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随筆 永遠なれ創価の大城 16 青年の息吹で春へ

随筆 永遠なれ創価の大城 16   (2017年2月22日付 聖教新聞)

青年の息吹で春へ

咲かせよう! 対話と友情の花
負けない力は北風に踏み出す勇気から


 2月は、日蓮大聖人の御聖誕の月であり、わが師・戸田城聖先生の誕生の月である。
 東京・大田の蒲田支部での二月闘争をはじめ、師弟で綴った広宣流布の拡大の歴史は「今生人界の思出」と輝いている。
 1956年(昭和31年)の2月は、関西の目を見張る大前進で、恩師の誕生日を飾った。
 この折、私は、先生へ「関西に 今築きゆく 錦州城 永遠に崩すな 魔軍抑えて」と誓いの一首を献じた。
 先生からは一気呵成に「我が弟子が 折伏行で 築きたる 錦州城を 仰ぐうれしさ」との万感の返歌を賜った。忘れ得ぬ師弟の劇である。
 なお、私が捧げた和歌には、後年、〝常勝関西の大城は永久不滅なり〟との意義を込めて、「永遠に崩れぬ」と手を入れ、あらためて同志に贈った。
 今再び、関西をはじめ全国、全世界で、新たな青年錦州城が築かれゆくことを、大聖人が、そして恩師も、さぞかし喜んでおられるに違いない。
        ◇
 厳寒の佐渡で認められた「開目抄」の一節に、「一華を見て春を推せよ」(御書222㌻)と仰せである。
 寒風に咲き誇る花は、ただ一輪でも「春遠からじ」と告げてくれる。
 わが愛する創価家族が対話の花、友情の花、信頼の花を、一輪また一輪と咲かせるため、どれほどの祈りと苦労を尽くされていることか。その積み重ねによって、功徳満開の春は開かれるのだ。尊き健闘に、私は妻と題目を送っている。

「凱歌の人生」を
 今月の座談会で全同志が生命に刻んだ御書に、こう仰せである。
 「法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる」(同1253㌻)
 誰人たりとも、「生老病死」の苦悩を避けることはできない。誰もが厳しい冬を耐え、戦わねばならぬ運命にあるともいえよう。だが、冬があればこそ、本当の春を知ることができる。御本尊を持った人は、人生の闘争の誉れの勇者なのだ。
 たとえ今、試練の冬にあろうとも、心は閉じこもりはしない。一歩、北風に踏み出す勇気に、戦う力、負けない力が湧き上がる。その心には、もう勝利の春が始まっているのだ。「冬の中に春を生む」梅花のように。
 梅の花で、懐かしく思い出すのは、1982年(昭和57年)2月の茨城訪問である。
 同志を苦しめた悪逆な迫害を断固とはね返す、いわゆる反転攻勢の一つの総仕上げでもあった。
 前年の秋から、四国、関西、中部、九州の大分・熊本・福岡、神奈川、年明けには東北の秋田と走り、念願叶って茨城へ向かったのである。
 この時、戸田先生の生誕82周年(2月11日)に寄せ、茨城の友は82個の鉢植えの梅を飾ってくださった。
 法難の嵐を勝ち越えた同志と歌った、茨城の歌「凱歌の人生」の響きは耳朶から離れない。
 私は長年、多くの人生を見てきた結論として申し上げた。
 「信心、また人間としての勝利は、愚直のごとき求道の人、また、着実にして地道なる信心、生活を築き上げた人が、凱歌をあげている」と。
 以来35星霜――。当時、共に記念撮影した男女青年部により結成された「茨城2000年会」(現・茨城新世紀大城会)の友からも、故郷や全国各地で広布に乱舞する様子を伺っている。
 この間、東日本大震災や豪雨災害など打ち続いた苦難にも、わが茨城の同志は懸命に耐え抜き、不退の負けじ魂で乗り越えてこられた。
 心の絆を結んだ宝友たちが、後継の眷属と共に「凱歌の人生」を歩む晴れ姿こそ、創価の正義の勝利劇なりと、私は誇り高く宣揚したいのだ。

心は若くあれ!
 「新時代の二月闘争」に勇んで先駆する、わが男女青年部も、何と凜々しく頼もしいことか。
 男子部では、先月から今月にかけて、創価班大学校、牙城会新世紀大学校の気鋭の友らが、全国各地で意気軒昂に入卒式を行っている。
 「ロマン総会」を大成功に終えた女子部においても、白蓮グループの入卒式がたけなわだ。
 結成60周年に胸を張る男女学生部の俊英も、才媛も、はつらつと使命の言論戦に挑んでいる。
 君たちの努力と開拓こそが、広布の勝利だ。
 貴女方の成長と幸福こそが、創価の希望だ。
 文豪ゲーテは言った。
 「偉大なことをなしとげるには、若くなくてはいけない」と。
 若さは、いかなる苦難も悩みも失敗も、前進の力に変えていける。
 若さには、人生の至宝の勇気と情熱がある。誠実と真剣さがある。
 ゆえに、勇敢なる信心で偉大な誓願に立つ人は皆、青年といってよい。
 「春に遇って栄え華さく」(御書494㌻)である。忍耐強く春を待ち力を蓄え、その開花の時に、自分らしい「挑戦の花」を咲かせることだ。
 我らには「生老病死」の四苦を、「常楽我浄」の四徳へ転ずる生命の哲理がある。年代を超えて支え合い、励まし合う「異体同心」のスクラムがある。

