
 今、東北創価学会が、信仰の活力と団結力をもって、社会に貢献を重ねていることに、どれほど多くの方々が共鳴と信頼を寄せてくださっていることか。
 私のところには、自らが被災され、試練の生活を続けるなかにあって、生命を奮い立たせ、友のもとへ足を運ばれる報告も、一つまた一つと寄せられている。
 先日も、ある県の支部長会の模様を伺った。
 その集いで、一人の女子部リーダーの発言に、会場は感動に包まれたという。震災でお父様を亡くされた、この乙女は語った。
 「苦しいのは、私だけではありません。もっともっと大変な方々がおられる。父は、私にそのことを教えてくれたのです」
 この華陽の友は、悲しみを乗り越え、同世代の友を入会に導いた。
 何と崇高な「福光」の拡大であろうか。
 亡くなられたお父様も、きっと笑顔で見守っておられるに違いない。
 仏法では、親子の「同時の成仏」が厳然と明かされている(御書746㌻)。
 戸田先生も、しみじみと言われていた。
 「最愛の人間の死という悲しみに直面した時の決意は、最も強く、最も尊く、最も大きい力がある」と。
 大聖人は、若くして父を亡くした南条時光に対し、「いよいよ強盛なるべし。さるほどならば聖霊・仏になり給うべし、成り給うならば来りてまほ(守)り給うべし」(同1512㌻)と仰せになられた。
 どんなに苦しい難があっても、いよいよ強盛な信心に立って、広宣流布のため、人びとのため、社会のために戦い続ける。それが、亡き家族への最高の供養ともなる。
 そこに、生死を超えて家族が一体となり、永遠に福徳に包まれ進みゆく常楽我浄の道が開かれる──。
 これが、御本仏の絶対のお約束である。
        ◇
 東北出身の作家・志賀直哉が、何よりも大事にしていたもの──。それは「ファイティング・スピリット」であった。
 すなわち、これから為すべきことに、断じて挑み、断固として勝ってみせるという「戦う精神」である。
 わが東北の草創の父母たちは、どんなに悪口罵詈されようと、「新世紀の歌」を歌い合いながら、戦う精神の究極である「師子王の心」を取り出して、激戦に立ち向かってきたのだ。
 師弟の「破邪顕正」の闘魂は、今、青年学会の後継の陣列に意気高く受け継がれている。私は嬉しい。

「青葉の誓い」胸に
 「学会は、人材をもって城となすのだ」とは、懐かしき仙台の青葉城址で恩師が叫ばれた遺訓である。
 この師子吼を、胸に響かせながら私は詠んだ。

 人材の
  城を築けと
   決意ます
  恩師の去りし
   青葉に立つれば

 一城築けば、次の一城ヘ──私は、まっしぐらに走った。守りに入れば停滞を生むだけだ。
 我らの城は、何よりも「攻めの城」である。
 「月月・日日につよ(強)り給へ」(同1190㌻)、
 「今一重強盛に御志あるべし」(同1220㌻)と仰せ通りに、いよいよ「決意ます」前進あるのみだ。
 「新世紀の歌」と共に、東北と私を結ぶ歌が「青葉の誓い」である。
 師の遺言の通り、千代《せんだい》に、いな万代までも崩れぬ、永遠不滅の「人材の城」を築く誓いを託したのだ。
 東北の友は、今日という一日も勇んで、使命の最前線に躍り出る。その誓いの行進は、必ずや創価の新世紀を開きゆくに違いない。
 牧口先生の友人でもあった、東北の偉人の新渡戸稲造博士は語った。
 「一日の業《ぎょう》は百年の基礎をも作るべし」
 東北の勝利こそ、日本の勇気の泉である! 人類の希望の光である!
 東北が晴れ晴れと栄えゆくことこそが、未来に「福光」の輝きを放ちゆく人間勝利の大道なのだ!

