中国・北京城市学院「名誉教授」称号授与式

中国・北京城市学院「名誉教授」称号授与式                  (2010.5.28)

 昇竜のごとき中国の発展を支える各種専門家を育成する総合大学「北京城市学院」(劉林学長)から、創価大学創立者の池田名誉会長に「名誉教授」称号が、香峯子夫人に「栄誉賞」が贈られた。名誉会長の日中友好の功績と、文化・教育交流の貢献を讃えたもの。授与式は28日、東京・八王子市の創大本部棟で行われ、北京城市学院の創立者で元学長の傅正泰教授らが出席。代理の山本創大学長に証書が託された。また、名誉会長の友誼の漢詩が傅教授に手渡された。

段理事の授与の辞

池田会長は信念と豊かな知恵の人
香峯子夫人は慈愛と寛容の心で行動


 美しい新緑の日本にまいりまして、本日、高名な創価大学を訪問する機会を得ましたことを、大変にうれしく思っております。
 池田大作先生への名誉教授、香峯子夫人への栄誉賞を授与できますことを、北京城市学院の3万の教職員と学生を代表し、心からお祝い申し上げます。おめでとうございます(大拍手)。
 池田大作先生は、創価学会名誉会長、創価学会インタナショナル会長であり、仏教思想家、哲学者、教育者、社会活動家、作家、詩人、写真家、世界的文化人、国際人道主義者として大変に高名であります。
 池田先生は深き信念と豊富な知恵を持たれ、世界各地を訪問し、対話を通じて世界に強く深い影響を残してこられました。
 これは、先生が長年にわたり、私心なく、研鑚と慈悲の心をもって、たゆまぬ努力をされてこられた賜であると拝察いたします。
 中国人民の「古い友人」である池田先生は、1968年に中日国交正常化、中国の国連復帰を提言し、日本国内外での中傷、非難の嵐をものともせず、中日関係の改善と発展のために傑出した貢献をしてこられました。
 周恩来総理、小平副総理、江沢民国家主席、胡錦濤国家主席ら中国の歴代の指導者と会見をしてこられましたが、この会見の事実一つをとっても、先生が長年にわたり、中日友好に偉大な貢献をされた証しとなります。
 そして池田先生のご功績は、中国の各界、さまざまな分野におよび、それは「中国芸術貢献賞」や「平和の使者」称号、「人民友好の使者」称号、「文化交流貢献賞」等のご受章に結実しております。
 一方、世界的に著名な女性平和活動家である香峯子夫人は、長年にわたり池田大作先生を支え、共に、世界の平和、文化および教育の発展のために多大な貢献をされてきました。
 香峯子夫人は、女性の持つ「慈愛」「寛容」等の特質を生かして行動され、池田先生の偉大な活動を微笑みで見守ってこられました。
 北京城市学院は1980年代初め、新中国初の私立大学として傅正泰《ふせいたい》先生によって創立されました。
 学院は「改革探索、勤奮進取、艱苦創業、開拓前進」の校訓を掲げ、現代の発展を担う人材にふさわしい、創造力にあふれ、高い管理能力を備えた人材の養成に力を入れてまいりました。中国高等教育機関として、即戦力のさまざまな人材を数多く輩出し、毎年、高い就職率の実績を勝ち取っております。
 現在は、3万人の学生と教職員を抱える総合大学です。名門大学が林立する首都・北京にあって、速やかにそして、着実に発展し、中国の私立大学の代表となっております(大拍手)。
 本日、池田先生がご創立した創価大学において、中日友好に対しての偉大な貢献および教育、学術における卓越した功績を讃え、池田大作先生に「名誉教授」称号の証書、香峯子夫人に「栄誉賞」の証書を、ここに授与させていただきます。
 今回の池田先生ご夫妻への授章を通じて、当学院と創価大学との今後の教育交流が一段と推進され、人材の養成、科学技術の開発、世界平和と繁栄に、大きな寄与ができることを念願いたします。
 最後に、中日両国の友好、および池田大作先生と香峯子夫人の健康、長寿、また創価大学のさらなる発展をお祈り申し上げ、授与の辞といたします(大拍手)。

名誉会長の謝辞(代読)

大学の使命は全体性 人間性 の復興

私学の雄・北京城市学院の伝統
社会に尽くす人材を育成
学生の未来を開くキャンパス


 一、今、私の心に蘇る、人民の大指導者・周恩来総理の信念の叫びがあります。
 「われわれは、建設過程にあって困難は免れがたいことであるのをよく知っている。しかしわれわれは同様に如何なる困難もすべて克服できるものであることを知っている」(森下修一編訳『周恩来選集?』中国経済研究所)
 まさしく、「建設は死闘」であります。
 そして、この周総理の大確信の如く、いかなる困難も断固として克服しながら、「大中国の私学の雄」と仰がれゆく名門大学を建設なされた大教育者こそ、本日、お迎え申し上げた傅正泰先生(元学長)であられるのであります(大拍手)。
 貴・北京城市学院から賜りました、最高に栄えある「名誉教授」の称号を、私は尽きせぬ感激と感謝をもって、謹んで拝受させていただきます。まことに、まことに、ありがとうございます。
 さらに、光栄なことに、妻にも、貴学院の「栄誉賞」を授与いただきました。
 妻は、まもなく創価の「婦人部の日」(6月10日)を迎えるにあたり、貴国を敬愛してやまぬ世界192カ国・地域の同志とともに、この栄誉を分かち合わせていただきたいと申しております。
 傅先生はじめ貴学院の皆様のあまりにも深きご高配に、厚く厚く御礼を申し上げます(大拍手)。
 一、大学の創立者には、創立者のみぞ知る覚悟があり、辛労があり、責任があります。そして、誉れがあり、喜びがあります。
 なかんずく私には、尊敬してやまぬ傅先生と深く共有している信条があります。
 それは、貴国の不滅の古典『大学』の冒頭であります。
 すなわち「大学の道は、明徳を明らかにするに在り、民を親しましむるに在り、至善に止まるに在り」(金谷治訳注『大学・中庸』岩波文庫)との一節であります。
 4年前の12月、傅先生は厳寒のなか、創価学園を訪問してくださいました。
 その折、傅先生は、わが学園生の質問に答えながら、この古典『大学』の一文を通し、「人をつくり」「正しき道徳を教えていく」ことこそ、大学の役割であると語られたのであります。
 さらに先生は、英語で「ユニバーシティー」と呼ばれる「大学」は、「ユニバース(宇宙)」を研究し、全体性の知識を獲得していく。そして、その英知を基盤として、「人間として成長していくこと」を学ぶ場所であると指摘されました。
 まことに重要な大学の本義、教育の要諦を、創価学園生に示してくださったのであります。
 私は感服いたしました。
 とともに傅先生は、真の人間教育を通してこそ、大学は「まず天下が憂えることを憂い、しかる後に、天下が喜ぶことを喜ぶ」社会貢献の人材を育成できると鋭く論じておられます。その通りに先生が命を賭して築き上げられた人材の大城こそ、貴学院なのであります(大拍手)。

堅忍不抜の志で
 一、貴学院は、「改革開放」の新時代に、貴国で初めて認定された、先駆の私立大学として、向学の志に燃える多くの青年たちに、広々と門戸を開いてこられました。
 そして創立者の傑出したリーダーシップのもと、創造的で、清新な探究の息吹に満ちた「全体人間教育」を実践されてきたのであります。
 その時代を先取りした取り組みは、教育改革への革新的な挑戦として、大いなる注目を集め、高く高く評価されております。
 一昨年の北京オリンピックの際には、貴学院の凛々しき学生たちが、あの壮大な開会式で見事な演技を披露されました。
 さらに、海外選手団の受け入れや友好親善の促進など、オリンピックの大成功に貴学院が力強く貢献を果たされたことも、まことに有名であります。
 ここに至る大学建設の道のりは、どれほど試練の連続であられたことでありましょうか。
 「古《いにしえ》の大事を立つる者は、惟《た》だ超世《ちょうせい》の才(抜きん出た才能)を有するのみにあらずして、亦必ず堅忍不抜の志有り」とは、文人指導者・蘇軾《そしょく》の言であります。
 まさに「堅忍不抜の志」をもって、傅先生は幾多の苦難を乗り越えてこられました。
 貴学院の誇り高き4つの校訓──「改革探索」「勤奮進取」「艱苦創業」「開拓前進」は、傅先生ご自身が現されてきた、新しさ時代創造への崇高なる精神であり、貴学院の尊き歴史そのものを象徴しております。
 一、今や貴学院は、情報工学の研究や逸材の養成などにおいても顕彰が絶えない、新時代の最先端の大学と光り輝いておられます。
 「学生のためのキャンパス」と謳われる貴学院は、この激動の経済情勢のなかにあって、就職率もほぼ100%を勝ち取られてい
ると伺っております。
 「大学は、学生の人生に責任をとらなければならない」──この厳父の心をもって、一人一人の希望の未来を開き、貴国の栄光を開いてこられた創立者のご尽力に、私たちは最大の敬意を表したいのであります。
 先生は見事に勝たれました。貴学院は威風も堂々と勝たれたのであります(大拍手)。

傅先生
常に畏れなき大精神に立て
成功を勝ち取る改革者たれ


正義の勇者たれ
 一、ともあれ、教育の勝利こそ、人間の尊厳の勝利であり、人類の永遠の勝利であります。
 現在、私は、中国教育学会の顧明遠会長と対談を重ねております。〈「平和の架け橋──人間教育を語る」と題し、「東洋学術研究」誌上で連載中〉
 そのなかで、顧会長も、先はどの『大学』の一節を現代的に展開されつつ、「知識を学ぶのは道徳を完全なものにするためである」と明快に論じておられました。
 そして、こうした貴国の伝統精神に示されている、一個の人間の修身──いわば「自己改革」から、「社会の変革」、そして「世界平和の創造」へと至る道こそ人類の正道であると語っておられました。
 私もまた、貴学院の先生方、並びに学生の皆さん方とご一緒に、さらに、こめ「人間革命」即「世界平和」の大道を勇猛精進していく決心であります。
 “教育者は正義の勇者たれ”。そして“いかなる大波瀾をも乗り切る指導力を鍛え上げよ”。これが、平和の信念に殉じた私たち創価教育の創始者・牧口常三郎先生の師子吼だったからであります。
 これは、傅先生の「常に畏れなき大精神に拠って立ち、勇敢に乗り越え、一つまた一つと成功を勝ち取る改革者たれ」との大哲学とも深く一致しております(大拍手)。

自らの立場で最善を尽くせ
 一、傅先生が教壇に立たれた母校・清華大学の誇る文豪・朱自清《しゅじせい》先生は語られました。
 「私は、自らを信じ、自らを頼りに、いつでも、どこにあっても、自身の置かれた立場で最善を尽くし、有意義に生きるよう、一時一刻、一分一秒を、充実したものにしたい」
 そうした難攻不落の城の如き信念のリーダーを、私たちは、さらに一人また一人、育て上げていきたいと思うのであります。
 傅先生の故郷であられる浙江省ゆかりの大哲人・天台大師は、「城の主剛《たけ》ければ守る者も強し」と言われました。
 大事な大事な学城の城主たる傅先生の益々のご健勝を、私は心からお祈り申し上げます。
 一、結びに、今夜は満月であります。貴国との友誼の月が、いやまして冴えわたるように、私は行動してまいる所存であります。
 そして、貴学院の栄光が、21世紀の天空を照らす満月の如く、輝きゆかれることを心より念願し、私の御礼のごあいさつとさせていただきます。
 謝謝!(中国語で「ありがとうございました!」)(大拍手)

名誉会長 漢詩を贈る

有教無類方向正
泰然創業譽京城
改革進取更開拓
民營教育出俊英

〈大意〉

誰人に対しても平等に教育の門戸を開く
 という建学の正しき理想に向かって、
泰然と北京の地に学院を創立された
 功績は、人々から誉め讃えられている。
改革進取にして、
 さらに開拓を続ける。
私学の貴学院は
 数多の英才を輩出されている。

※文中には、「正泰」(北京城市学院創立者の傅正泰教授名前)と、学院の校訓にある「改革」「進取」「創業」「開拓」の言葉が綴られている。
2010-05-30 : スピーチ・メッセージ等 :
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池田大作 20の視点

池田大作 20の視点 平和・文化・教育の大道
  前原政之著 第三文明社 2010.6.6刊 ¥952+税

はじめに──「20の視点」から浮かび上がる巨人の全体像

視点1 「平和の世紀」を開く行動者
 広範な平和行動の中核にある、二つの原点
 人の心を結ぶ対話こそ、平和へのたしかな道
 世界に広がる、SGIの「平和のネットワーク」
 「平和の文化の」大きな潮流を作った
 資料 「1・26 SGIの日記念提言」の内容が実現した主な事柄

視点2 世界を結ぶ「対話力」
 40年以上に及ぶ文明間対話の積み重ね
 「対話こそ平和の礎」という強固な信念
 文明間対話が実現した、珠玉の対談集50余点
 「心の鎧」を脱がせ、胸襟を開かしめる達人
 資料 世界の識者との主な対談集 

視点3 「地域」こそ「世界」を変える現場
 名誉会長の思想と行動は「グローカル」の先駆
 信濃町の住民として、地域友好の範を示す
 創価学会の発展が地域の興隆に直結
 「地域の灯台」目指す、世界中の弟子たちの活躍

視点4「精神のシルクロード」を切り開く民間外交
 名誉会長は民間外交の第一人者
 国家外交の枠を超えた民間外交を追求
 名誉会長に何度も助けられてきた日本外交
 その国が困難な状況のときに、あえて赴く

Part 2 世界が賛嘆
視点5 「知性の宝冠」──世界一の名誉学術称号
 名門が威信をかけて贈る名誉学術称号の重み
 トインビー博士が果たした重要な役割
 思想と行動への高い評価
 師のため、同志のためにこそ受ける栄誉
 資料 池田名誉会長に名誉称号を授与した大学の概略 

視点6  世界に広がる「池田大作研究」の波
 世界はなぜ池田思想を求めるのか?
 中国で突出して高い池田思想評価の背景
 中国語版トインビー対談のインパクト
 社会の混迷切り開く「調和の哲学」を求めて

視点7 「ガンジー・キング・イケダ展」の広がりが示すもの
 30カ国以上に広がる、非暴力と平和思想の展示
 ガンジー・キングの理想を体現した名誉会長
 キング博士の弟子を驚嘆させた、広範な平和行動
 ガンジー・キングの「夢」を受け継いだ名誉会長
 資料 モアハウス大学主催『ガンジー・キング・イケダ展』が開催された世界32カ国・地域 

Part 3 文化の勇者
視点8 闘う詩人、行動の詩人
 利他の詩人・励ましの詩人
 不断の闘いから紡ぎ出される詩
 一流の知識人の魂を揺さぶる詩

視点9 民衆文学の金字塔『人間革命』の世界
 半世紀近くも読者を鼓舞しつづけてきた雄編
 「師弟不二」の精神みなぎる大河小説
 平和への祈りを基調音とした「戦後史」の側面も
 「大我」の精神につらぬかれた、民衆文学の金字塔

視点10 「目で詠まれた詩」──池田名誉会長と写真
 一瞬を切り取る「精神闘争」
 名誉会長と写真との出合い
 世界的芸術家たちを魅了する作品群
 文化の懸け橋となる「自然との対話」写真展

視点11 民衆“主役”の創価の大文化運動
 「創価の文化運動」は名誉会長の「手作り」
 池田会長時代に本格化した文化運動
 文化を民衆の手に取り戻した名誉会長
 文化こそが「平和の礎」
 資料 民主音楽協会 世界102カ国に架ける文化の橋

Part 4 人を育む
視点12 「励まし」は人を幸福にする芸術
 悲しみに沈む友の心に、勇気を吹き込む
 すべての行動が「励まし」の一点に集約
 世界的識者・指導者の魂をも揺さぶる「励まし」
 「悪と闘う勇気」に裏打ちされた「励ましの力」