我らは実践第一
 思えば、先師・牧口常三郎先生は、晩年まで「われわれ青年は!」と叫び、「暦の年じゃない。つねに伸びていくのだ」と言われていた。
 牧口先生が、青年の青年たる所以とされていたのは「実践」であり、なかんずく「大善」を行うことであった。
 すなわち、法華経の肝心たる南無妙法蓮華経を持ち、日蓮大聖人の立正安国の教えを実践し、弘めゆく「大善」である。広宣流布という菩薩の行に生き抜く中に、自他共の幸福が、そして社会の平和と繁栄があると、先師は訴えられたのだ。
 牧口先生が創立以来の伝統の座談会を、「大善生活法実証座談会」と銘打たれたのは、75年前の1942年(昭和17年)の2月であった。
 当時の創価教育学会の機関紙「価値創造」には、東京の大塚支部、池袋支部、中野支部、北多摩支部など各地で、活発に実証座談会が行われていたことがうかがえる。
 牧口先生自ら蒲田支部等の座談会に足を運び、同志の悩みに耳を傾けながら励ましを送られたという記録も残っている。
 この年の2月11日、つまり戸田先生の誕生日に、牧口先生は青年部の会合に出席し、明治維新の立役者が20代の若者だったことを通して激励された。〝広宣流布は、青年のリーダーシップによらねばならない〟と。それは、戸田先生が常に語られた言葉でもある。
 聖教新聞掲載の「東京凱歌の青年城」をはじめ、日本中、世界中で躍動する若人の英姿を、牧口、戸田両先生と同じ気持ちで、私も見守っている。

師弟勝利の物語
 お陰様で、小説『新・人間革命』の連載が6000回を重ねた。小説『人間革命』の執筆開始から数えると、足かけ54年、連載回数の合計は7500回を超える。
 同志の皆様方の題目と応援に励まされ、〝師弟の凱歌の物語〟を元気に綴りゆくことができる。誠にありがたい限りだ。
 「私は書くのを止めることは出来ません。私が汽車で旅をしようが、何をしていようが、私の脳は間断なく働くのです」――こう言ったのは、スウェーデンの作家ストリンドベリである。
 私も、さらに書き続けていく決心である。ただ未来のため、未来を生きる青年たちのために!
 信仰とは何か、正義とは何か、そして師弟とは何か――。その真髄を、日本はもちろん全世界の後継の友と、小説の執筆を通して対話できる日々は、何と幸せか。
 世界に発信する翻訳に取り組んでくださる方々にも、感謝は尽きない。

いよいよ励めや
 先日、九州の同志が、先駆の心意気で総本部へ熊本産の早咲きの「てんすい桜」を届けてくれた。熊本・大分の地震から1年となる4月には、全国男子部幹部会と九州女子部総会が熊本で行われる予定である。
 春を告げる真心の桜に合掌しつつ、全同志の健康と無事安穏を、そして不撓不屈の大行進を、私は真剣に祈った。
 ともあれ、私の心は、いつも青年と共にある。君たち、貴女たちが、勝利また勝利へ創価桜を咲かせゆく未来を信じ、ただただ道を開いていく。弥生三月も、日に日に近づく。さあ生き生きと進もう。伸びゆく青年の心で、青年と共に!

 寒風も
  はじきて芳し
   師弟花
  いよいよ励めや
    冬を勝ち越え
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2017-08-14 : 随筆 民衆凱歌の大行進 :
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随筆 民衆凱歌の大行進 No.30(完) 栄光と歓喜の歌を共に

随筆 民衆凱歌の大行進 No.30 (2015.12.25付)

栄光と歓喜の歌を共に

祈りも境涯も勇気も 深く大きく
一年の奮闘の感謝 明年も堂々と勝利へ!
一人立ち 広布の舞台へ躍り出よ!


 インドの詩聖タゴールは高らかに謳った。
 「わが願ひは この生涯《いのち》に 君の歓喜《よろこび》の大いなる歌 響かむこと」
 私も祈り、願い続けている。それは、全同志の人生に「幸福」と「騰利」の喜びの歌が轟き渡ることだ。
 学会創立85周年の佳節。ある会合では、「変毒為薬」の体験発表に、感動の涙と祝福の拍手が広がった。ある座談会では、皆の健闘を讃え合い、朗らかに「創価歓喜《よろこび》の凱歌《うた》」が響いた……。
 同志の勝利の報告ほど嬉しいことはない。創価の父・牧口先生も、恩師・戸田先生も、どれほどお喜びであろうか。
 「おお、生命を千倍生きることはまったくすばらしい!」── これは、苦悩を突き抜けて、交響曲「第九」(歓喜《かんき》の歌)を世に放った楽聖ベートーベンの確信である。
 わが友は、その使命と責任の大きさゆえ、来る日も来る日も、忙しい。労苦も多い。しかし、だからこそ、幾百倍、幾千倍も充実した人生を生きている。この生命を最大に輝かせているのだ。
 この一年も「私は勝った!」「我らは勝った!」と、万歳の歓呼を共々に送り合おうではないか。
        ◇
 「歓喜の歌」は、世界の創価家族を結ぶ歌となっている。
 今月5日、多摩川の畔に立つ東京・大田区の文化会館を、来日中の欧州11カ国のメンバーが訪れた時のことである。
 地元・大田のメンバーの温かな大歓迎に触れて、お礼にと、欧州の友がドイツ語で「歓喜の歌」を披露してくれた。
 それに対して、大田の赤とんぼ合唱団の皆様も「森ケ崎海岸」の合唱で応えたという。
 真心には真心で、歌声には歌声で──大田を舞台にして、何と麗しく、香しい友情と文化の連帯が織り成されたことか。