 忍耐と
  最後の勝利は
    必ずや
   われの心に
    東北健児に

 ──冬を迎えます。風邪などひかれませんよう、大切な大切な全同志の健康と無事故、そして御多幸を、妻と共にいやまして祈ってまいります。合掌


 土井晩翠の言葉は『晩翠先生校歌集』(非売品)。魯迅は「魯迅全集1」所収「ノラは家を出てからどうなったか」北岡正子訳(学習研究社)。許広平は『許広平文集1』(江蘇文芸出版社)。トインビーはカズンズ著「人間の選択」松田銑訳(角川書店)。吉野作造は『吉野作造選集1』(岩波書店)。志賀直哉は『志賀直哉全集7』(岩波書店)。新渡戸稲造は『新渡戸稲造全集8』(教文館)。

2011-11-13 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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中国・集美大学「名誉教授」称号授与式へのメッセージ

中国・集美大学「名誉教授」称号授与式へのメッセージ
          (2011.9.9 創価大学本部棟)

 中国・福建省の名門である集美大学から、創価大学創立者の池田名誉会長に「名誉教授」称号が授与された。日中友好と世界平和、教育事業への卓越した貢献を讃えたもの。授与式は9日、東京・八王子市の創価大学で行われ、蘇文金学長一行が出席。山本創大学長に証書が託された。その際、名誉会長が詠んだ友誼の漢詩が蘇学長に贈られた。

蘇学長の授与の辞

生命尊厳の信念の人生を世界が尊敬

 池田大作先生は、創価学会名誉会長、創価学会インタナショナル会長を務められ、世界的に著名な仏教思想家、哲学者、教育者、社会活動家、そして文学者であられます。
 また、多くの人々に影響を与え続けている仏教指導者であり、平和思想家でもいらっしやいます。
 池田先生と香峯子夫人は、中国と日本の教育と文化、学術交流の発展のために力を尽くしてこられました。
 さらに、世界平和の促進のために、辛労を惜しまず奔走し、人々に広く呼びかけてこられました。
 その献身的な正義の勇気と生命尊厳の信念に基づき、対話による平和建設と、民衆の幸福実現のために行動を続けておられる姿は、中国人民と世界の平和を愛する民衆の尊敬と賞讃を集めています。
 池田先生のお言葉は、いずれも深い意義を含み、極めて大きな影響力を持っています。
 “信用は得がたく、失いやすい”
 “最も美しい人生の道とは、価値創造である”
 “幸福は彼方の山にあるのではなく、人間自身の中にある”
 “険しき峰へと幾多の障害を乗り越え、一歩一歩と登りゆく、戦う人になれ”
 これらの箴言は、本学の創立者である陳嘉庚《ちんかこう》先生が私たちに残してくださった「誠毅《せいき》」の校訓と相通ずるところがあります。
 「誠毅」の「誠」とは、誠実に学問に取り組み、無私の精神で民衆に忠誠を尽くすこと。
 「毅」は、事にあたって、不撓不屈の精神で、努力し、奮闘し続けることです。
 集美大学は、福建省の重点大学の一つです。陳嘉庚先生が1918年に創立された集美師範学校に始まり、93年の歴史を有しています。
 現在、20の学部を擁し、56の修士コースと、工学・農学・経済学・経営学・教育学・理学・文学・法学の8分野を網羅する63の学科があります。大学院生教育・上級職業教育・海外教育・成人教育など、多様な修養形態を包括的に備えております。
 本学には、1500人の専任教員と、2万5000人の学生が在籍しています。
 「嘉庚精神で大学を建設し、誠毅の品格で人を育てる」との建学理念を堅持し、長期にわたる大学運営をしてまいりました。
 特に際立つのは、航海と水産分野における人材育成です。創立以来、20万人を超える卒業生を社会に送り出してきました。
 このたび、集美大学が授与させていただく「名誉教授」称号は、池田先生にとって、世界各地の大学・学術機関からの318番目の名誉学術称号になると伺っております。
 これは、池田先生の思想と実践の、平和・文化・教育の発展に対する多大なご貢献が、世界から高く賞讃され、重視されている証左であります。
 私は、ここにあらためて、池田先生の崇高な人格と卓越した実績に、深い敬意を捧げるものです。そして、本学の名誉教授に就任してくださることに、心から感謝申し上げます。
 私たちは今後、人材育成と学術研究などの分野において、創価大学と共に研鑽を深め、両大学間のさらなる教育交流と協力を推進したい。
 そして、世界の平和と人類の幸福のために、共々に努力を重ねていきたいと願っております。

池田名誉会長の謝辞(代読)

