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日蓮仏法と池田大作の思想

日蓮仏法と池田大作の思想
  松岡幹夫著 第三文明社 2010.11.30刊 ¥1200+税 

はじめに

序 創価思想と池田思想
 創価学会批判のあり方への疑問
  創価思想を知らない宗教学者
  学問は仏教にどうかかわるべきか
 池田思想を研究する視角
  創価思想の形成
  池田思想の特徴

1 池田思想の5つの特徴
 1.人間の全体性の復権を目指す
  「生命」に奉仕すべき知性、理性、感情
  理性を過信した西欧文明
  心の自在性の上に立った理性、欲望、感情
 2.自由自在の主体性を持って生きる
  理性を自在に使いこなす
  自由自在な生活者の智慧
  理性を生かす直感
 3.すべてを生かす哲学
  大海のごとく、すべてを生かすのが仏教
  強き生命がすべてを生かす
  人間という共通の大地に立つ
 4.人間の無限の可能性を信ずる
  一人の「人間革命」は全人類の宿命を変える
 5.智慧に生きる
  理想を目指し智慧を尽くす
  諸理論を自在に活用する

2 池田思想に対する偏見を正す
 「学問的合理性」と「仏教的合理性」の問題
  「日蓮遺文」と「日蓮仏教」
  「学問的合理性」と「仏教的合理性」とは相互補完の関係 
 日蓮仏教の排他性への批判
  排他性と戦うのが折伏
  折伏は慈悲の行為
 組織主義への批判
  組織的秩序と社会的な民主制との混同
 「師弟の道」に対する批判
  師弟不二は権力者への盲従ではない
  師弟不二は同じ目的に進む戦友の関係
 「政教一致」批判
  創価学会が公明党を支持する理由
  仏教が理想とする「政治と宗教」の関係
  創価学会の政治参加の歴史
 「現世利益」を説く宗教への蔑視
  「現世利益」こそ宗教の存在理由
  私的な宗教儀礼が利他的な社会貢献を促す
 大乗的人格への戸惑い
  菩薩的人格の特徴
  自由自在の究極を知る人はすべてを生かす
  正当な実績を宣揚することの重要性
  日蓮にみる「法則の信仰」「使命の信仰」「自己の信仰」
  “皆が仏”の世界

3 仏教哲学と池田思想
 「空」の存在肯定性
  「空」は空自身の否定によって肯定性となる
  大乗の空観は虚無思想や懐疑思想とは異なる 
 「生命」の発見
  戸田城聖の悟達
  「生命」は「空」の肯定的表現
  戸田の宇宙生命論
 池田会長の大我論
  人間中心の仏教思想
  「大我」が「小我」を生かす
  画期的な個の思想の確保
 自由自在の主体性に生きるために
  妙法の本尊に読誦唱題する理由
  真の自由自在とは
  物心ともの自由自在を目指して
 すべてを生かす力
  「自由自在」と「すべてを生かす力」の関係
  創価=価値創造はすべてを生かす力の名
  すべてを生かす主体は人間
 悪を生かす
  悪をそのまま善とする中古天台本覚思想
  悪を肯定的に善化する「摂受」
  悪を打ち破り、生かす「折伏」

4 現代仏教と池田思想
 「活用の仏教」
  自他ともに生かす
 自制の仏教・瞑想の仏教・献身の仏教
  戒・定・慧の三学
  自制の仏教
  瞑想の仏教
  献身の仏教
  エンゲージド・ブディズムが抱える矛盾
 法華経に説く「悟りからの道」
  一切を活用する
  万物を生かす
  自己を生かす
  思想を生かす
  あらゆる思想を生かす『法華経』の思想とは
 民衆のための日蓮仏教
  万人が仏・菩薩の実践をできる法
  天台智の一念三千の修行
  万人が実践可能な、日蓮仏教の修行
  自制・瞑想・献身の修行の問題点
 「活用の仏教」の具体的実践例
  創価学会の反戦行動
  智慧を使った反戦
 
5 「人間のための宗教」へ
 人間への信仰
  「凡夫即仏」の原理
  一切の人間を平等にみる
 宗教理解の諸類型
  排他主義
  包括主義
  多元主義
 創価学会と宗教多元主義
  多元主義に人間の視点を注入
 自他を生かす人道的競争
  宗教間のあるべき関係
  人類史における智慧の進歩を展望
 諸宗教の人道的競争
  「人道的競争の理念」の定着を
  「究極の真理」に固執しない
 人間の自立のための宗教
  宗教の拡張主義への懸念
  善を生み出す人間の生命主体の活性化を
 生活者による生活者のための宗教
  人間が宗教を創った
  世界宗教と生活者
 創価学会の宗教間対話の推進
  仏教は人間宗
  仏教が諸宗教や諸文明を結び付ける
 イデオロギーを超えて人間へ
  日中国交正常化提言
  モスクワ大学から最初の名誉博士号を受ける
  キューバのカストロとの会談
 池田会長の相手を生かす対話
  相手を通じて自分を語る
  生活者としての対話
 日蓮における他宗批判
  法華経中心主義
  法華経を誹謗する法然との戦い
 「反人間主義」との戦い
  人間の自在性を否定した諸宗
 極悪人一闡提にも具わる仏性
  いかなる悪人でも仏の悟りを得ることができる
  すべての人の「人間革命」を目指す
 すべてを生かす自由自在の智慧
  近代ヒューマニズムと「人間主義」との違い
  「人間主義」とは「自在主義」
  『法華経』に基づいた池田会長の自由自在
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2010-11-29 : 池田大作理解のために :
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随筆 我らの勝利の大道 No.33

随筆 我らの勝利の大道 No.33
             (2010.11.21付 聖教新聞)

栄光の創立80周年 万歳!

満天の星の如く人材は輝けり

 万歳を
  叫ばむ 祝わむ
   創立日
  三世の果てまで
     幸福道かな

 おお、11月18日!
 永遠に輝く、栄光燦たる「創立の日」。わが創価は80歳の誕生日を迎えた。
 この「11・18」を寿ぐかのように、黎明を待つ空に「獅子座流星群」の光芒を見たとの声を伺った。
 尊き無冠の友が、寒風のなか、聖教新聞を配達してくださっている頃である。
 悠久の大宇宙には、無量無数の星々が瞬く。この地上で、星が励ましの光を贈らぬ地域はない。
 時代の闇は深い。だからこそ、漆黒を破って、満天に輝く星々の如く、偉大な人材群が躍り出るのだ。
 「創価」という価値創造の大星雲から、永遠に消えることなき「誓願」の炎を燃え上がらせて!
 「開目抄」には、「ちかいし願やぶるべからず」(御書232㌻)と仰せである。
 誓願に生き抜く人生は、最も幸福な人生である。
 いかなる苦難の烈風にも負けず、誠実に誓いを果たし抜く人は、真の勇者であり、勝利者である。
 創価の師弟には、誇り高き大願がある。寝ても覚めても忘れぬ誓願がある。
 それは、日蓮大聖人の御遺命たる広宣流布の誓願!
 我らは、悪世末法において妙法を広宣流布することを誓い、地涌の菩薩として願って生まれてきたのだ。
 その願いを、わが恩師・戸田城聖先生は、「地球上から悲惨の二字をなくしたい」と師子吼された。この世に悲惨がある限り、創価学会の戦いに終わりはない。
 わが友が、どれほど祈り抜き、動き抜き、戦い抜いてくださったことか!
 わが同志が、どれほど声を絞って語り、正義を叫び、正法流布に邁進し抜いてこられたことか!
 経文の通り、御書の通り、いわれなき「悪口罵詈」があった。「猶多怨嫉」の激しき中傷があった。「悪鬼入其身」の凶暴なる権力の迫害もあった。
 学会は、その一切を打ち破った。私たちは自ら宿命と戦い抜きながら、一人ひとりを「必ず幸福になれる」と励まし抜いてきた。自他共の幸福を願い、世界の平和を祈り、民衆の勝利の旗を打ち立てたのだ!
 創価の師弟が唱える妙法の大音声は、全地球を包み、大宇宙までも響きわたっているに違いない。
 大聖人、日興上人が、その崇高な真実を、すべて御照覧であられる。
 おお、晴れ晴れと迎えた学会創立80周年よ!
 我らは勝ったのだ。
 師弟は勝ったのだ。
 君も、貴女も、断固として勝ったのだ。
 「私の創立80周年」を勝ち飾ったのだ!
 民衆の勝利と栄光に輝く、我ら創価の誕生日よ!