故郷から出発!
 思えば、25年前の1990年(平成2年)師走に行われた本部幹部会で、大田の合唱団の友が「歓喜の歌」をドイツ語と日本語で歌い上げてくれたのも、同じこの文化会館であった。
 実はその日は、嫉妬に狂った宗門が、「歓喜の歌」を歌うのは外道礼讃などと、時代錯誤も甚だしい文書を学会に送付した日であった。
 だが、学会は微動だにしない。この大田での「歓喜の歌」の合唱を号砲として、翌1991年「平和と拡大の年」を敢然と出発したのだ。
 私は年明けから年末まで全国を走りに走った。東京を起点に、沖縄、宮崎、大阪、兵庫、広島、愛知、神奈川、新潟、長野、群馬、埼玉、北海道、鳥取、島根、静岡、さらに千葉……と。
 世界にも翔けた。アジアにも、欧州にも、アメリカ大陸にも飛んだ。訪問先でアフリカの友とも出会いを刻んだ。
 あの地でも、この国でも、わが不二の同志が、喜び勇んで立ち上がってくれた。「民衆が主役の時代」を創る誓いと歓喜の歌声は、瞬く間に波動していったのである。
 私は今月9日、幾重にも懐かしき大田の会館を訪れた。恩師記念室で勤行・唱題を行い、全同志の健康と幸福と勝利を祈念し、深く強く誓願した。
 今再び、わが故郷であり、戸田先生と初めて出会った原点の地・大田から、人類の平和と幸福のため、民衆凱歌の大行進を始めるのだ!──と。

ガンジスの一滴
 明年1月は、戸田先生の悲願である「東洋広布」の理想を胸に、私がアジアヘの第一歩を印して55年の節を刻む。
 渡航前に福岡で行われた大会で、九州の同志が「東洋広布の歌」を力強く歌い上げてくれたことも忘れ得ぬ歴史だ。
 この初訪印の折、まだインドに永住する同志はいなかった。18年後(1979年)、3度目の訪印時でも、メンバーは少数であった。しかし、ニューデリーで懇談した40人の同志に、私は「ガンジス川の悠久の流れも一滴から始まる」と語り、一人ひとりが偉大な可能性を秘めた「一滴」なりと励ました。
 以来36星霜。明年の節目を前に、仏教発祥の「月氏の国」インドの友は、太陽の仏法の光を大きく広げ、遂に「11万1111人」の地涌の連帯を実現した。まさに「仏法西還」の大実証を打ち立ててくれたのだ。
 先月、ICCR(インド文化関係評議会) の招聘で訪印したSGI青年文化訪問団のメンバーも、「行く先々で、インドの同志の盛大な歓迎と、若々しい拡大の息吹に触れました」と、感激の報告をしてくれた。
 なぜインドは、ここまで発展できたのか。訪問団のメンバーがその理由を尋ねると、誰もが胸を張って答えたという。
 「広宣流布を、全員が『わが使命』と確信し、立ち上がったからです。『他の誰かがやってくれるだろう』という考えを持った人は、一人もいませんでした」等と。
 かのマハトマ・ガンジーは「世界で最も偉大な人は常に一人立つ」と訴えた。広布に一人立つ創価の同志こそ、この地球で最も偉大にして最も尊貴な人なりと、私は声を大にして叫びたい。
 法華経の涌出品では、六万恒河沙等の「地涌の菩薩」が出現する。ガンジスの砂の数の6万倍、まさに無数の菩薩である。
 しかも経文には、一人ひとりの菩薩がそれぞれ六万恒河沙等の「眷属」を率いていると説かれる。
 眷属とは、共に生きる仲間であり、仏の教えに連なる人びとの意味だ。なれば「一人」の地涌の菩薩には、数え切れないほど多くの人々に仏法を教え、励まし、立ち上がらせていける無窮の力が具わっているのである。
 「ガンジスの一滴」は大河を生み出す一滴だ。同様に「一人」は、無限の可能性と、かけがえのない尊厳をもった無二の一人である。
 インドの友は、それを強く確信した。だから、一人から一人へと希望の励ましは広がり、使命を自覚した地涌の勇者が躍り出ていったのだ。
 ここに永遠不変の広布の直道がある。御聖訓に「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや」(御書1360㌻)と仰せの通りだ。
 インド文化国際アカデミー理事長のロケッシュ・チャンドラ博士は、青年文化訪問団への記念講演の中で、この「一人の尊厳」を説いた法華経の精神を体現しているのが、創価学会であると讃嘆してくださった。そして「人間主義の哲学を、今世紀の中心的な思想にしなければならない」と訴え、創価の青年たちに限りない期待を寄せられたのである。
 時代は「人間のための宗教」を待望している。今、若くして妙法を持《たも》った青年諸君こそ、世界広布新時代の主役なのだ。
        ◇
 法華経二十八品の後半では、種々の菩薩が次々と現れ、法華経の行者の守護を誓っていく。
 その力用は、男女青年部の創価班、牙城会、白蓮グループをはじめ、壮年部王城会、婦人部香城会、会館守る会、サテライトグループ、ドクター部、白樺会・白樺グループ、統監部など、本年も一切の広布の活動を陰で支えてくださった皆様の姿に、厳然と顕れている。百千の天の音楽を鳴りり響かせ「能く娑婆世界の諸《もろもろ》の衆生を救護《くご》する者」(創価学会版法華経616㌻) といわれた妙音菩薩は、まさに音楽隊・鼓笛隊の皆さんだ。
 本年、音楽隊の創価グロリア吹奏楽団や関西吹奏楽団、鼓笛隊の創価グランエスペランサ、創価中部ブリリアンス・オブ・ピースが、堂々の日本一に輝いた。しなの合唱団の3年連続4度目の金賞も、本当におめでとう!
 また日韓国交正常化50周年記念イベントでの創価ルネサンスバンガードの熱向や、創価沖縄かりゆし太鼓のハワイ交流、さらに東北の被災地における音楽隊の「希望の絆」コンサートに、どれほど多くの人びとが勇気をもらったことか。
 法華経の会座における誓いを見事に果たし抜く菩薩の群像を、御本仏が最大に賞賛してくださっているに違いない。