希望の未来の創造へ青年の育成を

貴大学の卒業生
嵐を越えて極地へ航海
今が新たなスタートだ
学ぶとは命に「英知の美」を集めること


謝冰心先生
厦門《アモイ》の人民は偉大
徹して人間性を磨け


 一、大中国の繁栄の門を開く国際都市・厦門《アモイ》市にひときわ輝く、希望の学園都市・集美区より、人間教育の模範の先生方をお迎えすることができました。
 「海上の花園」と讃えられる麗しき天地より、紅葉深まりゆく秋の八王子へお越しいただいた先生方を、私たちは熱烈に歓迎申し上げます(大拍手)。
 一、「集美」──なんと詩情豊かな、なんと気品あふれる名前でしょうか。
 学ぶことは、たゆみなき真理の探究を通じて、若き命に「英知の美を集める」ことであります。
 育むことは、真剣なる人格の切磋琢磨を通し、社会に「人間性の美を集める」ことであります。
 「名は必ず体にいたる徳あり」と説かれる如く、無限の美の光彩を集め、放ちゆかれる最高学府こそ、貴・集美大学であられます。
 本日、私は、何よりも尊き先生方の真心光る「名誉教授」称号を賜りました。これに勝る光栄はございません。
 わが「創価」の二文字にも、「美の価値の創造」という意義が込められています。
 私は、この栄誉を、すべての創価同窓の友と分かち合わせていただきたいと願っております。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
 一、貴大学の創立者で、華僑社会の大指導者であられた陳嘉庚先生は、1874年、集美の天地に誕生されました。奇しくも、1871年生まれの創価教育の創始者・牧口常三郎先生とほぼ同時代になります。
 「教育は立国の本《もと》にして、興学(教育事業を興すこと)は、すなわち国民の天職なり」
 この信念のままに、陳先生は、愛する郷土と祖国の発展のために教育で立ち上がられました。
 心血を注いで築いた私財を惜しみなく教育に捧げ、集美の地に、幼稚園や小中学校、貴大学の前身である集美師範学校などを次々と設立していかれたのであります。これが、世界に名高い「集美学村」の1世紀に及ぶ源流であります。

平和を創る力

 一、わが子にもまして学生や児童を慈しむ教育者の大情熱こそ、生命の尊厳を守り抜く熱となり、永遠の平和を創り広げる力となります。
 1923年、あの辛亥革命の大英傑・孫文先生によって、集美学村が「永久和平学村」として宣揚されたことも、忘れ得ぬ歴史であります。
 1937年、残虐な日本軍の侵攻が厦門に忍び寄るなか、集美学村は、愛する故郷を離れ、各地を転々とすることを余儀なくされました。
 しかし、学びの炎は決して消えなかった。
 疎開先の民家等を校舎とし、学校は一度たりとも授業を止めることはなかったのであります。
 その原動力は、どこにあったのか。
 それは、創立者・陳嘉庚先生の「誠毅」の大精神を掲げ、この苦難の時代を理事として奮闘し抜いた弟子・陳村牧《ちんそんぼく》先生の存在でありました。
 師の陳嘉庚先生は、弟子である陳村牧先生に、力強く語っております。
 「尋常ならざる事業を成功させるには、尋常ならざる労苦を味わわねばならない。
 もしも、それ相応の意志の力に欠けるならば、少々不本意であるというだけで、嫌気がさしてしまうであろう。それでは、どうして事を達成することなど出来得ようか」と。
 創立者は、いつの日か、集美学村の学舎《まびや》を統合し「集美大学」に大発展させることを夢見ておられました。愛弟子は、65年もの長きにわたって誠実に毅然と死力を尽くし、その構想を完璧に実現したのであります。壮絶なる師弟の闘争に、私は感涙しました。
 偉大な師弟の魂を脈々と受け継がれて、貴大学は、今まさに揺るぎない“永久和平大学”として、堂々とそびえ立っておられるのであります(大拍手)。