一人立つ師子たれ

 創立の
  この日は
   初代の殉教の
  不思議な定めの
    仏智なるかな

 1930年(昭和5年)の11月18日のことであった。
 この日、先師・牧口常三郎先生と恩師・戸田城聖先生の師弟の手で、教育革命の宣言書ともいうべき『創価教育学体系』第1巻が発刊された。その奥付に初めて「創価教育学会」の名前が刻印された。
 師弟の魂の結合による言論戦から、「創価」は乱世に産声をあげたのである。
 牧口先生が獄中で殉教されたのは、1944年(昭和19年)晩秋、不思議にも「創立の日」と同じ11月18日の早朝であった。
 共に牢獄にあった戸田先生は、悲憤と慟哭のなかで巌窟王の如く一人立ち上がった。師の殉教と時を同じくして、「われ地涌の菩薩なり!」と、法華経の極理を覚知し、広宣流布を誓われたのである。
 生死は不二である。先師は、愛弟子の開悟を見守りつつ、久遠の使命を託されて霊山に旅立たれたのだ。
 戸田先生は語られた。
 「牧口先生とは影の形に添う如く、生死を共にするために生まれてきた」
 戸田先生は苦労や責任はすべて自身で背負い、ただ勝利の栄冠を、師に捧げゆくのだと決めておられた。
 私もまた、青春のすべてを恩師・戸田先生に捧げた。先生のためなら、いつこの身が果てても本望なりと、師子となって戦い続けた。
 師の構想を実現する弟子がいる。これが“師弟常勝学会”に脈打つ魂である。
 たった一人でも良い。それぞれの時代に、まことの弟子が、厳然と勝利の証を打ち立てていくのだ。
 仏教研究の大家である米国のクラーク・ストランド博士は語っておられた。
 「師匠への深い感謝の念は、自分も成長し、良き先輩として後輩の育成にあたろうという思いに変わる。そうやって信心が継承されていく」と。
 私は、わが後継の皆様方に、未来の一切を託す。
 法のため、学会のため、愛する同志のため、尊き父母のため、自身のために、勝っていただきたい。
 勝利とは「勝ち続ける」ことである。「価値創造」と「人間革命」の大仏法の旗を翻しながら、我らは永遠に勝ち栄えゆくのだ。

青年の生命力で!
 不老不死の妙法を抱いた創価学会には、永遠に青年の生命が躍動し、生き生きと前進する。青年学会が、創価の生命力の証だ。
 なかんずく今、破邪顕正の男子部も、福智光る女子部も、知勇兼備の男女学生部も、かつてない対話と弘教の拡大に燃えている。
 私が師匠に仕えたのは、19歳から30歳まで──その10年余の歳月に、師弟不二の真髄を、絶対勝利の信心を相伝した。
 その私に、師は全幅の信頼を寄せてくださった。
 青年こそ希望である。若き無限の可能性を発揮しながら、学会は勝ってきた。
 若き時に勝たずして、人生をいかに謳歌できよう。胸張り誇れる人生の歴史をば、誉れの青春時代に思い切って残しゆくのだ!

創価の師弟は勝った! 偉大な民衆は勝った!
威風も堂々 広宣流布の誓願に燃えて前進


10年また10年と 
 断片的であるが、学会80年の足跡を、あらためて10年ごとに刻めば──。
 ①創立から創立10周年(1940年)まで
 2度の大戦の狭間、国家主義が世界を分断し、民衆をのみ込んでいく時代に、創価の師弟は、最も大事なのは「子どもの幸福」であり、「民衆の幸福」であると叫んだ。その幸福の実現のために、「広宣流布」「立正安国」の対話を展開していったのである。
 ②20周年(1950年)まで。
 戦争が破局に向かうなかで、創価の師弟は軍国主義と戦い抜いた。「信教の自由」を死守して、先師は獄中に殉教。仇討ちを誓った分身の恩師は、敗戦の焦土に一人立ち、日蓮仏法を現代に蘇らせ、未聞の民衆救済の戦いを起こした。私は19歳で、この師と出会い、師子と鍛え抜かれた。
 ③30周年(1960年)まで。
 第2代会長に就任された戸田先生のもと、私を中心に青年たちが突破口を開いて、75万世帯の弘教を達成。「貧乏人と病人の集まり」と悪口され、庶民を見下す権力からは迫害されながら、「宗教界の王者」として難攻不落の創価城の基礎を構築した。師弟不二の実践に創価の「絶対勝利の信心」の真髄がある。また恩師は「地球民族主義」「原水爆禁止宣言」を発表し、平和建設へ、学会の人類的使命の方向を示した。
 ④40周年(1970年)まで。
 32歳で第3代会長に就任した私は、恩師の構想を次々に具体化した。国内にあっては750万世帯へと拡大。さらに御遺命の「世界広宣流布」即「世界平和」の実現へ、自ら各国を回り、一人また一人へと妙法の種を蒔いていった。そのなかで創価学園を開校し、民音や公明党なども創立。アジアと世界の安定のため、日中国交正常化提言なども行った。
 ⑤50周年(1980年)まで。
 トインビー博士をはじめ世界の識者との対話に取り組むとともに、東西冷戦の壁を超えて中国・ソ連などを歴訪し、文明間の対話を推進。また創価大学の開学など、創価教育の学舎を充実。仏法を基調とした平和・文化・教育の運動を本格的に展開した。そのなかでSGI(創価学会インタナショナル)が発足、草の根の民衆のネットワークを世界に広げていった。
 ⑥60周年(1990年)まで。
 創価の師弟の魂を燃え上がらせ、正義の反転攻勢を開始した。邪悪な謀略を断固と打ち破り、「一人立つ」「一人を励ます」という学会の根本精神を同志の心に打ち込んでいった。
 私自身の60歳までの指標であった「日本の広布の基盤完成」を完全に果たしたのである。
 ⑦70周年(2000年)まで。
 「人間のために宗教があるのか」「宗教のために人間があるのか」──学会は、この人類史的な大テーマに挑み、世界宗教として大きく飛翔した。人間尊敬と生命尊厳の日蓮仏法の精神を高く掲げ、私は冷戦後の世界を駆け巡った。相前後して旧ソ連のゴルバチョフ大統領、南アフリカのマンデラ大統領、統一ドイツのワイツゼッカー大統領らと対話を重ね、仏法の人間主義と世界の良心の思潮が、深く強く共鳴していった。
 ⑧80周年(2010年)まで。
 我らの平和と人道の連帯は192カ国・地域へ、地球的規模に拡大。仏法の人間主義は世界精神へと高まり、「地涌の義」そのままに、世界中に妙法流布を担い立つ平和創造の人材が躍動し、それを垣根なく世界の良識が期待する時代となった。真の人間世紀へ、「世界広布の基盤」は完璧に出来上がった。
 今、私は胸を張り、恩師にご報告できる。
 「わが創価の後継の陣列は、美事な完勝で飾りました!」──弟子として勝利の報告以上の喜びはない。
 創立100周年には、今の男女青年部が堂々たる学会の柱と育っている。地域の柱であり、社会の柱であり、世界の希望の柱なのだ!
 「平和の世紀」は、対話の英雄が創る!
 「人間の世紀」は、人間主義の人材が輝かせる!
 「生命の世紀」は、生命尊重の賢者が開く!
 地球を舞台に、若き弟子たちよ、君たちが指導者となって自由自在に乱舞しゆくのだ! 人と人を繋ぎ、人類を結ぶのだ!

総本部は質実剛健
 創立80周年の11月18日付の聖教新聞に、世界広宣流布の新たな本陣となる「総本部」の基本構想と外観イメージが発表された。
 早速、多くの歓びと決意の声を頂戴した。嬉しい。
 全部、わが同志のためであり、広布の未来のためである。学会員が誇りをもって、安心して信心に励めるように、万般に盤石な土台を築いておきたいのだ。
 学会本部は、三類の強敵をはじめ、ありとあらゆる魔軍と戦いながら、正義の広宣流布を遂行する「戦う本陣」である。
 ゆえに、本部は実質第一でいけ! どこまでも質実剛健でいけ! これが恩師の厳命であられた。
 寄せられた声の中には「正面は、あのGHQ(連合国軍総司令部)のビルを彷彿させますね」という感想もあった。
 私には、戸田先生との忘れ得ぬ思い出が蘇った。
 GHQのビルといえば、約60年前、皇居のお堀端を戸田先生と一緒に歩いていた時、急に雨が降ってきたことがあった。傘はない。タクシーも来ない。先生の事業が、苦境のどん底の時であった。
 「二人で雨に濡れていこう」と歩き始めると、先生は「あそこにマッカーサーがいるんだ」と指さされた。その先にGHQ本部が入っている第一生命館が、そびえ立っていた。
 当時、学会には、車もない。まして大きな建物などなかった。だが、私は申し上げた。
 「私が働いて、働いて、いい車を用意します。必ず立派なビルを幾つも建ててみせます! 先生、ご安心ください」
 今、全国各地にも、新たな会館が続々と誕生している。戸田先生が「全部、大作の言った通りになったな!」と喜んでくださっていると、私は確信する。
 「偉大な建築は、人間の偉大さの、最も偉大な立証である」と、アメリカの近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトは語った。
 創価の建築は、まさしく師弟の金城であり、鉄壁の結合の象徴といってよい。
 あの15年前(1995年)の阪神・淡路大震災の折、関西各地の会館は、微動だにしなかった。厳然とそびえ立ち、被災された方々の避難所となったことは、ご存じの通りだ。
 私の心を心として、安全第一の堅固な会館を建設してくださっている関係の方々に、私はいつも感謝している。
 アメリカの詩人ロングフェローは歌った。
 「建ててゆけ汝の城を高く美しく造れ」
 わが友が、家庭でも、職場でも、地域でも、汝自身の堂々たる勝利の城を創り上げていかれることを、私も妻も祈る日々である。