「師子王の心」で
 いよいよ「世界広布新時代 拡大の年」だ。
 励ましの大地に、仏縁の拡大、友好の拡大、青年の拡大、人材の拡大の爛漫たる花を! そのための要諦は何だろうか。
 それは第一に「祈り」の拡大である。
 第二に自身の「境涯」の拡大である。
 そして第三に「勇気」の拡大である。
 「祈り」「境涯」「勇気」──この三つの拡大を通して、わが人生と地域と世界の新時代を、朗らかに邁進していこう!
 日蓮大聖人は門下に「各各《おのおの》師子王の心を取り出《いだ》して」(御書1190㌻)と仰せである。
 いかなる「苦難の冬」にも師子王の心で敢然と挑み、我らは幸福の春風を大きく広げ、世界平和という「地球の春」「人類の春」を呼ぶのだ。
 皆、風邪をひかないように! どうか、最高に明るく楽しいお正月を、仲良くお迎えください。

 大歓喜
  生命《いのち》の讃歌を
   人類ヘ
  贈り広げむ
   新たな年も

タゴールの言葉は『タゴール詩集』渡辺照宏訳(岩波書店)、べートーベンはロマン・ロラン著『ベートーヴェンの生涯』片山敏彦訳(岩波書店)、ガンジーは『ガンディー 私にとっての宗教』所収、浦田広朗訳(新評論)。

2015-12-27 : 随筆 民衆凱歌の大行進 :
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随筆 民衆凱歌の大行進 No.28 偉大なり多宝の輝き

随筆 民衆凱歌の大行進 No.28 (2015.10.6付)

偉大なり多宝の輝き

「黄金時代」の大舞台を威風堂々と
人生の四季 常楽我浄の心の花よ咲け


 「季節のなかでいちばん喜びをもたらしてくれるのは──
 夏であり、秋であり、冬であり、春である」
 17世紀のイギリスの詩人ウィリアム・ブラウンは詠った。人生の四季も、かくありたいと思う。
 この言葉を愛したアメリカの絵本作家で、92歳の充実の人生を生きた女性ターシャ・テューダー(1915~2008年)は語っている。
 「みんなが本当に欲しいのは、物ではなく心の充足です」
 「心こそ大切」である。真に強く豊かな心は、どんな環境にも希望を見つけ、喜びを生み出す。
 30年近く前、愛知の岡崎市を訪問した折のことである。
 三河文化会館(当時)に向かう途次、徳川家康公ゆかりの城を仰ぎつつ、しばし藤棚でも有名な岡崎公園を友と散策した。
 その時、お会いした一人が、公園内で茶店を営む“多宝の母”であった。88歳、信心の輝きに満ちておられた。
 「春夏秋冬 いつまでもお達者で」──。
 後で私は、この言葉を記念にお贈りした。
 四季折々に暑さ寒さや嵐など試練は尽きない。人の一生も「生老病死」との戦いの連続だ。
 しかし、何があっても負けることなく、「常楽我浄」の幸風を薫らせ、自他共に豊かな人生の四季を織り成していく最極の力が、妙法である。
 広布の幾山河を勝ち越えてきた多宝会(東京は宝寿会、関西は錦宝会)の友の人生劇が、その何よりの実証ではないか。

水の如く退せず
 日蓮大聖人は「水のごとくと申すは・いつも・たい(退)せず信ずるなり」(御書1544㌻)と仰せになられた。
 日本中、世界中に、この御金言通り「水のごとく信ずる」模範の父母《ちちはは》がおられる。
 先日も、京都・舞鶴の96歳の母が支部婦人部長会で発表した体験を妻と伺い、感動した。
 お子さん方の難病も見事に克服し、所願満足の大歓喜に溢れ、昨年も弘教を実らせ、今年もぜひと挑戦を重ねている。
 年齢がどうあれ、立場がどうあれ、「いざや前進」と、広布に舞いゆく母のスクラムがあればこそ、常勝の人材の流れは水かさを増すのだ。
 大聖人は、ある女性門下に、夫妻して信心に励む功徳を讃え、「天あり地あり日《ひ》あり月あり日てり雨ふる功徳の草木花さき菓《このみ》なるべし」(同1249㌻)と、自然界の営みになぞらえておられた。
 日月、晴雨《せいう》など自然の恵みによって、草木は花咲く。我らは、一切の苦楽、禍福をも恵みとしながら、人生の功徳の花を咲かせるのだ。
 仏道修行の世界において、“多宝の友”の生命の光彩に勝る「心の花」はあるまい。
 聖教新聞や大白蓮華で読む体験の素晴らしさ!
 御聖訓の如く「苦楽ともに思い合せて」祈り、戦い、生き抜いてきたわが地域のおじいちゃん、おばあちゃん。風雪を越えて、満面に花咲く“笑顔皺”には、誰もが励まされる。ありのままの姿で、仏法正義を宣揚してくれているのだ。