中日友好の橋
 一、わが創価大学も、「人類の平和を守るフォートレス(要塞)」たらんと決意しております。
 それは、戦時中の1944年11月18日、時の軍部政府に断固と対峙して獄死した、牧口先生の悲願だからであります。
 創価大学は、この平和の殉教者・牧口先生の生誕100周年の1971年に開学しました。
 それは、中国と日本の国交正常化の1年前でもありました。
 その意味において、文化の大恩ある貴国との平和友好は、わが創大の建学の魂と一体不二なのであります(大拍手)。
 一、私が妻とともに深き交友を結ばせていただいた、福建省出身の大作家・謝冰心《しゃひょうしん》先生は感嘆を込めて記されました。
 「厦門の建設は偉大であり、厦門の人民は勇敢です」
 「厦門の人民は、この地で絶え間なく奇跡を創造しています」と──。
 最も偉大な建設とは、青年の育成に他なりません。
 それは、地道でありながら、未完成の青年の学才を開花させ、希望の未来を価値創造する、奇跡の偉業だからであります。
 「感謝」と「責任」そして「確信」をモットーとして、人材育成の至高のリーダーシップを、絶え間なく、勇敢に発揮されてきた大教育者こそ、ここにお迎えした蘇文金学長であられます(大拍手)。
 一、学長は、新入生を心から励まされて、こう呼びかけられました。
 「勉学に勤《いそ》しみ、考える事を得意とし、勇気をもって探求し給え! 新しいものの創造に鋭敏に、知識欲と好奇心をわき立たせ給え! そして知識の土台を盤石に固めつつ、創造力を高め、不断に真理を認識し獲得し給え!」
 先日、わが創大でも、新入生と保護者の集いが盛大に行われました。
 保護者の皆様方の願いを託しつつ、私は、この学長の激励を、そのまま新入生の皆さんにお伝えしたいのであります。
 一、貴大学の卒業生で、現代中国の科学技術界をリードされる袁紹宏《えんしょうこう》先生は、極地観測船「雪竜号《せつりゅうごう》」の船長として活躍されました。
 「わが事業の起点は集美にあり」と定めた袁船長は、航路の途上、命に及ぶ嵐に襲われても、厳然と仲間を励ましながら、幾多の歴史的な航海を成し遂げていきました。
 そして、その闘争は、北極と南極の両方に、母校の校旗を高々と翻したのです。
 「すべては、ゼロから始まる」「毎回が新たな始まりなのだ」──この袁先生の信条は貴大学の魂でもありましょう。
 そして、わが創大の精神とも一致すると申し上げたいのであります(大拍手)。

学生のために
 一、私の恩師・戸田城聖先生も尊敬してやまなかったアメリカの教育哲学者ジョン・デューイ博士は、貴大学のキャンパスで語られました。
 「どんな最良の方法を用いれば、学生たちに最大の利益を得せしめる事ができるのか。この事を常に案出してくださるよう、切に願ってやみません」と。
 「学生のために、何かできるのか」──これを常に自身に問い続け、行動し続けることが、教育に携わる者の最高に名誉ある使命でありましょう。
 薫りも高き貴大学の校歌には──
 「人を育てるには百年を要す。
 美しき哉、教澤《きょうたく》(教育の恩恵)の長きこと。
 『誠毅』の二字を心に秘めることを、皆、忘るることなかれ。
 皆、忘るることなかれ!」と謳われております。
 本日、貴大学の栄えある一員とさせていただいた私は、万代の中日友好のため、永遠の人類の幸福のために、一段と人材の陣列を世界中に広げていくことをお誓い申し上げます(大拍手)。
 一、結びに、貴大学のますますのご発展を心から念願するとともに、貴大学の諸先生方のご健勝を深くお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
 本日は、誠に誠にありがとうございました。謝謝!(大拍手)

名誉会長が漢詩を贈る

誠信剛毅集一身
美哉百年樹新人
文化立国先教育
金光普照楽歓騰

<大意>
集美大学は
 「誠毅」を校訓としている。
この百年
 誠実さと毅《つよ》き意志力という品格をもって
 新たな人材を育成してこられたのは
 じつに素晴らしいことである。
文化立国とは
 まずは教育の推進から始められる。
それを実現しゆく社会は
 必ずや普く平和の光に照らされ
 万民が歓喜に沸くでありましょう。

※文中に、大学名の「集美」、校訓の「誠毅」、蘇学長の名前「文金」が織り込まれている。
2011-11-13 : スピーチ・メッセージ等 :
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池田大作思想研究サミットへのメッセージ 

池田大作思想研究サミットへのメッセージ             (2011.11.4 中国・北京市内)

 池田思想研究の代表が一堂に会し、「池田大作思想研究サミット」が4、5の両日、中国の北京市内で開催された(主催=創価大学)。これには北京大学や清華大学、南開大学、中山大学をはじめ25大学から30人の研究者が集い、「人間主義のルネサンス──池田研究の成果と展望」をテーマに、これまでの研究成果と今後の方針について活発な議論を交わした。創価大学からは寺西副学長、高橋強教授らが参加。池田大作名誉会長は記念のメッセージを贈り、サミットの列席者に心からの感謝を述べた。

青年のために 青年と共に 希望の未来を!