視点13 教育──「魂に光をともす」聖業 
 「教育こそ、私の最大の仕事」
 学ぶ側の可能性を信じ抜く
 「なんのため」という使命感に火をつける
 師のふるまい自体が教育
 資料 社会に輝く創価大学生の広がり 

視点14 「人材の城」を築きあげた“育成力”
 はるか未来を見据え、青年を育成
 希望と自信を与える、実践の中の訓練
 陰の労苦を見逃さない、透徹したまなざし
 「核」となる人材で、揺るがぬ土台を固める

視点15 卓越したリーダーシップの源にあるもの
 歓喜と力を育む、たぐいまれなリーダー
 たくましい牽引力と、個々人への思いやり
 「サーバント・リーダーシップ」の時代に先駆
 リーダーを育成するものこそ真のリーダー
 資料 『新・人間革命』から学ぶ池田名誉会長のリーダー論 

Part 5 絆
視点16 「ともに闘う同志」としての池田夫妻
 名誉会長の激闘を支えてきた夫人の笑顔
 公私ともに寄り添い、闘いつづけた半世紀
 同じ目標に向かって歩む「戦友」
 支え合い、高め合う「理想の夫婦像」
 資料 池田名誉会長夫妻の歩み 

視点17 「未来の宝」──若き友たちとの絆

 人の道、師弟の道を、身を削って教えてきた
 「桜守り」の心で見守る
 師の薫陶で飛翔した、各界のリーダーたち

視点18 「女性が主役」の世紀を育む

 「女性の力」を信じ、引き出してきた名誉会長
 「戦争と暴力の時代」から「平和と共生の時代」へ
 女性を心から尊敬し、女性の智恵にに学ぶ
 内面の変革こそ、真の「女性解放」

視点19 報恩の誠につらぬかれた半生
 子どもの頃の恩を、いまも忘れない
 知恩・報恩の真心が育む、韓国・中国との交流
 恩を知るからこそ、不知恩の悪とは徹して闘う
 「師の恩に報いん」とする赤誠が、行動の原動力

視点20 世紀を超える「師弟不二」の絆
 19歳の夏から不変の「師弟の絆」
 すべては「師の構想」実現のために
 逆境の中でこそ「師弟の絆」が試される
 「師弟の絆」こそ、創価学会/SGIの生命線
 資料 池田名誉会長が実現した主な戸田第2代会長の構想
2010-05-27 : 池田大作理解のために :
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新時代第40回本部幹部会

精華大学「名誉教授」称号授与式/新時代第40回本部幹部会での名誉会長のスピーチ
        (2010.5.13 創価国際友好会館)

 中国最高峰の世界的な名門学府である「清華大学」から創価大学創立者の池田名誉会長に「名誉教授」称号が贈られた。授与式は13日午後、新時代第40回本部幹部会に続いて東京・千駄ケ谷の創価国際友好会館で盛大に行われ、清華大学の顧秉林学長から名誉会長に「名誉教授」の証書が手渡された。式典では中国の程永華駐日特命全権大使が祝辞を述べた。清華大学の王進展副秘書長、校慶事務所の呉剣平副主任、外国語学科日本語専攻の馮峰主任、馮海鷹副教授らが出席。駐日中国大使館の孫建明公使参事官らが同席した。

程大使の祝辞

傑出した教育交流
いち早く国交正常化を提言


 尊敬する池田大作先生。尊敬する顧秉林学長、来賓の皆さん、友人の皆さん、こんにちは!
 本日、私はお招きに応じて、清華大学より池田先生に対する名誉教授称号の授与式に出席できましたことを、大変うれしく思います。
 まずここに私は、在日本中華人民共和国大使館を代表して、清華大学より池田先生に名誉教授称号が授与されたことに対して、心よりお祝い申し上げます(大拍手)。
 池田先生は、中日友好事業の先駆けのお一人であります。早くも1968年、先生は日本において、先頭を切って日中国交正常化の実現を呼びかけられ、大きな政治的勇気と遠見卓識を現されました。
 国交正常化以来、池田先生は、終始、中日友好のために積極的に力を尽くされ、たびたび中国を訪問され、中国人民にとって馴染みの深い「老朋友《ラオポンヨウ》」、古き良き友人となられました。
 とりわけ、池田先生と周恩来総理をはじめ歴代の中国指導者との友好は、中日友好交流の歴史において美談となっております。
 また数年前、中日関係が困難な時期にご田先生は再び勇気を示され、日本の指導者に対して、賢明な選択をするよう呼びかけをされました。中国と日本の関係の改善のために、積極的な役割を果たされたことは忘れがたいことであります。
 またここで、私が言及したいのは、中日両国の教育交流の面においても、池田先生は優れた貢献をされたことです。
 中日国交正常化以降、池田先生が創立された創価大学は、日本において先頭を切って中国派遣の留学生を受け入れた大学となりました。
 現在、当時の留学生は皆、中日友好の第一線で活躍しており、中日両国と両国人民の友好のために力を尽くしております。私もその一員であることを大変に光栄に思い、また幸運に思っております(大拍手)。
 ここに、創立者・池田大作先生ご夫妻からいただいた、至れり尽くせりのご配慮、ご厚情、また創価大学の教師・学生の皆さんからいただいたご指導、友情に対して、この場をお借りして、深く感謝の意を表したいと思います(大拍手)。
 池田先生は、世界の多くの大学、研究機関からさまざまな名誉称号を受けられ、また、きょうは、中国で最も著名な大学の一つである清華大学より名誉教授称号を授与されたことは、誠に喜ばしく、慶賀にたえません(大拍手)。
 ここに、池田先生に対して崇高なる敬意を表します。と同時に、中日双方がこれをきっかけに、教育交流と協力に一層力を入れ、相互理解と相互信頼を絶えず深め、両国の戦略的互恵関係の全面的発展のために、また両国人民の子々孫々にわたる友好のために、より大きな貢献がなされるよう、期待し、希望するものであります。
 ありがとうございました(大拍手)。

王副秘書長の授章の辞


人間主義で未来を築く
大学講演、著作、対談に大きな反響


 池田大作先生は1928年、東京で生まれ、現在は創価学会名誉会長並びにSGI(創価学会インタナショナル)会長を務めておられます。池田先生は、作家・詩人・教育者として、「人間主義」を基調に、平和・環境・教育等の課題に対する提言を積極的に発表してこられました。
 83年からは、人類の未来に関わる重要な課題に対して、「平和提言」「教育提言」「環境提言」等を国連などに提出し、世界平和と人類の幸福という理念を積極的に提唱してこられました。そして、言葉のみならず、実際に行動してこられました。
 池田先生は、これまで中日友好事業に挺身され、中日友好のために、重要な貢献を果たされ、中国の歴代指導者から高く評価されております。中日両国の世々代々の友好のため、池田先生は、中国の様々な分野における交流を絶え間なく推進してこられました。
 池田先生のご努力とご貢献は、世界中で高く評価され、これまでに、国連平和賞、中日友好協会から「平和の使者」の称号、中国人民対外友好協会からは「人民友好の使者」の称号、中国文化部の「文化交流貢献賞」等の栄誉が贈られ、世界の数多くの著名な大学から名誉教授称号、名誉博士号が授与されております(大拍手)。
 池田先生は、世界各地の大学で講演され、著作も『人間革命』、トインビー対談、ゴルバチョフ対談、金庸対談、『女性抄』『私の人間学』等、100点以上にのぼります。その中でも特に池田先生とイギリスの著名な歴史学者トインビー博士との対談集『21世紀への対話』は、85年に中国で出版され、学識者の間で非常に大きな反響を呼びました(大拍手)。
 池田先生の傑出した業績と世界の民衆に対する多大なる貢献を賞讃申し上げ、清華大学は池田先生に名誉教授の称号を授与することを決定いたしました(大拍手)。

顧学長の祝辞

清らかな華のごとく光る
人柄・学識・教養を尊敬


 尊敬する池田大作先生、尊敬する程永華大使、山本創大学長、ならびにご臨席の皆様。こんにちは(大拍手)。
 本日、私どもは、ここに盛大なる式典を執り行い、創価学会名誉会長であられる池田先生に、清華大学名誉教授の称号を授与させていただくことができ、本当にうれしくてなりません。
 まず初めに、清華大学を代表し、池田先生に、衷心よりお祝い申し上げ、最高の敬意を表させていただきます(大拍手)。
 池田先生は、平和の使者、中日友好のかけ橋であられるとともに、学識豊かな、世界に名だたる文化的著名人、教育者、哲学者でもあられます。
 池田先生は、創価学会名誉会長、SGI会長として、一貫して世界平和と人類の幸福の理念を提唱し、かつ、実践され、広範なる社会の賞讃、ならびに中国をはじめとする世界各国の平和を愛する人の尊敬と敬愛を勝ち得ておられます(大拍手)。
 私たちが特に忘れてはならないのは、池田先生が中日友好のために絶大な貢献をなされたことであります。
 早くも42年前、池田先生は先見性に富んだ「日中国交正常化提言」を発表され、中日両国の友好関係発展のための方向性を明確に示してくださいました。
 そして、中日両国の国交正常化後に、池田先生が創立された創価大学は、中国政府が派遣した留学生を率先して受け入れてくださいました(大拍手)。
 池田先生のご指導のもと、清華大学は、2003年に創価大学と交流協定を締結し、以来、7年にわたり、創価大学はすでに本学の十数人の教員の日本における研修および研究を受け入れてくださり、本学も前後して、大勢の創価大学からの日本人留学生を受け入れさせていただくなど、両校の教員、学生はすでに深厚な友誼を結ぶに至っております(大拍手)。
 本日、池田先生に名誉教授称号を授与させていただくにあたり、私は、今から1000年以上前に、中国の唐の皇帝・太宗が玄奘法師を讃えた言葉を思い起こします。
 その言葉とは、「松林に吹く風や水に映る月でさえ、その清らかさと華やかさには比べようもなく、仙人の甘露や宝珠さえも、その潤いと明るさには敵わない」という言葉です。
 この言葉が「清華」の由来との説を唱える学者もおりますが、私は、この言葉をもって、池田先生のお人柄、学識、教養ならびに見識に譬えさせていただくのが、よりふさわしいと考えるのであります(大拍手)。
 清華大学が明年、100歳の誕生日を迎えるのに先立ち、また、池田先生の創価学会会長ご就任50周年に際して、池田先生が清華大学の名誉教授になられますことは、本学の教員、学生一同にとっての誉れであり、清華大学の歴史における輝かしい1ページとなるものと私は確信いたします(大拍手)。
 最後に、改めて私どもの熱烈な拍手をもちまして、池田大作先生に祝意を表させていただきます。
 ご静聴、ありがとうございました(大拍手)。

池田名誉会長のスピーチ

勇気と正義が創価の魂
民衆は必ず勝利する!


最高峰の清華大学の校風
行動は言葉に勝る
一段と平和・文化・教育の連帯を


学生のモットー
「私から始める」「今から始める」
誰かではなく自分が! いつかではなく今‼


 一、中国・清華大学の諸先生方、遠方から、ようこそお越しくださいました。
 また祝辞を述べてくださった中国の程永華《ていえいか》駐日大使の日本語が、とても上手だったことに驚きました。
 私の後ろで聞いていた妻も、大変に感動しておりました(大拍手)。
 一、今から30年前のことであります。
 清華大学の学生の有志が、一つのモットーを生み出しました。
 それは「私から始める。今から始める」という確信であり、言葉であります。
 すなわち、新しい社会を築くために、誰かではない、自分が行動する。いつかではない、今である──。
 これは、中国の青年たちの社会貢献の合言葉となったのです。
 「私から始める。今から始める」──この「清華の精神」で、わが創価の青年も大前進を開始しよう!〈「ハイ!」と会場から大きな返事が〉

苦しんだ分だけ人の心が分かる
 一、大中国を担い立たれる胡錦濤国家主席も、この清華大学の魂を体現した卒業生であられることは有名です。
 私が、胡主席と初めてお会いしたのは、1985年(昭和60年)の春3月でありました。
 中華全国青年連合会の指導者として、代表団を率いて来日され、東京の聖教新聞社で、ゆっくりと懇談をしました。深い深い思い出です。
 帰国後、若き胡主席は、さまざまな困難を抱えた地方(貴州省)での任務に就かれました。
 たとえ、いい職場でなくても、一番苦しい職場であったとしても、大事なのは、自分がどうかです。人のため、社会のため、一生懸命に頑張るのです。
 自分が苦しまなかったならば、人民の苦しみは分からないからです。これが正しい人生の法則です。
 胡主席は、その地にあっても、一番大事な母校愛を光らせて、「清華の誉れ」を胸に、人民への奉仕を貫き通されたのであります。

発展の力は「人材」

 一、今、全世界が貴国の旭日の大発展を熱く見つめております。
 その躍動する力は、一体、どこから生まれ出るのか。
 それは「人材」であります。
 青年部の諸君も、社会のあらゆるところで人材として光っていっていただきたい。
 貴国は教育で勝ちました。
 なかんずく、その最高峰の頭脳たる知性の殿堂こそ、貴・清華大学なのであります(大拍手)。
 私も、大学を創立した人間として、貴大学に脈打つ精神に、その深い歴史に、どれほど啓発されたことでしょう。心から尊敬申し上げています。
 その貴大学からの栄誉を、私は最大の誇りと責任をもって拝受させていただきます。
 尊敬する顧秉林《こへいりん》学長はじめ先生方、まことに、まことに、ありがとうございました(大拍手)。
 一、また、程大使におかれましては、激務の中、真心あふるる祝辞をいただき、心より御礼を申し上げます(大拍手)。
 貴・清華大学の輝く校風は「行動は言葉に勝る」とうかがっております。
 口ばかりで行動をしなければ、人からも決して信用されません。
 行い必ず果たす──貴国では、周恩来総理をはじめ歴代の指導者に、この精神が脈々と続いておられる。すごいことです。
 私も行動の人間です。貴大学、そして貴国へ、さらなる平和・文化・教育の行動をもって、ご恩返しを果たしてまいる決心であります(大拍手)。
 この私の心を、貴国を敬愛する世界192カ国・地域のわが友も、深く深く分かち合ってくれると信じております。

顧学長が掲げる新時代の指導者像
創造力 国際性 社会貢献で光れ


地球的な視野を
 一、顧学長は、傑出した世界的な物理学者であり、大教育者であられる(大拍手)。
 日本の教育界も注目しております。
 顧学長は、これからのリーダーの「三つの要件」を明快に提唱されております。
 すなわち──
 第1に「新しいものを創造しゆく能力」。新しい発想で、創造力を花開かせていく。新しい組織、新しい人材を育てる。すべて方程式は同じです。
 第2に「グローバル(地球的)な視野」。
 地球的な思考法で物事を見ていく。探究をしていく。
 小さな小さな日本の枠組みにとらわれていてはいけない。もっと視野を大きく広げていくのです。
 そして、第3に「社会的責任」であります。
 この3点をうかがい、心が震えました。私も深く賛同いたします。
 創造力と国際性、そして社会貢献。ここにこそ、新時代のリーダーシップがあることを知ってください。〈会場から「ハイ」と返事が〉

一念岩をも通す
 一、貴大学の栄光の100年は、まさしく「勝利のリーダーシップ」光る逸材を、事実の上で育んでこられました。
 その伝続から、私たちは大いに学んでまいりたい。日本中、そして世界中が学ばなければならない。
 それは、何よりもまず、苦難に恐れなく挑み、苦難と勝負する「勇気」であります。
 1920年代、貴大学で教壇に立たれた。思想家の梁啓超《りょうけいちょう》先生は叫ばれました。
 「戦いは勇気である」
 「なす事が大きいほど、障害は大きい」
 「一念は岩をも通す。障害など恐れるな!」と。
 これが、世界的な哲学者であられた梁先生の格言です。
 正しいです。本当に素晴らしい。多くの教育者が見習うべきでしょう。
 人生は戦いです。勇気で勝つのです。