絶対の安心の道
 大聖人の御在世、齢九十の姑に尽くし看取った富木尼御前は、自らも大病との闘いが続いた。
 大聖人は、慈愛の介護を労われつつ、尼御前の病を「我身一身の上」(同978㌻)とされ、昼夜に平癒を祈念してくださった。
 尼御前には「我れ等は仏に疑いなしとをぼせば・なに(何)のなげ(歎)きか有るべき」(同976㌻)とも仰せである。
 この御本仏の大慈大悲に連なり、「一生成仏」という絶対に安心な生命の直道を、創価家族は進んでいるのだ。ゆえに、嘆くこともなければ、たじろぐこともない。
        ◇
 今や全世界で“多宝の友”が活躍されている。
 ドイツでは、多宝会は「ゴールデナー・ヘルプスト」(錦秋会)と呼ばれる。過日、「勇気ある者は勝つ!」をテーマに意気軒昂の研修会が行われた。
 オーストラリアでは、多宝会は「ダイヤモンドグループ」として生き生きと輝く。またアメリカの多宝会は、今が“ゴールデン・ステージ”との気概で活躍されている。
 先日、55周年を晴れやかに迎えた「世界広布原点の勝利島」ハワイの総会でも、100歳の草創の友のお元気な姿がひときわ光っていたという。
 人生の「黄金時代」の舞台を威風堂々と勝ち飾り、ダイヤの如く金剛不壊の生命の輝きを放ちゆく尊き希望の長者たちよ万歳! と叫びたい。
        ◇
 青年と語り合うと、座談会などで高齢の方に声をかけられ、話を聞いてもらったことが、大きな人生の転機となったというメンバーが実に多い。
 法華経に説かれる「多宝の証明」さながらに、多宝会の皆様が、真実の幸福な人生の軌道を伝えてくださっているのだ。
 中国の古典『中庸』には、「道なる者は、須臾《しゅゆ》も離る可からず、離る可きは道に非ざるなり」という言葉がある。
 須臾──しばしも離れないのが「道」である。正義に生きゆく学会精神の道、師弟の道を、少しもぶれずに貫き通してきた宝友たちがあればこそ、創価の異体同心の団結は揺るぎない。
 悪縁の渦巻く時代だ。若き皆さんが、思い悩むことも多いに違いない。そうした時こそ透徹した信心に立つ大先輩方と語らってもらいたい。多宝の皆様の姿それ自体が、悔いなき人生を生き抜く鑑となるからだ。

深き生命観もち
 日本は「超高齢社会」に入った。
 年をとらぬ人はいない。生身の体であり、加齢とともに、思うように動かなくもなる。
 高齢の親御さんなどの介護の問題も切実だ。長寿の分だけ、病や老いの厳しい現実とも、長く向き合わねばならない。
 我らは仏法の願兼於業の精神からも、この時代の同一苦に、強く賢く朗らかに挑んでいくのだ。
 我らには、三世永遠の生命観を説き明かした大哲学がある。老若男女が力を合わせ、調和と共生の喜びを創造しゆく人間の連帯がある。
 医療の最前線では、ドクター部や白樺の皆様の尊き慈悲の奮闘が光る。
 男子部では、介護・福祉に従事する人材の集いである「妙護グループ」の貢献も頼もしい。
 団地部や地域部のリーダーは、高齢者を孤立させない温かなネットワークづくりを進める。各地の農漁光部、離島部の功労の友も、わが郷土の灯台として輝いている。
 ともあれ、助け合い、支え合いが“当たり前”の文化になっていけば、人びとがどれほど心豊かになることか。
 高齢者は、青年を大きく見守り励ます。青年は、高齢者に学び、敬意をもって接する。この相互の信頼関係の中で、未来は確かな足取りで創られていくに違いない。

支え合い 励まし合いの調和社会へ!

これからも共に
 かつて私は、フランスの作家アンドレ・マルロー氏のご自宅にお招きいただいた。
 氏が私に問われた。
 「あなたの眼には、人間にとって何が最も重要なものと映りますか」
 私はお答えした。
 「人間そのものの生き方、その主体である人間自身の変革がどうすれば可能かということでしょう」「人間の尊貴さは、その無限の可能性にあると信じ、そこに一切をかけ、それを規範として行動していきたい」と。
 氏は深く頷かれた。
 わが“多宝の友”が広布に走り抜いた誉れの歴史は、自身の生命に黄金の日記として厳然と刻まれる。自らの命を使って「人間革命」の実証を示してきた栄光の福徳は、絶対に消えないのだ。
 だからこそ、確信の体験を、円熟の智慧で語り伝えていただきたい。
 いつまでも、いくつになっても、“広布一筋の証明者”として生き抜いていただきたい。
 “自分も励まされた。だから若い人を全力で応援するよ”──この真心のエールが、後継の友の希望の光となり、前進への確かな羅針盤となる。
 御書には「年は・わか(若)うなり福はかさなり候べし」(1135㌻)と仰せである。
 多宝会の皆様が地域の同志のために送る題目が、慈愛の振る舞いが、どれほど皆に勇気と力を与え、世界広布の躍進を支えているか、私の胸に痛いほど迫ってくる。
 わが共戦の盟友に、心から感謝申し上げたい。
 広宣流布は、一歩また一歩、忍耐強く幾山河を越えゆく遠征だ。
 ある時、戸田先生が笑みを浮かべて語られた言葉が、今も私の胸に朗らかに轟いている。
 「戦いは、いよいよ、これからだよ。楽しく、また断固として一緒に、戦おうじゃないか!」
 さあ、これからが我らの「黄金時代」だ!
 「冬は必ず春となる」と、あらゆる障魔に打ち勝ってきた我が戦友よ!
 広布の英雄よ! 
 創価の太陽よ!
 万年にわたる民衆の安穏と勝利のために、従藍而青の偉大な後輩たちのために、私と一緒に戦い抜こうではないか!

 黄金の
  命輝く
   多宝会
  未来を照らす
   慧光は無量と

 ブラウンの言葉は『喜びの泉 ターシャ・テューダーと言葉の花束』食野雅子訳(メディアファクトリー)。テューダーの言葉は『思うとおりに歩めばいいのよ』食野雅子訳(同)。『中庸』は『大学・中庸』島田虔次著(朝日新聞社)。
2015-10-19 : 随筆 民衆凱歌の大行進 :
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随筆 民衆凱歌の大行進 27 御書根本の勝利道を

随筆 民衆凱歌の大行進 27               (2015年9月6日付 聖教新聞)

御書根本の勝利道を

生命尊厳の大哲学を学び抜け!
尊極なる「心の財」を わが胸中に


 この度の記録的な豪雨で被災された茨城、栃木、宮城、また埼玉、福島など各地の皆様方に、心からお見舞い申し上げます。
 皆様のご健康と、一日も早い復興を祈ります。
 日蓮大聖人は「わざは(禍)ひも転じて幸《さいわい》となるべし」(御書1124㌻)と仰せになられました。
 甚大なる被害にご苦労は絶えないでしょうが、妙法の「変毒為薬」の功力は絶対です。どうか、断固と乗り越えてくださるよう、私も題目を送り続けてまいります。