「小我」から「大我」へ 人類の境涯を高めよ


崩れぬ友誼は いかなる困難も打開する

人間主義の英知の光りを世界へ
中国革命の父 孫文
「物質の力は小さく精神の力は大きい」
医学者 孫思邈
「わが身を借しまず庶民を救済せよ」
教育者 蔡元培
「人類文化への責任感を育むのが教育」
大文豪 魯迅
「すべてのものが私とつながっている」

 一、錦秋の北京に集われた、心から尊敬申し上げる碩学の先生方、いつもいつも変わらざる真心で、大変にお世話になり、誠にありがとうございます。
 東日本大震災に際しましても、言葉に尽くせぬ温かな励ましを賜りました。
 大切な大切な先生方、お一人お一人に最敬礼してご挨拶を申し上げる思いで、メッセージを送らせていただきます(大拍手)。

文明を導く力
 一、大思想家の荘子は、「真人《しんじん》有りて而る後に真知《しんち》あり」(福永光司著『荘子 内篇』講談社学術文庫)と明言しました。
 まさに、当代一級の真人たる先生方が一堂に会された、この研究サミットから、多事多難の現代世界を照らす「人間主義のルネサンス」への真知が、いやまして光を放ちゆかれることを、私は強く確信してやみません。
 本年は、人類史に輝きわたる「辛亥革命」から100年の佳節に当たります。
 思えば、この歴史回天の大指導者・孫文先生が命を賭して掲げられたのも、まさに「人間主義のルネサンス」の旗であったとはいえないでしょうか。
 孫文先生は鋭く「正義と人道に反する行動は、いつかはかならず失敗します」(今里禎訳「大アジア主義」、『孫文選集』第3巻所収、社会思想社)と喝破されました。
 人間主義の大法則に則ってこそ、人類の永続的な繁栄の道が開かれることを、厳然と示されたのであります。
 また、孫文先生は「物質の力は小さく、精神の力は大であり」(庄司荘一訳「軍人の精神教育について」、『孫文選集』第2巻所収、社会思想社)とも提唱されております。
 人間主義とは、万人の生命に秘められた尊極なる「精神の力」を目覚めさせ、生き生きと解き放っていく旭光《きょっこう》にほかなりません。
 さらに、確固たる「精神の力」によって、物質文明をも、自他共の幸福と平和へと、正しくリードしていく推進力が、人間主義でありましょう。
 一、今、世界経済の不況、自然災害の多発など幾多の試練に、人類は直面しています。だからこそ、何ものも恐れず、何ものにも屈しない、雄渾なる人間主義の息吹を漲らせていかねばなりません。
 その汲めども尽きぬ智慧と活力の源流が、大中国の悠遠にして豊饒なる文明に満々と湛えられていることを、私たちはあらためて思い起こしたいのです。
 「源遠ければ則ち流長きが如し」とは、私が青春時代から命に刻んできた6世紀の貴国の大知性・天台大師の金言なのであります。

生命は最極の宝
 一、東日本大震災の影響で、多くの美術展が中止や延期を余儀なくされる中、貴国の皆様方の寛大なご尽力を賜り、今、わが東京富士美術館の企画による「地上の天宮 北京・故宮博物院展」を日本の各都市で巡回させていただいております。
 現在は、貴国との交流の歴史が格別に古く、孫文先生との友情も深い福岡市で、国家1級文物を含む約200点の至宝が展示されております。
 展示は、特に、宮廷文化に受け継がれてきた「女性の美しいふるまい」と「青少年の学ぶ心」に光を当てた構成となり、大きな反響が広がっています。
 出品された作品の一つに、清の乾隆帝《けんりゅうてい》が自ら書写した「法華経」もあります。
 一人の人間の生命は、宇宙大にして永遠なる最極の宝塔なり──この生命尊厳の法理が明かされた法華経も、貴国で漢訳され、体系化されて、日本にまで流伝されました。
 法華経の人間主義を基調とした「平和の文化」が、貴国の随・唐代はいうまでもなく、日本の平安朝などにおいても、絢爛と花開いたことは、歴史家からも感嘆されるところであります。
 一、“人命こそ、最高至上なり”とは、隋・唐代に活躍した大医学者・孫思邈《そんしばく》の叫びでありました。
 この名医は、仏教の慈悲を基盤として“病に苦しむ人がいる限り、身分、貧富、敵味方、民族など、あらゆる相違を超えて手を差し伸べよ!”“わが身を借しまず庶民を救済せよ!”と主張し、奔走したのであります。
 また、詩友・白楽天から法華経を勧められた詩人・元稹《げんじん》は謳いました。
  「達すれば則ち億兆(万民)を濟《すく》ひ
 窮するも亦豪氂《ごうり》(少数の民)を濟ふ
 人を濟ふに大小なし
 空しく私を濟はざるを誓ふ」(赤井益久著『中唐詩壇の研究』創文社。一部、ふりがなを改めた)
 すなわち、人を救うに多いも少ないもあるものか。どんな困難な状況であろうと、自分のいる場所で、できうる限り民衆に尽くし、人間を救っていくのだというのであります。
 こうした人間主義に貫かれた魂には、時を超え、国を超えて、青年の熱と力を呼び起こさずにはおかぬ啓発の力があるのです。
 私の胸奥からは、1974年、世界の難局を見据えながら「すべての国が平等な立場で助け合わなければなりません」と語られた周恩来総理の尊容が離れることはありません。
 30歳若い私の目を真っすぐにご覧になり、固く握手をしてくださいました。その手の温もりに込められた、後継の世代への期待と信頼を、私は21世紀を担い立つ青年たちへも、そのまま伝え託したいと願い、行動を続けてきました。
 この真情を今、尊敬する先生方と分かち合わせていただけることが、私にとって何よりの喜びであり誇りなのであります(大拍手)。