「諦め」こそ敵だ
 一、貴大学の大先哲・梁先生は、さらに、こうも言われました。
 「諸々の苦難は勇気を鍛えてくれる」
 「乱世に生まれ合わせた以上、苦労を耐え忍ばなければ、しっかりと立つことはできない」(島田虔次編訳『梁啓超年譜長編第5巻』岩波書店)
 人生には、苦労がつきものであると教えておられる。
 「失望や意気阻喪《いきそそう》というのは、生きて行く上で一番恐るべき敵なのであり、我々は生涯そいつの侵入を許してはならないのだ」(同)
 梁先生は、このようにも若い人たちを励まされております。全くその通りであります。
 ゆえに、「心こそ大切」です。すべて心で決まる。勇気をもって、前へ進むことです。
 この梁先生と同時代を生きた創価教育の父・牧口初代会長も、日本の軍国主義と恐れなく戦い抜き、獄死しました。
 創価とは、まさに「勇気」の異名なのであります。
 意気地なしや臆病者、卑怯な人間には、何も成し遂げることはできません。
 創価とは「勇気」であり、「正義」です。
 いいですね!〈「ハイ!」と力強い返事が〉

大事なのは地域
 一、私の恩師・戸田第2代会長と同世代である、貴大学出身の大詩人・聞一多《ぶんいった》先生は宣言されました。
 「人民は永遠に進歩する」
 「強さは我々人民にある」
 「人民の力は必ず勝利する」
 胸に深く迫る、正しい言葉です。
 特に、貴大学は、地域や産業の発展のために「清華科技園」を設立されました。
 私は、よく存じ上げております。どれほど、すごいことか。
 地域のために──大学は、ただ学生に学問や知識を教えればいいというものではない。
 地域・社会にどう貢献できるか──この点を重視されている。
 大事なのは、地域であります。これを忘れてはなりません。
 わが地域、わが地区の一人一人の力を高めゆくところから、勝利と真の発展の道は必ず広がっていくということを知ってください。〈「ハイ!」と元気な返事が〉
 きょうは最優秀の若き皆さんが集われた。よく分かってくださると思う。
 ともあれ、皆、優秀な人生を生きてもらいたい。ご両親やご家族を喜ばせてあげてほしいのです。
 親孝行という一点を忘れずに、前進してください。

清華の大詩人
慈悲 忍耐 強靭さ 女性を模範とせよ


聡明な女性が時代を変える
 一、清華の信念の大詩人・聞先生は、いち早く、時代を展望しておられました。
 私も詩人ですから、貴国の詩人のことは、勉強してきました。
 聞先生は、こう指摘されています。
 「真の女性は気丈であり、慈悲、忍耐、勇敢さ、強靭さという、あらゆる美徳を備えている」
 「将来の文化は女性によってリードされるであろう。
 そして、一切が女性を手本とし、模範とし、中心とすることになろう」
 今、その通りの「女性の世紀」が到来しました。
 男性は、女性への感謝を絶対に忘れてはなりません。
 温かい声をかけ、本当の誠実で尽くしていくのです。
 また女性は、どんどん男性を鼓舞し、元気づけてほしい。
 聡明な女性のリーダーシップが、時代を変え、世界を変えるのです。
 その先陣を走る創価の女性に、感謝と尊敬の大拍手を贈りたい(大拍手)。
 本当に女性を大事にし、尊重していけば、そこから新しい力が生まれる。
 一家でも、社会でも、団体でも、全部そうだ。
 この点に早く気づいたところが、勝ち栄えていくのです。

団結をつくれる人が英雄
周詒春先生
「傲慢や安逸を戒めよ」「心と声を一つに」


異体同心が根本
 一、ともあれ、正義の旗を掲げた人生は、朗らかです。悠然としている。
 そこに本当の喜びがある。清らかな心が光る。
 草創期、「清華精神」を確立された周詒春《しゅういしゅん》先生は、信頼する学生たちに“傲慢や安逸を戒めよ! 皆で智慧を出し、力を合わせ、心と声を民衆と一つにして、試練に挑みゆけ!”と呼びかけました。
 私も教育者として、胸に刻んできた言葉です。
 勝つための団結をつくれるリーダーが最も偉大です。第一の英雄なのです。
 皆さんも、そうした存在であってもらいたい。
 誰かにつくってもらうのではない。
 自分が団結をつくるのです。
 要領ではいけない。人まかせの無責任な心では、真の和合をつくることはできません。
 仏典には、中国の故事を踏まえて「異体同心なれば万事を成《じょう》し」と勝利の根本が明かされております。
 〈御書には「異体同心なれば万事を成し同体異心なれば諸事叶う事なしと申す事は外典三手余巻に定りて候」(御書1463㌻)と記され、暴政を行った殷の紂王の70万騎の軍勢が、800人の諸侯からなる周の武王の軍勢に敗れたとの、中国の故事が紹介されている〉

文化大恩の国
 一、日本は中国から、多くのことを学んできました。
 文化の大恩の国です。だから私は中国を尊敬します。
 私たちは、中国を大切にしていかねばなりません。かつてのように、日本は、決して傲慢になるようなことがあってはならない。
 若き皆さんは、中国と深い深い心でつながるように、将来、どんどん中国を訪れていただきたい。勉強していただきたい。そして、友情を深めていってください。
 私も、これまで中国との友好に力を尽くしてきました。中国の人々と友情を結び、交流の道を開いてきました。
 ともあれ、「異体同心なれば万事を成し」──これが勝利の根本です。
 この「異体同心」を、さらに深めて前進しよう! 朗らかに勝とう! 〈開場から「ハイ!」との力強い返事〉

常に向上の道を
 一、私が対談集を発刊した大学者の季羨林《きせんりん》先生は、清華大学の卒業生として、誇り高く語られました。
 「“清華精神”とは何か? それは、いつまでも精神の若さを保ち、永遠に生命の活力を漲らせ、そして永遠に向上の道を歩むことである」
 牧口先生、戸田先生に続く私たち創価の精神も、若々しくあらねばならない。
 気高き清華の先生方と一緒に、私たちは永遠に前進し、勝利しましょう!
 最後に、創価教育の80周年を祝賀してくださった顧学長をはじめ先生方のご厚情に、私たちは心からの拍手をもって感謝申し上げたい(大拍手)。
 清華大学は明年、意義深き創立100周年を飾られます。
 本当に素晴らしいことです。
 アジア、そして人類の未来のために、大切な大切な貴大学のますますのご隆昌を、私たちは心からお祈り申し上げようではありませんか!(大拍手)
 ご出席の先生方、そして皆様が、清々しい大勝利の華を咲かせゆかれることを心から念願し、私の謝辞とさせていただきます。
 ありがとうございました。
 謝謝!(大拍手)
2010-05-23 : スピーチ・メッセージ等 :
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御書と青年 10/11 異体同心の前進

池田名誉会長が語る青春勝利の指針
御書と青年 10/11 異体同心の前進
  (2010.5.18/19 聖教新聞)


御聖訓「異体同心なれば万事を成し」
団結こそ最強の力
勝利へ! 心一つに歴史を創れ
苦闘は自身を鍛える青春の宝
わが生命を王者の如く
真心と真剣な祈りは必ず通じていく。「確信の声」が相手を動かすのです


棚野男子部長 いよいよ情熱光る「青年の月」です。
 7月11日の「男子部結成記念日」を大勝利で飾りゆこうと、一丸となって拡大に打って出ています。
池田名誉会長 皆、元気だね! 広宣流布は、君たち青年の熱と力で決まる。一段と深き自覚を持って、勇気凛々と前進してもらいたい。
熊沢女子部長 女子部は7月19日に「結成記念日」を迎えます。私たち池田華陽会も、断じて新たな「師弟勝利の門」を開いてまいります。
名誉会長 これほど明るく、にぎやかな、希望に満ちた青年のスクラムは、世界のどこにもないでしょう。
 いまだ厳しい経済不況の中で、奮闘している友も多い。皆が励まし合い、支え合って、乗り越えてもらいたい。私も一生懸命、題目を送っています。一人一人が粘り強く「信心即生活」「仏法即社会」の実証を示し切って、功徳満開の青春であってもらいたい。これが私の願いです。
阿部関東青年部長 大関東の青年部も燃えています。
 50年前、「池田先生の第3代会長への推戴を急げ!」との声を真っ先に上げたのは、埼玉県の青年部でした。関東は、師弟直結の誇りを受け継いで、断固、勝ちます。
名誉会長 関東は明るいね! 埼玉も関東も、私の手づくりです。
 古来、「関八州を制する者は天下を制す」というが、関東は今や日本だけではなく、世界広宣流布の誇り高き要衝であり、大本陣です。
 使命が大きいから、苦労も大きいに違いない。しかし、若き南条時光への御聖訓にも「しばらくの苦こそ候とも・ついには・たのしかるべし、国王一人の太子のごとし・いかでか位につかざらんと・おぼしめし候へ」(御書1565㌻)と仰せです。
 今、歯を食いしばって戦い切ったことが、全部、汝自身の生命を、王者の如く荘厳していくのです。
 戸田先生の事業が最も大変だった時も、その打開のために私は埼玉を奔走しました。
 一番、苦しい時代でした。だからこそ、一番、光り輝く黄金の歴史となっています。
棚野 若き日の池田先生が、戸田先生のために埼玉を駆けめぐっておられた当時の日記(昭和25年10月)に、こう記されていました。
 「戦いは、毎日激烈を極む。唯、勝つことを願い、前に前に進む以外の道なし」
 「進め、叫べ、戦え、若いのだ。若いのだ。今、活躍せずして、いつの日か、青春の戦う日があるのだ」
 この先生のお心のままに、団結して歴史を創ります。
 そこで今回は「異体同心」をテーマに、うかがいたいと思います。
名誉会長 わかっているようで奥深い、大事なテーマです。仏法実践の極意であり、あらゆる戦いの勝利の要諦です。私たちが常に立ち返るべき原点といってよい。

川越での御書講義
阿部 関東の同志が誇りとし、宝としている歴史の一つは、埼玉の川越における池田先生の御書講義です。
 この講義でも「異体同心の団結」を教えていただきました。これが「鉄桶の埼玉」の淵源です。
 以前、新井関東男子部長、照喜納総埼玉男子部長をはじめ男子部・学生部の有志が、この「川越講義」の軌跡を調べ、学ばせていただきました。
 先生が志木支部の川越地区の御書講義に足を運ばれたのは、昭和26年(1951年)9月から同28年2月まで、足かけ3年です。
 講義してくださった御書は「生死一大事血脈抄」「佐渡御書」「聖人御難事」など、記録に残っているだけでも11編に及びます。
名誉会長 懐かしいね。共に「行学の二道」に励んだ同志の顔は、私の胸奥から離れることはありません。
 川越での御書講義を開始した時、私は23歳です。戸田先生が第2代会長に就任され、事業のほうは私が一身に担いながらの戦いでした。
 先生は、私たち講義担当者に厳格に言われました。
 「ただ講義すればいいというものではないぞ。皆に不動の信心の楔を打ってくるんだ!」
 「戸田の名代として、毅然として行ってきなさい!」
 「名代」です。先生から直々に遣わされた、会長の代理として講義せよとのご指導です。この自覚と責任を持って真剣勝負で臨んだのです。一回一回が最高の訓練でした。
 師匠の若き「名代」として広宣流布の戦野を力走する。
 これほど使命ある闘争はありません。これほど光輝ある青春はありません。
阿部 「川越講義」について学ぶなかで特に驚いたのは、一編の御書の講義が終わるごとに受講者に渡されていた「修了証書」です。
 そこには一枚一枚、受講者の氏名と講師である池田先生のお名前、学んだ御書名と、講義が行われた日付が記されていました。そして、会長である戸田先生のお名前と共に、大きな印鑑が押されていました。
名誉会長 よく、とってあったね(笑い)。質素な証書でした。しかし、受講された方のご多幸を祈り、未来の栄光の記別にとの願いを込めて、お渡ししたものです。
熊沢 修了証書を家宝とされている、あるご家庭では、お孫さんに当たる池田華陽会の友が、中国の名門の大学院で学究の道を歩んでいます。彼女の学ぶ大学でも、「池田大作研究所」で先生の思想の研究が活発に行われていますと、近況を伝えてくれました。
名誉会長 一緒に戦ってきた友が功徳に包まれ、子孫末代まで勝ち栄えていかれることが、私の何よりの喜びです。
 仏法の世界で、同志と共に行動した歴史は、時とともに、無量無辺の福運となって輝きを増していくのです。

師弟直結の闘争

熊沢 先生が川越で講義してくださった「生死一大事血脈抄」に、この「異体同心」の真髄が明かされています。拝読させていただきます。
 「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり、若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か」(同1337㌻)との一節です。
名誉会長 戸田先生から幾度も講義していただいた忘れ得ぬ御聖訓です。大聖人門下にとって最重要の御金言です。「異体同心」の心で題目を唱え、広宣流布に前進する中にこそ、「生死一大事の血脈」が流れ通うと断言なされています。
 「若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か」と仰せです。「異体同心の前進」こそ、広宣流布の生命線なのです。「異体同心」であれば、必ず広宣流布はできる。
棚野 かつて「団結は力なり」と、先生が墨痕鮮やかに認められた書を拝見したことがあります。究極の「団結の力」が、広宣流布への「異体同心」ですね。
名誉会長 大聖人が仰せになられた「異体同心の団結」が、どれほど強く尊いか。
 あの熱原の法難を勝ち越えたのも、「異体同心の団結」があったからです。
 若き日興上人は、折伏の大闘争の指揮を駿河地方(現在の静岡県中央部)で執られました。大聖人の御心を、農村の門下にも、そのまま伝え、師弟直結の信心を打ち込んでいかれたと考えられます。
 さらに、当時の身分や立場などの垣根を越えて、互いに平等で尊敬し合う同志の連帯を強めていかれました。ゆえに、いかなる迫害にも屈しない金剛不壊の和合僧が築き上げられたのです。
 「熱原の三烈士」の殉教は、何ものにも負けない、真の民衆仏法の確立を告げました。「異体同心の団結」は、師匠の御心を根幹として、不二の弟子が最前線に分け入って創り上げていくものである。このことを、日興上人は示してくださったのです。
熊沢 広宣流布を成し遂げる、この「異体同心の血脈」は、わが創価学会にのみ、脈々と受け継がれています。
名誉会長 そうです。牧口先生と戸田先生が、広布を進めるために創立された「異体同心の組織」が学会です。
 「異体同心なればかちぬ」(同1463㌻)と大聖人は仰せです。また、勝つことが「異体同心の実証」なのです。
 あの蒲田支部の2月闘争も、男子部第1部隊の大拡大も、文京支部の大前進も、大阪の戦いも、山口の開拓闘争も、札幌でも、葛飾でも、私はいつも「異体同心の前進」を最第一に心がけ、勝利してきました。

燃えよ! 敢闘精神
「関八州を制する者は天下を制す」
攻め抜く勢いが壁を破る
徹して一人に励ましを
共に悩み 笑い 進むのが創価


棚野 「異体同心」という言葉は、今や“国際語”となっています。
 4月の青年部幹部会で、アフリカのコートジボワールから参加したメンバーが、「イタイドウシン(異体同心)!」「ビクトワール(勝利)!」とかけ声をかけていた姿が、実に印象的でした。
 コートジボワールは青年部を先頭に、「異体同心」と「勝利」を合言葉として、この20年で200人から2万人へと、実に100倍もの目覚ましい発展を遂げました。
名誉会長 皆、本当に頑張ってくれている。尊い尊い仏の方々です。内戦を乗り越え、想像を絶する過酷な環境のなかで、平和と生命尊厳の連帯を広げてこられた。
 いずこの国にあっても、わが友は、皆、仲良く団結し、良き市民、良き国民として、社会に貢献し、信頼を勝ち得ておられる。
熊沢 「池田華陽会」も、世界中で異体同心のスクラムを広げています。
 欧州のSGI(創価学会インタナショナル)の女子部メンバーと懇談した折、「異体同心」が話題になりました。
 個人主義を重んじる人は、「団結」や「組織」というと、ともすると個性や個々人の人間性が軽んじられるような、マイナスイメージを持つことが多い。
 でも「異体同心」という考え方には、どこまでも「一人」を大切にする仏法の思想が込められている。そこには、欧州でも世界でも共感を広げる普遍性があるというのです。