師と法を求めて
 御書には「妙とは蘇生の義なり」(947㌻)と説かれる。
 戦後の大混乱の中で、昭和22年(1947年)の8月に仏法に巡り合った19歳の私も、初信の功徳として、この蘇生の力を深く実感した。
 当時、私は肺病ゆえ、しばらく前から、仕事を辞めて休まざるを得なかった。しかし、入信した翌9月から、地元の蒲田工業会に採用され、再び働き始めることができたのである。まだ血痰が出たが、東洋商業(現・東洋高校)の夜間部へも通い、学んだ。
 そんな折、私は、戸田先生が法華経の講義をされていることを知った。先生が戦時中、軍国主義と戦って投獄されたことを入信前に聞いて敬慕の念を強くしていた私は、もっと先生のことを知りたい、仏法を教えていただきたいと熱願した。
 先輩に相談すると、入信したばかりで、まだ正式の受講者にはなれないが、聴講はさせていただけるという。
 私は、一人決意して、西神田の学会本部に馳せ参じたのである。戸田先生の法華経講義は、第5期に入っていたようだ。
 会場の一隅で、全身を耳にして聴いた法華経講義が終わり、感動の余韻さめやらぬ時であった。
 戦前、幹部であったという夫妻が、戸田先生の前に正座したのである。居残っていた10人ほどの人は、粛然と、水を打ったように静かになった。
 夫は、戦時中の学会弾圧で投獄され、耐えきれずに退転してしまった。妻は、夫が信念に殉ずるより、ただ早く帰ってきてほしいと哀願した。
 二人は、戸田先生に、懺悔の思いを吐露するとともに、新しい決心で広宣流布のために働く覚悟を語ったのである。
 だが、戸田先生の言葉は誠に峻厳であった。
 「信仰は自由である。しかし、今後も学会には、さらに激しい弾圧の嵐がある。その時にまた、臆病に退転するようなら、学会の邪魔になる」と。
 その厳父の声は、若き私の命に突き刺さった。
 信仰とは、かくも強く深いものなのか! 
 師弟とは、かくも正しく厳しいものなのか!
 この夫妻も、師の叱咤を抱きしめ、学会と共に信心を貫いていった。
 戸田先生は、「難を乗り越える信心」を、学会永遠の魂として私たちに残してくださった。
 いかなる大難にも障魔の嵐にも揺るがぬ勇気こそ、信仰の真髄である。
 そして、そのために、先生は、〝剣豪の修行〟にも譬えられる、厳格な「行学の二道」の鍛錬を、学会精神の根幹とされたのである。

境涯を開く戦い
 その後、戸田先生の事業が窮地に陥る中、師を支え、私は必死に戦い抜いた。それは御書を心肝に染めての闘争だった。
 特に「観心本尊抄」は同志と共に取り組んだ。
 日蓮大聖人が佐渡流罪の真っ直中で、万人成仏の原理を「受持即観心」として明かし、法本尊を開顕された重書中の重書である。
 この折の日記には、「夜、『観心本尊抄』 の読み合わせ。いかに、事業難とはいえ、信心と教学だけは、忘れてはならぬ」との真情を記した。
 一日、戦い切って、深夜、体を引きずるように帰宅し、御書を開いた。声に出して拝読し、感銘した御文を日記に書き写すと、確信が湧き、一段と祈りに力がこもった。不屈の闘志があふれた。
 今でも、恩師の厳愛の声が耳朶に響いてくる。
 「疲れた時にこそ、御書を拝読していけ!
 たとえ一行でも、二行でもよい。御書を拝して、自らの境涯を、もう一歩、開くのだ」
 広布の戦いの中で御本仏の大境涯に触れれば、わが境涯も開かれる。大空のように広く、大海のように深い、師子王の心を取り出していくことができるのである。
 今月27日には「青年部教学試験1級」が、11月には「教学部任用試験」が実施される。
 受験者の方々全員が「求道即勝利たれ」「人生凱歌の博士たれ」と、私は真剣に祈っている。
 共に学び教える先輩方をはじめ、陰で支えてくださる皆様方に、心から感謝を申し上げたい。「冥の照覧」「陰徳陽報」は絶対である。

徹した人は強い
「観心本尊抄」といえば、東北は宮城の青年と学び合った思い出がある(昭和47年7月)。
 「観心」とは、結論すれば「信心」である。
 強盛な信心によって、鏡に映すように自分の生命を知り、胸中の宮殿を開くことができる。
 そして御本尊を「法華弘通のはたじるし」(御書1243㌻)として、我らは、自他共の幸福と平和を、どこまでも広げゆくのだ。これが広宣流布である。
 私は「広宣流布の総仕上げを!」と託した東北の若人たちに、「最後の総仕上げができるのは、地道に一つのことを繰り返した人です」とも訴えた。
 青年時代に、「行学」に徹した人は強い。負けない。揺るがない。
 御本尊を信受した若人は、必ず社会で地域で、朗らかに勝利の太陽を昇らせていけるのだ。