平和の連帯を!
 一、本日、11月4日は、65年前、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が創設された記念日でもあります。
 ユネスコ憲章の前文には「人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」との有名な一節とともに、平和は「人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない」と謳われております。その平和創出の模範の連帯が、先生方の集いにこそあると、声高らかに宣言したいのです。
 人間主義を蘇生させゆく鍵は、何と言っても、ここにお集まりの先生方が、日々、献身なされている「立徳樹人《りっとくじゅじん》(徳を立て人を樹える)」の教育の聖業でありましょう。
 辛亥革命後に、貴国の教育を担い立たれた蔡元培《さいげんばい》先生は強調しました。
 「教育とは、それを受ける者が自己の能力を発達させ人格を完成させて、人類の文化にその一員としての責任を果たすことができるよう手助けすることです。人を特別な器具に仕立てあげて、他の目的をもつ人の利用に供するものであってはなりません」(石川啓二訳「蔡元培教育論」、『中国の近代化と教育』所収、明治図書)
 教育の根幹が、何と明確に、何と広々と示されていることでありましょうか。
 創価教育の創始者である牧口常三郎初代会長と戸田城聖第2代会長が、日本の国家主義の教育と対峙して、「子どもの幸福」のための教育を標榜していったこととも、軌を一にしております。

中国教育学会 顧明遠会長
徳性の涵養と人格の完成こそ平和の基礎

 一、蔡元培先生のもとで若き日、教育にも奔走された大文豪魯迅先生は「無窮の彼方、無数の人々──すべてが私とつながっている」(中村愿監訳『魯迅の言葉』平凡社)と語られました。
 私たちとつながっている無数の青年たちのことを思えば、無限の力が湧いてきます。
 この魯迅先生の教育の信念を、私は、ご親族で魯迅教育思想研究の大家でもあられる、中国教育学会会長の顧明遠《こめいえん》先生との対話の中で、何度も語り合わせていただきました。
 足かけ3年にわたっている対談の中で、顧明遠先生が長年、世界との「教育交流」に取り組まれてきた率直な思いを語ってくださったことも、鮮烈に心に残っております。
 顧明遠先生は語られました。
 「(最も驚いたことは)どの国も人を育てること、人の徳性の涵養、高尚な人格形成を最重要として位置づけていることでした。このことは世界平和の基礎であり、希望であるといえるでしょう」
 「青年は人類の未来です。どの教員や校長に会っても教育によって平和の種をまきたいと考えており、より多くの交流と理解を望んでいたことは、じつに喜ばしいことでした」
 「青年のために」、そして「青年と共に」──この心を深く共有することによって、私たちは、いっそう知恵を出し合い、力を合わせて、いかなる困難も必ず打開できるはずであります。

希望の新時代ヘ
 一、ともあれ、論語には「人能《よ》く道を弘む。道、人を弘むるに非ず」(金谷治訳注『論語』岩波文庫)とある通り、どこまでいっても「人間」が根本であり、「人間」が第一であります。
 人間主義の復興とは、一人一人の人間が、いわゆる「小我」から「大我」へと自身
の境涯を広げ、その「大我」と「大我」とが和合し、人類全体が「万邦協和」「大同世界」の境地へと再生しゆくことといってもよいでありましょう。
 明年は、中国と日本の国交正常化から40周年であります。
 共々に手を携えて、人間主義の大いなる潮流を世界中に広げ、民衆が躍動し、青年が飛翔しゆく希望に満ちた平和な未来へ、英知を結集し力強い歩みを進めゆくことを心に期して、私のメッセージとさせていただきます。
 大中国の宝であり、世界の宝であられる先生方の益々のご健勝、そして、それぞれの大学・研究機関のさらなるご隆盛を心よりお祈り申し上げます。
 謝謝! 多謝!(中国語で「ありがとうございました」)(大拍手)
2011-11-09 : スピーチ・メッセージ等 :
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創価大学・女子短期大学「新入生・保護者の集い」へのメッセージ