創立100周年へ出発
 ロマン・ロランは、名作『獅子座の流星群』の最後に、希望の言葉を掲げた。
 「我々は大きな旅を始めるのだ」
 創立80周年は到達点ではない。新たな民衆凱歌の旅への出発点である。
 さあ、わが友よ! 共戦の同志よ! 今日から始めよう。永遠なる創価の師弟の旅を! 人間革命の勝利と栄光の旅を!
 今再び、広宣流布の誓願を燃やして出発だ! 
 希望に輝く、「創価青年学会」の創立100周年の連峰に向かって!

 いざや立て
  いざや征かなむ
   共々に
  勝利の人生
   断じて勝ちとれ

 ライトの言葉はカウフマン編『ライトの建築論』谷川正己・谷川睦子訳(彰国社)。ロングフェローは『ロングフェロウ詩集』生田春月訳(越山堂)。ロランは『獅子座の流星群』片山敏彦訳(岩波書店)。
2010-11-28 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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マサチューセッツ大学ボストン校「名誉人文学博士号」称号授与式

アメリカ マサチューセッツ大学ボストン校「名誉人文学博士号」称号授与式
                       (2010.11.21 創価学会恩師記念会館)

創価の師弟の勝利を寿ぐ栄冠──社会貢献と人類奉仕の学府と輝く、アメリカの名門マサチューセッツ大学ボストン校から、創価大学創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉人文学博士号」が授与された。世界平和と全民衆の幸福への、比類なき貢献を讃えたものである。SGI会長に世界の大学・学術機関から贈られた名誉学術称号は「300」となった。晴れの授与式は21日午後、東京・新宿区の創価学会恩師記念会館で行われ、SGI会長夫妻がキース・モトリー学長夫妻、ウィンストン・ラングリー学事長、ウンスーク・ヒュン学事長補佐を歓迎。SGI会長に名誉博士の学位記が授与された。創価大学の山本学長、田代理事長、アメリカ創価大学のハブキ学長、学会の原田会長、長谷川副理事長(創価学園理事長)らが列席した。

モトリー学長の授章の辞

SGI会長の言葉に共鳴
悪戦苦闘した人こそ偉大な歴史を残す!


 啓発に満ちた仏教指導者であり、平和の建設者、著作家、教育者、そして人類向上のためのグローバル機関の創立者であられる池田大作氏。
 マサチューセッツ大学ボストン校は貴殿の国を訪問し、名誉人文学博士号を貴殿に授与させていただけることを光栄に存じます。
 貴殿は、東京で海苔製造業を営む家庭に生まれ、青年時代には結核と苦闘されました。
 第2次世界大戦で、またご一家は空襲に見舞われました。戦争は長兄の命をも奪ったのです。言語に絶する暴力を目の当たりにされた貴殿は、恨むことではなく、平和のために働くことに情熱を傾けられるのであります。
 19歳の若き貴殿は、「価値創造」を意味する仏教在家団体・創価学会の指導者であられた、恩師・戸田城聖氏によって変革を遂げられます。恩師亡きあと、1960年に貴殿は創価学会の会長に就任され、会員は世界中に拡大します。
 今日、貴会のグローバル・ネットワークは、192力国・地域、1200万人以上へと発展しておられます。貴殿は、平和と文化、教育を推進する上で、個人のエンパワーメント(能力開花)と社会への関わりを提唱しておられます。
 貴殿は、それらの価値観を反映させる、特定宗派に限定されない教育機関を創立され、また、池田国際対話センターや、戸田記念国際平和研究所、東洋哲学研究所を設立しておられます。
 貴殿は数多くの著作を手がけ、随筆から詩歌、子どものための物語、市民社会の関わりを強めるよう具体的に促す平和提言に至るまで、あらゆる出版物を刊行しておられます。
 貴殿は、世界平和は社会、あるいは構造的改革のみならず、自発的な個人の変革によって実現されると信じておられます。
 貴殿の著作は、幾つかの国の大学の授業でも採用されており、貴殿の思想を中心に研究を進める20以上の機関が、世界に存在しております。
 何より貴殿ご自身の言葉こそが、貴殿の意義深き影響力を最も顕著に表しております。すなわち、「人の気持ちがわからない人は、本当のリーダーにはなれない」。さらに、「悲しみと苦痛が、自分という大地を耕してくれる。そこから『人を幸福にしたい』という美しい心の花が咲くのです」と。
 マサチューセッツ大学ボストン校の多くの学生は、貴殿の苦闘に関する次の一節に勇気づけられることでしょう。
 「順風満帆に見える人よりも、厳しき試練に勇敢に挑み、粘り強く悪戦苦闘した青年のほうが、後になって光る。強くなる。はるかに偉大な歴史を残していけるのだ」
 貴殿の仏教理念へのたゆまぬ献身と、その人生と構想が他者への啓発の源とされていることを顕彰し、2010年6月4日(の卒業式で)、池田大作氏への「名誉人文学博士号」の授与を発表し、本日、11月21日、その学位記をお渡しできることを、誠に光栄に存じます(大拍手)。

SGI会長の謝辞

民衆に力を! 青年に希望を!
教育こそ私の生涯の事業


モトリー学長の崇高な信念──
「人間のため」の原点に返れ


牧口初代会長 戸田2代会長
二人の師父に捧げる栄誉


 一、教育は、生命の尊厳なる宝であります。
 教育は、幸福の平等なる光であります。
 教育は、未来への自在なる力であります。
 ゆえに、教育に捧げた労苦は、人間の究極の栄光であります。教育に邁進し抜いた人こそ、永遠の勝利者なのであります。
 本日は、人類の教育の都ボストンより、教育の真髄を体現しておられる最も尊貴な先生方がお越しくださいました。
 いかなる賓客をお迎えするよりも、このうえない喜びであります。
 誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

響き合うボストン校と創価のビジョン
「最前線で奉仕し 指揮を執れ」


子どもの幸福と人間革命のため
 一、万人に広々と開かれた、世界の「公教育」の偉大な模範の最高学府こそ、貴マサチューセッツ大学ボストン校であられます。
 貴校は、創立の時より、「最前線にて奉仕し、指揮を執れ」との高邁なビジョンを掲げてこられました。
 それは、わが「創価教育」の創立の師父である牧口常三郎初代会長、戸田城聖第2代会長の精神と深く響き合っております。
 「子どもの幸福」のための教育を訴え、軍国主義と戦い、獄死した初代会長は、アメリカの教育哲学に、最大の敬意を表しておりました。
 「人間革命」の民衆運動を展開し、「地球民族主義」の理念を提唱した第2代会長は、「信教の自由」をはじめアメリカの人権の貢献に、最大の感謝を捧げておりました。
 創価教育の80周年の佳節に拝受いたしました、貴マサチューセッツ大学ボストン校からの何よりも意義深き「名誉人文学博士号」の栄誉は、この二人の師父に捧げさせていただく無上の祝賀であります。
 先生方のご高配に、重ねて厚く厚く御礼を申し上げます(大拍手)。
 一、教育を生涯の事業と定めた私は、貴マサチューセッツ州が誇る“アメリカ公教育の父”ホレース・マンの言葉を、深く胸に刻んでまいりました。
 それは、「人類のために、何ら勝利を勝ち取らずして、人生を終えることを恥じよ!」との信念の叫びであります。
 貴校は、この人類貢献のエートス(気風)と人生勝利への大いなる力を、若き生命に惜しみなく贈ってこられました。
 私は貴校からの栄誉を、21世紀を担いゆく、わが後継の青年たちへの勇気と希望の励ましとして、貴国アメリカをはじめ世界192カ国・地域のSGIの友と分かち合わせていただきたいのであります(大拍手)。