地涌の宝塔林立
 今回、教学部任用試験の教材の一つになっている「阿仏房御書」には、こう仰せである。
 「末法に入《い》って法華経を持《たも》つ男女《なんにょ》の・すがたより外《ほか》には宝塔なきなり」(御書1304㌻)
 仏界の生命は、あらゆる人に平等に具わっている。妙法を持った誰もが尊極の宝塔なのだ。
 宝塔の生命を輝かせることに、人種も、出自も、民族も、性別も、貧富も、何一つ妨げにはならない。そして一人ひとりが生命の輝きを放つことで、いわば 〝宝塔の林立〟によって、社会も、世界も、人間主義の大光で包んでいくことができるのである。
 今、SGI(創価学会インタナショナル)では、世界の各地で教学研修会が開催されている。
 ある一人のリーダーは、研修に臨んで、自らの父の体験を語った。
 ――十分な教育機会を得られず、字を書くのが苦手だった父が、教学試験を機に発心し、猛勉強を開始した。実践の教学を重ね、遂に「教授」になった。字も達筆と讃えられるまでになった。
 地位や肩書など問わず、万人に「学びの場」を開き、正義と平和の「教授」を育て上げるのが、SGIの教学運動である、と――。
 今夏も、アジア、南北アメリカなど各地で研修会が行われた。イタリア・ミラノ郊外での欧州教学研修会には、31カ国500人が勇んで参加。その6割が青年部である。
 さらに今月、世界60カ国・地域から、SGI青年研修会のために、代表の若人たちが熱き求道の魂で集ってくれた。
 今回は、世界の〝華陽姉妹〟 が、「行学の二道」に励んでつかんだ実証を語り合う体験談大会も、明るく意義深く行われた。
 私は、世界広布のバトンを託すべき、宝の青年たちにお会いし、励まさずにはいられなかった。
 本門の新時代を開き、人類の未来に「勇気」と「人材」と「団結」の光を送るのは、生命尊厳の大哲学を掲げる、若き創価の世界市民である。

行学二道を励め
 この世における「最上の富」とは何か。
 釈尊の答えは明快だ。
 「信仰が人間の最上の富である」「智慧によって生きるのが最高の生活である」と。
 内なる「最上の富」を、自他共に輝かせゆくために仏法がある。
 大聖人が教えられた通り、「蔵の財《たから》」も「身の財」も大事ではあるが、それが即、幸福を約束してくれるものではない。しかし、「心の財」――心に積んだ福徳は、何ものにも崩されない。断じて壊されない。
 生老病死の苦悩を打開する智慧も、常楽我浄の人生を開く勇気も、わが生命に具わっている。その内なる宝蔵を開け放つ修行が「行学の二道」であることを、あらためて確認しておきたい。
 「自行化他の実践」と「御書根本」――この両輪で広布と人生の勝利の正道を進むのである。
 さあ御書を繙き、世界最高峰の大思想を学び抜け! その確信と喜びを語れ! 人類が希求してやまない「平和の地球《ほぢ》」を、誇りも高く、共に創りゆこうではないか!


 師弟して
   御書のまま生き
    黄金《きん》の道


釈尊の言葉は中村元訳 『ブッダのことば』 岩波書店。
2015-09-23 : 随筆 民衆凱歌の大行進 :
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随筆 民衆凱歌の大行進 No.25 希望の大道を共に

随筆 民衆凱歌の大行進 No.25 (2015.7.28付)

希望の大道を共に

人類の明日《あす》開く未来部の成長
学び鍛えよ! 宝の鳳雛と躍進の夏


 黄金の
  尊き汗の
    夏ありて
  創価の人材
   いやまし光らむ

 私が戸田城聖先生の弟子となって第一歩を踏み出したのは、19歳の8月である。それは厳しい暑さの一日であった。
 その夏より、同志と共に、広宣流布を目指し、仏道修行の汗を流しゆく青春が始まった。
 「求道の夏」「錬磨の夏」は、学会の伝統だ。
 仏法のための汗には、いささかの無駄もない。全てが自他共の成長の糧となり、滋養となる。
 先日も、東北の友から嬉しい報告があった。
 33年前の夏、4000人の未来部員が出演した仙台市での「宮城平和希望祭」を原点として、社会の各界で大活躍しているリーダーたちの多彩な近況であった。一緒に汗だくになって歴史を刻んだあの若き友たちが、大震災からの復興の柱となり、希望の泉となって奮闘してくれているのだ。
 未来本部長制が新たにスタートして1年──。
 この夏も、全国各地で、担当者のこまやかな励ましと創意工夫によって、未来部のメンバーが楽しく集い、伸び伸びと信心を学び合っている。
 後継を育てゆかんとする先輩方の大情熱の汗があればこそ、創価の人材の大河は尽きないのだ。

子どもを守れ!
 現在、中国と日本の万代の友好を織り成しゆく舞劇「朱鷺《とき》」が、大きな反響を呼んでいる。
 中国人民対外友好協会、上海文化発展基金会、上海歌舞団の皆様方が、構想から4年をかけて民音と共に制作してくださった力作である。
 上海歌舞団の方々は、陳飛華《ちんひか》団長の「時が経てば名作しか残らない。ゆえに芸術は常に一流を目指すのだ」との励ましのもと、一回一回の公演に、全身全霊で臨まれている。全ての関係者に心から感謝申し上げたい。
 この舞台には、美しく豊かな自然と生命を、子どもたちのために守り育てたいとの願いが込められている。
 私も若き日、幼い子らと触れ合う中で、胸に湧き上がる生命への畏敬の思いを日記に記した。
 「可愛い子等《ら》は、人生のオアシスだ。
 尊い、幼少の子供等を、万人が、お互いに大事にしてゆけば、自然に、戦争回避の一大思想になると思う」と。
 子どもたちのために、未来のために──この人類の最も普遍的な熱願をもって、様々な差異や国を超えて行動し、地球環境と世界の平和を守る連帯を結ぶことこそ、私たち大人の責務である。