創価大学・女子短期大学「新入生・保護者の集い」へのメッセージ
    (2011年11月6日 創価大学記念講堂)

 今春入学した創価大学・女子短期大学の「新入生・保護者の集い」が6日、東京・八王子市の創大記念講堂で開催された。
 これには、創立者の池田名誉会長が記念のメッセージを寄せた。


創立者のメッセージ

使命が大きいゆえに苦労も大きい
英国の首相
逆境こそ最良の教師

力をつけよ それが親孝行の道
一人ももれなく民衆の希望と輝け


 誇りも高き新入生の皆さん方に、私は、あらためて万感の思いを込め、「おめでとうございます!」と申し上げたい。とともに、最大の感謝の心で、「私の創立した大学へ、本当によくぞ入学してくれました」と感謝したいのであります。
 保護者の皆様方も、誠に誠にありがとうございます。また、きょうは、遠方から、ようこそ、お越しくださいました。さらに、いつも陰に陽に、大学を見守り、支えてくださっている皆様方にも、心より御礼を申し上げます。
 先日、来学された、英国の名門・バッキンガム大学の先生方も、わが創大生・短大生・留学生の素晴らしさに感嘆されておりました。
 このバッキンガムにゆかりの深い詩人シェリーの言葉に〝偉大な人間になるためには、他の人々を思いやり、そして多くの人々の立場に立って物事を考え、人類の苦しみや喜びを、自分自身のものとしなければならない〟とあります。
 まさしく、偉大な人間指導者を育成しゆく創大の精神と一致しております。
 その意味からも、東日本大震災の直後に入学して、試練と復興の只中に、学び鍛えゆかれる皆さん方の使命は、あまりにも深く大きい。それだけに苦労もまた多いに違いありません。
 しかし、同じくバッキンガムに縁のディズレーリ首相がいうように、「逆境こそ最良の教師」となることを、毅然と自負していってください。
 とともに、一番大変な時代に、皆さん方を送り出してくださっているご家族の方々に喜んでいただけるよう、一日また一日、最高に有意義に充実した向学と錬磨の前進を、たゆまず粘り強く続けて、力をつけてください。これが価値ある親孝行の道だからであります。
 大切な大切な皆さんに、『若草物語』の作者オルコットの一節を贈ります。すなわち「進み方がどんなにゆっくりでもいい、徹底的に勉強して行こうよ」(村岡花子訳『八人のいとこ』角川文庫)と。
 私は、いつも皆さん方と一緒です。私の命そのものである皆さんの健康と無事故、そして成長と栄光勝利を祈り抜いてまいります。
 一人ももれなく、賢く朗らかな青春の勝利者たれ!
 一人ももれなく、民衆の希望と輝く指導者と育ちゆけ!
 皆、お元気で!
2011-11-07 : スピーチ・メッセージ等 :
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新時代第53回本部幹部会/SGI(創価学会インタナショナル)総会へのメッセージ

新時代第53回本部幹部会/SGI(創価学会インタナショナル)総会へのメッセージ
    (2011年11月5日 東京牧口記念会館)

勇気凛々と平和の種を全世界へ──それが我らの大使命! 栄光の11・18「創価学会創立記念日」を祝賀する「新時代第53回本部幹部会」が5日、「SGI(創価学会インタナショナル)総会」の意義も込め、八王子市の東京牧口記念会館で晴れやかに開催された。これには、原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、大場SGI理事長、浅野同女性部長をはじめ各部の代表が世界60カ国・地域250人のSGIの代表と共に出席した。池田大作SGI会長は記念のメッセージを贈り、全同志の尊き奮闘によって、大勝利で創立の月を迎えることができたことを最大に祝福。新たな妙法興隆の時は今である。不屈の大精神で、いよいよの前進をと呼びかけた。また席上、代表に記念表彰が行われた。

SGI会長のメッセージ

新たな妙法の大興隆の時が到来
若き地涌の友が立ち上がった!