クラーク博士の尊き心を継承
 一、教育の陽光は、国を超え、民族を超えて、青年の心を明々と照らし、赫々たる熱を贈ります。
 歴史上、貴校に脈打つ人間教育の精神は、日本にも不朽の恩恵をもたらしてくださいました。
 「青年よ、大志を抱け」の励ましで名高い、かのクラーク博士も、貴校の源流の一つであるマサチューセツツ農科大学の創立に尽力して、学長を務められた縁《えにし》の方であります。
 クラーク博士は、1876年(明治9年)、北海道の札幌農学校(現・北海道大学)の初代教頭として、愛弟子である卒業生を伴って、赴任されました。
 そして、最先端の学問や知識を伝授するとともに、「紳士たれ」とのモットーのもと、先進的な全人教育の伝統を築かれたのであります。
 その中から、牧口会長と親交が深く、「創価教育学支援会」のメンバーでもあった新渡戸稲造氏や、思想家の内村鑑三氏など、日本を代表する人材が陸続と羽ばたいていきました。
 クラーク博士は、難解な授業の理解が進むようにと、学生たちのノートを丹念に見てあげたり、時間を見つけては学生と膝を交えて懇談したりするなど、一人一人を大切にされた。
 教え子たちは、そのクラーク博士の献身の姿を、半世紀を経てもなお、「ああ、先生!」と尽きせぬ感謝をもって追想し、後世に語り伝えたのであります。〈ジョン・M・マキ著、高久真一訳『W・S・クラーク』北海道大学出版会、大島正健著『クラーク先生とその弟子たち』教文館などを参照〉
 クラーク博士の崇高なる教育者としての姿は、本日ここにお迎え申し上げた、モトリー学長はじめ、尊敬する貴校の先生方とも深く重なり合うものであります。
 学長が、激務の中、寸暇を縫っては学生と対話し、励まされながら、オーケストラの名指揮者のように、人間教育の壮大な交響楽を奏でておられる様子も、私は深い感動をもってうかがっております。
 学長は語っておられます。
 「私たちは、教育の大いなる目的を、決して見失ってはなりません。それは、人間の成長以外にはありません。“人間”なのです」と。
 今再び立ち返るべき原点が、この一点にあります。
 「人間のため」「人間の成長」という原点から出発することこそ、政治も、経済も、科学も、宗教も、現代のあらゆる営為を本源的に蘇らせていく鍵ではないでしょうか。
 私が、これまで「社会のための教育」ではなくして、「教育のための社会」へ、発想を大転換することを提唱してきたのも、この意義からであります。

教育は社会の黄金の柱

大情熱に生きよ
 一、貴校のもう一つの源流は、女子高等学校から師範学校へと続く、女性教育と教育者養成の流れであります。
 往年の師範学校のダントン校長も、「人々のために最大に貢献し、自らも最大の幸福を勝ち取りゆく人間を育成すること」を目指して、無私の大情熱を教育に注がれました。
 貴校に連なって、「ただ青年のために」と崇高な使命の人生を生き抜かれた教育者の群像が、私の命に不滅の光彩を放って迫ってくるのであります。
 時代の希望は、いやまして、民衆の「エンパワーメント(能力開花)」にあります。
 高名な国際政治学者であられるラングリー学事長は、英国のエドマンド・バークの“悪が支配を勝ち取るためになすべきことは、善良な人々が何もできないようにしておくことだ”との洞察を引かれながら、断言されておりました。
 「一人の人間が精神の力に目覚め、立ち上がれば、いかなる暴君も、それを沈黙させたり、制約したりすることはできないのです」と。
 これは、恩師に出会ってから60年余に及ぶ、私の闘争の人生の確信とも一致します。
 教育に賭けた先人たちの尊き魂を受け継ぎながら、私たちは、一人一人の生命の尊極なる力を解き放ち、山積する地球的問題群に挑みゆく人間主義の英知の連帯を、さらに勇敢に築き上げていきたいと思うのであります。
 一、21世紀に入って10年。世界の情勢は、揺れ動いております。
 だからこそ、教育という「社会の黄金の柱」「人類の黄金の柱」そして「未来の黄金の柱」を、私は、貴校の名誉ある一員として、先生方とご一緒に、いよいよ揺るぎなく確立していく決心であります。
 アメリカ・ルネサンスの哲人エマソンは、我らのボストンを高らかに歌い上げました。
 「おお 海沿いの幸福なる街よ
 あらゆる地へ導きゆく その街道」
 世界に晴れ晴れと開かれた、愛する学都ボストンが、貴校とともに永遠に勝ち栄えゆかれることを、私は心からお祈り申し上げます。

未来を照らす星と輝け!
 一、私が「アフリカの人権の獅子」マンデラ元大統領と最初にお会いしてから20年になります。先日も、92歳の元大統領が近著に署名して託してくださいました。
 敬愛してやまぬマンデラ元大統領の言葉を、永遠の青年たる学長はじめ先生方に、満腔の感謝を込めて捧げ、謝辞とさせていただきます。
 「今を生きる青年に望みたい。
 汝の運命を自ら描け!
 我らの国、大陸、そして世界のために、明るい未来への道を照らす星と輝け!」
 「教育こそ、世界を変革しゆく、最も強力な武器である」
 サンキュー・ベリー・マッチ!(大拍手)
2010-11-22 : スピーチ・メッセージ等 :
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魂の人間讃歌  第5回 学ぶ心 育てる心

魂の人間讃歌  ジャズと人生と仏法を語る

第5回 学ぶ心 育てる心(2010.11.13付 聖教新聞)