蘇生の力を信じ
 ある高等部員の体験を伺った。──彼は、いじめを受けて、人前に出ることが苦手になってしまった。だが、昨年、多くの先輩の励ましを受けて、「全国未来部夏季研修会」に参加した。同世代のメンバーと交流する中、 “僕も夢をもって進もう” と、心から決意する。友だちの輪も豊かに広がったという。
 以来、一段と唱題に挑戦し、座談会では司会を務めるなど、自身の新たな扉を開き続けている。そして “世界で活躍する人材に” と、創価大学を目指して、勉学に励む。
 若き命の躍進は、地域に希望の波動を起こす。
 青春時代は悩みの連続でもある。その中で苦難に負けず、逞しく乗り越えていく姿、使命に燃え立っていく若者の姿ほど清々しいものはない。
 そうした蘇生の劇の陰には、父母《ちちはは》と共に、未来部担当の皆様方の尊き祈りがある。後継の宝を「わが子」「わが弟」「わが妹」と慈しみ、自分以上の人材にと激励を重ねてくださっているのだ。
 こちらが成長を願い、「聴く姿勢」を貫けば、その思いは必ず届く。社会の人間関係が希薄になっている時代だからこそ、子どもたちにとって信じられる存在として、何があっても関わり続けていくことだ。

可能性の「種」
 今、私は、「少年少女きぼう新聞」に、「希望の虹 世界の偉人を語る」と題して、第1回の「喜劇王チャップリン」(昨年4月号)から、ナイチンゲール、福沢諭吉、ガンジーなどの “偉人伝” の連載を重ねている。最新号(8月号)は、大科学者アインシュタイン博士である。
 毎回、楽しく綴っていく中で、あらためて思い至ったことがある。
 それは、どんな偉人たちも、かつては「子ども」だった、という事実だ。
 それぞれの「子ども時代」──勉強ぎらいだった人、たくさん失敗した人、いじめられっ子だった人もいる。
 どこにでもいる普通の少年少女が、自分自身の可能性を開き、使命の翼を広げていったのだ。
 その偉大な「成長」の原動力は何であったか。
 それは、決して特別なことではなかった。
 努力であり、勇気であった。希望であり、誓いであった。忍耐であり、誠実であった。
 だからこそ、私たちは、若き生命に植わった可能性の「種」が芽生え、強く逞しく、伸びていくよう大事に育てていきたい。
 「きぼう新聞」の連載で紹介した 『昆虫記』 の作者ファーブルは言った。
 「忍耐と不断の努力をつづけて、ためしてみることだ。そうすれば、なに一つとして手に負えないなんてものはなくなる」
 何であれ、新たな歴史を創ることは、勇気と努力と忍耐の連続だ。一回や二回の失敗で挫けてなどいられようか。
 ましてや、我らの挑む広宣流布の戦いは、この地球上に共に生きる全ての人びとを幸福にしていこうという、大いなる夢への挑戦である。
 なれば、大空を見上げながら、心広々と朗らかに、粘り強く進むのだ。

出会いが触発に
 何でもいい。この夏、一つでも「頑張った」「壁を破った」「できるようになった」という思い出を刻んでもらいたい。
 その一つ一つが、21世紀の栄光と勝利の山を登りゆく力となり、自信となるからだ。
 そのためにも、身近な励ましや自分を信じてくれる人の存在、善き出会いがどれほど大切か。
 やはり「きぼう新聞」で紹介したヘレン・ケラーは、恩師サリバン先生に深い感謝を捧げた。
 「ほんとうに私の才能は先生の力強い友情によって啓発せられていったのであります」
 若き生命を慈しみ、力強く決意や勇気を促すエールが、希望の扉を開け放っていくのだ。
 各部一体で取り組む「創価ファミリー大会」、昨年に続く開催となる「全国未来部夏季研修会」、そして各種コンクールへのチャレンジを通して、大成長の夏となるよう、祈ってやまない。
 さらに、未来部として新しい試みとなる英会話コンテスト「E―1グランプリ」に臨んで、友と切磋琢磨する中・高等部員の姿も頼もしい。

「大事の事」を
 日蓮大聖人は、16歳の南条時光へのお手紙に、こう仰せである。
 「大事の事どもかきて候、よくよく人によませて・きこしめせ、人もそし(誹)り候へ・ものともおもはぬ法師《ほっし》等《とう》なり」(御書1510㌻)
 この9年前、時光の父・兵衛七郎は死去した。大聖人は墓参された際、まだ7歳の時光に会われている。その少年が、今や父母の信心を立派に受け継ぎ、立派な若武者に成長したのである。
 大聖人は、父親のような慈愛を注いで、若き時光に「大事の事」を教えられた。
 そして、「人は謗るだろうが、我ら日蓮一門は、それらを、ものとも思わないで戦ってきた」と、何ものをも恐れぬ「師子王の心」を厳然と伝えておられるのだ。
 大聖人の御期待に、時光は見事にお応えした。後年、熱原の法難の際にも、師子奮迅の力で戦い抜いたことは、歴史に燦然と輝いている。
 私も、未来部の友は、大人以上に純粋に、「正義」と「真実」を見抜く鋭い眼《まなこ》を持っていると思っている。
 だからこそ、平和建設と民衆の幸福のために戦う創価の師弟の魂である「学会精神」を、真剣に打ち込んできた。未来部の皆が「法華経の命を継ぐ人」との思いで誠実に接してきた。
 2030年、学会創立100周年の時には、現在の未来部員は皆、20代、30代となる。
 まさに学会の先頭に立って、世界広宣流布の大理想を実現してくれる世代である。この未来部のスクラムこそが、人類の希望の明日《あす》を開くのだ。

未来部新時代へ
 世界広布新時代とは、「未来部新時代」に他ならない。新たな未来部を創ることこそが、新たな未来の創価学会を創造することであるからだ。
 さあ、宝の鳳雛たちと共に、健やかに求道と前進の汗を流そう! 未来へ使命の翼を広げよう!
 「希望の大道」を、躍進の未来部と共に!──これが我らの合言葉だ。

 この夏も
  学べ 鍛えよ
   わが翼
  鳳雛 舞いゆけ
    天空高く


ファーブルの言葉は 『ファーブルの生涯』 ルグロ著/平野威馬雄訳(筑摩書房)、ヘレン・ケラーは 『わたしの生涯』 岩橋武夫訳(角川書店)。
2015-08-20 : 随筆 民衆凱歌の大行進 :
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