桜梅桃李の輝きを
名誉会長 重要な視点です。あくまでも「異体同心」であって「同体同心」ではない。皆、それぞれ大切な個性がある。職業も違う。年齢や性別、性格も、千差万別です。
 今、私が対談を進めている中国文化界のリーダー・高占祥先生は、「敬其所異(其の異なりを敬う)」こそ、進歩の鍵であると語っておられた。異なるからこそ、学び合い、生かし合い、より大きな力を出していけるのです。
 「御義口伝」には「桜梅桃李の己己の当体を改めずして」(御書784㌻)とあります。それぞれの持ち味を、最大限に発揮していけるのが大聖人の仏法です。
 「異体同心の団結」は、一人一人がわが使命の舞台で最高に輝きながら、広宣流布という無上の目的へ共に前進するなかで生まれる。それは人から言われてではない。「自発能動」の団結であり、「自体顕照」の連帯です。
 どこまでいっても大事なのは、一人一人の幸福です。人生の勝利です。「一人の宿命転換」「一人の成長」が一切の根本なのです。

「共に仏道を成ぜん」
阿部 どこまでも「一人」を大切にし、苦楽を共にするのが創価の世界ですね。
名誉会長 御書には「松栄れば柏悦ぶ芝かるれば蘭なく情無き草木すら友の喜び友の歎き一つなり」(934㌻)と仰せです。
 友の喜びを、わが喜びとする。友の活躍を心から讃えていく。苦難の時は一緒に悩み、励ましを送る。共に笑い、共に泣いて、人生の幾山河を越えていく。この人間性輝く、温かな結合に、真の「異体同心」が生まれるのです。
 戸田先生は、わかりやすく言われていた。
 「君も苦労しているか、君も貧乏しているか、君も苦しいか、お互いに信心を奮い起こそうではないか──これを異体同心というのです」と。
 大聖人が若き南条時光に教えられた法華経の一節に、「我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」(同1561㌻)とあります。
 「皆共に」です。皆で仏道修行をし、共に向上していこう、勝利していこうとの誓願があれば、おのずと「異体同心」になるのです。
棚野 私たちは、池田先生から「一人への励まし」に徹する心を教わりました。
名誉会長 それが仏法だからです。来る日も来る日も、私は「一人」を励ましてきました。何十万人、何百万人と激励し続けてきました。
 私の願いは、全同志が幸福になることです。勝利の人生を胸を張って前進することです。そのために、私は生きてきたし、戦っているといってよい。創価の「異体同心の和合僧」は、この不惜身命の闘争の結実なのです。

永遠の「将軍学」

熊沢 「一人を大切にする」といえば、伊藤関東女子部長のお父さんは、長年、未入会でした。じつは以前、伊藤さんは、この点について、先生に直接、聞いていただく機会がありました。
 その時に先生から、「お父さんに心配かけちゃいけないよ」「お父さんに『大好き』って言うんだよ」(笑い)と激励していただいたことが、自分を見つめ、変えていく大きな原点になったそうです。
 以来、お母さん、妹さんとも心を合わせて祈り、お父さんをもっと大切にしようと心がけてきました。やがて、お父さんも「信心するよ」と決意をされました。入会後、お父さんは、一人のために献身する多くの同志の姿に触れ、深く感嘆されていたとうかがいました。
名誉会長 本当に良かったね。「心こそ大切」です。相手を思う真心、真剣な祈りは必ず通じていく。そして、大切なのは「声」です。「言葉」です。
 御書には「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(563㌻)と仰せです。「慈愛の声」「正義の声」「確信の声」が、相手の心を動かしていくのです。
 ともあれ、有名な「異体同心事」で大聖人は仰せです。
 「異体同心なれば万事を成し同体異心なれば諸事叶う事なし」(御書1463㌻)
 「日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候」(同㌻)
 どんなに人数が多くとも、どんなに権勢を誇ろうとも、心がバラバラでは勝利を得ることはできない。反対に、たとえ人数が少なくても、各人が広宣流布へ「心」を合わせる「異体同心の団結」があれば、万事を成すことができると結論されている。
阿部 大聖人は続けて、「悪は多けれども一善にかつ事なし」(同㌻)と仰せです。
 「一善」とは「根本の正義」ですね。
名誉会長 そうだ。妙法流布に生きゆく仏の軍勢が最後に勝つことは、御聖訓に照らして絶対に間違いない。
 そのために大切なのは「前進」です。「勢い」です。
 70万騎という殷の大軍に、わずか八百諸侯の周が打ち勝った中国の故事もそうでした。殷の兵士たちの心は定まっていなかった。その迷う心が、周の精兵の勢いに揺り動かされて、形勢が一気に逆転したのです。
 「攻め抜く」「動き抜く」なかで、味方が広がり、真の団結が生まれる。「断じて勝つ」と決めて死力を尽くす時、本当の「異体同心」が鍛え上げられる。受け身では、「同心」とはならない。
 だからこそ、まず決意した「一人」が立ち上がることが、「異体同心」の起点となる。リーダーが真剣に祈り、率先して行動する。この敢闘精神の勢いが波動を広げる。
 戦いの中で、皆が心を合致させて祈り、大いに励まし合いながら、「異体同心の前進」を加速していくならば、どんな壁も破ることができる。
 この「異体同心の将軍学」を、今こそ、わが青年部は会得してほしいのです。
阿部 池田先生の川越地区での御書講義に出席された多宝会の先輩が、語ってくださいました。
 先生の励ましに奮い立ち、皆で仏法対話に走った日々が、どれほど楽しかったか。
 ある婦人部の方は、当時、経済的に大変な中、やっと中古の自転車を手に入れました。ペダルをこぐと「ギィッコン、ギィッコン」と賑やかな伴奏付き(笑い)。
 でも、「寂しくなくて、ちょうどいいわ」と(笑い)、朗らかに折伏に励まれ、見事に生活革命された、とうかがいました。
名誉会長 尊いね。
 日蓮大聖人は仰せです。
 「此の良薬を持たん女人等をば此の四人の大菩薩(=上行・無辺行・浄行・安立行)・前後左右に立そひて・此の女人たたせ給へば此の大菩薩も立たせ給ふ乃至此の女人・道を行く時は此の菩薩も道を行き給ふ」(御書1306㌻)
 広宣流布のために奔走する創価の尊き母を、仏菩薩が護らないわけがありません。同志と歩む、その道は、永遠に「常楽我浄」の金の道です。

仏意仏勅の団体
熊沢 今の時代性でしょうか。メンバーの中には「一人で信心をするのはいいんですが、皆と一緒に活動するのが苦手なんです」と言う人もいます。これは、「組織」をどう説明するかにつながると思いますが……。
名誉会長 信心の目的とは何か。それは、どんな苦難や悩みをも悠然と乗り越えていける、「大山」のごとき自分自身を創り上げることです。
 これが「一生成仏」です。しかし悪世末法にあって、自分一人だけで仏道修行を成就することは、現実には不可能に等しい。
 御書には明快に仰せです。
 「夫れ木をうえ候には大風吹き候へどもつよきすけをかひぬれば・たうれず」(1468㌻)
 「甲斐無き者なれども・たすくる者強ければたうれず、すこし健の者も独なれば悪しきみちには・たうれぬ」(同㌻)
 最後まで正しき信心を全うし、真実の勝利の人生を歩み通していくためには、自分を支えてくれる「善知識」の存在が不可欠です。
 この御聖訓に示された通りの「善知識」の世界が、わが創価学会なのです。
棚野 はい。青春は、心が揺れ動く年代です。時代は乱れています。今の社会では、ちょっとした悪縁に触れて、道を踏み外してしまう青年も少なくありません。
 学会は、三代の師匠が命を賭してつくりあげてくださった「幸福の安全地帯」です。この使命の庭で、多くの良き仲間と、充実の青春を送れることに感謝は尽きません。
名誉会長 学会は、互いに飾らず、ありのままの人間として励まし合い、共々に幸福を勝ち取る「庶民の城」です。
 人工的につくろうとして、つくれるものではない。牧口先生、戸田先生が心血を注がれた仏意の団体です。万人の成仏、そして広宣流布を目的として、「仏の願い」が呼び出した仏勅の団体としか、いいようがありません。
 「立正安国」の旗を掲げ、いかなる難も恐れない。誇りと喜びに満ちあふれた「戦う民衆」「目覚めた民衆」の連帯が、創価学会です。
 「創価の世界的広がりは現代史の奇跡」と、心ある識者は感嘆しております。
 この「異体同心の大城」を築いてくださったのが、皆さんの父母であり、多宝会・宝寿会・錦宝会の皆さま方であることを、絶対に忘れてはならない。この方々の気高き芳名が、人類史に永遠に輝くことは間違いありません。
棚野 今こそ、学会2世、3世の私たちが戦います。
 学会の会合は、たとえ行く前は気が進まなかったとしても(笑い)、出れば元気になります。どんなに忙しくても、学会活動に励めば、生命力が強く豊かになります。
 これが、誰もが実感する学会の素晴らしさです。
名誉会長 最高の「善知識」の集いに連なるのだから、力が湧いてこないわけがない。人間革命の善友です。
 「立正安国論」には、「悦しきかな汝蘭室の友に交りて麻畝の性と成る」(御書31㌻)と説かれています。創価の同志こそ、「蘭室の友」です。
 創価学会の和合僧自体に、人の善性を呼び覚まし、高めゆく力が漲っているのです。

地球大の規模で
阿部 一昨年の9月、先生に見守っていただき、代表3万6000人による埼玉青年部総会を、さいたまスーパーアリーナで盛大に行うことができました。
 ここには、ブラジルの青年部の代表も参加し、感動をわかち合いました。そのメンバーが核となって、昨年の5月3日には、サンパウロ市で青年部2万人の文化総会を堂々と開催しました。
名誉会長 そうだね。ブラジルの文化総会に参加した青年たちの多くが、この1年で、弘教を実らせたとのうれしい報告も届いています。
 世界の青年部が、互いの健闘を讃え合いながら、異体同心で、壮大な地球の広宣流布を推進する段階に入った。
 ゆえに日本の君たちが勝つことが、全世界の同志の希望となり、未来の後輩の模範となる。その誉れは大きいよ。
阿部 はい。断じて勝利の歴史を残してまいります。
熊沢 広宣流布の世界的な広がりといえば、仕事のためアメリカに滞在している女子部員が、現地の座談会に参加した感想を語っていました。
 本当に多彩な人種や民族の人たちが一つの会合に集い、和気あいあいと語り合って、師弟不二の前進を決意している。まさに「異体同心の団結」は地球大のスケールだと感激したといいます。
名誉会長 グローバルな視野に立った時に、学会の存在が、いかに重要な意義を持っているかがよく見えてくる。日本にいては、かえってわからないかもしれない(笑い)。
 毎日毎日、皆さんが当たり前と思って取り組んでいる地道な運動こそが、時代を創り、世界を変えているのです。これが、広宣流布という最高最善の道です。
棚野 アメリカの宗教ジャーナリストであるストランド氏は指摘されました。
 「地涌の菩薩が人類共通の大地から出現したということは、すべての人々が、手をたずさえて人類共和の目的に進む存在であることを教えたものではないか」
 そして、池田先生の「開かれた対話」を模範として、SGI(創価学会インタナショナル)は活発に社会に出て交流している。ここに、多様な人々を包み込みながら発展する鍵があると論じておられました。
名誉会長 「多民族、多様性の調和する社会」という、人々の夢を実現しているのが、創価の異体同心の世界なのです。そこに、多くの識者が人類の宿命を変える可能性を見出し、期待しています。

万人の尊厳と平等の哲学が輝く
異体同心は人類の理想
識者「学会には人々を融合させる力が」
平和のための闘争は「これから」だ!
誠実な対話に信頼の花は爛漫と


「勇気」から波動が
阿部 マハトマ・ガンジーの直系の弟子であったパンディ博士(インド国立ガンジー記念館副議長)も、紛争の歴史を転じゆく願いを込めて、こう語られました。
 「何よりも人類を融合させるために皆が団結すべきです。それには創価学会が有効な働きをもっていると信じます」と。
 なぜ、創価の「異体同心」には、人類の融合をリードする力があるのでしょうか?
名誉会長 第1に、深い「哲学」があるからです。
 第2に、たゆまぬ「行動」があるからです。
 第3に、一貫した「勇気」があるからです。
 異体同心には、万人が皆、平等であり、尊極の生命であるという法華経の「哲学」が裏づけにあります。
 日蓮仏法には、人種や民族、階層、男女などの差別がまったくありません。大聖人は「一人を手本として一切衆生平等」(御書564㌻)であり、「男女はきらふべからず」(同1360㌻)と宣言されています。
 「万人の成仏」という可能性を信じ抜いているからこそ、「異体」の「同心」が成り立つ。一人一人が妙法の力によって最大に輝いているからこそ、最高の調和が可能になるのです。
熊沢 今の指導者層の迷走を見ても、その根底に深い哲学がない、確固たる信念がないことが、根本的な要因だと思います。
 私たち女子部は「世界一の生命哲学を学ぶ」「正義と友情の華の対話を」との指針のままに前進します。
名誉会長 そうだね。創価の乙女が語った分だけ、時代は大きく動き、未来が開ける。
 創価の異体同心が、なぜ強いか。たゆまず対話の「行動」を積み重ねているからです。手を抜かないからです。
 組織の異体同心といっても、人類の結合といっても、原理は同じです。
 友のもとへ、何度も何度も足を運ぶ。立場や肩書ではなく、一人の人間として語り合い、心を結んでいく。その堅実な繰り返しから、真実の和合が生まれるのです。
 また社会にあっては、どんなに不信の壁が立ちはだかっていても、爪を立てる思いで、誠実に対話を繰り返してきた。だからこそ、妙法は、世界に広まったのです。
 埼玉が生んだ、日本の近代経済の父・渋沢栄一氏も、「世に至誠ほど根底の深い偉力あるものはない」と語っています。人間関係が希薄になっている現代社会にあって、ますます大切なのは誠実な「対話」です。
 大聖人ほど「対話」を大切にされた方はおられません。御書には「日蓮は、この法門を語ってきたので、他の人とは比較にならないほど多くの人に会ってきた」(1418㌻、通解)とも仰せです。
 皆さんの対話は、この大聖人に直結する仏道修行です。
 反発される時もあるでしょう。しかし、その分だけ自分の生命が強く鍛えられます。
 大聖人は「ついにをそれずして候へば、今は日本国の人人も道理かと申すへんもあるやらん」(御書1138㌻)と仰せです。
 その時は相手の心が変わらなくとも、勇気と誠実の対話は必ず信頼を残します。その信頼が、最後に大きく花開くのです。