青年を励ませば青年の生命に

SGI会長
一流になるには一流に触れよ


池田 音楽は、若者の心に「磨きをかける」──。こう洞察していたのは、アメリカの民衆詩人ホイットマンです。彼は語っております。
 「よい音楽とは、確かに、他のどんな影響力にもそなわっていない方法で魂の微妙な琴線に触れる」(溝口健二著『「草の葉」以前のホイットマン』開文社出版)
 青春は、永遠に開拓です。永遠に挑戦です。永遠に創造です。その勇気を奮い立たせてくれる力こそ、音楽ではないでしょうか。
 師と仰ぐ戸田先生のもと、私たちも青年時代、常に決意の歌声と共に、新たな使命の闘争へ走り抜きました。
 音楽には、惰性や停滞を打ち破り、生命を躍進させゆく響きがあります。
ショーター そうですね。
 ジャズは、自己を表現する挑戦の音楽です。今の瞬間への挑戦の音楽です。ジャズの精神は進化し続けています。池田先生が言われる通り、その進化の中心になるのは、青年です。
ハンコック ウェインも、私も、池田先生に続き、青年を育てていきたいと念願しています。
 今の世の中では、若い人たちは、自身の自由闊達な世界を開拓することを、周りからあまり勧められません。うまくいく仕事だけを見つけるよう、奨励されているのです。
 青年は、型にはまらないで、彼ら自身が関心を寄せる、別の事柄、別の新たな方向性を探求していくべきなのですが、そのための励ましを受けることはないのです。今、私は、若い人たちの開拓精神を鼓舞するため、できる限りのことをしたいと思っています。これは、心からの願いです。
池田 まったく同感です。
 「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(御書231㌻)です。今この時、青年が、どれほど快活に開拓精神を燃え上がらせるか。どれほど勇敢に創造的生命を発揮していくか。そこに人類の文明の未来が託されているといっても、過言ではないでしょう。
 その先頭を、世界の創価の青年たちが、欣喜雀躍と進んでいます。わが音楽隊や鼓笛隊、合唱団の友の奏でる旋律は、新時代へ前進しゆく行進曲です。
 この秋には、音楽隊の代表が、吹奏楽の全国大会に出場しました。
 創価グロリア吹奏楽団が「金賞」の栄冠に輝いたのをはじめ、関西吹奏楽団、創価中部サウンド吹奏楽団、北海道吹奏楽団が「銀賞」を受賞するなど、強豪がしのぎを削る大舞台で、堂々たる勇気と希望の音律を響かせました。
ハンコック 素晴らしいですね!
ショーター 音楽隊・鼓笛隊といえば、私たちを育ててくれたドラマーのアート・ブレイキーを思い出します。
 私は1961年に「ザ・ジャズ・メッセンジャーズ」という彼のバンドの一員として日本を訪れました。ブレイキーも私も初めての訪日で、それ以来、ブレイキーはすっかり日本の人々が好きになりました。1965年に再度、訪日した時には、私は既にブレイキーのバンドを離れていましたが、彼が創価の音楽隊・鼓笛隊に演奏技術を教える機会があったと聞いています。
        ♫
池田 不思議なご縁です。アート・ブレイキーさんは、日本に一大ジャズブームを起こした名奏者の一人ですね。
 この年(1965年)、ブレイキーさんたちは、創立して1年余りの民主音楽協会(民音)の招聘に応え、東京と熊本で公演してくれました。当時の関係者によると、大変な人気で、前売りには3倍以上もの申し込みがあったそうです。
 私が民音を創立した時、周囲は、なかなか理解できなかった。反対の声もありました。いまだかつてない、民衆の音楽運動でしたから、まさに「建設は死闘」でした。その無名の民音の草創期に、快く力を貸してくださったブレイキーさんたちの御恩は、決して忘れておりません。 
 お陰さまで、民音は今、103カ国・地域へ海外交流を広げ、日本国内での公演の鑑賞者も、累計で1億1千万人を突破するに至りました。
 ショーターさん、ハンコックさんにも、重ねて御礼を申し上げます。
ショーター こちらこそ感謝いたします。アート・ブレイキーは、ジャズ音楽の存続が極めて重要であり、私たちには伝えるべきメッセージ(使命)があると、痛感しておりました。
池田 バンド名の「メッセンジャーズ」には、「使命を伝える人」との意義が感じられますね。
ショーター ですから、海外巡業で飛行機に乗っていて、機体が激しく揺れたりすると、ブレイキーは、よく言ったものです。「諸君、心配することはないぞ。われわれには使命があるんだ!」(笑い)。
ハンコック ブレイキーらしいですね。彼をはじめ、真の意味で息が長く、亡くなった後も伝説的な存在と輝く音楽家たちは、皆、逆境を乗り越えて何度も蘇った人たちです。ブレイキーの音楽隊・鼓笛隊へのレッスンは、どのような経緯で実現したのですか?
池田 それは、鼓笛隊のメンバーが、直接、「演奏の仕方を教えてください」と願い出たのです。東京での公演の直後、代表が楽屋を訪問したようです。いきなり、ぶしつけだったかもしれません(笑い)。しかし、ブレイキーさんは、彼女たちのまっすぐな向上への情熱を、大きく深く受けとめてくださったのです。
 実は、鼓笛隊の結成(1956年)当初から、私はよく「一流から教わるんだよ」と激励をしていました。それは、戸田先生の教えでもありました。
 一流のものに触れることは、自分が一流になる第一歩です。より高きものに学ぶ心が、飛躍への鍵となります。
 私が、世界の一流の識者との会談に、青年を同席させてきたのも、その意味からです。当然、礼儀やマナーをわきまえた上で、青年は一流の世界に積極果敢にぶつかっていくことです。「教えてください」「学ばせてください」──この求道の姿勢が、人生を開くからです。
ショーター ブレイキーの人柄を考えれば、鼓笛隊の乙女たちに会った時、知らんぷりをすることなど、とてもできなかったのでしょう。彼は思ったに違いありません。「この乙女たちはどう育っていくのだろう」「将来、どんな立派な人生を送ることだろう」と。
ハンコック ブレイキーは、いつも若い音楽家に、チャンスを与えようとしていました。いつもながらの演奏でよしとしているミュージシャンではなく、特に、向上心ある若手ミュージシャンに対しては、必ずしも彼と一緒に演奏しているメンバーでなくとも、彼はとりわけ熱心でした。
 探究心のある若手を、常に育成しようとしていたのです。ですから彼は、鼓笛隊メンバーの熱心さに、心打たれたのでしょう。
池田 一流の人格には、「学ぶ心」とともに「育てる心」が光っているものです。
 ブレイキーさんは、無名の音楽家を一流に育てる名人だった。ゆえに彼のバンドは「大学」と謳われましたね。
 青年を励ます人には、自らも青年の生命が脈打ちます。青年を大切にする団体にこそ、未来が開かれます。
 戸田先生は言われました。
 「論語に『後生畏るべし』という言葉がある。君たちは『後生』だから、先生である私より偉くなれ」
 青年には、自分以上の使命があると信じてくださったのです。
ショーター ブレイキーも、語っておりました。「われわれにはリーダーが必要なのだ。君たちは皆、やがて僕のバンドを去る時、リーダーになっていなければならない」と。
        ♫
池田 ブレイキーさんは、特別レッスンをすぐ行ってくれました。鼓笛隊の依頼から8日後。民音主催の「音楽教室」として実現したのです(1月26日、港区の虎ノ門ホール)。
 公演でお疲れであったにもかかわらず、音楽隊・鼓笛隊の熱心な姿に感激され、全身から汗を噴き出しながら、ドラムの打ち方、シンバルの鳴らし方、マラカスの振り方等々、一つ一つ教えてくださったのです。
ショーター ブレイキーは、鼓笛隊や音楽隊が創価学会の団体であることは知らなかったと思いますが、青年の情熱に応えようと、そのように情熱的に対応していたのだと思います。
池田 ありがたいことです。当時、700人ほどの参加者の中には、氏がどれほど著名であるかを、よく知らないメンバーもいたかもしれません。
 しかし、情熱的な指導に圧倒され、皆、夢中でレッスンについていきました。「会場全体が、一つの心臓になったように鼓動した」と振り返る友もおります。
 なかんずく、参加者の胸に刻まれたのは、「形式や、型で打つのではない。心で打つのだ!」という魂のアドバイスでした。
ハンコック ブレイキーは、技巧に走らないことで有名でした。
 彼の演奏には、基本的な要素が幾つも備わっています。それは、単純な要素ともいえます。しかし、聴衆は、彼の演奏に飽きることがありません。その演奏は、人々の気分を高揚させるのです。
 まさに「心」で打ち、「心」を打っていました。
池田 「みんな一日のつらい仕事を終えて音楽を聴きにやってくる」「そういう人々を幸せな気分にするのが、私の仕事だ」──このブレイキーさんの心意気は、ショーターさんとハンコックさんにも、受け継がれていますね。