信頼と友情の大連帯を
仲良き前進に師弟は脈動


多宝の父母に感謝
古代ローマの哲人
木を植えよ! 次の世代のために

 一、日本の創価学会も、世界のSGI(創価学会インタナショナル)も、「大勝利の万万歳」で、「創立の月」を堂々と迎えることができました。
 これもすべて、私と同じ心に立って、広宣流布の最前線で戦ってくださる、最も偉大な同志のお陰であります。尊き全同志に、私は心からの感謝を申し上げます。
 世界60力国・地域から出席されたSGIのリーダーの皆様方も、本当によくお集まりくださいました。
 なかんずく、タイ王国の皆様方、長引く洪水の被害に、心よりお見舞いを申し上げます。
 法華経には、「閻浮提に広宣流布して断絶せしむること無けん」(御書505㌻等)と遺命されております。
 その通りに、私たちの広宣流布の舞台は、世界全体に、いやまして大きく広がってきました。
 新時代を展望しながら、いっそう心を合わせて、前進していかねばならない段階に入りました。
 その意味において、日本の全方面、世界の全大陸の同志が、たゆみなく永続して進んでいけるように、私は祈り、心を砕き、指揮を執っております。

大悪を大善に
 一、つい先日、人類の人口は、70億人を突破しました。
 近年、大規模な自然災害が多発するとともに、国際政治においても、世界経済においても、科学技術においても、大きな変動期に直面していることは、論を待ちません。
 この、今という激動の「時」を、どう捉えるのか。
 日蓮大聖人は「仏の眼《まなこ》(経文)を借りて時を考えよ。仏の光(智慧)を用いて国土を照らしてみよ」(同258㌻、趣意)と教えてくださっております。
 たとえ、どんな災難や国難が起こったとしても、苦悩に喘ぐ民衆のため、「妙法が興隆する大瑞相」へと、転じていかねばならない。また、必ず大悪を大善に変えて、平和と繁栄の楽土を築いていくことができる。
 そのために、地涌の菩薩が断固として躍り出て、立正安国、広宣流布に打って出るのだと師子吼されているのであります。
 大聖人が示された「妙法が興隆する世界」とは、「異体同心」という究極の人間共和の世界であります。戸田先生は、分かりやすく端的に、「楽しく清く、晴れ晴れとした、みな仲の良い友の世界」と表現されました。
 これが、創価学会です。これが「戸田の命よりも大切」と叫ばれた学会の組織です。

対話拡大の50年
 一、不二の弟子である私は、あのベルリンの壁に象徴される東西冷戦の真っ只中、師匠の理想のままに、平和と文化と教育の対話を、皆様方とともに、世界へ繰り広げてきました。
 そして、50年──。いかなる苦難にも絶対に揺らぐことのない人間主義の信頼と友情の大連帯は、ヨーロッパをはじめ、全地球を包んでおります。
 何ものをも恐れぬ、この人間と人間の強く美しき生命の結合にこそ、三代の師弟の魂は未来永遠に脈動していくのであります。
 今、日本中、世界中で、若き地涌の友が、「二陣三陣つづきて」(同911㌻)歓喜踊躍し、登場してくれております。
 21世紀の創価の青年群が決然と立ち上がった。ゆえに新たな妙法の大興隆の時が来たと、私は誇り高く宣言したいのであります(大拍手)。
 御聖訓には、「真実に一切衆生の色心の難を止める秘術は、ただ南無妙法蓮華経である」(同1170㌻、通解)と断言されております。
 人類が渇仰してやまない、この妙法を、私たちは、さらに生き生きと、さらに勇気凛々と唱え、弘め抜いてまいりたい。

不屈の心で勝て
 一、古代ローマの哲人は、人知れず後輩に尽くす気高き高齢の友、まさしく多宝の父母のことを、「次の世代に役立つようにと木を植える」人と讃えました(キケロー著、中務哲郎訳『老年について』岩波文庫)
 わがSGIは、「自分自身が花を咲かせようという気持ちでなくして、全世界に妙法という平和の種を蒔いて、尊い一生を生き抜こう」との心で出発しました。
 大聖人が仰せの如く「いまだこりず候」(同1056㌻)との不屈の大精神で、幸福勝利の種を、いよいよ喜び勇んで蒔いていくことを、深く決意し合って、私のメッセージといたします。
 皆様、どうか、お元気で!(大拍手)
2011-11-07 : スピーチ・メッセージ等 :
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