魔を打ち破れ
熊沢 あまりにも尊い創価の「異体同心」の世界を、私たちは断じて護り、広げてまいります。
名誉会長 仏法は峻厳です。「月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし」(同1190㌻)と仰せの通り、油断すれば、魔に付け入る隙を与えてしまう。魔とは分断を狙う働きでもある。
 御書には、こう戒められています。
 ──内から言い争いが起こったら、“シギとハマグリの争い”のように“漁夫の利”となるおそれがあります。南無妙法蓮華経と唱えて、つつしみなさい。つつしみなさい──(同1108㌻、趣意)と。
 この御書をいただいたのは、池上兄弟の弟の宗長です。兄の宗仲が、極楽寺良観らの陰謀によって、父から勘当されたのも、いわば兄弟に対する離間策でした。
 ですから、大聖人は、兄弟の団結、そして夫人たちも含めた団結こそが、勝利への決め手であると御指導されたのです。一人一人が自らを人間革命しながら、広宣流布の大願のために心を一致させる「鉄桶の団結」こそが、魔を打ち破り、「異体同心の勝利」を実現するのです。
阿部 3年前、先生は埼玉池田研修道場を訪問された際、「『破邪顕正』といっても、あくまで『破邪』が先である。まず悪と戦い、悪を打ち破るのだ」と教えてくださいました。関東の青年部は、この指針を生命に刻みつけて勇猛精進してまいります。
名誉会長 青年時代、私は埼玉でも、栃木でも、破邪顕正の闘争の先頭に立ちました。千葉で、茨城で、群馬で、広宣流布の拡大のため、会員を護るために、全身全霊で戦いました。
 「関東に難攻不落の大城を築け! そうすれば広宣流布の未来は盤石だ」とは、戸田先生の遺言です。
 「異体同心」の「心」とは「広宣流布を願う心」です。「同志を尊敬する心」です。「師子王の心」です。その究極は「師弟不二の心」です。
棚野 青年部は、「師弟不二の信心」「破邪顕正の言論」、そして「異体同心の団結」で、必ずや大勝利の金字塔を打ち立ててまいります。
名誉会長 苦しい時こそ、題目を朗々と唱え抜くことです。題目は師子吼です。
 大変な時こそ、けなげな同志に、声を惜しまず、ねぎらいと励ましを送り続けることです。学会歌を、皆で声高らかに歌うことです。声が、力になり、勢いになる。
 御聖訓には、「始中終すてずして大難を・とをす人・如来の使なり」(同1182㌻)と仰せです。
 「もう、これくらいで」といった安易さや、「もう大丈夫だ」との油断は大敵です。互いに励まし合いながら、共に最後の最後まで持てる力を最大限に出し切っていく。これが「異体同心の団結」です。
 立正安国のため、一つ一つ力を合わせて勝ち越えていく。そこに広布と人生の金剛不壊の城が築かれるのです。
 ともあれ、万年の広宣流布の実現へ、戦いは「いよいよこれから」だ。一切は今から始まる。目覚めた青年の異体同心の奔流は、誰も止められない。
 「いよいよ強盛に大信力をいだし給へ」(同1192㌻)です。「いよいよ・は㌻りあげてせむべし」(同1090㌻)だ。
 若き敢闘精神のスクラムに勝るものはない。青年の怒濤の前進で、新時代の緑野を開いてもらいたい。君たちの青春の大勝利を待っています。


渋沢栄一の言葉は、『青淵百話』同文館から。
2010-05-20 : 御書と青年 :
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カナダ・ラバル大学名誉教育学博士号授与式

創価教育同窓の集い /カナダ・ラバル大学名誉教育学博士号授与式
               (2010.5.4 創価大学記念講堂)

 世界の学術界をリードするカナダの名門「ラバル大学」から4日、創価大学・創価学園創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉教育学博士号」が授与された。ラバル大学の創立は1663年にさかのぼり、フランス語系で北米最古の歴史を有する。学位授与式は東京・八王子市の創大記念講堂での「創価教育同窓の集い」に続いて行われ、来日したラバル大学のドゥニ・ブリエール学長一行が出席した。また、来賓の台湾・中国文化大学の張鏡湖理事長、英・クイーンズ大学ベルファストのケネス・ブラウン前副総長補夫妻、米・ピッツバーグ大学のクラーク・チルソン准教授らが祝福。カナダのアラン・トンクス国会議員から祝賀のメッセージが届けられた。

ブリエール学長の授章の辞

創価教育から人道の賢者
ガンジー・キングの非暴力の哲学と共鳴


 池田大作博士の卓越した多才なご活躍を、そして奥深い人間的な魅力をご紹介申し上げながら、いかにこの授与が正当であるかを試みに述べさせていただきます。
 与えられた時間も限られておりますし、これは決して容易な務めではありません。
 まずはじめに、本年は、そして、ことにこの5月3日は、池田博士が会長ご就任50周年を寿がれる佳節であることを申し上げたいと思います(大拍手)。
 このことは誠に喜ばしいことであり、従って本日の式典は、池田博士にとって特別なものとなったのであります。   
 池田博士は、仏法哲理の哲学者・思想家であられ、平和の建設者であられ、著述家、詩人、また写真家であられます。
 池田博士は、「価値創造の哲学」と名づけられた牧口常三郎初代会長の教育哲学に基づき、幼児教育から大学教育までの一貫教育のシステムを確立されました。
 この実現は、教育こそ人類にとって最も重要な事業であるとのご自身の信念の具体的な表現であられます。
 博士は、ご自身の教育理念の本質を次のように語っておられます。
 「教育は、人間のみが為し得られる特権であります。人間が、人間らしく、真の人間として、善なる使命を悠々と、また堂々と達成しゆく原動力であります」
 「知識というものを、すべて、人間の幸福のほうへ、平和のほうへもっていく本源が、実は、教育であらねばならないでしょう。ゆえに、教育は、永遠なる人道主義の推進力になっていかねばならないと思うのであります。私は、教育を、人生の最終にして最重要の事業と決めてまいりました」
 創価教育は、人間の尊厳を第一義とすることに基礎を置いておられます。そして創価教育が目指すものは、平和な世界構築に資する、賢明にして、真に人間的な人材の育成であります。
 これらの理念は、マハトマ・ガンジーやマーチン・ルーサー・キングの非暴力の哲学に相通じるものであります。
 さらに、創価教育は、こうした人材の意識の中に、世界へと開かれた視点を、社会へと向けられた視点を、そして自身を取り巻く環境にも開かれた視点を涵養することをも目指しておられます。
 池田博士は、40年以上も前から、弛むことなく、地球市民を育成する教育を推進してこられました(大拍手)。
 博士は、世界の意識の変革は、教育を通してのみ可能となるとの確信を抱いておられるのです。
 博士が創立された創価大学とアメリカ創価大学(SUA)の二つの大学は、異なる価値観や、異文化の受容と理解を掲げておられます。
 さらに“私は人間であるゆえに、人間に関することで私に無関係な事柄はない”という池田博士が大切にされる先駆的思想を、この二つの大学が、伝え広めておられます。
 池田大作博士自身も、地球市民の模範であられます。
 対話という形を通して、人と人との出会いを復権してこられた池田博士のこの取り組みは、博士自身に、技術的な障壁や政治的、宗教的、文化的な差異の壁を超越して、多彩な大学人や芸術家、教育者との共同制作をもたらしました。
 ことに、アーノルド・J・トインビー、ライナス・ポーリング、ジョン・ケネス・ガルブレイス、ミハイル・ゴルバチョフ、そして、ヘイゼル・ヘンダーソンといった方々との対談集を出版されておられます。
 池田博士にとっては、相手の個性や、その人の特徴といったあらゆる差異は、対話を通して初めて理解し合い、通じ合えるものなのです。
 また、紛争をより良く解決し、平和な世界を築くために、人と人が、また民族と民族が、共に貢献を分かち合うためには、対話を通して行われるほかないのです。
 ラバル大学教育学部は現在、学問としての「地球市民学」における学位の設置に向けて取り組んでおります。
 この取り組みの中で、創価教育システムの根幹を成す数多くの基本理念から私たちは大いに啓発を受けました。
 その意味で、東京の創価大学、カリフォルニアのSUAと私どもラバル大学教育学部の間で、学生交流、そして教授陣同士の交流の検討を開始することは、とても興味深いことと考えております(大拍手)。
 教育分野における博士のご行動は、200を超える名誉学術称号の受章をもたらし、その多くがさまざまな国の大学から贈られた名誉博士号であります。
 のみならず、これまで博士には数々の名高い学術機関から多くの講演要請が寄せられております。その中には、ハーバード大学、フランス学士院などが挙げられます。
 さらに池田博士は、創価教育学による教育諸機関に加え、東京富士美術館、東洋哲学研究所、戸田記念国際平和研究所、池田国際対話センター、さらにヴィクトル・ユゴー文学記念館といった、さまざまな機関もまた創設しておられます。国連平和賞も受賞されています。
 池田博士のこうした多方面にわたる多大なご功績のすべてに対し、そしてとりわけ教育の分野における卓越したご貢献に対し、池田大作博士に対し、ここに謹んで「ラバル大学名誉教育学博士号」を授与させていただきます(大拍手)。

カナダの国会議員 アラン・トンクス氏からの祝賀メッセージ

 ラバル大学からの名誉学術称号のご受章という素晴らしい栄誉に対し、池田大作SGI会長に、心からのお祝いとこあいさつを申し上げます。大変におめでとうございます。
 創価大学をはじめとする創価教育機関の創立は、池田会長の青年への献身と、潜在的な可能性を引き出したいと願うすべての人々に教育の機会を提供されんとする意思の証左であります。
 会長ご自身は青年時代に高等教育を受けることができませんでした。しかし、会長は師匠から教わり、託された理想を掲げ、この高潔な道へとご自身を導いた教育を実践する機関を創立されました。
 私自身、池田会長が受章された名誉学術称号と数多くの栄誉に圧倒されています。これは会長の卓越した市民の見識を高める献身への賞讃の証しであり、その行動は、公人として仕事に携わる私たちにとって、尊敬すべき模範であります。
 会長は、秀逸さや忍耐、勤勉さ、慈愛において模範的な存在であります。私たちは全員、その献身をお手本にするべきです。
 最後に、池田SGI会長の創価学会第3代会長就任50周年の佳節を、心からお祝い申し上げます。大変におめでとうございます。さらなるご成功を心からお祈り申し上げます。

創立者の祝辞

勇気で光れ 忍耐で勝て

教育こそ平和創造の原動力
ラバル大学の哲学者
物事は黙っていては実現しない
声を上げよ!変革の根本は対話


 一、創価教育同窓の皆さん、しばらくぶりです。全国、全世界から、本当に、よく来てくれました。お元気そうで、うれしい!(大拍手)
 人生の目的は、幸せになることです。
 どんなことがあっても、断じて、負けない。最後は勝って、幸せをつかむのです。
 頼むよ!〈「ハイ!」と会場から元気いっぱいの返事が〉

母の恩は大地 大海の如し
親孝行を!報恩から真の幸福が


信念に立って!
 一、私の大好きなカナダの天地に、お元気で、まもなく99歳になられる偉大なお母さまがおられます。
 その尊き母上は、信頼するわが子に語ってこられました。
 「人生には、なすべきことがある。それを、義務感からではなくて、自らの信念に立って勇んで行いなさい」と。
 この母上の心に応えて、積極果敢な社会貢献の人生を戦い抜いてこられた信念の教育者こそ、ここにお迎えしたドゥニ・ブリエール学長なのであります(大拍手)。
 仏法では、“母の恩は大地の如し。大海の如し”と説かれております。
 親孝行をしてください。とくに、お母さんを大切にしてほしい。
 どんなに貧しくとも、学問がなくとも、お母さんは、お母さんです。
 お母さんを亡くした人もいるでしょうが、きっと、どこかで見守ってくれています。
 そのお母さんに、「私は勝ちました!
幸福になりました!」と報告できる自分になってください。

母を悲しませた戦争は許さない
 一、大きく深い「母の恩」を知り、それに報いていく心から、確かな「平和」の心が生まれるのです。
 母に親孝行するところから、「幸福」が生まれるのです。「勝利」が生まれるのです。
 そしてまた、母を大事にし、喜んでもらおうとする心から、本当の豊かな「文化」が生まれます。「歓喜」が生まれます。「自信」が生まれます。
 きょうは、未来部の若き友も出席してくれています。
 皆で、親孝行の前進を約束し合おう!〈「ハイ!」と大きな返事が〉
 未来部の友は、いい声をしている。本当にうれしい!
 親への言葉遣いに気をつけるとか、いい返事をするとか、小さなことでいいのです。
 親を安心させてあげるのです。心配をかけないことです。嘘をつかないことです。それが親孝行です。それができない人は、偉くなっても、本当に偉くはない。にせものです。
 私も親孝行をしました。戦争(第2次世界大戦)中、私は肺病を患っていましたが、4人の兄が次々と戦争にとられ、その兄たちに代わって、私は家を護りました。
 長兄はビルマ(現・ミャンマー)で戦死しました。それを知らされたときの母の嘆きの姿を決して忘れません。私は本当に悔しかった。
 だから、戦争には絶対に反対です。権力悪とは厳しく戦います。
 皆さんも、本当に力をつけ、いい仲間をつくって、戦争などない、平和で幸福に生きていける世界を築いていってください。
 いい人生を飾ろう。それが「創価」です。よろしく頼みます!〈「ハイ!」と大きな返事が〉

青年への励まし
 一、ただ今、私は、カナダ最古の歴史を誇る、貴・ラバル大学より、無上の教育の栄誉を賜りました。
 これはどの喜びはございません。誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。
 約350年にわたる貴校の荘厳な伝統を胸に刻みつつ、私の命である卒業生たちと共に、厳粛に拝受させていただきます。
 ここに、参加者の盛大な拍手をもって御礼を申し上げたい(大拍手)。
 ご来賓の先生方にも、心より厚く厚く御礼を申し上げます。
 1668年、貴校の創立者であられるフランソワ・ド・ラバル卿は、困難に満ちた使命の天地へ、勇敢に旅立っていく青年たちを、こう励まされました。
 「忍耐があれば、人間は最後まで勇気をなくさない。そして志を諦めることはない」
 私も、尊き職場で、また大事な地域で、創価同窓の旗を掲げて奮闘している卒業生の皆さん方に、「勇気と忍耐で勝て! 断じて負けるな!」と申し上げたいのです。

三代の師弟の絆
 一、貴校は、気高き創立者の精神を受け継いで、19世紀に飛躍的な大発展を成し遂げられました。
 それは、なぜでしょうか?
 そこには、「カナダの最も崇高な精神」と讃えられる、ジェローム・ドゥメール先生、ジョン・ホームズ先生、ルイ=ジャック・カゾー初代学長の三代にわたる師弟の大闘争があったからであります。
 大学の建設をはじめ、不滅の大事業は、一代で完成するものではない。
 世代から世代へと継承されて、ついに実現ずる。これが方程式です。その究極の力こそが、師弟の結合なのであります。
 この貴校の師弟を代表する、大教育者のホームズ先生は叫ばれました。
 「教育こそ絶対に不可欠であり、最大の原動力であり、活力を与えるものだ!
 教育という魂なくしては、全てが沈滞し、全てが滅び、全てが堕落する」
 その通りです。教育が人間を人間たらしめるのです。
 この最極の「教育の魂」を光らせ、世界を照らしてこられた知性の太陽こそ、貴大学であります。私たちは、心からの尊敬を捧げたい(大拍手)。
 わが創価教育も誕生より80年。創価大学は明年、開学40年という大事な時を迎えます。
 創価教育は、日本の軍国主義と対決した初代・牧口先生と、2代・戸田先生を源流として、三代の師弟の大河となりました。
 教育の連帯を世界に広げ、正義と英知の人材を続々と育てる。ここにこそ平和の創造があります。これが教育の根本です。
 貴大学の校歌にも、「心楽しく連帯せよ」「大いなる世界を舞台に、一人一人が素晴らしき使命を果たすのだ」と歌われている通りであります。