名ドラマーが音楽隊・鼓笛隊に
「心で打て! 心が心を打つのだ」
音楽の師が若きハンコック氏に
「自分の誠実と真剣さを信じろ」


ショーター ありがとうございます。ブレイキーの演奏こそ、人々を元気づけるものでした。最初に日本を訪問した時、私たちが頻繁に耳にしたのは、「オリジナリティー(独創性)とはどういうものですか」「モダンジャズとはどんなものですか」という質問でした。ブレイキーはいつも、「心で演奏することだ」と答えていました。
 「ジャズの演奏は、クリニカル(分析的・客観的)に考えたり、アカデミック(学問的)に考えてはいけない。クリニカルに演奏するな! 分析や客観にはストーリー(物語)がない。君の心をさらけ出すのだ! 君の心にあるのは何だ? それを吐き出すのだ!」「ステージでは聴衆をごまかすな。楽器の陰に隠れるな。トランペットの陰に隠れるな!」──ブレイキーのこの言葉は、音楽だけでなく、人生万般に通じる言葉だと思います。
ハンコック 「心で演奏する」──私も若いころ、マイルス・デイビスから、この点を鍛えられました。
 マイルスは「拍手ばかり求めて演奏するやつは、バンドから解雇するぞ」と言うのです。「技巧をひけらかす演奏や、聴衆を幻惑するような演奏はするな。聴衆におもねるな。聴衆の人質になるな。拍手喝采だけを求めるのは、卑怯な演奏である。自らを恃む強さを持て。それがあれば、自分を内面から支える芯ができるのだ」──これが、私がマイルスのバンドで受けた訓練でした。自分の演奏への確信を持つこと。それが演奏への正しい取り組みです。しかし、彼が最も強く求めたものは、誠実さと真剣さでした。
池田 まさしく、「一流」に共通する「一念」の構えが、ここにあります。
 「心こそ大切なれ」(御書1192㌻)。これは、仏法の一つの重大な結論です。
 この一節は、日蓮大聖人が、試練と戦う弟子の四条金吾に贈られました。
 金吾は、武術に優れ、医術の心得も深かった。重々そのことを御存知の上で、この御文の前の部分では、兵法を極め、知略を尽くした武将であっても、最後は敗れた歴史の事例が挙げられております。
 いかなる道であれ、実力も、技術も、知識も、戦略も、もちろん大切である。人に倍する努力も大事だ。しかし、より一重深く、人生の幸不幸を決定するのは、心です。相手を生命の奥底から感動させ、揺り動かすのも、心です。勝負を決しゆく究極の力は、心なのです。  
 この心というものを、いかに正し、律していくか。いかに磨き、賢くしていくか。いかに高め、強くしていくか。そのためには、わが心を、偉大な法則に融合させ、偉大な師匠に合致させゆく努力が、絶対に不可欠なのです。
        ♫
ハンコック 本当に、そうですね。仏法の実践でも、音楽の練習でも、「心こそ大切なれ」はキーワードです。
 音楽の練習ではまず「音階」(スケール)を練習し、旋律の「進行」(モーション)へと進みます。問題は、どこへ向かうかです。また、練習は何のためにするのか、その根底が大切です。
 単に自分が偉くなるとか、栄誉を勝ち取るためではありません。それはひとえに、自分にできることを他の人たちと共有し、他の人たちに尽くすためなのです。それができるのは、わが心のチャンネル(回路)を閉ざさずに、開放する時だと、私は信じています。
池田 信心も同じ道理です。よき師、よき同志と共に進もう。よき友情を築こう。共に勝利の人生を歩もう。この「異体同心」の前進の中にこそ、限りなき自他共の歓喜の成長がある。
 ブレイキーさんの「音楽教室」でも、最後に美しきドラマが生まれました。音楽隊・鼓笛隊の参加者全員が、ブレイキーさんに心からの感謝を込めて、合唱を捧げたのです。すると、ブレイキーさんは、肩をふるわせ、感泣されたと伺いました。
 巨匠と青年の「心」と「心」が、深く強く共鳴し合った瞬間でした。
ショーター その通りです。その時、ブレイキーは、「日本の本当の姿を見た。日本は、僕の故郷だ」と言ったそうです。なぜ彼がそう言ったのか、私にもよく理解できます。ブレイキーはおそらく、どんな国へ行っても、私たちに同じことを教えたはずです。「君たちにとって、この国は外国ではない。君たちの故郷なのだよ」──そう彼は教え諭していたのです。
        ♫
池田 音楽は、世界市民の共通語です。国境の壁を軽々と飛び越え、皆の心を一つの家族に結び合わせます。文化交流、芸術交流の素晴らしさです。
 21世紀のグローバル化は、物理的な距離の消滅から、さらに心の距離の消滅へと進んでいかねばなりません。50年前に世界への平和旅を開始して以来、私は国や民族、イデオロギーを超え、心を結ぶ対話の行動を続けてきました。
 SGI発足の際は、芳名録の国籍の欄に「世界」と記しました。仏法は、国家の枠を超えた普遍的な人間主義の宗教だからです。だからこそ、多彩な文化や習慣を尊重し、互いに学び合うことを心がけてきました。
ショーター 半世紀にわたり、世界を結び、人材を育ててくださった池田先生の大闘争に、感謝申し上げます。
 弟子の成長を祈り、喜んでくださる師匠ほど、有り難いものはありません。
 1963年のことでした。リハーサルの最中に、突然、電話が鳴りました。ブレイキーはドラムを叩いていました。トランペット奏者のリー・モーガンが電話に出て、大声で私に言いました。
 「ウェイン、マイルスからだぞ!」
 電話に出ると、マイルス・デイビスが、私に彼のバンドに入るよう申し入れてきたのです。私がマイルスとの話を終えると、ブレイキーは、「彼は、サックス奏者を、僕のバンドから横取りしようとしている!」と叫びました(笑い)。
 でも、ブレイキーは陰では、あの偉大なマイルスが電話をかけてきたことを誇りに思っていました。というのは、いったん、マイルス・デイビスのバンドに入れば、音楽と人生の使命を果たせる指導者のレベルまで“進級”することは必然であることを、ブレイキーは知っていたからです。
ハンコック ジャズのハートは、商業的な価値ではありません。人間の心臓に酸素がなくてはならないように、ジャズに重要なのは使命感です。
 ブレイキーは、ジャズ音楽の存続がいかに重要であるか、その使命を痛感していたのです。
池田 まさに、偉大な「メッセンジャー(使命を伝える人)」の人生でしたね。
 日本語の「使命」は「命を使う」と書きます。かけがえのない命を使い、果たしていくのが「使命」です。
 私は、草創期の高等部に、「使命を自覚するとき、才能の芽は、急速に伸びる」との指針を贈りました。
 尊き使命を果たすために、学び、祈り、戦い続ける春夏秋冬の中で、わが生命それ自体が輝きを増す。妙なる楽器のように、平和と幸福の調べを奏でていける。お2人は、その至高の手本です。
 45年前、ブレイキーさんから、「心で打つ」という音楽の極意を学んだ音楽隊・鼓笛隊の使命の友も、今や円熟の壮年・婦人のリーダーとなり、多くの青年を励まし、育ててくれています。
 仏法には、「月月・日日につよ(強)り給へ・すこしもたゆ(撓)む心あらば魔たよりをうべし」(同1190㌻)と説かれます。昨日より今日、今日より明日へ! 勇気の音律を轟かせながら、新たな開拓に挑みたい。
 そこにこそ、「人間革命」の偉大なる光で、次の世代を照らしていく太陽が昇るからです。
2010-11-22 : 音楽を語る :
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随筆 我らの勝利の大道 No.31/32

随筆 我らの勝利の大道 No.31/32
             (2010.11.12/13付 聖教新聞)
「行学の道」を共々に

友のもとへ! 同苦の心は創価の心
仏法は全人類の幸福のために! ゆえに眼前の「一人」を大切に!
世界の同志と妙法流布に勇み舞え


奄美の復興を祈る

 苦しみも
  また悲しみも
    乗り越えて
  歴史を築けや
     自身の都に

 トルストイは語った。
 「いやしくも人間としての自分の使命と認めたことには、生命を打ち込んで、これが実現に邁進せよ」
 奄美出身の著名なロシア文学者の昇曙夢氏が、約80年前──つまり創価学会が誕生したころに著された評伝『トルストイ』に記した言葉である。
 使命に生き抜く人生ほど尊いものはない。
 この評伝には、飢饉等で苦しむ民衆に“同苦”し、全身全霊を注いで救援活動に奔走するトルストイの様子も綴られている。
 苦難の友のもとへ!──その“同苦”の心は、わが創価の心でもある。
 九州の友は、この心で、先般の奄美の豪雨災害の救援・復興に忍耐強く奔走されている。そして、不屈の負けじ魂と温かき励まし合いで、雄々しく立ち上がられた奄美の皆様のことも、よく伺っている。
 「変毒為薬」の実証に光り輝く、幸福島の逞しき蘇生を、私は妻と共に懸命にお祈り申し上げたい。

「二陣三陣続きて」
 「妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけ(魁)したり、わたうども(和党共)二陣三陣つづきて迦葉・阿難にも勝ぐれ天台・伝教にもこへよかし」(御書910㌻)
 牧口先生も戸田先生も、ご自身の『御書』の中で、強強と線を引いておられた御金言である。
 大聖人正統のこの初代・2代に「二陣三陣つづきて」、私たちは一閻浮提(全世界)の広宣流布を進めてきた。
 学会創立の月、その誉れある世界65カ国・地域のリーダーたちが歓喜踊躍して集ってくれた。
 私は、各国の平和・文化・教育の運動の着実な前進や社会のなかでの信頼の広がり、さらに後継の人材の流れの確立など、一つ一つ報告を伺った。
アフリカ大陸から、躍進する12カ国の代表が一堂に会されたことも、希望あふれる快挙である。
 南アフリカのブレイスウェイト理事長は、マンデラ元大統領が署名された近著を預かって届けてくださった。その中で、元大統領は綴っておられる。
 「私は、壮大な夢が大好きだ」と。
 このたびの文化総会(SGI総会)で、わが青年部は壮大な世界平和のロマンの夢を掲げ、「21世紀の広布の山」へ、雄渾なる新しき登攀を開始した。
 日本の青年部の目覚ましい成長を、世界の同志も、ことのほか喜んでおられた。私は誇り高い。
        ◇
 いよいよ迎えた創立80周年の大佳節──。
 私は今回の随筆で、後世のために、あらためて「世界広宣流布」の原点の精神を書き留めておきたい。