人間革命の道を
 一、1960年(昭和35年)、私は憧れのカナダを初めて訪問させていただきました。
 きょうは、懐かしい貴国の友も駆けつけてくださった。本当にうれしい。ありがとう!
 50年前の初訪問の時、貴国のケベック州では、非暴力の社会変革「静かな革命」が始まっておりました。
 この大勝利の歴史の誇り高き推進力となられたのも、まさしく貴大学なのであります(大拍手)。
 貴大学には、いや増して、社会貢献の息吹が漲っております。
 貴大学の哲学者であり、社会学者のフェルナン・デュモン博士は、強調された。
 「人間であるならば、単に自分のいる環境のなかで生きるだけで満足してはならない。その環境を、理想的な社会へと作り上げていくことだ」
 全くその通りであります。
 そしてまた「人間は、他の人間と共に、この世界を築き上げようと努力するがゆえに、人間なのである」と。
 自らを人間革命し、社会のため、民衆のために、行動することこそ、生命の正しき道であるという結論です。
 私たち創価の前進が間違っていないという証拠であります。

正義を語り抜け
 一、人間と社会を変える根本の力は何か。
 それは「対話」であります。
 暴力や戦争、利害や打算ではありません。
 貴大学の哲人デュモン博士は語った。
 「(人間にとって)話すことは重要だ。物事は、黙っていては実現しない。声を上げなければならない。人間は語ることによって、自分を完成させるのだ」
 しゃべるのです。
 向上のために。
 平和のために。
 友のために。
 自分自身のために。
 世界のために。
 ただの“おしゃべり”ではいけない。
 「あの人は立派だ。正しいことを言うな」──こう思われる、道理の上からも大事な話をするのです。
 人生は、恐れなく正義を語り抜いた人が、すべて勝っています。
 ゆえに、いかなる迫害にあおうとも、正義の言論を放っていくのです。
 創価の人間主義の連帯も、対話によって世界中に広がりました。
 沈黙は悪です。
 しゃべろう! 勝つために! 人生の勝利と建設のために!〈「ハイ!」と力強い返事が〉

中国文化大学・張博士の父君の教え
不撓不屈の人生たれ
苦しい時こそ大事業の基礎ができる


勝利の門を開け
 一、ここに集った同窓生は、ちょうど今、働き盛りです。卒業した時は、もっと若々しかった(笑い)。
 私も、皆さんと同じくらいの年代に、それはそれは戦いに戦い、働きに働きました。
 20世紀最大の歴史学者であるトインビー博士と対談したのも、40代でした。
 〈1972年と73年の5月。のべ40時間に及ぶ語らいを終えると、博士は、SGI会長に最優等の「A」の評価を贈った。両者の対談集『21世紀への対話』は、今や28言語で出版され、世界の指導者、識者に愛読されている〉
 ともあれ、使命を感じる人、使命を自覚する人は強い。
 「ただ平凡に生きればいい」「人生、何とかなるだろう」──そうではなくして、使命が大きいからこそ、試練も大きい。伸びていける。こう確信して進んでいただきたい。
 私は、きょう、お越しくださった台湾・中国文化大学の張鏡湖博士との対談集で語り合いました。
 それは、高邁な博士の父君の断固たる教えであります。
 いわく、最も苦しい時こそ、大事業の基礎を築くことができる。
 ゆえに、「不遇を嘆いてはならない。元気はつらつと、不撓不屈であれ! 挫折はやがて成功へと変わるのだ」と。
 最も苦しい時が、勝ち戦への道です。勝利の門を開くチャンスです。決して卑屈になってはいけません。
 この明るく朗らかな人生哲学を、諸君に贈ります。私もこの通りやってきました。

激動の時代の勝利者に
学び続ける人に栄冠!


学は社会の王者

 一、変化を続ける激動の時代に、勝ち抜くための鍵は、一体、何か。
 ここにおられるラバル大学のブリエール学長の明快なる結論は「学び続けること」であります。
 その通りです。牧口先生、戸田先生も、そうおっしゃっていました。
 「学は正義」「学は勝利」「学は社会の王者」であります。
 学ぶのです。努力するのです。そして勝つのです。
 皆さんが力をつけ、偉くなれば、自分だけでなく、お母さん、お父さんも勝利です。
 結びに、敬愛するカナダの栄光、そしてご臨席の皆様方の幸福とご健康と大勝利をお祈りし、私の謝辞とさせていただきます。
 ありがとうございました! 皆、お元気で!(大拍手)
2010-05-05 : スピーチ・メッセージ等 :
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輝き光れ!  我らの五月三日

輝き光れ! 我らの五月三日


おお
我らの5月3日!
永遠に忘れ得ぬ
5月の3日よ!
   
それは
恩師・戸田城聖先生が
会長になられた日である。
そして
師弟不二の境涯の上から
私が第3代として
立ち上がった日である。
   
寒風の2月と3月を
乗り越え
桜の咲く4月を見つめつつ
遂に迎えた輝ける新緑の朝!
5月は一年で
最も晴れがましい季節だ。
   
尊貴な光に包まれた
我らの5月3日よ!
光とは正義であり
闇とは邪悪である。
   
光は闇を恐れない。
光を持つ人は
何も恐れない。
光は永遠に輝く勝利だ。
   
闇に生きゆく人は
心も暗い。
創価とは
あらゆる人々の心を
強く正しくする
勇気の光だ。
   
闇は光を塞がんとする。
しかし
光は立ち止まらない。
創価とは
限りない希望の未来を
照らしゆく前進の光だ!
   
おお
勝利に輝きわたる
我らの5月3日よ!
未来永劫に光りゆく
師弟の5月3日よ!
   
めぐり来る
  五月三日の
    嬉しさに
  同志の笑顔と
    決意の歴史は
   
世界の歴史には
数多の祝賀の日がある。
しかし民衆と遊離して
形骸化してしまった
死せる記念日も少なくないと
ある学者は叫んだ。
   
広布に生きゆく
我らの5月3日は
なんと晴れやかで明るく
なんと生き生きと
朝日の昇りゆく
心爽やかな
大歓喜の一日であろうか。
   
天高く澄みわたる
昭和35年の5月3日
32歳の若き指導者は
尊き晴れ姿の民衆と共に
新たな大遠征に旅立った。
それは
世界の広宣流布である。
   
前人未到の峰を一歩一歩と
登り続けて50年──。
今や我らの眼前には
壮大な眺望が開かれている。
はるか地球を包みゆく
平和と幸福の大連帯の隊列だ。
   
「報恩抄」に曰く
「小失なくとも
 大難に度度値う人をこそ
 滅後の法華経の行者とは
 しり候はめ」
  
正法正義に生き抜く
我らには
荒れ狂う嵐が幾たびもあった。
みな断固と勝ち越えてきた。
険難の山があり谷があった。
みな敢然と踏み越えてきた。
   
「法華経を信ずる人は
 冬のごとし
 冬は必ず春となる」
この御金言を胸に
あの友も この友も
皆が歓喜しながら
変毒為薬の劇を演じてきた。

ああ
初代・牧口常三郎先生が
喜んでおられる。
2代・戸田城聖先生が
喜んでおられる。
広布の途上に逝いた友も
常楽我浄の霊山浄土で
満足の笑顔で見つめている。
   
我ら創価の師弟を
御本仏・日蓮大聖人が
無量の仏菩薩と共に
讃嘆くださっていることは
御聖訓に照らし
絶対に間違いない。
なんと嬉しいことか!
なんと痛快なことか!
   
我らは勝った。
創価は勝ったのだ。
おお 我らの5月3日よ!
君も あなたも
万歳を叫ぼうではないか。
自分自身の勝利、万歳!
全同志の勝利、万歳!
師弟不二の勝利、万歳! と。
   
「勝利に際して
 おのれに勝つ者は
 二度勝ったことになる」とは
古代ローマの鋭き箴言である。
  
油断は大敵だ。
勝って兜の緒を締めよ。
5月3日の心は
どこまでも勇猛精進だ。
   
弟子は戦う!
青年は戦う!
生死を超えて
今世の大法戦に勇み立つ。
命を惜しまず
広布の一歩前進のために!
   
わが生命には絶え間なく
師の誓願が鳴り響いている。
「われわれには
 広宣流布を断じて
 為さねばならぬ使命がある。
 未来は君たちに任せる。
 頼むぞ広宣流布を!」と。
   
師匠・戸田先生は
わが胸中にあって
永遠の太陽の如く
光り輝いておられる。
その師に常随給仕の思いで
私は今日も
師と共戦するのだ!
師との誓いを果たすのだ!
   
太陽と共に進めば
永遠に勝ち光っていける。
これこそが
最極の生命の軌道だからだ。
   
人間には
立ち上がるべき時がある。
戦わねばならぬ
決定的な時が必ずある。
その「時」を逃さず
時に適う行動を起こすことだ。
そして必ず勝つことだ。
これが師弟の道であり
永遠不滅の仏法だ。
これに勝る名誉はない。
   
「撰時抄」には仰せである。
「闘諍堅固の仏語
 地に堕ちず」
「法華経の大白法の
 日本国並びに一閻浮提に
 広宣流布せん事も
 疑うべからざるか」

昭和5年11月18日
世界の大恐慌が
子どもたちの未来まで
暗く閉ざさんとする渦中
先師・牧口先生は
創価教育学会を創立された。
   
昭和26年5月3日
文化の大恩深き隣国の民衆が
戦乱に苦悩する真っ只中に
恩師・戸田先生は
第2代会長に就任され
東洋の広宣流布を誓願された。
 
第3代の私も
東西冷戦の軛の下で
危機と紛争の炎が
残忍に世界を引き裂くなか
人類を結ぶ対話を開始した。
   
世界に平和を!
民衆に幸福を!
人間に勝利を!
この根本の誓願と原理を
「立正安国」といい
「広宣流布」という。
仏意仏勅の創価学会は
そのために生まれたのだ。

「地上から
『悲惨』の二字をなくしたい」
この師の悲願のままに
苦悩に喘ぐ民衆がいる限り
創価学会は断じて戦い続ける。
母子の悲嘆の涙が消えるまで
創価の師弟は前進を止めない。
そして絶対に勝利するのだ。
   
艱難は一切覚悟の上である。
 「いまに一日片時も
 こころやすき事はなし
 此の法華経の題目を弘めんと
 思うばかりなり」
この御心を受け継ぐのが
三代の師弟であるからだ。
   
ゆえに私は
誰よりも悩む!
誰よりも苦しむ!
そして誰よりも
無冠の庶民の味方として
一番苦労している友を
渾身の力で励ますのだ!
   
厳寒の冬には
寒風に一人立つ友を思い
熱暑の夏には
額に汗する友の健闘を祈った。
脚光を浴びる舞台を見れば
人知れぬ裏方の尊き苦闘に
南無し感謝を捧げた。
   
苦労知らずの甘ったれなど
私は眼中にない。
陰の陰で
祈りに祈り
動きに動き
誰が誉めなくとも
ただ冥の照覧を信じて
道なき道を開拓していく
わが真実の同志のために
わが誠実な同志のために
私は生き抜くのだ。
   
あの遠く離れた佐渡の
千日尼への御返事には
「御面を見てはなにかせん
 心こそ大切に候へ」と
仰せになられている。
   
たとえ会えずとも
我ら創価家族の心と心は
いつもいつも
一緒であり一体である。
来る日も来る日も
広宣流布の最前線に立つ
誰よりも健気な
強く明るい友の顔が
私と妻の心から
離れることはない。
   
「此の法門を申すには
 必ず魔出来すべし
 魔競はずは
 正法と知るべからず」
我らは
競い起こる三障四魔にも
怯まず勝ち切ってきた。
   
おお
仏法即社会の英雄たちよ!
心ない悪口罵詈など
朗らかに はね返して
宿命を使命に転じてきた
偉大な幸福博士の母たちよ!
猶多怨嫉の難があるほど
負けじ魂を燃え上がらせて
激戦に挑み勝ちゆく
尊き勇敢な青年たちよ!
   
この同志こそ
私の無二の宝である。
この後継こそ
私の最上の誇りである。
   
地球上における
最大の神秘とは一体何か?
アメリカの民衆詩人
ホイットマンは結論した。
「それは
 あなたにも そして
 あらゆる人の中にも
 存在する生命である」と。
その通りである。
   
自分自身の生命こそ
宇宙の一切の宝を集めた
功徳聚である。
幸福の尊極の当体が
わが生命なのだ。
その宝蔵を開く秘術が
妙法の信仰である。
   
我らには勇気がある。
勇気が慈悲に代わる。
勇気がある限り
智慧は滾々と湧き出ずる。

法華経には
久遠からの師弟の結縁は
「五百塵点劫」
「三千塵点劫」という
長きに及ぶと明かされる。
古の奇しき縁で結ばれた
師弟の5月3日よ!
   
創価の不惜身命の驀進には
経文の通り
御文の通り
三類の強敵が襲いかかった。
   
昭和45年
就任10周年の5月3日も
烈風に大鷲は飛翔した。
昭和55年
就任20周年の5月3日も
法難の嵐に師子は走った。
   
「大難・度度重なり候いしかば
 一年・二年こそ つき候いしが
 後後には皆或は をち
 或は かへり矢をいる」と
御書には喝破なされている。
   
第六天の魔王に
心を食い破られた
怨嫉の反逆者も出た。
異体同心を攪乱する
悪党どもも暴れ回った。
峻厳な師弟を忘れ去り
心暗く堕ちた
背恩の弟子もいた。
   
古代ギリシャを代表する
劇作家メナンドロスは言った。
「忘恩の徒は
 友と見なされてはならぬ。
 悪人も
 善人の場を占めてはならぬ」
   
恩を忘れ
悪事に走りゆく愚者など
相手にするな!
笑い飛ばせ!
自ら堕落して
同志を裏切り
退転反逆する卑怯者など
眼中に入れるな!
叱り飛ばせ!
   
邪心に染まり転落していく
人間として最悪の背信者は
清浄無比なる仏法の世界に
いられなくなる。
入れてもならない。
   
おお 
わが愛する同志よ!
いかなる卑劣な陰謀にも
庶民の勇者たちは
微動だにしなかった。 
我らは勝った!
勝ち抜いてきた!
憤激に身を震わせ
破邪顕正の宝剣を掲げ
苦難を共にしてくれた
真の同志に感謝したい。

日蓮大聖人は仰せである。
「大難来りなば
 強盛の信心弥弥
 悦びをなすべし」
  
昭和55年の5月3日を
私は関西の天地で迎えた。
絶対に信頼できる
関西の同志と共に
一切の魔軍を打ち砕く
反転攻勢の烽火を上げたのだ。
   
この時 私は
「五月三日」と大書した。
この日は創価の原点である。
ここに
学会精神の真髄がある。
異体同心の究極がある。
師弟不二の極致があるからだ。
   
脇書として私は
3年後の
昭和五十八年五月三日
21年後の
西暦二〇〇一年五月三日と
書き留めた。
   
「今に見よ」
新たな創価学会の大発展を
必ず開いてみせると
私は我が一念に固く
誓い定めていたのだ。
   
「一心の妙用」は厳たり。
昭和58年の5月3日には
第2総東京の八王子の天地に
新たに誕生した東京会館で
私たちは勝鬨をあげた。
  
ここには
本陣たる大東京 
埼玉・神奈川・千葉をはじめ
関東 さらに全国の盟友も
集い来った。
今 この師弟の宝城は
東京牧口記念会館となりて
創価大学を見守り
堂々と聳え立っている。

2001年の5月3日には
カリフォルニアの陽光輝く
アリソビエホの丘で
夢に見たアメリカ創価大学の
開学式が盛大に挙行された。
   
我ら創価の友は
いかなる試練に直面しても
常に原点の5月3日から
元初の太陽を心に燃やして
勝利へ出発するのだ。
目標と定めた
新たな5月の3日へ
完勝の旗を打ち立てゆくのだ。
   
戸田先生は叫ばれた。
「師子は
 打たれれば打たれるほど
 強くなる。
 師子は
 叩かれれば叩かれるほど
 猛然と立ち上がる。
 そして天下に
 大きく師子吼するのだ」
   
目立たぬ水底にあって
創価の民衆革命の潮流は
「人間主義」を求める
世界史の渇望と
深く強く合流していった。
戦争と暴力の旧世紀から
平和と生命尊厳の新世紀へ!
人類の歴史は
大きく回転を始めた。
   
全世界
192の国と地域で
幾千幾万の民衆が
「我らは勝った」と
快哉を叫び抜く人生を
勝ち開いてきた。
なんと素晴らしきことか!
なんと偉大なことか!
三世十方の諸天善神も
こぞって大喝采を
送ってくれているに違いない。
   
今日も
我ら地涌の平和の使者は
全地球を舞台に
人道の大行進を始める!
 