わが平和旅の原点
 その日、1960年10月2日は、快晴の日曜日であった。私は羽田の東京国際空港からハワイへ飛び立った。眼下には、生まれ育った大森の海が輝いていた。
 当時は日本初の大型ジェット機が就航したばかりであった。今、羽田空港は、再び国際空港として脚光を浴び始めた。
 ふるさと大田の友も、世界の同志を温かく送迎してくれている。千葉の「凱旋グループ」や大阪・泉州の「サンシャイングループ」などの皆様方とともに、感謝に堪えない。
 ハワイは太平洋戦争で日米開戦の舞台となった。私は沖縄に続いて、ハワイを訪れ、海外訪問の第一歩とすることを決めていた。
 宿命を使命に転じゆく仏法である。最も苦しんだ人びとこそ、最も幸せになる権利があるからだ。
 ハワイをはじめアメリカ在住の会員には、軍人らと結婚して渡米し、“戦争花嫁”と呼ばれた婦人たちも多かった。幸せを夢見た異国で、文化や言語の壁に悩み、日本に帰りたいと嘆く声があちこちで上がった。
 私は、その苦悩の雲を打ち破り、生命の奥の仏性を揺さぶり、呼び覚ますように強く励まし続けた。
 大聖人は、大難の佐渡の島で「我等が居住して一乗を修行せんの処は何れの処にても候へ常寂光の都為るべし」(御書1343㌻)と断言されている。
 今、自分がいる場所を、常寂光土へと変えていこうではないか。変毒為薬の妙法を持つならば、幸福になれないわけはない、と。
 いつしか、友の目に涙が光り、頬が輝いた。
 「負けません!」
 「戦います!」
 どこへ行っても、座談会であった。形式などない、膝詰めの対話であった。
 広宣流布とは、単に仏教の知識や言葉が弘まることではない。
 この地球上のいずこであれ、その土地で生きる一人が、仏法を抱いて、勇気凛々と宿命転換に立ち上がることだ。尊き地涌の使命に目覚め、自分の周囲に理解と信頼と歓びを広げていくことだ。
 その一人立つ勇者を励まし、育てる以外に、世界広布の実像はない。
 今、創価の幸福の大スクラムは世界192カ国・地域に広がった。悪戦苦闘の草創期を開拓したパイオニアの皆様方に、私は満腔の敬意と感謝を捧げるものである。そして、洋々たる未来を切り開きゆく後継の同志が、陸続と続いていることが嬉しい。
        ◇
 私は現在、米国の大哲学者の精神を受け継ぐデューイ協会のヒックマン元会長、ガリソン前会長と連載鼎談を進めている(教育月刊誌「灯台」誌上)。
 その中で、話題になった逸話がある。
 ──デューイは、庶民の真心に真心で応えた。
 向学の10代の少女からの手紙にも心のこもった返事を書き、その後も激励を惜しまなかった。無名の乙女は、世界的な知性の励ましに応えて、大学院へ進み、心理学者として身を立てていった、と。

励ましは未来の光
 一人を心から励ますことが未来を開く。人が育つところには、励ましの陽光が降り注いでいるものだ。
 励ましは、まさに人材・躍進の原動力である。
 その乙女が学び、デューイ自身も教壇に立ったのが、ニューヨークのコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジである。
 1996年の訪米の折、私はこの英知の殿堂で講演し、「勝鬘経」に名を留められている、女性の仏弟子・勝鬘夫人の菩薩行を通しながら、「利行」(他者のために行動すること)と「同事」(人びとの中に入って、ともに働くこと)などの大切さを訴えた。
 振り返れば、私たちの「世界平和への旅」の軌跡も、この2点に凝縮されるといってよい。
 私自身、海外訪問は毎回が激務の旅であった。高熱に苛まれた夜も多くあった。しかし、一人でも多くの同志と会って励ますため、そして、一人でも多くの新しい友人をつくるために、歩きに歩いた。
 広宣流布といっても、どれだけ悩める人びとと会い、その中へ飛び込んでいくかにかかっている。どこに行っても、これを私の実践項目として課した。
 一切衆生の幸福のための仏法である。
 ゆえに徹して一人を大切にするのだ。励ますのだ。
 世界の平和を創造しゆくための仏法である。
 だから社会を大切にし、地域に根差していくのだ。
        ◇
 同志を仏として心から尊敬していってこそ、まことの仏法のリーダーである。ゆえに、徹して最前線に学び、徹して尽くしていくことだ。
 いずこであれ、通訳をしてくださった方や、各地で案内をしてくださった陰の方々を大事にしてきたのも、この信念からである。直接会えた方々にも、お会いできない方々にも、健康と幸福と勝利を祈り、懸命に題目を送り続けてきた。

団結を 行動を!
 1983年、アラスカを訪れた折、記念の集いでピアノの演奏を披露してくれた若き友がいた。感謝し、私は花のレイを贈った。
 彼は壁にぶつかっていた音楽家の夢を実現し、今は、喜々としてアメリカ創価大学の教壇に立っている。
 91年、ボストンで私の乗る車のドライバーを務めてくれた青年は後年、経済苦に襲われた。がんの宣告も受けた。
 だが、「我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし」(同234㌻)との御金言を胸に刻み、すべてを乗り越えた。今、広布の舞台と社会の第一線で、雄々しく舞うが如く活躍していると伺った。
 一人を大切に!
 一人を強く賢く!
 一人を勇気ある人材に!
 この「励まし」の一念がリーダーに満ち溢れていく限り、広宣流布の躍進しゆくことは、間違いない。
 いただいたマンデラ元大統領の近著には、こう記されていた。
 「我々が団結し、規律と決意をもって、共に断固たる行動をすれば、何ものも我々の前進を妨げることはできない」
 その通りである。

 世界まで
  妙法広がり
   乱舞せむ
  地涌の創価は
    勝利眩しく

 トルストイの言葉は昇曙夢著『トルストイ』(三省堂)=現代表記に改めた。マンデラは『Conversations with Myself(私自身との対話)』(英文)。

御書根本に人生と社会で勝て
最高峰の哲学を心肝に染めよ! 「思想界の王者」の誇りを持て!
「任用試験」は人材・躍進の力なり


 わが人生
  わが一族の
   幸福を
  妙法蓮華で
   晴れ晴れ勝ちとれ

 古今東西の哲学・思想を包含する英知の結晶──それが、日蓮仏法であり、御書である。
 「観心本尊抄」には、「天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか」(御書254㌻)と示されている。
 仏法は人生に勝ち、社会で勝つためにある。
 苦境の時ほど、御書を繙くのだ。そうすれば、目の前が明るくなる。闇夜が晴れ、希望の光が差し込む。勇気の太陽が昇るのだ。
 わが胸に、世界を照らす太陽を抱いた人には、乗り越えられない迷路はない。
 創価学会が、乱世を突き抜け、勝ち抜くことができた理由も、行学の二道を励み通してきたからである。
 御書の研鑚こそ、広宣流布の推進力であり、「創価民衆学会」の盤石な土台である。そして、「創価青年学会」の人材・躍進の原動力なのである。

常に現実の中で!
 古来「諸経の王」と讃えられる法華経──。過日、その“法華経展”がインド東部のコルカタ(旧カルカッタ)で行われた。
 ここでは、インド文化国際アカデミーのロケッシュ・チャンドラ博士が寄贈してくださった、梵文法華経の世界初の校訂本(ケルン・南條本)の初版本も展示された。“独立の父”マハトマ・ガンジーが手にした本と同じ刊本である。
 博士は語っておられる。
 「日蓮大聖人は、法華経に基づいて、いまだ知らぬかなたの浄土ではなく、娑婆世界、すなわち私たちが住むこの現実世界こそが、真の仏の国土であると喝破しています。そして、苦悩渦巻くこの社会を、仏の理想の社会にするために、法華経の精神を弘め、脈動させていかなければならないと訴えました」
 「特に、私が創価学会を評価するのは、その『社会性』です。空理・空論をもてあそぶのではなく、現実のなかで仏法を展開している点です」
 我らは「現実のなかで」という根本軌道を、絶対に離れない。牧口先生が「仏法は生活法」と提唱された道を堂々と進む。
 以前、アメリカの同志と確認し合ったように、SGI(創価学会インタナショナル)の愛称は、「ソーシャル(S)・グッド(G)・インスティテューション(I)」(社会の善なる団体)である。
 先日も、夫の仕事で台湾に滞在していた創価同窓の副白ゆり長さんが喜びの手紙を届けてくれた。
 ──台中市を訪れた時のこと。たまたま語り合った若い女性が、彼女が学会員であることを知ると、満面の笑みで、「私は、あなたに感謝します」と握手を求めてきた。驚いて理由を尋ねると、市を挙げて創価の社会貢献に感謝している、との答えが返ってきた──というのである。
 台湾SGIは、内政部より「社会優良団体賞」に16回連続で輝いている。
 「世間の心ね(根)もよ(吉)かりけり・よかりけり」(同1173㌻)と謳われよと、大聖人は仰せになられた。その通りの実証が世界で花開いている。

異体同心で広布へ
 大聖人は厳命された。
 「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり、若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か」(御書1337㌻)
 だからこそ、どこまでも「異体同心」で進むのだ。
 古代ギリシャの劇作家メナンドロスは喝破した。
 「ものみな獅子身中の虫で腐っていく。全て破滅をもたらすものは、内部にあるのだよ」「ありとある悪の中でも最大の悪は、今も昔もこれからも、滅びに至る嫉妬だ」
 仏法の洞察とも、深く一致する。広布の途上にも、嫉妬に狂った撹乱の悪党らが出来してきた。
 しかし例外なく、「始めは事なきやうにて終にほろびざるは候はず」(同1190㌻)との無惨な末路をたどってきたことは、ご存じの通りである。
 創価学会は、広宣流布のための組織である。社会の繁栄と世界の平和に貢献する、価値創造の人材を育成するための団体である。
 「異体同心」──1にも仲良く、2にも仲良く、三にも仲良く、心を合わせて前進していくのだ。

実践の教学が伝統
 今月の28日には、いよいよ学会伝統の「教学部任用試験」が行われる。
 創立80周年の大佳節の月を、皆で、世界最高峰の大哲学を喜び学びながら、晴れ晴れと飾るのだ。
 勇んで受験される皆様!
 親身に応援される皆様!
 その麗しき求道と励ましと成長のドラマを、私は嬉しく見つめている。
 日蓮大聖人は、私たちに仏道修行の根本の軌道を示してくださった。
 「行学の二道をはげみ候べし、行学た(絶)へなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候」(同1361㌻)
 学ばなければ、人びとを納得させられない。実践の伴わない教学は、自身の成長にも、社会の変革の力にもならない。
 「行」と「学」の両輪──この実践の教学こそが学会の伝統である。
 衣の権威を笠にきて威張るだけで、広宣流布の信心もない、折伏もしない邪宗門らに、大聖人の御精神がわかろうはずがない。
 この1年、海外46カ国・地域でも、実に12万人の尊き求道の友が教学試験に挑戦している。
 19年前、邪宗門から滑稽千万な破門通告書が送付された「魂の独立記念日」──その11月28日に行われる任用試験は、まさしく、我ら「創価の行学」の威風堂々たる勝利の象徴といってよい。
        ◇ 
 日興上人は「御書を心肝に染め」(同1618㌻)と遺誡された。
 御聖訓をわが心に染め、肝に銘じていくのだ。生命に刻みつけていくのだ。
 ある時、「講義に感動しても、家に帰ると内容を忘れているんです」と、戸田先生に相談した人がいた。
 「忘れてもいいんだよ、大丈夫だから」
 先生は笑みを浮かべて、友を励まされた。
 「忘れても、忘れても、忘れても、講義を聞いていくと、忘れられない何ものかが、あなたの命の中に残っていくよ。その積み重ねがやがて、あなたの力になっていくよ」と。
 大切なのは、日々、粘り強く、学び続けることだ。
 任用試験は、生涯にわたる修行の出発点である。
 焦る必要など、まったくない。すぐには、わからないことがあっていいのだ。だからこそ、「ああ、そうだったのか」と心の底から納得できた喜びは大きい。

繰り返し繰り返し
 繰り返し繰り返し、御書を拝し、一節一節を行動に移していくことだ。
 そうすれば生命が覚えていく。確信になっていく。
 深く「心肝」に染めた御文は、必ず人生勝利の土台となり、宿命転換の力となる。
 御書に仰せではないか。
 「法華経にそめられ奉れば必ず仏になる」(同1474㌻)
 「此の経を一文一句なりとも聴聞して神にそめん人は生死の大海を渡るべき船なるべし」(同1448㌻)
 自分自身が、いかなる人生の荒波も乗り越えながら、多くの友を幸福の港へと運ぶ、偉大な賢者の大船となれるのだ。
 「御書とともに」走った青春には、生涯消えることなき聖火が宿る。その求道の炎を、いやまして燃え上がらせ、未来の広布の大指導者として羽ばたけと願ってやまない。
 私は今、“21世紀の戸田大学”という思いで、「大白蓮華」には御書講義「勝利の経典『御書』に学ぶ」、そして聖教新聞には「御書と青年」を連載させていただいている。
 女子部教学室をはじめ全国の華陽の乙女、そして男子部、男女学生部の友から、毎月のように感想文集が届けられる。綴った一人ひとりの幸福勝利を祈り、御宝前にお供えしている。
        ◇ 
 大聖人は宣言なされた。
 「末法に入って法華経を持つ男女の・すがたより外には宝塔なきなり」(同1304㌻)云々。
 本年の任用試験の教材の一つになっている「阿仏房御書」に仰せのように、仏法の眼で見れば、妙法を唱えゆく人は皆、尊極の宝塔である。誰もが妙法を証明する多宝如来である。
 いかなる出自も境遇も、老若男女の違いも、民族も人種も、貧富も階級も、その人が宝塔と輝く妨げにはならない。病気や障がいがあろうが、いかなる災難や宿命が襲おうが、幸福になることを邪魔されない。
 誰もがわが生命の輝きをもって、今世の使命の道を進み、自他共の幸福の道を開くことができるのだ!
 その人間尊敬と生命尊厳の哲理は、世界中で、自由・平等・人権・平和・環境等の普遍的価値を求めて戦う“精神の闘士”たちの信念とも、深く強く響き合っている。
 「日興遺誡置文」に曰く「爰に我等宿縁深厚なるに依って幸に此の経に遇い奉ることを得」(同1617㌻)と。
 仏法を学べば学ぶほど、世界広宣流布の大願に生き抜く、崇高な師弟の使命と宿縁に、わが生命は打ち震える。
 恩師が烈々と叫ばれた如く、我らは「思想界の王者」の誇りと自覚を胸に、師子王の心で、前進しようではないか! 
 今日も御書を拝し、世界の友と心を通わせながら!   

 一筋に
  この道歩めや
   広宣の
  勇気と希望で
    愉快に進めや

 メナンドロスの出典は『ギリシア喜劇全集6 メナンドロスII』(岩波書店)で、引用文は中務哲郎訳。
2010-11-21 : 随筆 我らの勝利の大道 :
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新時代第44回本部幹部会

新時代第44回本部幹部会/第7回青年部幹部会/SGI総会への名誉会長のメッセージ              (2010.11.3 創価大学記念講堂)

創価学会創立80周年を慶祝する青年文化総会、第7回全国青年部幹部会、新時代第44回本部幹部会、SGI(創価学会インタナショナル)総会が3日午後、東京・八王子市の創大記念講堂で晴れやかに開催された。これには、原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、大場SGI理事長、浅野同女性部長が、全国の男女青年部・未来部の代表、65カ国・地域250人のSGIの友らと出席。池田SGI会長が祝福の和歌を詠み贈った。

一人の幸福のために祈り動く
それが創価! そこに師弟の魂


 天の曲、天の舞、天の歌声が轟きわたる青年文化総会、誠におめでとう!
 世界一の音楽隊、鼓笛隊、合唱団、本当にありがとう!
 見事でした。満点です。創価学会80年の栄光の凱歌を、最高に晴れ晴れと飾ることができました。大舞台を陰で誇り高く支えてくれている、すべての役員の皆さんにも、心から感謝します。本当に、ご苦労さま!
 きょうは世界65力国・地域からも、偉大なリーダーが勢揃いしてくださった。この仲良く麗しきスクラムにこそ、人類が夢に見た平和の未来図があります。
 日蓮大聖人は、若き南条時光に「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561㌻)と仰せになられました。
 戦後、19歳で入信した私が、命に刻んだ御聖訓です。
 当時、無数の青年の尊き命を奪った戦争の傷跡は、あまりにも深かった。わが家も空襲で破壊され、私自身も肺病で苦しみました。しかし偉大な戸田先生の弟子として、私は広宣流布の大願に立ち上がった。
 ありとあらゆる難を受けながら、妙法を持った一人の青年がどれだけ強くなれるか、どれだけ民衆の幸福に尽くし、世界の平和のために仕事ができるか、悔いなき歴史を残してきました。
 何ものにも負けない、この「人間革命」の勇気の力を、私は後継の青年に譲り託します。
 君たちは勝つために生まれてきた。
 皆を幸福にするために生まれてきた。
 一人ももれなく、妙法とともに、学会とともに、明るく充実した青春を生き抜き、人生と社会の堂々たる大勝利者となっていただきたい。
 大聖人の立宗宣言より80年後、不二の弟子・日興上人は師子吼されました。 「未だ広宣流布せざる間は身命を捨て随力弘通を致す可き事」(同1618㌻)
 人類は、妙法を渇仰しています。
 創立100周年へ、いよいよ「今から」、いよいよ「これから」です。
 我ら創価の師弟は、無限の信力・行力を奮い起こし、無量の仏力・法力を湧き出しながら、新たな広宣流布の躍進を開始しよう!
 創立の父・牧口先生の励ましを、わが友に贈ります。
 「年齢はどうあれ、一日一日、進歩する人が、青年である」
 「地上を踏み占めて、一歩一歩進め」と。
 全学会員の健康と、常楽我浄の人生を祈ります。
 「青年部、万歳! 全世界の同志、万歳! 創価学会、万歳!」と叫びつつ──。

和歌

 断固して
  今世の栄光
   師弟舞
  君よ 忘るな
   勝利の旗 振れ
2010-11-04 : スピーチ・メッセージ等 :
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