世界中の偉大な母は
創価の母たちと共にある。
アメリカの人権の母
ローザ・パークスさんも!
中国の人民の母
穎超さんも!
ロシアの芸術の母
ナターリヤ・サーツさんも!
フィリピンの教育の母
ラウレアナ・ロサレスさんも!
北アイルランド出身の平和の母
ベティ・ウィリアムズさんも!
アフリカの環境の母
ワンガリ・マータイさんも!
   
我らの5月3日は
「創価の母」に
心から感謝を捧げる日だ。
母を大切に!
婦人部を護り抜け!
   
大聖人は宣言なされた。
「法華経の師子王を持つ女人は
 一切の地獄・餓鬼・畜生等の
 百獣に恐るる事なし」
   
この世界第一の
母の祈りと行動で
壮麗に織り成された
民衆勝利の大絵巻こそが
広宣流布の実像なのだ。
   
私ども夫婦の結婚式も
戸田先生のお計らいによって
昭和27年の5月3日に
決めてくださった。
先生の会長就任1周年の
その日である。
私と妻の若き門出を
恩師も 
良き先輩たちも
心から喜び
見守ってくださった。
   
師は創価の組織は
命よりも大事だと叫ばれた。
なぜならば
師弟不二の結合ありてこそ
「一生成仏」の血脈は
滔々と流れ通うからだ。
ここにこそ
永遠に民衆を救済しゆく
「創価学会仏」の大生命力が
受け継がれていくからだ。

一閻浮提広宣流布という
永遠平和の旗を掲げて
我らは自ら誓って結集した。
久遠の大願を絆とするゆえに
我らの団結は永遠に崩れない。
   
アフリカ広布の先駆
コートジボワールの友からも
常勝への合言葉が轟く。
「イタイドウシン(異体同心)!」
「ビクトワール(勝利)!」
   
日本で そして世界で
わが50年の勝利を
受け継いでくれる青年が
「地涌の義」のままに
躍り出ている。
その数は無数である。
   
回を重ねるごとに
水かさを増しゆく
全国の青年部幹部会
そして本部幹部会には
世界の若き友も
馳せ参じてくれている。
   
♪青葉茂れる桜井の……
あまりに懐かしき
〝大楠公〟の調べを 
後継の誓いに託して歌ったのは
仏教誕生の大恩ある
偉大なインドの丈夫であった。
   
「広宣流布は
 お任せください!」
清らかな白蓮の華の如く
報恩の決意を光らせたのは
世界広布の王者ブラジルの
華陽の乙女であった。
   
師弟不二の心で
広宣流布の誓願に
徹し抜いていく時
生命の奥底から仏の力を
漲らせていけるのだ。
愛弟子が誓いを果たした時
師弟の誓願は成就するのだ。
これが日蓮仏法の極理である。
   
我らの前には
友情と希望と栄光に満ちた
平和の大道が輝いている。
世界の知性も見つめている。
新たな50年の
師弟勝利の回転は始まった。
さあ出発しよう!
   
時は来た。
おお 
晴れ晴れとした5月3日よ!
老いも若きも
はち切れんばかりの生命力で
仏天に見守られながら
新しき戦いを起こしゆこう!
   
おお 我らの5月3日よ!
5月3日の生命は
永遠に朗らかに
永遠に前進する!
永遠に勝利また勝利だ!
   
共に呼吸を合わせて
進みゆけ!
そして
人間革命の大讃歌を
高らかに歌いゆけ!
おお
輝き光れ!
5月の3日よ
我らの5月3日よ!
   
  尊くも大切な大切な
  わが同志である皆様方の
  平和と幸福と健康を
  妻と共に心から祈りつつ
            合掌
   
 2010年5月3日の朝に贈る
        世界民衆詩人

 ※古代ローマの箴言はギリシャ人のププリリウス・シュルスの言葉(柳沼重剛訳)。メナンドロスの言葉は中務哲郎訳
2010-05-03 : 詩・句等 :
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栄光の日々 16 誓願の曲

栄光の日々 名誉会長と我らの人生 16
                (2010.5.2付 聖教新聞)
会長就任50周年 誓願の曲

広布の大長征を 師と共に 学会歌と共に


 歌は勇気の光である。希望の泉である。正義の炎である。
 うれしい時、悲しい時、どんな時も「池田先生と共に」と決めた我らの人生。そこには常に、歌があった。悠然と指揮を執る師匠の勇姿があった。
 「本日より、戸田門下生を代表して化儀の広宣流布をめざし、一歩前進への指揮をとらせていただきます!」
 昭和35年(1960年)5月3日の、空も心も晴れわたった第3代会長就任式。この不滅の大師子吼とともに、参加者の胸に焼き付いたのは、音楽隊の奏でた勇壮な学会歌である。
 戸田会長の遺影を見つめ、入場する新会長を迎えたのは「学会の歌(花が一夜に)」。
 棹尾を飾った退場の曲は「威風堂々の歌」であった。
 青年会長との上げ潮の前進が始まると、「新世紀の歌」「世界広布の歌」、婦人部の愛唱歌「今日も元気で」──魂の名曲が次々と生まれていった。
 戸田第2代会長は鋭く語っている。「民衆の興隆には、必ず歌があった。わが学会にも、歌が必要だろう」と。
 その源流は「同志の歌」。弾圧の獄中で戸田会長が作詞した。戸田会長はこの歌を、安易な姿勢で歌うことを許さなかった。
 「同志の歌」に比する歌が池田名誉会長にあるとすれば、「人間革命の歌」をおいて他にない。
 ♪君も立て 我も立つ……
 作詞も作曲も、名誉会長による。最初の発表は昭和51年(76年)7月18日、学会本部での本部幹部会。会合中も別室で推敲が続いた。「命を込めて作った歌だけが友の命に入るのだ」と。
 終了後、2度、3度と手直しされ、最終の。確定版が発表されたのは翌19日、関西での女子部結成25周年総会である。
 伴奏に乗せて、友は高らかに歌った。全員が起立し、手拍子はせず、一点を見つめて。
 まさに、弟子が立ち上がっていく儀式の歌であった。
 ♪君も見よ 我も見る
 遥かな虹の 晴れやかな……
 誓願を込めて歌った歌詞そのままに、総会が終わるころ、空に七色の虹が懸かったという。
 坂口婦人部総合長(当時、女子部長)は語る。「宗門事件の烈風の中、先生は次々と学会歌を作られました。歌で学会精神を打ち込んでくださいました。それは、『人間革命の歌』から始まったのだと思います」
 半月後の8月5日には「母」の曲が発表。昭和53年(78年)には、「常勝の空」をはじめ、実に30におよぶ曲が、名誉会長の手で生まれている。
 昭和54年(79年)の会長辞任後、「学会はどうなってしまうのか」という不安と悔しさの中で、我らは学会歌を歌いながら、再び「先生と戦える」日を信じ、耐え、勝ったのである。
 その勝利の一つの象徴が、昭和56年(81年)11月22日の第3回関西総会であった。
 「常勝の空」の大合唱が終わるや、名誉会長が立ち上がった。「私がやりましょう!」
 威風堂々たる「嗚呼黎明は近づけり」の指揮。久しぶりに見る王者の舞に、友の目は涙でかすんだ。“夜明けが来た!”“ああ、また先生と一緒に戦えるんや”──あの日の震えるような感激、反転攻勢の意気は、今も関西に燃え盛っている。
 学会歌と共に刻まれた、名誉会長との「栄光の日々」。その大長征は、これからも朗らかに続く。「次の50年」へ、いな、未来永劫に続いていくのだ!
2010-05-02 : 栄光の日々 :
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御書と青年 6/7 立正安国の旗

池田名誉会長が語る青春勝利の指針
御書と青年 6/7 立正安国の旗     (2010.4.29/30付 聖教新聞)

君よ 新時代の建設者と立て!
生命の尊厳が輝く地球へ
正しき哲学こそ平和の基盤


棚野男子部長 池田先生、輝きわたる「5月3日」、誠におめでとうございます。
 第3代会長にご就任されて50年、先生が指揮を執ってくださった創価学会の大発展は「奇跡の中の奇跡」です。
 高名な識者も、「釈尊の一代の説法は、50年と言われています。その50年を現実に超え、世界192カ国・地域に仏法を広められた池田先生の功績は、類を見ない人類貢献の歴史です」と驚嘆されていました。
 私たち青年部は喜びと誇りに燃えて、前進しています。
池田名誉会長 ありがとう! 青年が立ち上がる以上にうれしいことはない。これからの50年を託すのは、君たちです。
 君たちは不思議にも、今この時、21世紀の広宣流布を成し遂げゆくために、願って躍り出た地涌の勇者です。仏法の眼から見れば、君たちが自ら立てた誓願なのです。使命のない人は一人もいない。
熊沢女子部長 女子部も、史上最高の「華陽のスクラム」を朗らかに拡大しています。新たに結成された池田華陽会の第3期のメンバーも、はつらつと元気いっぱいです。
名誉会長 広布の若き太陽の皆さんの活躍を、全国、全世界の父母たちも、どれほど喜んでいることか。
 何の遠慮もいりません。思う存分、歴史を残しなさい。創価の未来を頼むよ!
棚野 はい。池田先生が32歳で会長に就任されたのは、昭和35年(1960年)です。
 この年は、日蓮大聖人が、鎌倉幕府の最高権力者である北条時頼に「立正安国論」を提出された文応元年(1260年)から、ちょうど700年に当たっていました。
 そして今年、「青年の月」7月には、満750年の佳節を迎えます。青年部は、必ず大勝利で飾ってまいります。
 そこで今回は、「立正安国」の精神について、おうかがいしたいと思います。

21世紀における立正安国とは?
名誉会長 「立正安国」は、日蓮仏法の根幹です。「大聖人の御一代の弘法は、立正安国論に始まり、立正安国論に終わる」とも言われます。
 この「立正安国」の実践を忘れたら、日蓮仏法は存在しないといっても過言ではありません。
棚野 先日、学生部のメンバーから質問を受けました。
 「『立正安国論』が書かれたのは13世紀の鎌倉時代です。21世紀の現代で、立正安国とは、具体的にはどういうことなのでしょうか」と。
名誉会長 難しいことを聞くね(笑い)。だけど、学生部は真剣だ。簡潔であって、核心を突いた質問です。
 私は、ますます「立正安国」が必要な時代に入ったと思う。人類が待望してやまぬ世界平和のために、立正安国の思想が不可欠なのです。
 世界の各地で、大きな自然災害も続いている。経済の不況が長引き、人々の心も動揺している。だからこそ、揺るがぬ「精神の柱」「哲学の柱」が求められています。
 「立正」とは「正を立てる」。すなわち「正義の旗」を打ち立てることです。真実の生命尊厳の思想を根幹としていくことです。
 ゆえに正しい思想、正しい信念を持った君たち青年が、現実の社会の真っ只中で勇気をもって立ち上がること、それ自体が「立正」なのです。
熊沢 はい。私たちの日々の広布の行動が「立正安国」に直結しているということですね。
 海外の女子部から、安国の「国」は日本だけを指すのか、との疑問を聞きました。
名誉会長 立正安国の「国」について、日寛上人の文段には「意は閻浮及び未来に通ずべし」と説かれています。安国の「国」とは、広々と「全世界」そして「永続する未来」へ開かれているのです。
 そもそも「国」といっても、時代とともに、機構や体制なども変化を続けています。
 「立正安国」とは、もっと普遍的な地球文明の次元へと広がっていく理念です。
熊沢 単に鎌倉幕府のための立正安国ではない、ということですね。
名誉会長 その通りです。安国の本義は、国家体制の安泰ではありません。あくまでも、民衆自身の幸福、万人の国土の安穏を意味します。「民衆のための立正安国」「人間のための立正安国」「青年のための立正安国」なのです。
 大聖人が「立正安国論」に認められている「国」には、「囗(くにがまえ)」に「民」を入れた「囻」の文字が多いことは、よく知られています。国は「民が生きる場」と想定されているのです。
棚野 先生と、中国の国学大師・饒宗頤博士との対談でも、論じ合われましたね。
 「囗」に「王(玉)」を入れた「国」の字は、もともと「王の領地」を表します。それに対し、「立正安国論」に「囻」の字が用いられていることに、饒博士も感嘆されていました。
名誉会長 大事なのは民衆です。民衆が根本です。民衆が平和で安穏に暮らせる社会をつくらなければならない。
 そのためにこそ、「生命尊厳」「人間尊敬」の思想を厳然と確立することです。
 一人一人の生命は限りなく尊極である。「生命軽視」「人間蔑視」の風潮を断じてはびこらせない。
 どこまでも「一人を大切にする社会」「万人の幸福を実現する社会」を築く。それが21世紀の立正安国の実践です。

根本は一対一の対話です。
「人間革命の連帯」を幾重にも広げていくことです。


仏と魔の戦い
熊沢 80年前、創価学会が創立されたのは、二つの世界大戦の合間でした。
 そして50年前、池田先生が会長に就任された時は、厳しい冷戦の渦中でした。
 その中で、生命の尊厳を師子吼され、平和への対話の潮流を広げてくださいました。
名誉会長 御聖訓には「此の世界は第六天の魔王の所領なり」(御書1081㌻)と喝破されています。
 人間を不幸にし、社会を混乱させる魔性の働きが渦巻いているのが現実の世界です。
 妙法を根本に、その魔性を打ち破って、幸福にして平和な楽土を築きゆく闘争が「立正安国」といってよい。
 ゆえに、仏と魔の戦いなのです。その戦場は、人間の「生命」であり「心」です。そこにすべて起因する。だから、「立正安国」は一対一の対話から始めるのです。
熊沢 対話を通した、一人一人の心の変革ですね。
名誉会長 そうです。「立正安国論」も、主人と客の対話で展開されていきます。
 「立正安国論」には仰せです。改めて拝しておきたい。
 「あなたは一刻も早く、誤った信仰の寸心を改めて、速やかに実乗(法華経)の一善に帰依しなさい。
 そうすれば、すなわち、この三界は皆、仏国である。仏国であるならば、どうして衰微することがあろうか。十方の国土はことごとく宝土である。宝土であるならば、どうして破壊されることがあろうか」(同32㌻、通解)
 ここには、立正安国の方程式が示されています。
 国土の繁栄と平和を願うならば、人間の心に「正義の柱」を立てねばならない。一切は人間生命の変革から始まるのです。
 そして社会の中に、磐石なる「民衆の平和勢力」を築き上げていくことです。そうでなければ、いつまでたっても、人類社会は権力の魔性に翻弄され、不幸な流転を繰り返さざるを得ません。

全人類の宿命転換を
棚野 「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」──。
 この小説『人間革命』のテーマは、まさに「立正安国」の現代的な展開ですね。
 「立正」=「人間革命」。「安国」=「全人類の宿命の転換」と言い換えられます。
名誉会長 その誇り高き主役は、君たち青年です。
 今や妙法は世界192カ国・地域へと広がった。
 「立正安国」の具体的な展開は、若き妙法の青年たちが日本へ、世界へ、「人間革命」の連帯を、さらに広げていくことです。生き生きと社会に貢献していくことです。
棚野 それは、教育、学術、芸術、経済、政治、スポーツなど、ありとあらゆる分野に、正しき哲学と信念を持った若き人材が躍り出ていくということですね。
名誉会長 さらに言えば、仏法への理解を広げ、共感する人を増やしていくことも、「立正安国」の行動です。生命尊厳の思想を広め、人類の境涯そのものを高めるために、多くの人と対話し、心広々と「善の連帯」を結んでいくのです。
棚野 反対に人間自身の可能性を否定し、差別をもたらす思想とは戦うことですね。
名誉会長 「立正」は「破邪」と一体です。人間の尊厳を脅かすものとの戦いです。
 私が深い交友を結んだ、アルゼンチンのアドルフォ・ペレス=エスキベル博士は、非道な軍事政権(1976年~83年)との闘争を貫かれた。
 博士自身、14カ月にわたって投獄され、電気ショックなどの拷問を受けました。しかし、断じて負けなかった。
 やがて世界から“「良心の囚人」を釈放せよ!”との声がわき起こり、出獄。80年にノーベル平和賞を受賞し83年には、ついに民政が復活しました。
 博士が戦ったのは、人間を「モノ」と見る権力の魔性です。博士の「生命の尊厳」「自由と正義」を守るための闘争が、世界の人々にどれほどの勇気と希望を贈ったか。
 深い深い信頼で結ばれた「平和と人権の同志」です。

全民衆の幸福の実現へ指導者の精神性を高めよ

弾圧を恐れず諫暁
熊沢 大聖人は「立正安国論」の提出をはじめ、御生涯で幾度も国主諫暁をされています。弾圧の危険を顧みず、大聖人は厳然と言論戦を重ねられています。
名誉会長 大聖人は、その理由について、「但偏に国の為法の為人の為にして身の為に之を申さず」(同35㌻)と仰せです。
 大聖人の諫暁は、天変地異、大飢饉や疫病、幕府の無策によって、塗炭の苦しみに喘ぐ民衆を救わんがためです。
 またそれは、正しい宗教の真髄を示される戦いでもありました。当時、権力者は、自己の保身のために各宗派に祈祷を行わせていた。宗教の側も、その権力に迎合して癒着し、民衆救済の戦いなど微塵もなかった。
 民衆の幸福と安穏のためには、この根底の意識を転換せねばならない。「立正安国論」は、「宗教の革命」とともに「指導者の革命」を訴えられた書でもあるのです。
棚野 まさしく、烈々たる民衆救済の精神に貫かれています。
名誉会長 自界叛逆難(内乱)、そして他国侵逼難(侵略戦争)が起きることを経文に照らして予言し、権力者を諫められたのも、罪なき民衆が犠牲になる戦争を絶対に起こしてはならない、との御心からであったと拝される。
 戦争ほど残酷なものはない。6年前、フィリピンの名門キャピトル大学の創立者であられる、ラウレアナ・ロサレス先生と語り合ったことが忘れられません(2004年6月、東京)。
 ロサレス先生は、第2次世界大戦で、約2万人が犠牲になったとされる、日本軍による「バターン死の行進」の生存者でした。
 ロサレス先生は、当時、16歳の乙女であった。
 先生は語られた。
 「私は、人間が同じ人間に対し、このような残虐行為を働くのを、2度と目にしたくありません。生命の尊厳を教える教育こそが、このような蛮行を繰り返さないために不可欠なのです」
 本当に偉大な“教育の母”でした。
熊沢 今月には、後継のフアレス学長のご一家が、創価世界女性会館を訪れ、「ラウレアナ・ロサレス 教育・人道賞」を池田先生に授与されました。先生が世界に築かれた平和の宝の結合を、私たちは受け継いでまいります。

断じて戦争を起こさせない
戸田先生 青年は心して政治を監視せよ


雰囲気に流される弱さを打ち破れ
名誉会長 軍国主義の嵐が吹き荒れた20世紀の日本で、「今こそ国家諫暁の時ではないか」と決然と立ち上がられたのが、牧口先生、戸田先生です。
 あの時代に「立正安国」を叫び切ることは、まさに死身弘法の大闘争でした。初代、2代会長の身命を賭した獄中闘争こそ、学会の平和運動の原点です。立正安国の戦いの出発点です。
 戸田先生は、権力の恐ろしさを知り抜いておられた。だからこそ「青年は心して政治を監視せよ」と訴えられたのです。
棚野 池田先生も冤罪で牢に入られました。ありとあらゆる三障四魔の難を受け切り、すべてを勝ち越えてこられました。
名誉会長 私には、創価の師弟という、金剛不壊の立正安国の柱があるからです。
 ともあれ、正義は断じて勝たねばならない。勝たねば、立正安国は実現できない。
 そのために、私は、巌の如き信念の、絶対に負けない青年を育てたい。
熊沢 はい。強く強く前進してまいります。
 ある実験の結果を聞きました。それは、ブランド好きといわれる日本人が、もしブランドがなかったら何を基準に買い物をするかという実験です。その結果、最大の基準となったのは、「周りの人と同じものかどうか」ということでした(笑い)。
名誉会長 大勢や雰囲気に流される日本人の気質は、なかなか変わらない。
 周りが右を向けば、右を向く。左を向けば、左を向く。こうした風潮は、全体主義がはびこる温床となる。
 トインビー博士は、私に語られました。
 「ファシズムに対する最善の防御とは、社会正義を最大限可能なかぎり確立することです」
 正しいことは正しいと言い切る。自分の信念を貫く。社会の土壌を根底から変革する。平和と人権の大哲学を、一人一人の胸中に打ち立てていく。
 その青年の陣列を築き上げることが、立正安国の勝利の道なのです。

立正安国は平和の建設 人間の可能性の開花
信念の言葉が時代を変える


「聞く」=相手を尊敬すること
友の悩み 疑問を知る対話の名手に


棚野 東京のヤング男子部の友から、次のような体験を聞きました。
 彼は、友人への対話に懸命に挑戦していました。ある時、先輩から「友人の深い理解を勝ち取るためには、まず自分が友人の真の理解者になることが大切だよ」と言われて、ハッとしたそうです。 
 それまでは「自分の話を聞いてほしい」との思いばかりが先立っていた。でも「友人が悩み、考えていること」を理解しなければ、本当の友情は結べないのではないか、と。
 それからは、まずは相手の話を聞こうと決めました。そうすると、友人は不思議と彼の話にも耳を傾け、学会の活動にも興味を持ってくれるようになりました。
 その結果、職場の友人が4人、青年部幹部会に参加し、深く感動。聖教新聞を購読する人も出てきました。
名誉会長 ヤング男子部の健闘は頼もしいね。
 対話に挑戦しているということ自体が、尊き「立正安国」の行動です。対話が思うように進まない時もあるかもしれない。
 しかし、くよくよすることはありません。壮年や婦人の先輩方も失敗を重ね、それでも実践を貫いて「対話の名手」となってきた。最初からうまくいったら、鍛えられないじゃないか(笑い)。
 ともあれ、どんな人も「話を聞いてもらいたい」「悩みをわかってほしい」と思っている。話を聞いてくれれば、それだけでうれしい。心の重しがとれる。元気が出るものです。
 以前、お会いした「核戦争防止国際医師会議(IPPNW)」共同創設者のバーナード・ラウン博士は、医療は「癒しの芸術」「聞く芸術」であり、「正しく聞くことは、まずその人を尊敬することから始まります」と語っておられた。
 そして、誠実な対話を通して友情が結ばれれば、そこに「真の心の交流の道」が開かれると結論されていました。
熊沢 最近では、相手の立場に立って話を聞く「傾聴ボランティア」なども活発です。それだけ孤独な人が増え、社会における「対話」が渇望されているのだと思います。
名誉会長 人間の心と心を結ぶ、創価の「対話」の運動は、社会的にも実に大きな意義を持っている。
 「立正安国論」も客と主人の「対話」です。語らいは、社会の混乱と人々の不幸を嘆く客の言葉から始まります。
 主人が、その「憂い」と「疑問」に、誠実に耳を傾ける形で、対話は展開されていきます。

祈りがあれば必ず相手の「仏性」に届く
棚野 本当に仲のよい友人であっても、仏法や学会の理念について語った時に、なかなか聞いてくれないこともあります。
名誉会長 「立正安国論」の中でも、主人が誤った思想を正して、客が色をなして怒る場面があります。
 客は、ついに「もう我慢できない。私は帰る!」と席を立とうとする(笑い)。
棚野 ふつうなら「すいません、言い過ぎました」と謝るか(大笑い)、「帰れ! 帰れ!」とケンカ別れになりそうな場面です(爆笑)。
名誉会長 でも主人は、微笑みながら、客をとどめます。そして、客の心情もよく理解した上で、理路整然、諄々と正義を語っていきます。
 主人の大慈悲と確信に満ちた言葉、道理を尽くした説明に、客も最後は納得する。ついには、「唯我が信ずるのみに非ず又他の誤りをも誡めんのみ」(御書33㌻)と、主人と共に立正安国のために行動していくことを決意するのです。
 まさしく「立正安国論」には、「対話の王道」が示されているといってよい。
熊沢 池田先生はこれまで平和と共生の世界の実現へ、宗教や信条の差異を超えて、世界の指導者や識者と対話を繰り広げてこられました。
 こうした軌跡は、まさに現代における「対話の王道」の金字塔であると思います。
名誉会長 牧口先生は語っておられた。
 「物や金でつながった交際は、下の友情である。就職の世話をしたり、仲良くするのは、中の交際。友人のために悪を取り除き、忠告できるのが、上の友情である」と。
 友のためにと思って、仏法の正義を語った言葉が、反発を受けることもある。しかし、その心は必ず伝わる。
 大事なことは、その対話に強く深い「祈り」を込めていくことです。「祈り」のこもった言葉は、必ず相手の生命の内奥の「仏性」に届きます。
 相手が自覚しようがしまいが、必ず「仏性」を薫発していきます。祈りがあるから「声仏事を為す」(御書708㌻)となるのです。
 勇気凛々と、わが信念を叫んでこそ、青年です。相手がどうあれ、「立正安国」という最極の正義の対話の実践です。自信満々と朗らかに語り切っていけば、勝利です。

現代の「一凶」とは
棚野 青年部では本年、「核兵器禁止条約」の制定を求める署名運動を全国各地で展開し、核兵器廃絶への大きな波動を起こしてきました。
 この署名は、5月にニューヨークで開催される「核拡散防止条約(NPT)」再検討会議に合わせて、国連に提出される予定です。
名誉会長 うれしいね。皆さんの奮闘の様子は、よくうかがっています。
 「核兵器の廃絶」など学会の平和運動や国連支援の取り組みは、立正安国の現代的な展開の一つです。
熊沢 池田先生はこれまで、「核兵器廃絶」への提言を繰り返し発表してこられました。また米ソなど核保有国の首脳や国連の事務総長と何度も会見され、「核の脅威なき時代」の構築へ行動されてきました。
 私たち青年部の平和運動は、こうした先生の取り組みを受け継ぐものです。
名誉会長 「立正安国論」で日蓮大聖人は仰せです。
 「若し先ず国土を安んじて現当を祈らんと欲せば速に情慮を回らしいそいで対治を加えよ」(同31㌻)
 大聖人が烈々たる気迫で権力者を諫められたのは、ひとえに民衆の幸福と平和を願われたからです。具体的には、「他国侵逼難」「自界叛逆難」という「戦乱」を断じて起こしてはならない、との叫びであられた。
 戦争は、人間性を根幹から破壊する。ましてや一瞬にして数十万の人々の生命を奪い、地獄の苦しみへと突き落とす核兵器は、魔性の産物以外の何ものでもありません。
 また、もし核戦争が起これば、人類そのものが滅亡しかねない。
熊沢 戸田先生は「原水爆禁止宣言」で、核兵器を使用し、人類の生存の権利を脅かすものは「魔ものであり、サタンであり、怪物であります」と喝破されました。
名誉会長 そうです。戸田先生は、「その奥に隠されているところの爪をもぎ取りたい」と言われたのです。
 先生が凝視しておられたのは、人間の心の奥に潜む「生命軽視」の魔性であった。
 大聖人は、この正体を「元品の無明は第六天の魔王と顕われたり」(同997㌻)と断じられている。
 「元品の無明」とは、生命にそなわる根源的な無知であり、ここから人間の尊厳に対する不信や、他者の生命への蔑視が生まれます。
 真の平和建設を阻む現代の「一凶」とは、この「元品の無明」にほかならない。
 「元品の無明を対治する利剣は信の一字なり」(同751㌻)と仰せのごとく、この「一凶」を打ち破る力こそ、「万人の尊厳」を説き明かした妙法の大哲学です。この理念を広げ、時代精神へと高めていくことこそ、恒久平和を実現する道なのです。

御聖訓
命に及ぶ大難にもいまだこりず候
粘り強い不屈の前進を


前国連事務次長
学会は人類の夢を実現する団体


広宣流布のための行動にこそ宿命転換がある。
不動の幸福への道がある


世界の識者が期待
熊沢 最近、ある女子部のメンバーから質問を受けました。それは「立正安国の戦いには“到達点”はあるのでしょうか」というものでした。
名誉会長 皆、一度は考える問題かもしれない(笑い)。でも「立正安国」は結局、人間生命の変革の戦いです。仏と魔の戦いは止むことがない。その意味では永遠の闘争といえます。
 他者のため、平和のためという「立正安国」への行動があってこそ、真実の仏法の実践といえる。
 そこに自身の一生成仏があり、宿命転換がある。自他共に揺るがぬ幸福を確立しゆく道が開かれます。
 ただ、その途上には、幾多の障魔が競い起こることは必定です。
 大聖人の御闘争も苦難の連続でしたが、その戦いは、まさに「能忍(能く忍ぶ)」という究極の粘り強さに貫かれていました。
棚野 松葉ケ谷の法難や伊豆流罪、竜の口の法難、さらには佐渡流罪など、大難に続く大難を大聖人は、すべて敢然と乗り越え、勝ち越えられました。
名誉会長 大聖人は厳然と仰せになられました。
 「此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候」(同1056㌻)と。
 すさまじい気迫です。偉大なる師子吼であられる。
 不二の弟子である日興上人も、大聖人の立正安国の魂を厳然と受け継がれました。
 大聖人滅後も、日興上人は幕府や朝廷への諫暁をたびたび行われています。「日蓮聖人の弟子 日興」と明記された諫暁の書を、師が著された「立正安国論」に添えて提出されたのです。
 これに対して五老僧は、自らを「天台沙門(天台宗の僧侶)」等と名乗った申状を幕府に提出した。弾圧を恐れた、卑劣な保身の姿でした。
棚野 日興上人、日目上人の後、「立正安国」の精神は、宗門のなかで急速に失われていきます。やがては、民衆救済の目的と活力をなくしてしまいました。
名誉会長 歴史の闇に埋もれていた「立正安国の大精神」を現代に生き生きと蘇らせたのが、大聖人正統の創価学会なのです。
 立正安国の道は平坦ではない。山もあれば、谷もある。
 迫害の波浪が荒れ狂う時もあれば、苦難の烈風が吹きつける時もある。ゆえに、途中に何があっても、あきらめず、へこたれず、明るく進み続けることです。大聖人直結の「師弟不二の信心」がある限り、立正安国の大理想は必ず実現していくことができる。
 人間一人一人の生命の可能性を最大に開花させ、平和へと進みゆく私たちの運動に、世界の識者も大きな期待を寄せてくださっています。
熊沢 国連のチョウドリ前事務次長は、池田先生の国連支援に最大に感謝されながら言われました。
 「民衆自身の力を開発する創価の運動は、まことに重要です。SGI(創価学会インタナショナル)は、平和と人間の開発のために力を尽くす人々の集まりです。まさに、人類の夢を描き、夢を実現する団体なのです」
名誉会長 立正安国は、人類の夢の実現です。悲願の達成です。若き諸君は、その目標に向かって、一日一日を勝ち進んでほしい。
 「立正安国」の実践に徹する時、仏の力を出すことができる。人間は最も強くなれる。
 大聖人の「立正安国」の大宣言から750年──。
 これほどの晴れ舞台はありません。自分自身の人間革命に挑みながら、大いなる「正義の勝利の大連帯」を社会に、世界に広げていってもらいたいのです。
2010-05-01 : 御書と青年 :
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